天皇陛下のご日程に係るルールの遵守に関する要請

掲載日:2011年4月1日
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天皇陛下のご日程に係るルールの遵守に関する要請


 我が国の悠久の歴史と伝統を踏まえ、また、先の大戦に至った大きな反省の見地から、天皇陛下のお立場について、日本国憲法は「国民統合の象徴」と位置付けており、国会の召集、衆院の解散、外国の大使・公使の接受などの国事行為のみを内閣の助言と承認のもとに行うものとしており、さらに、「国政に関する権能を有しない」と規定することで、政治的行為に関与しないとされていることは周知のとおりである。
 こうした中、外国要人との会見等については、友好親善のための公的行為等として是認する理解が定着しており、国民世論もこれを認め、政治的な行為とみなしていないことは事実である。
 しかし、去る12月15日の天皇陛下と中華人民共和国国家副主席との会見は、報道を踏まえると、天皇陛下のご日程について「1カ月前までに宮内庁に申請」とする従来からの政府内部のルールがあるにもかかわらず、首相や民主党幹事長の意向を背景に内閣官房長官が宮内庁長官を押し切って特例としたとのことで、誠に遺憾な行為であり、皇室への尊崇の念をともにする多くの国民がその経過を知って、怒りを禁じ得ないところでもある。
 官房長官説明のとおり、中国国家副主席の来日は「日中友好」にとって重要であり、次代を担う重要な幹部として、国の賓客として、心を込めてもてなすことに異論はないが、長期にわたる疾病に苦しまれ、節制を旨として、国事にあたられておられるご高齢の天皇陛下に過度のご負担をおかけし、ご健康にかかわるような事態を避けるために設けられたルールを損なうこととなった首相並びに官房長官の対応は、国民感情を逆撫でするものであり、とうてい世論が理解し、同意するところではない。
 よって政府は、このような愚挙、皇室への敬意を欠いた行為を繰り返さないよう自戒されるとともに、天皇陛下のご日程ルールの遵守に努められるよう強く要請する。


   平成21年12月22日

 
内閣総理大臣  鳩山 由紀夫
殿

内閣官房長官  平野 博文


神奈川県議会議長 国吉 一夫




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