神奈川県児童・生徒の問題行動等調査の結果について

掲載日:2017年3月10日

  本調査は、文部科学省が毎年行う「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」に基づき、神奈川県教育委員会が、独自に調査する項目を加え、「神奈川県児童・生徒の問題行動等調査」として県内の公立学校を対象に実施しています。

平成27年度 調査結果 

調査結果の概要から

1 暴力行為について

◆暴力行為の発生件数は増加しており、特に小学校での増加が顕著であった。中学校では平成20年度をピークにその後、減少傾向が続いている。中学校(含む中等教育)は、加害生徒数(実人数)も減少している。形態別では、対教師暴力、生徒間暴力、器物損壊ともに増加している。器物損壊を除く暴力行為では、被害者が病院で治療した件数は減少し、全体に占める割合も低下している。このことは、治療に至らない様な行為も学校が暴力行為と捉え、指導している結果と考えられる。
◆暴力行為を5回以上繰り返す児童・生徒数、発生件数は、小学校では増加し、中学校では減少している。暴力行為を繰り返す児童・生徒については、今後も早い段階から関係機関と連携し、継続的に指導・支援を行っていく必要がある。
◆加害児童・生徒に対する学校の指導等の内容としては、「被害者等に対する謝罪指導」「ルールの徹底や規範意識を醸成するための指導」が多く見られる。一方、「当該児童・生徒が意欲を持って活動できる場を用意」や「個別に学習支援」といった対応があまりとられていない。加害児童・生徒が自分の行為に対し、しっかりと向き合うよう指導に努めるとともに、児童・生徒の自己肯定感の向上や学校生活への意欲を高めることや、人間関係の形成につながるような指導を充実させる必要がある。

2 いじめについて

◆前年度より多くのいじめを認知している。これは、国によりいじめの認知に関する考え方が詳細に示されるとともに、各学校において職員会議等での校内研修の取組が充実したことから、いじめに対しての教職員の意識が高まり、日常から積極的にいじめの早期発見に努めたほか、いじめへの迅速かつ適切な指導と支援が可能になった結果と捉えられる。
◆いじめの態様について、「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」「軽くぶつかられたり、遊ぶふりをして叩かれたり、蹴られたりする」「仲間はずれ、集団による無視をされる」が多い。各学校において、いじめの初期段階のものも含め、積極的に認知していると捉えられる。
◆いじめの改善率が上昇している。各学校で認知したいじめに対して、速やかに適切な指導と支援を行うとともに一定の解消後も指導・支援を継続している結果と捉えられる。

*いじめの改善率 : いじめの認知件数のうち、年度内に「解消しているもの」と「一定の解消が図られたが、継続支援中」を合わせた件数が占める割合

3 小・中学校の長期欠席・不登校について

◆不登校児童・生徒数は減少しているものの、長期欠席全体の人数が増加している。なかでも、大きく増加した「その他」の分類には、欠席の要因や背景が多様化・複雑化し、学校では主たる理由が特定できないケースが多く見られている。学校では、「その他」「病気」も含めたすべての長期欠席者に対し、個々の状況の把握に努め、保護者や関係機関と連携し、チームですべての支援にあたる必要がある。
◆欠席日数別不登校児童・生徒の状況は、年間30日から89日までの欠席が全体の39.4%を占めることから、学校ではこの段階からスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等と連携し、その要因や背景を把握するとともに、個々に応じた支援の方針を定め、保護者とともにチームで支援にあたることが有効であると考えられる。
◆*不登校児童・生徒の改善率は、「登校に至る」「好ましい変化」の合計で捉えると、前年度より4.7ポイント減少し63.1%でした。これは、多様な要因や背景により、不登校の改善が難しくなっているあらわれと捉えられる。学校では、将来の社会的自立や学校生活の再開に向け、市町村が設置する教育支援センターや民間のフリースクール等と連携しながら、保護者とともに、あせらず、粘り強く、チームで継続的な支援をしていくことが大切である。特に、個々の状況に応じた多様な学習の機会や場を提供する必要がある。

*不登校の改善率 : 不登校児童・生徒数のうち、「指導の結果、登校する又は登校できるようになった」及び「継続した登校には至らないものの好ましい変化が見られるようになった」を合わせた児童・生徒数が占める割合

 4 高等学校の長期欠席・不登校について 

◆長期欠席生徒数が減少したことについては、欠席理由に関わらず、早期発見・対応に努め、きめ細かな支援を行った結果と捉えられる。
◆定時制における不登校生徒が多いことについては、中学時より不登校となっていた生徒を定時制が受け入れているためと考えている。
◆長期欠席生徒や不登校生徒への指導・支援については、生徒指導担当者会議や教育相談コーディネーター会議等において、教職員やスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーによる校内のチーム支援の考え方、外部資源の活用等のノウハウや情報を提供することにより、学校全体で取り組む教育相談体制の構築を図っていく必要がある。
◆長期欠席者の減少にむけて、各学校が、一人ひとりの学びのペースや個別のニーズにきめ細かく対応し、家庭や地域、関係機関等と連携しながら、学習意欲や通学意欲を高める指導・支援を行う必要がある。

5 高等学校の中途退学について

◆中途退学者を減少させるために、生徒が学校生活を継続し卒業を目指せるよう、職員がきめ細かな粘り強い生徒指導・教育相談に取り組んでいる。定時制において、特に減少しているのは、各学校において、きめ細かい学習指導と、さまざまな課題を抱えた生徒に対する支援体制の充実の効果が現れた結果と考えている。通信制については、「学校生活・学業不適応」や「進路変更」により中途退学している生徒が多いが、「その他の理由」が最も多いのは、他にも様々な課題を抱える生徒が多いためと捉えている。
◆不登校等様々な課題のある生徒に対する継続的な支援に向けて、教育相談コーディネーターを中心に、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等を活用した教育相談体制の充実を図ることが重要である。そのために、生徒指導担当者会議や教育相談コーディネーター会議等において、チーム支援の考え方や外部資源の活用等のノウハウや情報を提供していく。
◆各学校が、一人ひとりの学びのペースや個別のニーズにきめ細かく対応し、学習意欲や通学意欲を高める指導・支援を行う必要がある。
◆進路変更や学校生活・学業不適応等の理由により中途退学している生徒がいることを踏まえ、中学生に対して、進学を希望する高校についての十分な理解を深めるためのわかりやすい情報を提供していくことが重要である。

神奈川県教育委員会の主な取組について  

神奈川県教育委員会では、児童・生徒の問題行動等に対して次のような取組の充実に努めています。

参考URL 

<不登校に関する資料>
  • 「神奈川県不登校対策検討委員会 報告書」

   神奈川県教育委員会 平成21年5月 改定

  /uploaded/attachment/521800.pdf 

  • 「神奈川県不登校対策検討委員会 報告書【最終版】」

   神奈川県教育委員会 平成23年5月 改定

  /uploaded/attachment/521799.pdf

  • 「登校支援のポイントと有効な手立て」

  神奈川県教育委員会 平成26年2月 改訂

  http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f6692/p572710.html

 

<いじめ対策サポート会議・神奈川県教育委員会作成資料>  
  • 「学校のいじめ初期対応のポイント」
  • 「市町村教育委員会におけるいじめ問題への対応」
  • 「保護者・地域の皆様へ いじめをしない させない 許さない!」

  平成25年3月

  http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f470374/p657386.html  

  • 「いじめ早期発見・早期対応のためのアンケートについての配慮事項」

   神奈川県教育委員会 平成25年7月

  http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f470374/p678813.html

 
<関係機関との連携等に関する資料>
  • 「スクールソーシャルワーカー活用ガイドライン」

  スクールソーシャルワークの視点に立った支援の構築に向けて

   神奈川県教育委員会 平成23年3月

  http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f417834/p477052.html

 

  • 「スクールソーシャルワーカー活用ガイドライン」2

  スクールソーシャルワークの視点に立った支援の充実に向けて

  • 「関係機関との連携支援モデル」 

   神奈川県教育委員会 平成26年3月 一部改訂

  http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f417834/p477052.html

  • 「関係機関との連携構築支援プログラム」

   神奈川県保健福祉局福祉部生活援護課 平成27年7月

  /uploaded/attachment/779892.pdf

  • 「協働支援チーム宣言」

  自立活動教諭(専門職)とのチームアプローチによる支援が必要な子どもの教育の充実

    神奈川県教育委員会 平成22年3月

  http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f6722/

  • 「不登校児童・生徒の将来の社会的自立や学校生活再開に向けて」

    神奈川県教育委員会 平成27年7月 一部変更

   http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f6692/p572031.html

 

<教育相談・学習支援等に関する資料>
  • 「教育相談事例から考えるいじめとその対応」

    神奈川県立総合教育センター 平成19年4月  

   http://kjd.edu-ctr.pref.kanagawa.jp/ijimetaiou.pdf

  • 「はじめようケース会議Q&A」

    神奈川県立総合教育センター 平成21年3月

   http://www.edu-ctr.pref.kanagawa.jp/kankoubutu/h20/pdf/case_m.pdf

  • 「明日から使える支援のヒント 教育のユニバーサルデザインをめざして 」

    神奈川県立総合教育センター 平成22年3月  

   http://www.edu-ctr.pref.kanagawa.jp/kankoubutu/download/h21pdf/hint.pdf

  • 「外国につながりのある児童生徒への指導・支援の手引き」

    神奈川県教育委員会 平成24年6月

    http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f420361/

 

<自殺等に関する資料>
  • 「中高生の自殺予防に向けた こころサポートハンドブック」

   神奈川県教育委員会 平成23年3月 

   http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f360398/

  • 「子どもの自殺が起きたときの緊急対応の手引き」

   文部科学省 平成22年3月  

   http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/22/04/__icsFiles/afieldfile/2010/11/16/1292763_02.pdf

 
<体罰防止に関する資料>
  • 「体罰防止ガイドライン」「校内研修ツール」

    神奈川県教育委員会 平成25年7月

   http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f480328/

 

平成26年度以前の 調査結果

平成26年度 調査結果

平成25年度 調査結果 

平成24年度 調査結果 

平成23年度 調査結果 

平成22年度 調査結果

平成21年度 調査結果

平成20年度 調査結果

 平成20年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査の結果(神奈川県 公立学校分)


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