白山高等学校

掲載日:2017年9月12日

白山高等学校における〈穴窯焼成〉の取組【神奈川県立白山高等学校】

学校紹介

 白山高校は、平成29年度から専門学科「美術科」がスタートし、これまでの普通科美術コースで培った伝統をしっかりと受け継ぎながら、新たに美術科の教育課程を編成し、より専門的に美術を学べるようになりました。

 本校の伝統である穴窯は、陶芸による専門教育のための施設です。生徒に焼き物の焼成を身体的に捉えさせたいという意図のもと、あえて手間暇のかかる穴窯を築炉したと伝えられています。地域の陶芸サークル「白陶会」との連携による取組も手づくりと協働の実感を伴う学びに一役買っています。

〈穴窯焼成〉活動

 本校には、「穴窯」と呼ばれる、5世紀頃に朝鮮半島から伝わった日本最古の形式の、陶芸作品を焼成する窯があります。全国の高校の設備としては、大変に珍しいものとなっています。平成5年度に初代の穴窯が、校庭の北東側に設置されました。校門入って右手にある現在の穴窯は2代目となります。

 さて、白山高校では、この穴窯を使っての焼成活動を年に2回、実施しています。平成29 年度の実施は5月のゴールデンウィークと9月半ばです。生徒も教員も一丸となってこの行事に取り組みます。

 穴窯焼成活動は、主に美術部陶芸班によって行われます。さらに、美術科の生徒、普通科の生徒のボランティア参加もあり、地域の陶芸サークル「白陶会」のメンバーも加えて総勢70 名が活動する一大イベントとなります。

 2泊3日の日程で約70 時間、薪をくべ続けた末に、1250℃に達した真っ赤な炎の様子は圧巻です。白山高校に入学したばかりの1 年生にとっては驚きの学習体験であり、ベテランの2年生、3年生にとっては、顧問の指導のもと、窯焚きの技を修得する技能向上体験となります。穴窯の火を囲み、普通科と美術科の生徒が一つになって取り組むことのできる貴重な機会となっています。

 食事の用意は白陶会のメンバーのご協力をいただき、全員で準備します。食事場所は、野外に手づくりしたブルーシートによるオリジナルテントです。仮眠をとりながら交代で窯番をした後の朝食は格別で、ハードな活動の中にホッと一息つける瞬間です。 

 

 穴窯施設と手づくり仮設テント  窯詰め後、窯を閉じる

   穴窯施設と手作り仮設テント          窯詰め後、釜を閉じる   

                 

穴窯焼成までの活動

作品制作

 穴窯の中には全部で大小合わせて400 点前後の作品を収めます。そのため、生徒の制作は年間を通じて行われ、年2回春秋の焼成に向けて、作品を作りためています。表現内容は様々で、普段から使えそうな茶碗や湯飲み、抱える程の大型の壺や不思議な形体のオブジェなど、多岐にわたっています。

薪割り→窯詰め→焼成→窯出し

1. 薪割り

 穴窯を焚くには薪を使用します。一度の焼成で大量の薪が必要となるため、白陶会のメンバーと生徒達で、直ぐにくべられるサイズまで割っていきます。薪を穴窯の小屋にぎっしりと隙間なく積み上げて準備完了です。

2.窯詰め

 窯の内部に作品を詰める作業です。大小ある作品を専用の棚板を組みながら、奥から詰めていきます。場所による炎の回り具合に配慮し、灰の被り具合を想定しての作業です。

3.焼成

 窯内の温度の上昇に細心の注意を払いながら昼夜絶え間なく薪をくべていきます。薪の種類や量によって、温度をコントロールするのが難しく、最も技のいるところになります。

4. 窯出し

 焚き終えた窯は、温度が下がりきるまで一週間程待ちます。窯を開けたところで、歓声が上がります。これまでの苦労が吹き飛ぶ瞬間です。自然釉をまとって窯から現れた姿は、底力のある、他に代え難い美しさです。

 窯詰め中 大作は手前に詰める  窯詰め後の窯内部

  窯詰め中 大作は手前に詰める        窯詰め後の窯内部

 焼成中 窯に薪を入れる  ミーティングの様子

  焼成中 窯に薪を入れる           ミーティングの様子

  穴窯焼成活動は、生徒一人ひとりが、土に触れ、炎のエネルギーに触れることで実感的に自らの表現力を高める取組です。穴窯焼成を通して地域、保護者、卒業生の皆様との協働、ふれあいの場にもなっています。

 

見学のご案内

 近隣の皆様、中学生・保護者の皆様等、穴窯焼成中の9時から17 時まで見学が可能です。お電話にてお申込みください。

 ■穴窯焼成

  平成29年9月15日(金曜日)から9月17日(日曜日)まで  *9月17日は15時頃で窯閉め

  白山高校穴窯(校庭南西角)

お問い合わせ先 

神奈川県立白山高等学校
電話:045-933-2231

神奈川県

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