【当日の記録】平成28年度 第1回インクルーシブ教育推進フォーラム

掲載日:2016年12月21日

地域とともにつくるインクルーシブな学校
ー子どもを支える地域のネットワークづくりー
                                                                                                        

趣旨

 神奈川県教育委員会では、誰もが個性と能力を発揮し、地域で生き生きと暮らしていける共生社会の実現に向け、すべての子どもができるだけ同じ場で共に学び共に育つ、インクルーシブ教育の推進に取り組んでいます。
 インクルーシブ教育の推進に向けては、教職員だけでなく、保護者の方や地域の方と共に取り組んでいく必要があり、県民のみなさまのご理解とご協力が何より重要と考えています。
 そこで、すべての子どもを地域で支え育てていくためのネットワークづくりについて、県民のみなさまと共に考える「インクルーシブ教育推進フォーラム」を開催しました。

日時

平成28年9月4日 日曜日 14時00分から16時30分まで

会場

  相模原市民会館 ホール(相模原市中央区中央3-13-15)

内容

1)趣旨説明
 「神奈川のインクルーシブ教育の推進」
  インクルーシブ教育推進課 田中みか(グループリーダー兼指導主事)

 趣旨説明神奈川県の考えるインクルーシブ教育の推進とは、 「支援教育の理念のもと、共生社会の実現に向け、すべての子どもができるだけ同じ場で共に学び共に育つことをめざす」ことです。
 神奈川県では、すべての子どもが共に学び共に育ちながら、能力や可能性を最大限に伸ばし、自立し社会参加できる力を育むために、障がいのあるなしにかかわらず、「できるだけ地域の学校で学ぶしくみづくり」「通常の学級で学ぶしくみづくり」「高校で学ぶしくみづくり」に取り組みます。 具体的には、小中学校での「みんなの教室」、高校での「インクルーシブ教育実践推進校」の取組です。
 また、個に応じた支援を大切にするため、特別支援学級や通級による指導など、多様な教育的ニーズに応えることができる教育の充実も進めてまいります。
 こうした取組を通して、地域で共に生きるしくみづくりにつなげていきたいと考えています。

 学校は、さまざまな子どもたちが共に学び、共に育つ場を提供していくことが大切だと考えています。子どもたちが、学びあい、支えあう機会を多く持つことが、思いやりの心や、お互いを理解し、大切にする心を育むことにつながります。

 平成27年度に作成したリーフレットを使って、目指していくインクルーシブな学校について、授業づくり・学級づくり・学校づくりの視点から、ご参加いただいた会場のみなさまにも、いっしょに考えながら聞いていただきました。

2)パネルディスカッション
  「地域と共につくるインクルーシブな学校 ―子どもを支える地域のネットワークづくり―」

   パネリスト  第1回フォーラム写真2
    髙橋 玲名 氏(県立特別支援学校卒業生)
      横山 仁雄 氏(学校法人朗峰学園長谷幼稚園長)
    松屋 直人 氏(社会福祉法人すずらんの会総合施設長)
   コーディネーター 
    滝坂 信一 氏(元帝京科学大学生命環境学部教授)

主な内容

滝坂 信一氏:第1回フォーラム写真3
 「インクルーシブな学校」と「ネットワークづくり」を考える視点は2つある。1つ目は、地域で共に生きること。子どもも、高齢者も、外国につながりのある人も、地域に住むすべての人がつながり一緒に生きていくために一人ひとりにできることは何か。
 2つ目は、地域の学校をどのようにインクルーシブにしていくか。地域に住んでいるすべての子どもたちに対応できる学校を、みんなでどのようにしてつくっていくか。保護者や地域の方も含めて、一緒に、どうつくっていくかについてアイデアを出しあいたい。

髙橋 玲名氏:
 障がいのある人とない人が接する機会が少ないと感じている。一緒に行動すること、接する機会が増えることによって、理解してもらえると思う。
 地域づくりや周りの方の理解も大切だが、障がいのある本人自身も、自分の思いや状況、こうしてほしいということについて発言することが必要だと思う。

横山 仁雄氏:
 障がいのある子もない子も、「私はこんなことをやりたい、できるようになりたい」という気持ち、つまり「自己課題」を持つことが根本だと思う。子どもたちは、共にいるからこそ、自然に友だちのあり方を認めている。このようにしなさいと教えられて得られるものではない。
 幼稚園では、人とのかかわりの中で、こういうことをしたい、してほしい、という経験を大いにさせてあげたい。楽しい生活をして、「こんなことをしたよ」と伝えたいと思うこと。伝えたくなる経験ができる場であるかが、1番の課題だと思う。

松屋 直人氏:
 長い期間、就労を継続できている障がいのある方は、一緒に働いている方から日々さりげない支援、ナチュラルサポートを受けている。障がいのある方が、地域で活動するにはさまざまなハンディキャップがあるが、施設職員だけがサポートするとなると、限界がある。
 周囲の方々に何げなくサポートしていただき、障がいがあっても地域で暮らせるようになればいいと思っている。

 3名のパネリスト、コーディネーターから、「共に過ごすこと」を通じてお互いが理解し合うこと、そしてそこから生まれる“ナチュラルサポート”というキーワードに表される、自然な支援の大切さについてお話があり、会場全体で考える機会になりました。

神奈川県

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