第66回神奈川文化賞受賞者プロフィール

掲載日:2017年10月17日

神奈川文化賞

新倉 俊一(にいくら としかず)さん <学術>

新倉俊一さん
 1930年、三浦郡葉山町生まれ。20世紀を代表する詩人であるエズラ・パウンドの翻訳などで知られる英文学者。
 慶應義塾大学を卒業し、明治学院大学大学院英文学専攻修士課程を修了した後、アメリカに留学、ミネソタ大学大学院英文学専攻でM.A.(文学修士)を取得する。現在、明治学院大学名誉教授。
 アメリカ詩研究のパイオニアであり、ノーべル文学賞の候補にもあがった西脇順三郎氏に私淑し、西脇氏の仕事を公私にわたってサポートした。
 深い詩の理解に基づく翻訳には定評があり、20世紀を代表する詩人エズラ・パウンドや19世紀史上の天才詩人エドワード・リア、エミリー・ディキンスンの翻訳は名訳として知られる。
 近年は自身も詩を書き始め、立て続けに詩集を刊行。アメリカ詩と西脇氏の詩への理解に基づく自身の詩は、日本の詩の中では異質であり、大きな注目を集めている。
 2003年、『詩人たちの世紀-西脇順三郎とエズラ・パウンド』で第19回ヨゼフ・ロゲンドルフ賞、2005年、『評伝 西脇順三郎』で第18回和辻哲郎文化賞、2006年、同著で第6回山本健吉文学賞を受賞。               
[逗子市]

西村 繁男(にしむら しげお)さん <芸術>

西村繁男さん
 1947年高知県で生まれ、1980年に神奈川県藤野町(現・相模原市)に居住して以来、本県において、多年にわたり創作活動を続け、文化の振興に寄与してきた。
 中央大学在学中にイラストの勉強を本格的に始め、その後、自分の好きな世界を描く「観察絵本」という道を選んでいく。
 1974年デビュー、1980年に代表作となる『やこうれっしゃ』を刊行、夜行列車で旅をする人々の姿を描いた作品は、現在でも世代を超えて長く読み継がれている。1985年に石器時代から現代に至る歴史の移り変わりを描いた『絵で見る日本の歴史』で第8回絵本にっぽん大賞を受賞する。
 1995年には、広島の原爆投下の惨禍を描いた『絵で読む広島の原爆』を刊行、主観をまじえず全体像を絵巻のように仕上げる手法が高く評価され、第43回産経児童出版文化賞を受賞したほか、様々な作品で賞を受賞。
 2016年、神奈川近代文学館で『絵本作家・西村繁男の世界展』が開催され、多くの来館者が訪れた。絵本作家として、今もなお、多くの読者を魅了し続けている。             
[相模原市]

樹木 希林(きき きりん)さん <芸能>

樹木希林さん
 1943年、東京都生まれ。両親が横浜市中区の野毛で大衆居酒屋を営んでいた関係で、10代の多感な時期を横浜で過ごす。野毛での様々な人間観察が、その後の女優人生に大きな影響を与えていく。
 1961年、高校卒業と同時に、文学座付属演劇研究所に一期生として入る。1964年、森繁久弥氏主演のTVドラマ「七人の孫」(TBS)で、東北弁をしゃべる家政婦役を演じ一躍人気を博す。1974年、TVドラマ「寺内貫太郎一家」(TBS)では、貫太郎の実母として出演。脇役ながら、存在感を発揮し、特に西城秀樹氏など出演者との漫談のようなやりとりがお茶の間の人気となり社会現象を巻き起こす。
 1977年には、郷ひろみ氏とのコミカルなデュエット曲も話題となり、老若男女に愛される女優として不動の地位を築いた。
 2013年、映画「わが母の記」で第36回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞したほか、数々の作品で賞を受賞。個性派女優として、これまで100本以上の映画に出演し、映画界に輝く功績を刻んできた。 
 2004年、映画「下妻物語」と「半落ち」で第26回ヨコハマ映画祭助演女優賞。2015年、第37回ヨコハマ映画祭特別大賞。2014年、旭日小綬章受章。 
[東京都]

神奈川文化賞未来賞

深緑 野分(ふかみどり のわき)さん <文学>

深緑野分さん
 1983年、厚木市生まれ。県立海老名高等学校卒業。成人するまでを厚木で過ごし、両親の影響で映画や読書を好むようになり、海老名のシネコンにも良く通った。映画に関わる仕事に就きたいと思ったが、断念。書店やレンタルビデオ店などで働きながら、思いついた話を短編小説にすることもあった。
 2010年、初めて書いたミステリー短編『オーブランの少女』が「第7回ミステリーズ!新人賞」の佳作に選ばれた。2013年、“少女”にまつわる謎を描く全5篇を収めた短編集『オーブランの少女』が刊行され単行本デビュー。
 2015年、自身2作目となる『戦場のコックたち』は、第二次世界大戦末期のドイツ降伏までのヨーロッパ戦線を米国兵の視点で描いた長編小説で、2015年下半期の直木賞の候補となり、惜しくも受賞は逃すも選考委員から高い評価を得た。
 2016年、「ノストラダムスの大予言」が注目を集めていた1999年の日本を舞台にした青春ミステリー、最新作『分かれ道ノストラダムス』も好評。
 今、最も注目を集めるミステリー作家として、今後さらなる活躍が期待されている。
[東京都]
神奈川県

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