定例記者会見(2017年6月2日)結果概要

掲載日:2017年6月6日

発表事項

自殺死亡率が全国で一番低くなりました

 去る5月30日に閣議決定された、平成29年版自殺対策白書によりますと、日本の自殺死亡率、10万人あたりの自殺者数ですが、これが世界ワースト6位ということでありました。本県の自殺の状況は、警察庁の自殺統計によりますと、平成29年3月発表ですけれども、平成28年の自殺死亡率は13.3人と、全国で一番低くなりました。今までも1番をとったこともあるのですけれども、今回、また1番となりました。本県の自殺対策としましては、関係機関・団体、各市町村と連携しまして、講演会・シンポジウムなど、自殺対策に係る普及啓発活動をはじめとしたさまざまな取組みを行っています。
 また、精神保健福祉センターの「こころの電話相談」を平成23年11月からフリーダイヤル化しまして、多くの県民の方に利用できるよう対応しております。さらに身近な人の自殺のサインに気づき、専門家につなげる役割を担うゲートキーパーを平成28年度は13,589人養成し、自殺に至らない早期の対応を図っています。今回の結果はこれらさまざまな取組みを精力的に続けてきた結果であると認識をしています。 今年度は、県自殺対策計画(仮称)を策定しまして、さらに今後も関係機関・市町村と連携した取組みを進めてまいります。

「未病いやしの里センター(仮称)」の名称が決定

 発表項目に入ります。はじめに、仮称「未病いやしの里センター」の名称決定についてです。
 県は、株式会社ブルックスホールディングス及び大井町との協定に基づき、県西地域が、未病の戦略的エリアであることをアピールする拠点施設としまして、仮称「未病いやしの里センター」の設置を推進しています。 このたび、県、株式会社ブルックスホールディングス及び大井町の三者は、この施設の名称を「未病バレーBIOTOPIA(ビオトピア)」に決定しました。ロゴマークはこちらです。「BIOTOPIA(ビオトピア)me-byo valley(未病バレー)」ということであります。このロゴマークは、施設の整備・運営を行う株式会社ブルックスホールディングスが作成したものであります。「me-byo valley」とは、県西地域全体を、未病を改善し健康な社会を実現するための集積・創造・発信の場にしていきたいという思いをこめたものであります。「BIOTOPIA」とは、「BIO」という単語と「UTOPIA」という単語を組み合わせた造語でありまして、「いのち輝く社会を実現する理想郷」という思いを込めたものであります。
 また、ロゴマークに用いている「!(エクスクラメーションマーク)」は、未病への発見と驚きを、いのちを表す赤で表現したものであります。この「!(エクスクラメーションマーク)」という誰もが知っているマークを施設のイメージデザインとして活用していく予定であります。例えば、遠くから見ても目を引くように、送迎用のバンをラッピングしたり、施設内のピクトグラムとしての活用も考えられます。「未病バレーBIOTOPIA」という名称を多くの方に知っていただけるよう、来年3月の第1期オープンに向け、さまざまな方法で発信していきたいと考えています。
 次に、株式会社ブルックスホールディングスによる未病の発信及び名称決定イベントについてです。株式会社ブルックスホールディングスは、7月から、東京の原宿で展開している「BROOK'S green café(ブルックスグリーンカフェ)」の名称を「BROOK'S ME-BYO café(ブルックス未病カフェ)」に変更します。カフェでは、未病に関する情報や県西地域の魅力を紹介するコーナーを設けるなど、カフェを訪れる方に対し、情報発信に取り組みます。また、「未病バレーBIOTOPIA」を広く知っていただくためのイベントを、7月上旬にブルックス未病カフェで実施いたします。このような、県と連携した取組みを、民間事業者が都内で行うということは、初めてのことでもあります。それも、国内外の人が多く集まる原宿という地で情報発信していただけるということで、「未病バレーBIOTOPIA」のPRや未病の概念の普及という点で、大変心強く思っています。

「神奈川がんばる企業」を募集します!

 次に、「神奈川がんばる企業」の募集についてです。
 神奈川県は、独自の工夫等を実施して成長している中小企業・小規模企業等を認定し、県が積極的に情報を発信する「がんばる中小企業発信事業」を創設いたしました。この事業により、中小企業・小規模企業の社会的認知度や従業員のモチベーションの向上を図ります。6月5日から8月31日まで、この認定企業である「神奈川がんばる企業」の募集を開始いたします。「神奈川がんばる企業」の認定基準は、独自の工夫等を実施し、その後、年率3%以上の付加価値額及び年率1%以上の経常利益の増加を実現させた中小企業・小規模企業等であります。この基準は、経済産業省が、経営力向上計画や経営革新計画の認定基準として使用している企業の成長性を図る指標となっているものであります。 また、「神奈川がんばる企業」に認定された企業の中から、ビジネスモデルの独創性や地域への貢献度等が特に優れている企業を「神奈川がんばる企業エース」として10社程度を認定します。
 そしてこの度、「神奈川がんばる企業」と「神奈川がんばる企業エース」が使用できるシンボルマークを公募により決定いたしました。シンボルマークはこちらであります。このシンボルマークは、認定企業の募集に先立って公募を行い、68件の応募作品の中から、神奈川県在住のJun Graphic Design合同会社 代表 石山 潤さんの作品に決定いたしました。がんばるということで、ちからコブをモチーフに制作されています。ちからコブの部分に、がんばる企業は二重丸、がんばる企業エースはAの文字が配置されています。メインカラーには、燃えるようにがんばる赤を使用しています。県は、ホームページや県のたより等のパブリシティを活用して、認定企業の情報を発信します。さらに、「神奈川がんばる企業エース」の認定を受けた企業については、新聞や就職情報誌等、企業のニーズに応じた媒体を活用した情報発信も行っていきます。シンボルマークとともに、この事業が、県民、中小企業・小規模企業の皆様に親しまれ、中小企業・小規模企業の皆様の励みとなることを期待しております。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事については、事前に送付した資料のとおりでありますけれども、そのうち、2件お知らせがあります。6月6日火曜日14時から、ベトナムのグエン・スアン・フック首相とホテルニューオータニで会談を行います。ベトナムとは「ベトナム・フェスタ in 神奈川」の開催など、さまざまな分野で交流が進んでいます。今回の会談では、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会における事前キャンプの誘致や、観光プロモーションなど、今後の本県とベトナムの関係強化について意見交換を行う予定であります。会談冒頭の取材が可能ですので、是非お越しいただきたいと思います。
 次に、「黒岩祐治が行く!神奈川の現場」として、6月8日木曜日10時5分から県立金沢文庫を訪問いたします。金沢文庫で管理している称名寺聖教と金沢文庫文書、2万点あまりが昨年、国宝指定を受けました。神奈川県内で国宝が指定されたのは、実に50年ぶりのことになります。この国宝指定を記念して、現在、金沢文庫では、特別展「国宝 金沢文庫展」を開催しています。当日は、この展覧会を見学するとともに、金沢文庫の学芸員の方々と、これまでの取組みや今後の抱負について意見交換をしたいと考えています。

質疑

ベトナム首相との会談について

記者: ベトナム首相との会談で、事前キャンプの誘致等でお話しされると、何かこう決定するようなこと、成果物のようなものは出てきそうでしょうか。

知事: いや、まだそれは分かりません。前に私、ベトナム首相とも3回お会いしているのですけれども、新しく首相が代わられました。この新しい首相とはまだお目に掛かっていないので、ベトナム大使館を通じて、今回訪日されるというタイミングに合わせて、会談の日程を取ってほしいということをリクエストいたしました。ベトナム首相に対するリクエストは非常に多いらしいのですけれども、そのような中で私との会談が実現することになりました。ベトナム・フェスタの話もご紹介、オリンピックの事前キャンプの招致といったものをいたしますけれども、その先がどうなるかということは、今見えている状況ではありません。

オリンピック・パラリンピックに係る役割分担・費用負担について

記者: 五輪の経費負担の大枠合意についてお尋ねしたいのですが、今後漁業補償の問題、交渉が本格化すると思うのですが、地元への説明のスケジュールというのは今どのようにお考えでしょうか。

知事: スケジュールは分かりますか。

セーリング課長: 大枠の役割分担は決まりまして、今後、漁業関係者に誰が説明するのか、調整をするのかということについては、まだこれから調整事項となる方向ですが、本県は自治体側の役割というのを果たしていくということになると思います。ただそのスケジュール等については、今後組織委員会等と調整して決めていきたいと思っております。

記者: 関連ですが、交渉するにあたって、まずそのベースのコースを決めるというのが前提になるという理解でいいのでしょうか。それまではなかなか説明会というのも難しいというふうに理解していいのでしょうか。

セーリング課長: どういう形でご説明を行うのか、説明会形式か、または個々の漁業協同組合にご説明に上がるのかということもこれからの調整になりますが、現在行っておりますのは、神奈川県で作成したレースエリアのたたき台というものをお示しして、それに対して漁業活動にどういう影響があるかということについて、ヒアリング等を行っているところでございます。

津久井やまゆり園再生基本構想の策定について

記者: やまゆり園の再生計画のことでお尋ねしたいですけれども、先日の障害者施策審議会の専門部会で、部会長の方から報告書の取りまとめは7月以降になるという考えが示されました。知事としては夏ごろまでに再生基本構想をつくるにあたって、部会からの報告というのは、7月以降はいつまで待てるとお考えでしょうか。

知事: 最後の局面にあたって、またさまざまなご意見が出てきたということを承知しております。もう少し早い段階でおまとめになりたいという気持ちがあったようでありますけれども、なかなかそれが難しい状況になって、少し時間がかかるということ、これは私たちも理解をしております。ただ、もともとお約束を申し上げていました夏ごろまでにということ、これは必ず守っていただきたいと思っておりますので、それにわれわれ自体がその報告を受けて判断を下せるのが夏ごろまでになるような形でお待ちしたいと思っています。

オリンピック・パラリンピックに係る役割分担・費用負担について

記者: 五輪のことで。プレプレ大会というのが来年行われるということになっているのですが、まだ時期等、まだ正式に決まっていないというふうに聞いております。これは、県としてもなるべく早く決めてほしいという思いでいらっしゃると思うのですけれど、例えば、やる時期について、何か知事として、なるべく早くというのは当然ながら、いつぐらいまでに決めてほしいというふうな思いを持っていらっしゃるのか、そのへんはいかがでしょうか。

知事: これはまだ時期が決まっていないのでしたっけ。大枠は決まっているのではなかったですか。

セーリング課長: 来年予定のプレプレ大会の時期でございますけれども、おおむね9月中に開催ということはまとまっております。ただ、その9月の何日かということについては、これからの調整事項です。

合計特殊出生率について

記者: 本日、厚生労働省が合計特殊出生率を発表しておりまして、県内では、5年ぶりに減少して、1.36になったと。神奈川県が、昨年策定した人口ビジョンだと、直近の目標として、2019年までに1.42を目指すというふうにしておられましたが、これに黄信号が灯り始めたのかなというふうにも受け止められるのですが、今回の減少の受け止めと、今後取り組むべき課題について知事の見解をお願いします。

知事: 今、そのデータを私はまだ把握をしておりませんけれども、減少したということであるならば、由々しき事態だと受け止めざるを得ないです。この出生率を伸ばすということは、本当に簡単ではないです。ある一つのことをやれば、それによって出生率が伸びるということではなくて、ありとあらゆることをやはりやっていかなくてはいけないということだと思います。そのために、とにかく子どもを産みやすい環境、産んで育てやすい環境。そのために子育て支援といったこと、こういったことに対してさまざまな方策を打っているところであります。それまで打ってきたにもかかわらず、この出生率が下がっているというのであれば、もう一回そのやっていることを総点検し直してみて、それをもっと強化することができるのか、もっと他にやることがあるのか、少し早急に考えてみたいと思います。

記者: 県としては、2019年までの1.42という数字は、堅持していく必要があると。

知事: そうですね。今、数字はお伺いしたばかりですけれども、今それを変更しようという話は、特に考えておりません。

黒川副知事の退任と首藤副知事の就任について

記者: きのう、黒川副知事が退任されて、きょうから新体制という新たな3人の副知事で、知事も2期目の折り返しも迎えたわけですが、今後の展望を改めてお願いします。

知事: 私が知事になってから6年を越えたわけです。2期目の折り返し地点になりました。その中で、この6年あまりをずっと支えてくれたのが、前黒川副知事でありました。右も左も分からない中で、突然この神奈川県庁にやってきた私を、本当に誠心誠意支えてくださった。非常に私にとっては、なくてはならない存在でありました。だからこそ、この県庁は大きな組織でありますけれども、知事として議会との向き合い方、市町村との調整など非常にいろんなことがあるわけでありますけれども、黒川副知事、大物副知事が、しっかりと支えてくれたからこそ、今があると思っています。ただ、黒川副知事という大きな存在がいなくなったというところでありますので、まさに私にとっては、新たな知事時代が始まった、そういう気持ちでいます。おかげさまで、6年ありましたので、大体県庁の中のことも分かってきたし、議会のことも大体分かってきて、市町村とどう向き合うかということも大体分かってきた。しかしそれは、あくまで大体でありまして、もっと私には見えなかったことが、これから見えてくるかもしれないです。そのような中で、今度新しく、中島、浅羽、そして新しい首藤という、この3人の副知事体制になりました。これからはこの3人でしっかりと連携しながら、お互い補い合いながら、組織的に大きな力を発揮していく。そのような新しい幹部の姿を私も一緒になってつくり上げていきたいと思っています。

記者: 施策の方向性で、何か大きく舵を切るとか、そのようなお考えはまだありませんか。 

知事: 政策の方向性を変えることはありません。これまで、かながわグランドデザインでお示しした大きな方向性に基づいて、さまざまな施策を打ってまいりました。あと2年になりましたけれども、自分の任期の間に、それをしっかりと形にしていくということで全力を挙げたいと思っています。

記者: 新しく副知事になった首藤副知事に対する期待の言葉をいただきたいのですけども。 

知事: 彼は京都大学出身のドクターでありまして、京都大学を卒業してすぐに厚生労働省に入省した、医系技官でありました。たまたま、私自身が知事になる前からの知り合いでありまして、非常に優秀な人物だったということで、このヘルスケア・ニューフロンティアという政策を進めるためには、こういう人材が欲しいということで厚生労働省にお願いをして、来ていただいておりました。理事という形で活躍をしていただいていました。大変に有能な人物であります。彼がいたからこそヘルスケア・ニューフロンティアという政策がここまで進んできたと思います。未病というコンセプト、これに焦点を絞ってやっていこうと、これは首藤君がいなければできなかったことだと思います。
 そして、WHОをはじめ、世界のネットワークを結んでいったというのも、彼の力に負うところが非常に大きいのであります。だからこそ、彼に副知事としてやっていただくことになった。副知事でありますから、今までと同じ仕事をやっていただくということだけでは済まないわけです。当然、今までの延長線上の仕事はやっていただきますけども、それだけではなくて、これからはヘルスケア・ニューフロンティアに加えて、保健福祉局の仕事、県民局の仕事、これも併せて見ていただくことになります。でも、この3つの局を並べてみますと、まさにここがうまく連携していただくということが、非常にこれから重要であると認識しているところであります。未病というヘルスケア・ニューフロンティアで進めてきた部分と、市町村等々をはじめとして、いわゆる健康づくりということでしっかり取り組んできたことと、この間をもっと丁寧に結び付けていくという作業、このへんもこれから重要な課題になってくると思っておりまして、そのような中で子どもの未病対策であったり、未病女子対策なども絡んでくるので、ありとあらゆる面で総合的に横串を刺していって、大きな政策ビジョンにしていかなければいけない。そういう中で彼が副知事として、新しい姿を自分でつくり上げていくということを心から期待しているところです。 

「神奈川がんばる企業」の募集について

記者: 会見項目の「神奈川がんばる企業」について改めてお伺いしたいのですけども、県が成長企業をがんばる企業として認定する狙いというのを改めてお願いします。 

知事: 神奈川県内で、中小企業・小規模企業で頑張っていらっしゃるところがたくさんあるわけです。その中で全体のイメージアップ、これが図られていくことを大いに期待したいと思います。こういった事業によりまして、県民や企業に認定企業の魅力、取組み、こういったものが伝わっていきますと、必要な人材の確保でありますとか販路の拡大など、中小企業・小規模企業の課題の解決につながるのではないかと思っています。また、認定企業のモデル事例というのを参考にして、また新たにビジネスの革新に取り組む企業が増えてくるだろうし、成長、認定、発信、波及とこういった好循環を生み出すということで、中小企業・小規模企業の黒字化につながっていくものと、こういうようなことを期待しているところであります。 

県内経済について

記者: 関連してなんですけど、本日、日経平均株価、それが終値で2万円を1年半ぶりに超えたということで、株価上昇が県内経済に与える影響について伺います。 

知事: これは大いに期待をしたいところです。ただ、株というものは上がったり下がったりするものでありますから、ここで大喜びしていたら、明日にはどうなっているか分からないというものが株の世界であります。この世界経済の情勢を見ても、いつどういうことが起きるか分からないという不安定、不確定要因もずっとありますから、それはそれとしながら、しっかりと足元を固めていくということ、それを進めていきたいと思います。

津久井やまゆり園再生基本構想の策定について

記者: やまゆり園の再建について伺いますけれども、夏ごろというのは具体的にいつ頃なのか、7月なのか、8月なのか、9月なのか、どうでしょうか。

知事: 皆さんが暑いなという感じがあるのは、大体夏でありますから、夏ごろっていうのはそれくらいの感じではないでしょうか。何月何日までを夏と言います、とここで宣言はいたしませんけれども、大体暑いなと言っているような言葉が出てくるのが夏ですから。最初はもう少し、夏の早い段階でということで思っていましたけれども、様子を見ていて、少しそれは難しそうなので、夏の終わりまではお待ちしようかなと思っています。 

小池都知事について

記者: きのう、小池都知事が自民党離党届を出しまして、都民ファーストの代表に就任されたということがございまして、知事自らがローカルパーティの、いわゆる党首という立場になるということに関して、二元代表制を否定するものじゃないかという批判もあり、そのことに関して知事どのようにご覧になってらっしゃいましたか。

知事: こういう例はこれまでもありましたよね。どこかそれがその制度的に否定されているということではなくて、合法的にできるということでありますから、それはそれとして否定するものではないと思いますけれども。それは都民の皆さんがどういう判断をして、どういう投票行動をして、その後どうなっていくのかということを、やはり見定めないと、制度的に問題だという感じで言うのはふさわしくないのではないかと思いますけれども。

記者: 一連の五輪の問題で、黒岩知事はじめ、開催知事も、一度小池さんに対して強硬な姿勢をとったというふうにわれわれにも映りまして、一部やはり小池さんが決められない知事だというようなイメージが一部広がったというのが見ていて伝わってくるのですが、都議選を間近に控えていまして、そのようなイメージと言いますか、都議選に与える影響というのはどのようにご覧になっていますでしょうか。

知事: これまでの動きというのが、政局絡みでとらえられるということに対しては、非常に神経を使っていたつもりであります。一番最初、皆さんも覚えていらっしゃいますでしょうけれども、九都県市首脳会議、みんながいる前で小池都知事にお話を聞いたわけです。どうなっていますかと。あの場で今回の最終決着になるようなことをおっしゃってくだされば、立候補ファイルのとおりやりますと一言言ってくだされば、全てが済んだわけであります。そのときその言葉が出てこなかったから、それはもう本当にいても立ってもいられなくなって官邸に乗り込んでいったというところが動き始めたわけであります。もう2日後にいきなり動いて、仮設施設は東京都が持ちますという話がいきなり出てきましたけれども、びっくりしましたが、前にも言いましたが、われわれが一番肝心なのは、大会運営費の方です。江の島のセーリングで言えば漁業補償であるとか、船の移動に掛かる経費です。こういったものに関しては、その時に、何のその答えもなかったという中で、5月末までには結論を出すとおっしゃったので、その最後の最後のところでの攻防が行われたというところだったと思います。ですから、私たちが途中で思っていたのも、そのここで答えを出さないと、決められない知事という印象が付いてしまうのではないですかと。だから早くここで出された方がいいのではないですかという思いを込めて、実は申し上げていたというのが正直なところで、われわれはその決められない知事だということを印象付けるために動いたというのは、全く違います。
 いろんなことがありましたけども、最終的には決めてくださったわけでありまして、われわれの要求も100パーセント認めてくださったと私は受け止めていますので、もうこれは今までのことは今までのこととして水に流して、われわれとしては、都議選はわれわれにとっては関係ないことですから、このオリンピックの準備、これに大至急とりかかっていきたいと思っているところです。

オリンピック・パラリンピックに係る役割分担・費用負担について

記者: 五輪の費用分担の問題なのですけれども、開催自治体の負担とされている、分かりませんけど350億円という数字がありますけども、ただ自治体では輸送だとか警備だとか、これも立候補ファイルのとおりのところを担うということを確認されたけれども、一方で保証書については文書を知事も確認されましたけども、それもまだ生きているというような確認があって、そうなると、いよいよもってこの350億というものの中身が、何をもって見積もられているのかと思うのですけど、そのへんについてのお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

知事: 350億円についていろいろ聞かれましたけど、何のことをおっしゃったか分からないとずっと私は言ってきました。いろんなことをずっと整理して、全体を俯瞰して見ると、この数字というのは非常に不可解なことがいっぱいありました。東京都が6,000億円だ、組織委員会が6,000億円だ、国が1,500億円だというのがいろいろ書いた表をいただきましたけれども、その中で恒久施設についてはいくらいくらだ、このこともありました。最初見たその図の中には、開催自治体の欄がありましたけど、恒久施設のところに数字が書いていなかったのです。われわれは開催自治体として、何度も申し上げましたけど、40億円かけて、恒久施設をつくっているわけです。その数字が入ってないその表をもって、議論が進んでいたわけです。恒久施設のところには何の数字も書いていないにも関わらず、その輸送とかセキュリティという欄に、最初は地方自治体で350億円という数字が、ポンッと入っていました。何のことをおっしゃっているのか分からないというのは、そのセキュリティとか輸送に関しては、もともと立候補ファイルの中にも関係自治体が持つとは書いてありましたけれども、その解釈の問題です。
 われわれはそのセキュリティといっても、県警のパトカーも出るし、白バイ隊も出るし、県警ヘリコプターも飛ぶし、箱根駅伝でもやっているようなことがありますから、そういったことは当然のごとくわれわれは負担する気持ちでいた。それを数字に出されたときに、われわれそういうのをいちいち数字に出さないですから。箱根駅伝のときに、われわれが、警備のお金として主催者にこれだけ払えなどと言わないですから。これはあくまで通常の行政サービスの範囲内、その代わり自分たちは自分たちでお金を使いながらそれをやる、これは当たり前のことだと思っていたところ、最後に出てきた保証書というのは、4年前にその輸送セキュリティのところが、通常の行政サービスで良いと、それ以上ご迷惑をおかけしませんと東京都が神奈川県の副知事に対して約束していたという文書が出てきた瞬間に、あの350億円シナリオというのは完全に崩れたと私は思っています。今までつくり上げてきたあの数字というのは、要するに開催自治体にルールを変えてでも負担させようという、ある種のそういう思惑がこもった、そういう戦略だったと思います。ですから、何のことを言っているのか分からない。これは神奈川県だけが言っているのではなくて、開催自治体全部言っていました。何を言っているのか分からないと。われわれは、負担しているのに、どこにもその負担額書いていないではないか。
 そういう戦略があったそのシナリオが、今回、最後のあの保証書が出てきたことによって全部崩壊した。350億円はどうなるのですかという、その議論のされ方そのものが、もう成立しなくなっているとお考えになった方が良いのではないでしょうか。だからこそ私は、100パーセント自分たちの勝利だと言っているわけです。

記者: 改めて確認なのですけれども、神奈川県は今後五輪の費用として、現状でおっしゃられている恒久施設40億円以外の負担というのは、通常の行政サービスというところはあるのでしょうが、そこから40億円からは大きく膨らまないという理解でよろしいのでしょうか。

知事: 基本的にはそうだと思いますけども、これから色々詰めていったときに、何度も申し上げましたけども、例えばセキュリティといったときに、何かカメラが必要だとか、何かの資機材が必要だといった場合、それを例えば購入した方が得だと、それを購入したら大会が終わった後も使える、といった場合には、これは恒久的施設等に入りますから、この負担はある。それは覚悟しています。だから、立候補ファイルの枠の中で動いている限りにおいてみれば、そういった具体な細かいところを詰めていったときに、何か出てくるかもしれないですけども、何かとんでもない大きなお金がドンと出てくるということは、想定はしていないです。

記者: 細かいところ、例えばカメラの購入費だとか、そういったところの総額自体は、そこまで大きくないものであるというご認識ですか。

知事: 基本的にそうです。桁が違ってくるような話とか、そのような話は全然、想定はしていない。大枠は決まっている。小池知事なんかもおっしゃっていましたけれども、規模感などという言葉を使っていらっしゃった。ですから、そのへんの規模感というのは、そんなに変わらないと思いますけれども。工事なんていうのも、やっているうちに何かハプニングが起きて、追加の工事が必要になるとか、いろんなことがあるかもしれないですし、それは、いつの工事でもあることだと思いますから、その程度の誤差の範囲と受け止めています。

記者: 最初、お話されていたコースの決定に関して、セーリングなのですけれども、コースが決定しない以上は、補償などの話も、うまく入っていけないと思うのですけれども、その点、プレプレ大会までに、何か知事が、連盟なりセーリング側に、何か要請というか、コース海面の早期の決定について、働きかけをするような思いというものはありますか。

知事: 去年のリオでの大会、私も行きました。そこで、世界のセーリング協会の会長にお目に掛かって、海の図面を示しながら、ここには、こういう定置網がある。この定置網に引っ掛かるような形で、コース海面を設定されると、莫大なお金が掛かるのです。ですから、これに掛からないようにしてほしいということは、要望はいたしました。われわれのコースの原案というものは、出してあります。これが、どういうプロセスを経て、本当のコース海面になっていくのかというのは、まさにこれからの話でありまして、それによって、漁業補償の額も変わってくるということになるとは思いますけれども、ある種の選択肢を提示するということは可能なのではないでしょうか。ですから、定置網に引っ掛かってしまった場合には、こうです。これに引っ掛からなかったら、こうです。ということは、粗々、お話ができるのではないかと私自身は思っています。この定置網の問題というものは、私が、世界の会長に話をしたものですから、その時には、日本のセーリング連盟の会長も横に同席していましたし、その問題は、関係者全員、認識していると受け止めています。

記者: いつごろコースが出来る、発表されるというのは、知事にはまだ、お話などは入っていますか。

知事: プレプレ大会があって、そこでやってみて、そこから、また話が出てくるかもしれないです。プレプレ大会は、そういう意味も込めていると思うのです。試しにやってみる中で、段々決まってくるのではないかと思います。ですから、それを最終的に決めるまでは、全然、交渉も何もできないということではなくて、それは、この場合にはこういう感じ、この場合にはこんな感じ、粗々の話というのは、進めることはできる。今まで、交渉すら進める条件がなかったわけですけれども、その前提が出来上がってきましたらから、その交渉には入れると受け止めています。

(以上)

神奈川県

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