平塚商業高等学校

掲載日:2016年10月25日

平塚商業高等学校における学校行事「ぷちひらつか2016-キッズビジネスタウンひらつかー」の取組【神奈川県立平塚商業高等学校】

1 平塚商業高等学校の概要及び「ぷちひらつか―キッズタウンひらつか―」への生徒の関わり

 神奈川県立平塚商業高等学校は昭和37年に創立され、商業の専門教育を展開し、地元平塚を中心とした商業振興に大きな役割を果たしてきました。平成25年度入学生より総合ビジネス科に改編し、ビジネスの幅広い分野への学習意欲と多様な進路希望に対応した専門教育を展開しています。専門的な知識や技術が実習的な活動で定着するように教育課程が編成され、社会人基礎力を育み、専門性をもって社会貢献できる人材育成を行う専門高校です。

 学習の柱は、(1)簿記、情報、マーケティング等の専門知識を得ながら習熟度を検定資格取得で確認、日商簿記検定1級などの高度資格取得システムを利用できる、(2)課題解決型や課題探究型の「課題研究」の計画、実習、振り返りによるレポート作成、発表、(3)教科、委員会、部活動が一丸となり実施する地域行事、の3つです。特に(3)では、小学生約500人の活動を約半年に渡りサポートする「ぷちひらつか」や「湘南よさこい祭り」、「湘南ひらつか七夕まつり」等の様々な活動を行っています。

 「キッズビジネスタウン」の取組みは、平成21年度に実施された全国産業教育フェア神奈川大会をきっかけとして、本校を中心に継承されています。現在3年次課題研究(2単位:課題探究型)におけるテーマとして11名の運営委員が「平商ぷちひらつか運営委員会」を組織し、授業の中で取り組んでいます。また、2年次課題研究(1単位:課題解決型)の模擬株式会社におけるCSR活動を考える取組みの一環としても実施しています。さらに3年「地域経済コース」の生徒全員が「ビジネス経済応用」の授業として、プレ事業での小学生のためのインターンシップを企画しています。

 その他各クラスから選出される商業科としての委員会活動であるチャレンジ委員会、部活動等の有志を合わせ、約300名の生徒が運営に携わって実施しています。また、中学生、大学生のボランティアや、協力協賛企業団体の皆さんが50団体以上関わり実施しています。

2 平成28年度の「ぷちひらつか―キッズビジネスタウンひらつか―」の概要

(1)目的 

 小学生を中心とした取組みに高校生、大学生、大人が協力・参画して運営することにより、キャリア教育としての側面を  分かち合い、地域づくりの一助という共通の目的に向かって協働することの大切さを学びます。

 小学生は、企業、団体、模擬官公庁などで構成する街の市民となり、仕事や消費などをとおして、協力しながら街づくりを行い、主体性と想像力で社会の仕組みを学びます。また、「子ども会議事業」で計画した街づくりを実践することで、地域の課題点について考えるとともに課題解決力を育成し、生きる力を育みます。

 高校生は、「小学生の経営・社会づくり」の運営をマスターすることにより、日常の専門的な学習における知識を深め、相手の気持ちを思い遣るなどの公共心を養い、商業学習を深めます。また、児童のサポートを通じて責任感を高め、団体企業の方々と協力し合うことで、コミュニケーション能力の向上や公共心を養い、達成感や充実感を得ます。

 大人・大学生等は、各種団体が協力することにより、各団体の社会的立場を認識すると共に、抱えている課題を分かち合うことで、お互いの課題解決の一助とします。

(2)取組みの歴史、主催の変遷及び登録商標について

 平成21年の全国産業教育フェア神奈川大会において県全体の商業高校から発信して始まり、平成28年で8年目の実施となりました。平成22年からは平塚市、大磯町、二宮町に在学在住の小学生を対象とし、(公社)平塚青年会議所と共同主催してきましたが、平成28年度は単独主催となりました。また、サブタイトルの「キッズビジネスタウン」は千葉商科大学の登録商標であり、高大連携として使用許諾をいただいています。

(3)事業形態について

 平成23年度より事業を「子ども会議事業」「プレ事業」「メイン事業」の3つに分けています。また、平成24年度よりメイン事業は学校敷地で実施しています。運営の工夫としては、高校生を中心とした展開を行い、「平商ぷちひらつか運営委員会」を中心に自主的な組織運営が継承され、計画立案や意思決定を含め、ほぼ生徒達のみで運営しています。

(4)事業別の取組みについて

ア 子ども会議事業 

 子どもリーダー会議を5月から6月にかけて隔週の日曜日に実施し、メイン事業のための街のデザインを行いました。小学4年生から6年生までで構成される子どもリーダーは、事前の募集により約50名が集まりました。活動はグループワークを重視し、高校生がファシリテーターとなって進めます。テレビCMの作成、スローガン決定、ブース決定、子ども店長割り当て等を含め、充実した活動を行いました。

                    子どもリーダー会議の様子

                         子どもリーダー会議の様子

イ プレ事業 

 3年「地域経済コース」高校生が商店街でのミニインターンシップを企画し、8月1日月曜日から3日間、平塚駅前の約10店舗で実施しました。

                    高校生の企画による小学生の商店街ミニインターンシップ

                    高校生の企画による小学生ミニインターンシップ

ウ メイン事業 

 8月20日土曜日と21日日曜日の2日間、事前申込みした約700名のうち、当選した約400名の小学生が参加しました。約50ブースで就職、消費活動を行いました。

                 ぷちひらつかメイン事業参加児童のしくみ

                           メイン事業参加児童のしくみ

          就業体験をする小学生 総勢400人の小学生が参加

               就業体験をする小学生           400人の小学生が参加

 平塚市長、大磯町長、県議会議員等沢山の来賓の皆さんが参加した開会式、閉会式は盛大に行われました。

                閉会式の様子

                       閉会式の様子

エ 生徒の感想 平商ぷちひらつか運営委員長 3年経営コース 松木亜麻音

 「私は課題研究ではぷちひらつかの研究を考えていました。11名の仲間が集まりましたが、先生から、なぜかリーダーに薦められました。私にはそのような大役の経験がなく、何より失敗が怖くて「できません。」と断りましたが、先生の考えを伺い、やってみることにしました。これがぷちひらつかに真剣に取組むきっかけとなる最初の出来事でした。

 まず名刺を作り、平塚市教育委員会教育長室へ後援依頼に伺いました。とても緊張したことを覚えています。その後、市内の小学校を回ってのチラシ配りや、企業・団体の皆さんに様々な依頼を行いました。子ども会議では子どもリーダーの気持ちになって考えることの大切さが分かりました。メンバーのスケジュール管理、マニュアル作成、保護者対応など、すべてのことが実社会で経営を行うような感覚であり、商業高校で学んできたことが役立つと実感することが多い毎日でした。

 8月のメイン事業は2日間があっという間でした。片付け後のミーティングで皆さんの話を伺い、成功したんだ、と実感がわき、色々な思いが込み上げてきました。リーダーを断ったとき、「できないことを恐れてやらないことが最大の失敗だ。分からないことができないのは失敗とはいわないから、頑張って自信を付けなさい。」といった先生の言葉がいまでも響いています。

 半年を振り返ると、私達は人間としてそれぞれが成長したと思います。そして、成長の裏には多くの皆さんの支えがありました。運営委員一同とても感謝しています。

 最後になりますが、地域社会と協働する平商ならではの体験ができました。社会に出てから地域社会の一員として、平商卒業生として活躍したいと思います。」

3 取組によって得たもの、今後の取組み

 ぷちひらつかの取組みは年々進化しています。現在の在校する高校生の中には、小学生の頃にぷちひらつかを経験した生徒が多数在籍しています。「まずやってみる」という精神での取組みであり、平成28年度は多数の一般生徒が運営に参加しました。その結果、多くの課題が残されたので、平成29年度の実施に向けて、PDCA(※)による改善策を講じていきます。一番大きな課題は、年々希望者が増えていることから起こる、落選児童の問題です。参加したいと思う児童を全員参加させてあげるにはどうしたらよいか、検討していきたいと思います。

 (※)PDCA(PDCAサイクル)とは、事業活動における管理業務を円滑に進める手法の一つであり、商業高校では多くの科目で学ぶ語である。例えば「管理会計」における予算管理では、予算を編成し(Plan)、これに基づき業務を行うことで予算を執行し(Do)、予算の執行が計画通りに実行されているかを予算と実績を比較することで業務執行者の業績を評価し(Check)、改善の必要があれば是正する(Action)。その結果をさらに次年度の計画へフィードバックさせ、PDCAサイクルを循環させることで予算管理が実行される。

 お問い合わせ先

神奈川県立平塚商業高等学校

電話:0463-31-2385

神奈川県

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