神奈川工業高等学校

掲載日:2016年10月25日

神奈川工業高等学校における地域連携の取組【神奈川県立神奈川工業高等学校】

 神奈川工業高等学校の概要

 本校は、平成28年で創立105周年を迎える県内有数の伝統校であり、機械科、建設科、電気科、デザイン科の4科をもつ工業高校です。ものづくりをとおして人材育成を行い、自分たちの活動が社会に貢献できるよう、日々様々な教育活動に励んでいます。

  特に工業の専門科目である課題研究の授業では、自分たちで課題を発見し、地域や企業との連携をはかり、その課題解決に向けて探究する授業展開や活動が特徴的です。各工業科で特色を生かした課題を年間をとおして進めています。その中でデザイン科では、ものづくりやデザイン力、企画力を駆使して、地域や企業との連携事業を行う班があるので紹介します。

 近隣商店街との連携

 平成27年度は、近隣である六角橋商店街と連携し、課題発見→解決方法の模索→試作品のプレゼン→本制作→商品納品という流れで3つの企画を行いました。

 1 商店街イベントのプロレスでレスラーがリングに登場するときに着用するガウンの制作。

 2 SNSにより多くの人に商店街を知ってもらうためのCM、ショートムービーの制作。

 3 集客を考慮した目印となるモニュメントとマスコットの制作。

  1のイベントでレスラーが着用するガウンの制作では、6Lという大きいサイズを2着制作しました。メーンイベントの登場シーンでレスラーに着用してもらい、プロレスファンに喜んでもらいました。高校生がこのようなイベントに参加するのは珍しく、様々なメディアより取材を受け、タウンニュースや雑誌「週刊プロレス」に記事が掲載されました。また、ケーブルテレビなどでも紹介され、学校での活動を様々な方に広報することが出来ました。

 2のSNSを活用した商店街のCM、ショートムービーの制作では、商店街側から、現在の利用者は高齢者が多いことから、顧客の年齢層を広げるため若者に向けて広告をしたいという依頼があり、学生がよく使用するSNS等のコミュニケーションサイトなどを利用した広告方法を提案しました。

 商店街の人と一緒に踊ったり、商品を紹介したりする、ショートムービーや6秒のCMを企画し、印象的な広報となるよう提案しました。

 3の集客を考慮した目印となるモニュメントの制作では、現在の掲示板にモニュメントを設置し、そのキャラクターマスコットの人形を制作しました。マスコットの人形の制作では、神奈川大学の近隣にある商店街であり、大学生や受験生がよく通過する掲示板なので「六角神」という七福神のようなご利益がある神様をモニュメントにして設置しました。六体の神様は、金運・恋愛・勉学・交通安全・健康・幸福という六種類とし、それぞれマスコットも樹脂素材で制作し、商店街のどこかに存在する神様を見つけるとご利益がある、という遊びを持たせ、イベントなどで活用できるキャラクターとして提案しました。

 どの企画もタウンニュースなどの紙面に掲載されて、近隣の人たちに広報し、活動が評価されました。この3つの企画で地域の商店街の活性化を促す案を提供することができ、平成27年度の活動として大きな成果をあげることが出来ました。

                   平成27年度活動集合写真

                       平成27年度活動の様子

 企業との連携

  平成28年度は、企業との連携にも挑戦しました。

 平成27年の秋に、廃材処理施設の企業である横浜環境保全株式会社のイベントで、ごみ収集車のラッピングデザインをしたことがきっかけとなり、ものづくりで未来や子供たちのためになるイベントを共同でさらに実施したいという依頼を受け、平成28年7月31日の土曜日に行われた「廃材で作るウォータースライダー」の企画で、滑走するときの乗り物を提案することになりました。企業から廃材を提供していただき、廃材だけでスライダーの乗り物を制作しました。企業のイベントでは、親子で参加するボランティア団体と一緒だったので、親子で乗れる大きい乗り物と、小学生が一人で乗れるような乗り物、2種類4体を制作しました。

      1人乗りウォータースライダー 2人乗りウォータースライダー

        一人乗りウォータースライダー        二人乗りウォータースライダー

 イベント当日は天候に恵まれ晴天となり、企業で用意していただいた金沢八景の広場はたくさんの子供たちや大学生のインターンの方、企業の家族の方を含め、総勢150人もの人が参加しました。

 今回、作ったスライダーの構造は、下の「集合写真」にもあるように3メートル30センチの高さから、12メートルの長さを滑るスライダーです。横浜環境保全株式会社様のご協力で、廃材のコンテナをフォークリフトで積んでいただき、親子参加の父親たちと高校生や大学生でダンボールをたくさん重ね、大きい工場用ビニールシートで覆い、鉄の単管に穴を開けてホースを通した手製シャワーを上にセットして人が滑れるように制作しました。実際の企画はそのスライダーを、廃材で制作した乗り物に乗って、遊具のように遊ぶものでした。子供たちは、普段ただ捨てられてゴミとなるものから、こんなにもたくさんの楽しい遊具が生まれるのかと感動したようでした。企業側も、企業の目指す「未来そしてこどもたちのために」のスローガンのとおり、子供たちがエコについて考える良いきっかけとなり、体験することでよりエコに対する意識を高めてもらえると喜んでいました。

 この企画に携わった生徒は、子供たちが、制作した乗り物が壊れるまで何度も何度も乗り込み、笑顔になる姿を見て、「自分たちの作ったもので子供たちがこんなにも楽しんでくれるなんて感動した。ものづくりっていいですね。」と、ものづくりの素晴らしさを再確認したようでした。

         ウォータースライダー  ウォータースライダーの活動集合写真

              ウォータースライダー               集合写真

 この取組によって、自分たちの課題だけでは気付けなかった人とのつながりや、実際にものづくりで役に立てる喜びを感じ、この活動が将来の職業人としての良い就業体験にもなりました。課題解決をとおして社会に貢献している実感を味わうことができました。

 今後は、たくさんの企業や地域との連携を図っていくとともに、近隣の大学などでも、もっとものづくりを深く学べる環境を作っていきたいと思っています。

  お問い合わせ先

神奈川県立神奈川工業高等学校

電話:045-491-9461

神奈川県

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