審議結果

掲載日:2011年3月1日
様式3

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称神奈川県環境放射線監視委員会
開催日時平成23年6月27日(月曜日)  13時00分から14時40分まで
開催場所神奈川県庁第二分庁舎6階 害対策本部室
出席者

◎ 稲 葉 次 郎  財団法人 放射線影響協会 研究参与

  森 内 茂  財団法人 原子力安全技術センター 特別フェロー

  赤 羽 恵 一  独立行政法人 放射線医学総合研究所  医療被ばく研究プロジェクト 医療被ばく研究推進室室長

◎印は、委員長

次回開催予定日未定
問い合わせ先

所属名、担当者名 安全防災局危機管理部危機管理対策課危機管理対策グループ 岩崎、大八木

電話番号 045-210-3465

下欄に掲載するもの
  • 議事録全文
要約した理由 
審議経過

(議題)

1.平成22年度原子力施設稼働状況等について

2.平成22年度環境放射線モニタリングデータの評価について        

3.神奈川県内の放射線等の状況について    

(鈴木危機管理対策課長) 

それではこれより、稲葉委員長に「神奈川県環境放射線監視委員会運営要綱」第5条によりまして、議事の進行をお願いいたします。どうぞよろしくお願いいたします。 

(稲葉委員長)

 それでは、委員会の次第に従いまして、早速、議事を進めたいと思います。

 議題1としまして、「平成22年度原子力施設稼動状況等について」ということで、稼動状況並びに、環境モニタリングの結果に関しまして、ご報告いただきたいと思います。

最初に、東芝原子力技術研究所からお願いいたします。

(東芝)

それではまず、東芝原子力技術研究所といたしまして、藤江の方から報告させていただきたいと思います。

私たちの原子力技術研究所の事業内容ですけれども、原子力全般の、炉物理とか化学等の基礎研究を実施しております。その中で、新型原子炉の開発とか、既存原子炉の改良、使用済み燃料の再処理や廃棄物処理の核燃料サイクルの研究、開発を行っております。NCAにつきましては、炉心や燃料に関する研究に使用しております。

それでは、お手元の資料1の東芝の原子炉、核燃料物質管理、放射線管理報告書、平成22年度に移りたいと思います。

資料を1ページめくっていただきまして、まずは原子炉の管理についてですけれども、東芝臨界実験装置、NCAと呼んでおりますが、小さな200Wの原子炉でございます。研究の利用目的ですけれども、炉物理の実験に用いております。

4月から3月まで運転時間ですと、30時間程度から60時間程度運転しておりまして、積算の運転時間としますと、386時間という時間になります。

熱出力ですけれども、平均の出力ですと、0.48Wという非常に小さな値です。最大が50.4Wとなっております。これは定期点検の時にですね、通常と違う高い出力になっております。

次にですね、放射線管理について次のページでご報告したいと思います。

まず、気体廃棄物・液体廃棄物の排出放射能濃度についてということですが、気体につきましては、ダストとガスについて測っておりますけれども、全て検出限界以下ということで推移しております。

排水につきましては、7月から9月、10月から12月の6ヶ月に2回ばかり排出しておりまして、これは定期点検の時に貯槽の中を満水にするとか、そういう、いわゆる点検のための排水でございます。これも、濃度的には非常に小さく、検出限界以下の状況で放出してございます。

次に、固体廃棄物の種類と保管量についてに移ります。

200ℓのドラム缶の換算ですけれども、濃縮廃液とかフィルタースラッジについては0本です。イオン交換樹脂が5本相当、雑固体廃棄物が29.1本相当、その他のフィルタが8.4本相当、合計42.5本という数字になっております。

昨年から比べますと、雑固体廃棄物が0.1本分増えたというだけのものです。これも点検で発生しました廃棄物を処理しているという、ごくわずかな増加です。

次に、敷地境界における線量当量率ということで、書かせていただいております。平成20年から22年まで、3年の平均を載せてございますけれども、20年、21年と、0.05μSv/hから0.07μSv/h台で推移しております。平成22年度も、当初は0.04μSv/hとか0.05μSv/hだったんですけれども、3月の11日以降ですね、震災の影響を受けまして、大きな値がでております。とは言っても、0.16μSv/hとか0.24μSv/hというような、値でありまして、周辺の環境と変わりないような値でございます。

次に4番目としまして、被ばく管理状況ということで、1年間の線量について報告します。

まず、原子炉に係わる者ですけれども、70名おりまして、全て5mSv以下でございます。

次に、原子炉以外に係わる者ですが、こちらは140名ございまして、こちらも全て5mSv以下でございました。

以上が、東芝の報告であります。

(稲葉委員長)

 ありがとうございました。ただいまのご報告に、質問やコメントがあったらお願いいたします。

(赤羽委員)

 それでは、今回は原子力発電所の事故のために色々状況が変わって、測定値にも影響が出ていると思います。一応、念のための確認なんですけれども、敷地境界における線量当量率につきましては、3月11日まではフラットで、全く例年通りと考えてよろしいでしょうか。

(東芝)

 はい。そのとおりでございます。

(赤羽委員)

 ありがとうございます。

(稲葉委員長)

 いかがでしょうか。モニタリングもしっかり行われていて、環境放射線等々に関しましては、安全に問題ないような状況になっているということで、よろしいでしょうか。

 ありがとうございました。

 それでは、2番目になりますが、グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパンの方から、ご報告いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

(GNF-J)

 グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパンの黒沢でございます。

 まず、冒頭に弊社の業務概要について説明させていただきます。

 弊社の前身であります、日本ニュクリア・フュエル株式会社は、原子力発電所向けの原子燃料製造会社として、株主であります日立、東芝、GEとの合弁会社として、昭和42年、1967年5月に設立されました。その後、2000年1月に、設計、開発、製造、並びに営業部門を統合し、2001年9月に、現在の社名である「グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン」として改名いたしました。

 資本金40億円、従業員数約500名の会社でありまして、その業務として、海外より二酸化ウラン粉末を調達し、横須賀市久里浜にあります弊社工場にて、製品製造をするものであります。

 まず、二酸化ウラン粉末をプレス加工した後、セラミック状に焼結したペレットを金属管に収めて、核燃料棒を製造します。この燃料棒を複数本束ねて、原子燃料体という製品に組み上げて、国内の発電所に納める業務を執り行っております。

 それでは、お手元の資料に従いまして、ご報告させていただきます。

 最初の2ページ目でございますが、これは弊社における、ウランの出入りを示したものでございます。月々のウランの入出荷量を棒グラフで示しましたが、まず、塗り潰した棒グラフがウランの入荷量、白く塗り潰さない方が出荷量を示しております。このグラフのスケールでございますけれども、20t/毎のフルスケールとして、120t-Uとして示してございます。

 昨年1年間の実績ですが、入出荷の多い月としまして、入荷では10月が約55t、出荷では9月が約110t相当となっております。

 また、1年間での累計実績として、前年度の入荷量の総計は左上に書いてございますけれども、293t、逆に出荷した量は346tでありました。

 また、工場内の在庫量につきましては右の方に記入しましたけれども、本年の3月末日で536t、昨年3月末では589tとなっております。

 以上がこの1年における、ウランの入出庫の推移でございます。

 次に、排水・排気についてご説明いたします。次のページの左の図は、弊社から工場排水として排水処理した水のウラン濃度を測定した結果でございます。いずれも弊社の保有しております測定器の検出限界であります、3×10-4Bq/cm3以下でありまして、これは例年と同じ状況でございます。また、右半分の図は、大気中のウラン濃度の測定結果を示したものですが、こちらも弊社の測定器の測定限界である3.1×10-11Bq/cm3以下で、これも例年と同じ状況となってございます。以上が排水・排気の実績でございます。

 次のページで、弊社の敷地境界での空間放射線測定についてご説明いたします。

 まず、弊社には構内2箇所にモニタリングポストを設置しております。いずれもその方式として、ヨウ化ナトリウムシンチレーション検出器に相当する低線量計と、電離箱の高線量計、これをセットにして常時測定を実施しております。この4ページに図示しましたように、弊社の北側にNO.1、西側にNO.2、この地点にて計測した結果を次のページに示します。

 次のページには、それぞれ昨年度の1年間、4月から3月まで、月次の結果をNO.1、NO.2それぞれについて、その数値とグラフ化したものを記載しております。

 まず、表の左列の空間放射線の集計項目でございますが、一番上のセルが1時間の最大値、その次が最小値、その月の平均値、それから各月での積算値、そして点検等の調整時間、この順に数値集計してございます。

 また、一番右の方の列では、前年度の平成22年度の年間値と、それから参考として平成14年から21年の8年間での総集計をしたものを参考として記載してございます。

 まず、特徴立ったことといたしまして、NO.1、NO.2とも、1時間の最小値を除いて最大値、月の年平均値、それから積算値これらが過去の参考値の変動範囲を超えて、高い数値を示してございます。これは、この下の図にありますように、震災直後の1時間当たりの最大値がNO.1では数値的には141、NO,2では135nGy/hと、過去最大値でございまして、通常、我々が監察していたものと比べておよそ1.5倍程の高い数値を示しました。これは当然ながら、本年3月の震災による福島原発の影響を受けたものでございますが、この3月度を除くと、例年の通常レベルを維持しておりまして、特に弊社の事業所としては、例年並みの推移であるということが言えようかと思います。

 次に、周辺の環境モニタリングの結果をまとめたものをご報告いたします。

 最初のページが、川と土壌中に含まれるウラン濃度の測定結果です。表の番号を付けてございますが、1番から6番は陸上の土壌、7番から13番は河川の泥と河川水からサンプリングした測定をしてございます。これらのサンプリングの、色々と場所が書いてございますけれども、場所、頻度等これらの手法については、協定上の取り決めに従い、四半期毎、3ヶ月に1度測定し、そのうちの1部のサンプルにつきましては、第3者機関にも分析依頼をしております。この分析依頼は、一番左の列の、例年3月時点では、弊社の敷地の土壌を除く全箇所、残りの四半期3回分でございますけれども、この3回分は弊社の排水溝付近のサンプルについて第3者機関においても測定を実施しております

 まず結果でございますけれども、この1年間の測定結果は例年とほぼ同等となっており、第3者との比較では、若干昨年12月度の資料が当社の測定結果の0.9に対して第3者は1.7と若干高くなっている他は、当社と第3者機関との結果はほぼ同等の結果でありました。

 参考としまして一番右の列の方に、平成12年から21年までの10年間の統計データを併記してございますが、先程の第3者機関の測定結果の1.7μg/gにおいても、過去の10年間のデータの変動範囲に入っておりますので、今回の測定結果が特に異常をきたしたものではないと判断しております。

 これが、土壌並びに河川水の結果でございます。

 最後のページでございますが、これは毎年1回執り行っている、久里浜湾内における海水、海底における泥、並びにワカメの養殖場から採取した、海産物中に含まれるウラン量を測定したものでございます。

 今回、測定値で海底の泥につきましては、おおかた1μg/g前後の結果で推移しておりまして、通年並みということを確認しております。

 また、弊社と第3者機関との結果にさほど差はなく、また、この10年間の参考データ内に充分に入っているということを確認いたしました。

 以上が周辺環境モニタリングの結果でございまして、以上が、弊社22年度の実績報告でございます。

 次に、弊社で前年度発生した事象につきまして、本委員会への報告をするようにとのご依頼がございましたので、直接的には放射線には関係しないところではございますが、資料に沿って2件の概要報告をさせていただきます。

 まず1件目、最初は焼結炉における着火事象でございますが、まず、弊社のホームページの報告内容をここに転載しました。昨年、8月時点で原子力保安院から公表された委員会報告書に、弊社にて昨年5月8日に発生した着火事象が掲載されました。弊社としましては、当初この事象が予め手順に定められた作業であったため、報告対象ではないと判断しました。しかしながら、通報連絡、不適合管理及び火災防止の観点において改善すべき事項があったため、保安院より再発防止策の確実な実施を求める指示文書を受領しました。弊社では、本指示書を真摯に受け止め、一連の再発防止策を確実に実施していくといった内容の事象でございます。

 なお、この事象は火災には該当せず、また、作業者のけが、被ばくはなく、周辺環境への影響もありませんでした。

資料がだいぶありますので、お時間の関係でポイントを絞って次ページ以降、概要報告させていただきます。

 まず、写真入りの図が書いてございますけれども、事象そのものは、フレームチェックという焼結炉での水素漏れ確認方法として点検を開始したところ、水素燃焼による炎を発見しました。このため、手順に従いまして水素を遮断し、窒素パージし、消火器を使用し、管理者、事象判断者へ連絡を行ったものでございます。

 次のページに、これらの関係の問題対策を整理してございます。本事象の重要なことは、通報連絡にあろうかと思います。社内通報は事象判断者まで適切に行われましたが、事象判断者は手順書に従った通常作業であったことから、通報事象に該当しないとの判断をしました。しかしながら、消火器を使用した場合は、火災と認識される可能性が高いことから、誤解を避けるために事象を通報すべきであったということであります。そこで今回の改善のポイントとして、規制当局へのオープンな情報伝達として、まず、通報連絡の意識の再徹底、通報連絡判断の妥当性確認と情報の蓄積、それから最後に、外部機関とのコミュニケーション改善について、それぞれの改善策を講じました。

 次のページには、事象そのものの原因でございますけれども、設備の調達管理、あるいは確認作業手順等々がございまして、改善策を実施しました。詳細は割愛させていただきます。

 最後のページも、火災防止の観点でございますけれども、フレームチェックという炎を使うものではない、別の新しい検査方法に改めるなど、対策を実施済みでございます。こちらも割愛させていただきます。

 これが、1件目の事象でございます。

 次に、カドリニア焼結炉B号機の過加熱防止インターロックの作動についてでございますが、こちらも弊社ホームページに公開した中から転記したものでございます。

 まず、その概要として、昨年12月11日朝方、焼結炉の温度調節器が故障し、炉の温度が異常過熱しないように、過加熱を防止するためのインターロックが作動した事象でございます。この発生時点では、このインターロックが作動したことには気付かず、2日後の一連の調査から作動していたことが確認され、その翌日に、法令報告事象として保安院に連絡したものでございます。

 この事象を少し詳細に見てみますと、2ページ目にまとめてございますが、まず、土曜の朝方4時前に、炉の温度調節器が異常となり警報が発報しました。作業者は停止中の隣のA号機から、同じタイプの温度調節器を取り外して交換したところ、1回目のインターロックが作動しました。しかしながら、作業者はインターロックが作動したとは認識しなかったため、このインターロックで生じたブレーカー遮断に対して、これを復旧しようとブレーカーの投入を計5回実施したという事実がございます。その後、温度制御は復旧し、焼結炉は正常に復帰しましたが、連絡を受けた上長及び管理責任者がこの事象を確認し、その時点ではインターロック作動は確認できず、この日の昼過ぎに、原子力保安検査官に連絡すると共に、当該の炉は原因究明のために停止することといたしました。

 次のページに、週明けになって一連の調査の結果、過加熱防止のためのインターロックが作動したということが明確となり、本事象が法令報告に該当するため、保安院に報告するに至った事象でございます。

 以上の事象に対して、問題点の抽出と原因分析を2枚のチャート、そしてその対策を3枚、計5枚にまとめてございます。時間の関係で、要点のみご説明いたします。

 まず、このページの問題点と原因ですが、作業者の問題として、手順を確認しながら作業しなかった、それからヒータ電源を投入したことは不適切であった。あるいは、設備上の異常事象を認識したり、対応したりする手順の整備がこれも不十分であったといったことが挙げられます。

 その次のページには、管理の問題として整理してございますが、異常事象及び不適合との認識が不十分であったということが抽出されてございます。

 これらの問題点の抽出と原因分析に基づきまして、次のページ以降分析を実施しました。

 まず、設備、業務に関しましては、重要警報発報処理手順の整備ほか表示の改善、異常事象に対する判断基準の整備、これらを実施するとともに、(2)においては手順書遵守に関する対策といたしまして、手順書遵守の体制確立と、遵守状況の確認、手順書の見直しと現場への配置等々を実施してまいりました。

次のページに組織・体制に関する対策といたしまして、異常時の対応につながる一連の体制確立、それから保安品質会議を設置し、内部監査を充実する。保安等の再教育、力量管理を更に充実するといったこと。4番目といたしましては、安全第一への意識改革として、安全第一への意識改革等々を実施し、安全文化の更なる醸成を図っております。

最後のページになりますけれども、これらの原因対策のほかに、根本原因分析からの追加対策といたしまして、手順書の確立や管理・監督者への報告・確認のルール厳格化を図る。異常又は不適合が発生した場合の役割分担等の明確化や訓練を通した習熟化を図る。それから、設備設計において、作業者の意見や不適合事例を収集し、積極的に反映し、設備変更等の際には設計意図を含めた教育を徹底する等に取組んでおります。

以上が、2つの関連する昨年度の事象報告でございます。

以上でございます。

(稲葉委員長)

 ありがとうございました。後半部分が重要かと思いますが、最初に前半部分のモニタリング結果に関してのことに対して、検討したいと思います。何かご質問等ございましたら、お願いいたします。

(森内委員)

 先程の東芝からのご報告にもございましたが、3月に福島の事故の影響で、3月11日以降上昇があったと思いますが、このデータに関しても3月は2月の2倍程度の積算値が見られておりますが、原因はやはり、3月の中旬以降の事故以後の上昇ということでよろしいんですね。

GNF-J

 はい。さようでございます。月次でまとめておりますけれども、日々の結果から視ましても、震災以降の出来事でございます。

(森内委員)

 はい。ありがとうございます。

 それともう一つですね、周辺環境モニタリング結果の1枚目、ここに周辺環境サンプルのウラン濃度測定結果というのが出ていますが、その地点番号7番で、測定者GNF-Jと第3者で多少値が違う。まあ、過去の最大値と比較しても低いという結果が出ておりますけれども、過去の第三者の最大値が1.8μg/gですが、その時のGNF-Jの方もやはり測定値が低かったのか、それとも同じような値であったのでしょうか。今までのデータを見ますと、第3者の方が高い時には、GNF-Jでも高い値が出ているように見えますが、その辺のことはわかりますでしょうか。

GNF-J

 確かに、今回の1年間の中では1.7μg/gの第3者機関に対して、当方が0.9μg/gとおおよそ倍違うという状況でございますけれども、過去の結果からの1.8μg/gが出た時は、当方は倍もの差はなかったと記憶しており、今回は若干、その差が際立ったという感覚ではございます。

(森内委員)

 そうしますと、差が出た場合、どういう差が出た場合に、再クロスチェックをするのか、そういった決まりはあるのでしょうか。

GNF-J

 社内規定では、過去のこういった10年間分とかございますけれども、それらを統計的に判断して、具体的にはプラス3σ以上を超えた場合にはアクションしようというようなことで、今回はとりわけ最大の方はオーバーしなかったので、特にアクションはしてございませんけれども、いずれ大きく差がひらいた場合の、我々の社内の取組みとしては、測定結果が統計上で、平均値+3σ以上ずれた場合には、なんらかのアクションをしようということで考えております。これはもちろん、当社の測定結果のみならず、相手先、第3者機関の結果もそういったことを踏まえて決めてはおりますけれども、今回はそのアクションまでには至らなかったということでございます、

(森内委員)

 その辺の考え方としては、第3者の方でも3σを超えたら、同じような考え方で、同じように判断されているのでしょうか。

GNF-J

 あくまでも、私どもの判断基準でございます。

 これはですね、外注委託のものでございますので、先方さんが同じような共同研究とか、あるいは監視しているわけではございません。当方で分析依頼をして結果をいただいているというものでございまして、当然ながら、異常時に近いような値が出たような場合には速やかに連絡し合ってですね、その中身を確認するようにはしてございますけれども、先方さんがとりわけ特殊な手順があるということは、聞いてございません。

(森内委員)

 わかりました。特に第3者はそういうアクションを起こす必要はないと思いますので、考え方としては特におかしいということではないと思います。状況はわかりますので。

 依頼先の値が高かったということで、それについては、やはりどうするかというのは依頼者側の方の判断でよろしいかと思います。

(稲葉委員長)

 既に何回か今までの委員会で聞いてきたかもしれませんが、サンプリングはGNF-Jでなさって、そのサンプルを一部そちらで分析し、また一部を第三者で分析する。そういうことでよろしいんでしょうか。

GNF-J

 ここの表にも書いてございますように、測定するのは私どもも分析装置でございまして、第3者機関さんも、同じ手法でサンプルの測定をする。採取はあくまでも我々サイドで執り行いまして、しかしながら、これは協定に基づく作業でございますので、具体的には協定先の方のお立会いをいただいて、そこでサンプルを採取し、それを封印してまず先方さんに送り届けます。そちらの第3者機関がその封印を解いて、開封して、我々の採取した約半分を向こうがまず採って、分析にかける。残り半分はまた、宅配便で当方に戻す。あくまでも、同じ土壌の箱の中に入ったサンプルをお互いの分析装置で測る。ただし、前処理とか測定器とか、全て全部私どもと相手先はセパレートしてございます。前処理も向こうでやっていただいて、私どもが分析するだけというわけではなくて、完璧に同じ出所のサンプルを分かち合ってお互いが前処理し、分析するという手法でやってございます。

(稲葉委員長)

 ありがとうございます。

 試料の微細な仕分けの仕方で、土壌とか河泥などの場合にはどうしても若干の偏りが出てきても仕方がないのかなと、また、河川水はそんなことはなく、より均一性が高いかなという気がしてこのデータを見ていたら、今年に限ってはどうもそんなことが言えそうだけれど、過去のものを見ると必ずしもそうではないなということに、ちょっと気がついたんですが。状況としてはわかりました。第3者機関とは、違った立場で分析しているということですね。

(赤羽委員)

 今の件なんですけれども、手元にある何年か分かの資料を見ますと、確かに7番の排水口付近のデータとしては、第3者とGNF-Jさんとの違いというのはあまり大きくはないようにも思います。ただ、昨年は0.5に対して1.0という数字が2回続いているというのもありますので、例年同じくらいで、測定によっては差が出た場合には、それが統計誤差の範囲かどうかということを確認するということは、きちんとなさっていただきたいと思います。

 別件なんですが、今年の加工施設の運転状況ですが、1月、2月、3月が全くウランの入荷及び出庫がございませんが、この間は中での作業は継続していて、出荷作業、入荷作業のみがなかったということでよろしいのでしょうか。

GNF-J

 先程、事象説明の2件目で、昨年12月の焼結炉の事象を踏まえ、本年以降、生産をずっと自主見合わせをしておりますので、一切ウランの出入りはございません。それらがその表に現れてございます。

(稲葉委員長)

中の作業は行われていましたか。

GNF-J

 中の作業もしてございません。ウランを扱う生産行為はしてございません。

(稲葉委員長)

 そうですか。

(赤羽委員)

 ちなみに、再開の予定はいつくらいの予定になっておりますでしょうか。

GNF-J

 まだ明確には決まっておりませんけれども、私どもとしては昨年の事象に関する色んな対策をやってまいりまして、それについては完了したというふうに考えておりますので、近日中に再開したいと思っております。

(稲葉委員長)

 よろしいでしょうか。環境モニタリングの件につきましては。

 はい、どうもありがとうございました。

 それでは、今、ご報告をしていただいた事象についてということに移りたいと思います。これ自体は私どもの委員会ではちょっと場違いなところもあるのかとは思いますが、というのはここでは環境放射能、環境への影響について検討することになっておりまして、施設内のことについての詳細を耳にする場ではないのですが、やはり、施設内の活動がいろいろな形で、環境につながってくるということもありまして、どういうことが行われているかということについて、お伺いすることができて、非常に良かったかと思っております。

 そんなことで、お答えできる範囲で結構ですが、もう少し聞いてみたいと思いますが。

(赤羽委員)

 このように原子力発電所事故におきまして、影響が甚大になっている時は、一般の方々、社会の関心が、非常に放射線の被ばく、人体影響について向いていると思います。で、そのような中、環境への直接的な被害がなかったとしても、事故等が施設内で起きたということを、一般の方々にすれば、大変不安に思うのは否めないことだと思います。一般的にまず、こういう事故、事象を聞いて思うのは、もし、それが早く見つかっていなくて、対応が少し遅れていたらどのようになっていただろうかというのが、一般的な心配としてあると思うのですが、この2つの事象でもうちょっと見落としを発見するのが遅くなる可能性があったのかどうか。また、見落としがあった場合、どのように被害が拡がった可能性があるのかということを想定しておくことは、非常に重要かと思いますが、その辺についてはいかがでしょうか。

GNF-J

 まず、おっしゃるとおり、今、原子力に対する国民の非常に厳しい視線というものを充分認識して、事故を起こしてはいけないということは改めて肝に銘じてしているところでございます。

それを前提としてお答えしますが、この2つの事象につきましては、まず、最初の方の事象は、これは私どもが通常、今までもずっとやってきた水素漏れのチェックというところが松明の火を使ってチェックしていたという、ある意味では原始的なやり方でやってきたのですが、その時、ちょっと火がパッと着いてしまったので、それを作業員としては消火器を使って消してしまった、という事象です。この事象自体はすぐに報告されておりますし、問題は、それを我々としては手順書に従って今までもやってきたことだから、これは我々のある意味で想定した事象であるということで、国とか地元とかにきちんと報告しなかったということに問題がございます。そういった意味ではこの事象自体はすぐに報告されておりますし、火もすぐに消えておりますので、これが更に発見が遅れて、事態が更に深刻になったということはなかったかというふうに思っております。

 それから2件目の事象につきましては、これはインターロックが作動したと、ある意味では安全弁がきちんと作動したということなんですけれども、問題はそれが手順書にない形で作業員がやってしまったということと、インターロックが作動したということ自体が、その場できちんとわからなかったというところが大きな問題です。これらにつきましては、それぞれ改善策を講じて、それについては完了しております。この事象自体は、インターロックが作動して、きちんと炉の温度は高くなることは避けられましたし、その後、報告を受けた課長はこの焼結炉を止めると、温度を下げるということをその日のうちに決めておりますので、そういう意味でこの事象自体が更に、より深刻な事態に進展するということはなかったかというふうに思っております。

(稲葉委員長)

 まあ、本当に充分お感じになっていると思いますが、火災、爆発に対する考慮というのは加工施設の一番重要なファクターの1つかと思います。加工工場ですと、臨界が一番怖いのですが、ひょっとすると、そういうのに繋がっていくかもしれないようなことにもなりますので、是非とも、特に水素を使ってのことで、よろしくお願いいたします。

フレームチェックというのは、今まで日常的に行って、確かに漏れてなければ確実にチェックできていたかと思うんですが、どのくらいの頻度で、毎日、朝やるんですか。

GNF-J

 毎日ではございません。連休とか、焼結炉を止めて立ち上げる前後にということですので、年に3、4回といった頻度でございます。

(稲葉委員長)

 そうですか。

GNF-J

 稲葉先生おっしゃったとおりに、私どもとしては、ずっと長年やってきたということなんですけれども、やっぱり水素を扱っている、ウランを扱っているという意味での、やっぱり、世間一般に取扱っていない危険ポテンシャルのあるものに対しては、安全最優先を徹底していくことが大変重要と考えています。

(稲葉委員長)

 なんとなく私は、その報告の問題だけではなく、やっぱり水素の漏れがあるということ自体が、重大にお考えいただいた方がいいかなという気がいたします。

GNF-J

 今はもう、火気を使ったチェックというのは止めておりますし、水素検知器を使ってチェックするというやり方に改めました。

(稲葉委員長)

 窒素雰囲気の中でというような、そういうことまでは要求されていない。水素を使っていて、もし漏れた時にはというようなことで、トータルで考えるような仕組みというようなことはないんですか。

GNF-J

 そういう意味では、これは焼結炉のごく一部から漏れているかどうかという確認でありまして、もちろん、水素自体がもう少し漏れた時にっていうのは、水素検出器がありますし、そこで必ず捕まえられるということで、それは別にちゃんと安全対策をとってございます。

(稲葉委員長)

 わかりました。他にないでしょうか。

 ガドリニア焼結炉のインターロックの作動について。これに関しましても、充分なチェックを行い、今後の安全対策は充分に行っていますというお話しですが、私としては、どうぞよろしくという感じでありますが。これに関しまして少し、経産省の方でお話されることはありますか。

(経済産業省)

 カドリニアのことですか。

(稲葉委員長)

 いや、両方とも。2件で結構です。あるいは、総括的な話でもいいですし。

(経済産業省)

 水素ガス漏えいについては、それに対する対策が決められており、今、発電所で爆発の報道等ありますが、加工施設には、爆発防止のための検出装置がありまして、爆発濃度に達する前に、水素を遮断して、窒素ガス置換というようなやり方の設備があります。そういうのがありますので、加工施設は水素爆発というところに至ることはない。今回の事象は水素の微弱な漏えいを、炉を立ち上げる時に少し漏れがあるので、検知しながら、漏えい付近のボルトを閉めたり、調整するためのチェックになりますので、それのやり方を、今までは火を使っていたんですね。火を使うと、その微量の水素も燃えてなくなるというメリットもあったのかもしれませんが、やはりたくさんあると燃え上がるので、消火器を使う方法を取ったということです。それは危ないということで、火を使用せず測定装置でそれぞれチェックしてやるというようなことに改めたことを確認しておりますので、まず大丈夫だろうというように思っております。

 それから、ガドリニアのインターロックの作動につきましては、先程GNF-Jの説明にありましたように、設備の問題、人の問題等色々と問題がありましたので、事業者自ら設備を止めて、手順を変えて、設備を変えてということをやって、再発防止対策等もほぼ終わっております。更に組織的な要因とか、原因については報告書が出ております。これはすぐには直らないようなこともありますので、その報告書に基づいて色んな対策も打ち出されましたので、今後実施されることになる対策に対し、必要に応じて保安検査の方で細かいところまでチェックしていくということになります。で、我々、事務所だけでは問題も結構ありますので、本省の方からも検査官を派遣していただき、確実に実施されていることを、確認していこうと思っております。

(稲葉委員長)

 ありがとうございました。保安院の方も、十分確認をしていただけるということで、安心しております。どうぞ、これを機に安全対策に対しまして、水平展開、つまり直接関係したことのみならず、広くご確認いただければと思っております。よろしくお願いいたします。

 それでは、今のGNF-Jからの報告は、これでおしまいにしたいと思います。

 次に、議題の2として、県から平成22年度の環境放射線モニタリングデータ結果について、発言をお願いいたします。

(事務局)

 はい、それではご説明申し上げます。資料3をご覧下さい。

 平成22年度の空間放射線測定結果でございます。これは県が設置しております川崎市内の5局、横須賀市内の8局の計13局の測定局、モニタリングポストあるいはモニタリングステーションと呼んでおりますが、そこで計測した結果の一覧でございます。

 まず、1ページ目でございますが、こちらに川崎市内の5局、それから2ページ目でございます。こちらが横須賀市内の8局の結果を記載してございます。

 まずは表の成り立ちでございますが、一番左に測定局が書いてございます。測定局ごとに集計項目が5つずつございます。上から1時間の最大値、最小値、月の平均値、それから積算値、これは1ヶ月の合計でございます。最後の調整時間というのがございますが、こちらはシステムの保守点検等で測定ができなかった時間でございます。これが平成22年4月から本年3月までの月毎の計測結果として、表示してございます。

 月毎の欄の右でございますが、平成22年度の年間値、そこにも最大値、最小値、平均値、積算値、調整時間こちらの年間を通した値を記載してございます。

 さらにその右、一番右でございますが、平成20年度から21年度の年間値を比較できるように、参考に記載してございます。

 それでは1時間最大値でございますが、2ページ目をご覧いただいてよろしいでしょうか。2ページ目の横須賀のハイランド局でございます。上から5番目のハイランド局の3月の欄をご覧いただけますでしょうか。この最大値で、212.8という数字が出てございます。単位はnGy/hでございます。この数字につきましては、1年を通しまして、川崎、横須賀を通じましてもこの平成22年度で1番大きな値となってございます。この数値を記録したのは、3月15日の午前6時から7時の1時間でございました。横須賀の全8局中、浦賀局を除く7局で同時刻に最大値を測定いたしました。ちなみに、浦賀局は3月23日ですね、福島原発の事故があって数値が上がった3月15日の後に、初めて雨が降り、3月23日に浦賀局で最大値を測定しました。

 1枚お戻りいただきまして、川崎の5局でございますが、こちらで最大値を記録したのは、3月15日の午前5時から6時の1時間に最大値を測定しました。

 先程の横須賀でしたら、8局中7局は同日の午前6時から7時でしたので、その1時間前に、川崎で最大値を記録していたということでございます。

 こちらの最大値を記録したものにつきまして、県の衛生研究所で高い線量を観測した時のNaIのMCAスペクトル解析を実施しましたところ、放射性セシウムですとかヨウ素を確認することができました。さらに、近隣県でも同日に線量が上昇していたことから、福島第一原子力発電所の事故に由来するものと考えてるところでございます。

 では、資料をおめくりいただきまして、3ページをご覧下さい。こちらにモニタリングポストでの線量率上昇を観測した平成22年度での件数を表示した表をご用意させていただいております。この表につきましては、一番最後の行の右から3番目の列に年度計というのがございます。

 上段が警報の発生件数でございまして、こちらが年間33件。ひとつ右をご覧いただきますと、内、福島第一原子力発電所起因と考えられるものが、内数26件ございました。また、下段でございますが、線量率上昇を観測した件数として、年間338件、内、同様に福島第一原子力発電所起因と考えられるものが221件ございました。なお、警報とは、2分間の放射線量率の平均値が200nGy/hを超えた場合で、線量率の上昇というものについては、10分間の放射線量率の平均値のトレントが上昇傾向にあった場合ということで、集計してございます。

 福島第一原子力発電所の事故を除くと、警報は7件、線量率の上昇については、117件でございましたので、平成21年度、こちらは警報が23件、それから線量率の上昇は123件であったこと、これと比べると同程度、ないしは少し少なかったということが言えます。

 この線量率の上昇を観測した理由でございますが、福島第一原子力発電所の事故が原因と考えられるものを除きますと、MCAスペクトル解析の結果からすると、非破壊検査によるもの、あるいは、日の出局については、近隣に横須賀共済病院がございますので、RI検査等で放射線医薬品を投与された方が近くを通過されたものと想定されるところでございます。

 それでは1ページ目の表に戻っていただきまして、今回の平成22年度の年間積算値のところでご説明させていただきます。右から2列目のところでございますが、1ページ目の川崎市内及び2ページ目の横須賀市内で、一番低いところについては、1ページ目の最上段の千鳥局、こちらで0.23mGy/yというところでございまして、1番高いところで、同じく1ページ目の上から4番目の塩浜局でございますが、こちらで0.39mGy/yとなっておりまして、公衆の線量限度であります年間1ミリシーベルトを充分に下回っている結果となってございます。

 資料3のご説明につきましては、以上でございます。

 続きまして、資料4をご覧下さい。

 これは平成20年度から平成22年度にかけまして、神奈川県が実施いたしました環境放射線量の調査の結果データでございます。

 積算線量の計測については、5つの局で計測しておりまして、年間線量を測定するガラス線量計素子を3つ。同じく、四半期毎に交換をし、四半期毎の線量を計測するガラス線量計素子を3個設置してございます。ただし、浮島局については、昨年度こちらの委員会で積算値のバラつきが見られるという指摘をいただきましてので、第3四半期から、素子を5個に増やしております。1ページ目の資料については、四半期毎にガラス線量計の素子の積算値の、3個、ないしは5個の平均値を各局毎に推移として示した表でございます。

 では、2ページ目でございますが、2ページ目につきましては、こちらは年間線量報告書でございますが、こちらは平成22年度について設置期間を364日間として設置したものの結果でございます。

 下の表の右から3番目でございますが、こちらに364日間の積算値がございまして、一番右が365日の換算値として表示しているものでございます。この表をご覧いただきますとお分かりいただけますように、積算値、それから365日換算値、共に一番高いところとしては最上段の浮島局でございまして、積算値としては508μGy、365日換算値といたしましては、509μGyとなっておりまして、これらの数字も先程の空間放射線測定結果と同様、公衆の線量限度であります年間1ミリシーベルト、こちらを充分に下回る結果となってございます。

 3ページ目以降は、四半期毎の報告書でございます。各市半期毎に3つの素子の積算値を91日換算したものを平均しまして、先程の1ページ目の表を作成しているものでございます。

 浮島局についてでございますが、ガラス線量計素子によってバラつきが大きいということをご指摘いただいておりましたので、第3四半期より素子を5個に増やして測定しております。その結果でございますが、最大値と最小値で5%から7%程度の差が生じて、他局に比べると、若干バラつきが見られるかというところでございます。昨年度の委員会で、この浮島局につきまして、設置場所が貨物線の線路ですとか国道409号線に接しているという特殊な状況であるということから、ガラス線量計をおさめたポリ袋の上に粉塵が舞い降りて、その粉塵に吸着されたラドンの影響の可能性も考えられるとご説明をさせていただいたことがございます。こういったことから、第2四半期のガラス線量計素子の回収時に、ポリ袋の粉塵を採取いたしました。そうしたところ、その粉塵の量につきましては、2グラムから3グラムと特に多くなく、また、その粉塵については放射線物質も確認できなかったことから、粉塵によってバラつきがあったとは考えにくいところです。

 また、昨年度の委員会で、平成20年度の第2四半期及び第3四半期の値が低かったということで、このことについてご指摘をいただきましたので、これについて検討したところ、原因を特定することは残念ながらできませんでした。

 以上の2点、浮島局の測定値のバラつきがあるということと、平成20年度の第2四半期及び第3四半期の値が低かったこと、このことについて、今一度、積算線量調査業務を委託している業者と測定方法について確認をしてみました。

 そうしたところ、ガラス線量計素子を各局から回収して、熱処理した後に、本来であれば高温で熱する装置からガラス線量計素子を取り出して、30分程度放置し、室温までガラス線量計素子を冷やす手順があります。この手順を、ガラス線量計素子を完全に室温まで冷やさずに、つまり、熱を持ったまま測定するという手順の間違いが判明しました。

 このことから、平成22年度の第4四半期の測定からは、装置の中から取り出して1時間冷やすように手順を変更いたしました。また、第4四半期の同作業を実施する際については、委託業者がこの作業を手順通りやったことを県職員が確認しております。

 今後は、この方法で引き続き積算線量を測定していきたいと考えているところでございます。

 ご報告については、以上でございます。

(稲葉委員長)

 はい、ありがとうございました。県の方から空間線量率と積算線量に対しまして併せてご報告いただきました。質問、コメントがありましたらお願いいたします。

(赤羽委員)

 先程、1番最初の東芝さんにも質問したのですが、こういう事象があった場合に、そちらの方で先入観で考える場合がありますが、実は別の事象と重なっている可能性というのも、極めて低いのですが、やはりそれをそっちだろうと考えるのではなくて、その可能性も併せて検証するという姿勢が大切かと思います。そう意味ではヨウ素の存在を確認されたということで、良かったのではないかと思っております。

 ガラス線量計の方も5%程度の精度ということであれば、測定結果には問題はないと思います。また、手順の誤りが分かったということは、大変良かったことだと思っております。

(森内委員)

 年間積算値の説明をされました時にですね、積算値として0.23mGy/y、0.39mGy/yという数字のご説明をいただいた時にですね、これは一般人における年間の被ばく上限は1ミリシーベルト以下であれば良いという判断というのは、バックグラウンドを除いての話ですので、これはバックグランドを含んだものでもこうだというようにご説明された方がよろしいかと思います。

(事務局)

 承知いたしました。

(稲葉委員長)

 おかしなことに気がついたんですが、積算線量の方で積算線量調査委託業務とありますが、委託業務というのは報告としておかしいかなと。これはやっぱり調査結果だとかそういうもので、委託業務というのは委員会としては関係ないことであって、中身のことは委託で行われていることは承知しておりますが、表に出てくることではないという気がしました。

(事務局)

 ご指摘いただきましたので、次回からこちらについては修正させていただこうと思います。

(稲葉委員長)

 今までの報告によりますと、福島原発の影響によると考えられる線量の上昇について明確に捕まえることができておりまして、環境モニタリングが非常に精度よく行われていることが証明されているかと思います。

 何か特になければ、モニタリング結果については了解いたしましたということにいたします。

 それで、例年のことでありますが、評価をしなければなりません。そういうことで、平成22年度神奈川県環境放射線モニタリングデータの評価結果についてということで、取りまとめたものを事務局の方で整理、提出されておりますので、県の方からご説明ください。

(事務局)

 それでは、読み上げさせていただきます。

 平成22年度神奈川県環境放射線モニタリングデータの評価結果について。

 神奈川県環境放射線監視委員会において、検討、評価した結果は次のとおりである。

 県内、原子力施設周辺の住民等の被ばく線量は、公衆の年間線量限度の1ミリシーベルトを充分に下回っており、非破壊検査や福島第一原子力発電所の事故が原因と考えられる線量率の上昇など自然でないものも検知されているが、周辺住民等への線量として見れば、周辺住民等の健康ならびに、安全上、問題となるものではない。

 以上でございます。

(稲葉委員長)

 ありがとうございました。

 昨年は、このような内容のことを言った上で、さらに、自然放射線の変動範囲内であるといったような文章があったかと思います。昨年から1本にしたんでしたっけ。

(事務局)

 昨年は、2つに分けておりまして、2つ目のところで自然放射線しか見られないというようなそういう文章でございましたので、今回は福島原子力発電所由来の人工放射線も見られるということなので、それについては、ちょっと落とさせていただいたということでございます。

(稲葉委員長)

 神奈川県にある原子力関連の施設起因の線量をということにはなっておるのですが、まあ、今回は施設付近のものを自然の方からきれいに見ることが必ずしもできない中で、このような非破壊検査だとか福島の影響などもある。そういうことを含めて住民の被ばく線量というのが1ミリを十分に下回っている。結果として健康、安全に問題があることはないレベルであると、そういうようなことが出ていると思っています。このことに関して、忌憚のないご意見をお願いいたします。

(森内委員)

 よろしいでしょうか。ここの中はですね、非破壊検査や福島第一の事故が原因と考えられる放射線の上昇などが検出されているが、神奈川県内の施設による影響ではないという、そういう判断というのは必要あるんじゃないかなという気がするんですよね。といいますのは、もし、微量であっても県内の施設からの放射能であった場合でも、線量が小さいから問題となるものではないでは済まないような気がするものですから。原因は非破壊検査、それから福島第一原発の事故による上昇であって自然のものも含まれているけれども、住民への健康維持、安全上問題はとなるものではないと、施設内からの追加のものではないという判断がありませんのでね、ここだけ、なんかもしそういう放出があった場合には、やはりこういうような表現でよろしいのかどうか、ちょっと気になるところであります。

(稲葉委員長)

 モニタリングの結果の話し方に関しましては、基本的にはどこも施設を謳ってはいるんですね。ただ、先程おっしゃられたように、施設寄与がわずかに入っているかもしれないけれど、それは本当にわずかで、自然放射線も含めたところで限度である1ミリを十分に下回っているというなかで、そこの仕分けは必ずしも、十分されていないのかなという気がしております。それで実を言いますと、こういう表現にしたらどうかなというふうに考えて、事務局の相談を受けた訳です。ただ、確かに施設起因の線量がという表現が他のところでは多いことは事実ですが、そんなきれいにはできていないのも事実のような気がするんですね。

(森内委員)

 今までの表現だと、第一原発のような他県の事故による影響というのはなかったわけですけれども、非破壊検査による線量の上昇はしょっちゅうあるわけですよね。それに関しては同じような表現で今まできていたということでしょうか。

(事務局)

 そうです。

(森内委員)

 そうすると、そっちの方がいいかなという感じがするんです。

(赤羽委員)

 基本的には表現としてはこれでいいと思います。ただ、我々の認識としては周辺住民への健康、安全上問題のあるものではないと、文字だけを取った場合、一般の方々は食べ物、飲み物等、普通の生活でも大丈夫なのかと疑問は抱かれると思います。その場合には、外部の線量及び線量率を測定した結果、それに起因の被ばくについては問題がないということをこちら側で認識しておいて、必要に応じて説明できるのであれば、支障はないと思います。

(稲葉委員長)

 わかりました。それでは、その問題に関しまして、県の方で少し情報等があるということで、提供いただきます。その中で、ご理解いただければなという気がしております。その話を聞いた上でこちらの話に戻ってもいいのですが、委員会としては今のところ、このお配りしたものを評価結果についてという文章にさせていただきたいと思います。それでは、議題の1と2に関しましては、こういう形で出させていただきますが、その他ということで今お話があったことが出てくるやに聞いております。県の方からご説明お願いいたします。

(事務局)

 それでは資料5によりまして、神奈川県内の放射線等の状況についてご説明させていただきます。

 神奈川県では、先程、資料3でご説明させていただいたように、川崎市内の5局、それから横須賀市内の8局のモニタリングポストあるいはモニタリングステーションを設置してございます。これに加えまして、茅ヶ崎市においても、環境放射能水準調査の一環で、モニタリングポストを1ヶ所設置しております。さらには、5月11日以降については、モニタリングポストが設置されていない地域、これは厚木市内、開成町内、小田原市内になりますが、NaIシンチレーション式サーベイメータで、補完的に測定を始めました。その測定値を折れ線グラフにしたのが、資料5の真ん中の図でございます。それぞれの日の最大値、こちらを図に落としており、また川崎市内と横須賀市内については、線量上昇後の各地区の最大値を記録した、浮島局とハイランド局のデータを採用しております。

 福島第一原子力発電所の事故を受け、川崎市内と横須賀市内では、3月15日の早朝から朝、茅ヶ崎市内では昼に測定値が上昇いたしました。その後、数日かけて測定値は減少しましたが、降雨によりまして、3月21日から上昇しました。その後はご覧の通り徐々に減少しておりまして、5月以降については、0.03から0.07μSv/h程度での推移となっております。

 線量が上昇した3月15日から6月22日までの100日間の積算値、こちらを計算しますと、最大の浮島局で0.2mSvでした。この100日間の値を365日換算しますと、年間では0.73mSvになります。これはこの3ヶ月間、特に線量の高かった3月を含むデータを365日換算しているので、より安全性を考慮した過大評価となっております。

 また、外部被ばく、浮島局の年間換算0.73mSvに加えまして、茅ヶ崎市内の方で、大気浮遊塵の放射能濃度を測定しております。こちらで、ヨウ素131、セシウム134、セシウム137について、3月16日に最大値を測定した後、4月以降はごくごく微量を検出して、6月4日以降は不検出となっております。この大気浮遊塵からの吸入による内部被ばくを計算しました。そうしたところ、0.01mSvになりました。

 先程の3月15日から6月22日までの最大の浮島局を365日換算した外部被ばくの値0.73mSvに、大気浮遊塵からの吸入による内部被ばく0.01mSvを加えても、0.74mSvになります。こちらについては、先程、森内委員にご指摘いただいたとおり、元々の自然放射線を含んだレベルでございますが、この0.74mSvにつきましては、公衆の線量限度であります年間1mSvを十分に下回っているということが言えます。

 なお、資料5の図の下になりますが、参考といたしまして降下物、それから県営水道の浄水の測定結果を記載してございます。いずれも、3月22日に最大値を測定した後、現在では不検出が続いております。

 報告については、以上でございます。

(稲葉委員長)

 ありがとうございました。外部被ばく、内部被ばくに関しましては、吸入摂取経路での線量ですが、詳細について計算してあります。非常に精度の高い数値になっているかと思います。実際は屋外にずっと滞在することによる計算で、かなり保守的な仮定に基づいたものではありますが、一応、このような数値が出されております。いかがでしょうか。

(赤羽委員)

 先程、私が申し上げたのは、まずこの報告、評価結果については、測定したデータに基づいてあくまでも影響を評価した時にこうである、といったところをはっきりした方が良いということを述べさせていただきました。すなわち、曖昧な憶測とかそういったのではなくて、あくまでもデータからのソースとしての表現であるということを、こちらの心構えとして持っていた方が良いのではないかというニュアンスでした。もちろん、内部被ばくにつきましては、神奈川県の場合は、線量率と降下の放射能レベルを鑑みますと、特に問題はなかろうというふうに私自身は判断しております。

 また、飲食物等につきましても、まあ報道されていることではありますが、あくまでも1年間摂取した場合という条件の下での規制値からの逆算の値ですので、そちらについては、どちらかといいますと規制の問題に入ってくるので、それはある程度分けた方が良いのではないかという考えがあって、意見を述べさせていただいたしだいです。

(森内委員)

 これは、単位がμSv/hになっていますね。これは、モニタリングステーションの値はグレイ単位で検出されていますね。シーベルト単位というのは、どういう換算をされているのでしょうか。

(事務局)

 1対1で換算しておりますので、そのままマイクログレイとお読みいただければ、けっこうでございます。

(森内委員)

 といいますのは、事故周辺の環境で、1cm線量という意味で測定されておりまして、グレイと値が1.5倍くらい違うんですね。そういう値とごっちゃになりますので、どの測定器、あるいはどういう線量単位で発表しているのかと、わからないことになってしまうことが多いものですから、これはまともな、実効線量に近い値になっているかと思います。一般の1cm線量というのは過大評価ということが多いので。それで先程、ヨウ素の吸入による被ばくというのが0.01mSvとおっしゃいましたが、これは実効線量としてですね。臓器線量としてではなくて。

(事務局)

 実効線量です。

(森内委員)

 はい。わかりました。

(稲葉委員長)

 よろしいでしょうか。

 施設の周辺だけではなくて、神奈川県の茅ヶ崎にもデータがあって、放射能レベル調査、水準調査も、結構公的にすごく役立っているのかなと思っておりましたが、最近では小田原だとか開成町だとかにも調査が拡がって、あまり細かくカバーする必要はないんでしょうが、神奈川県全体の状況がよくわかると思っていただいてよろしいと思います。

 それでは、こういう現実を踏まえて、よろしいでしょうか。

 それでは、議題につきましては審議を終えました。何かありましたら、ご発言があれば。もしないようでしたら、これで終わりにしたいと思います。

(鈴木危機管理対策課長)

 それでは、議事が終了いたしました。議事以外でも何かございましたら、ご発言をお願いいたします。よろしいでしょうか。

 では、ただいまを持ちまして、神奈川県環境放射線監視委員会を終了させていただきます。誠にお疲れ様でした。

 どうもありがとうございました。

このページの先頭へもどる

本文ここで終了

神奈川県

このページの所管所属は くらし安全防災局 総務危機管理室 です。

本文ここまで
県の重点施策
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • 未病の改善
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会
  • ラグビーワールドカップ2019