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「地方自治基本法の提案」の概要


印刷用ページを表示する 掲載日:2011年3月1日

1 地方自治基本法制定の意義

地方自治法の課題

  • 「地方自治の本旨」の意味・内容を明示していない
  • 首長の多選禁止や住民投票など住民自治を支えるルールづくりの根拠規定が無い
  • 全体で1,460条項の膨大な法律であり、住民から見て分かりにくい
  • 自治体の規模や地域の状況に関わらず、全国一律の詳細な規定で自治体の運営を統制し、裁量権を奪っている
  • 国-地方間の役割分担や原則に実効性がなく、国の過剰な規制への抑止力になっていない

そこで、抜本的な改革により、

「地方自治の本旨」を具体化する基本法を制定

基本法を準憲法的な位置付けとし、個別法を基本法の理念に基づいて改正

地方自治法等の見直しの視点

2 新たな地方自治法制の構想

「統治」から「自治」の法制への転換

住民同士の協力(共助)では対応できない課題は、住民の信託に基づいた地方自治体が解決にあたり、地域のことは地域が決定することを基本理念に盛り込む。

地方自治法等の見直しの視点

ポイント

準憲法的な「地方自治基本法」の制定

(「地方自治の本旨」の具体化)

(規律密度の緩和による条例制定権の拡大)

自治関連法制の枠法化

3 地方自治基本法に盛り込むべき内容

(1)総則(基本理念等)

目的

  • 「地方自治の本旨」を具体化する地方自治の基本原則を規定する
  • 基本原則に基づく住民自治と団体自治を保障する制度の枠組みを定める
  • 基本法は準憲法的位置付けとし、個別法制定の際の立法原則とする

基本理念

  • 自治の基本は地域のことは住民自らが責任を持って決定する
  • 個人が自立し、住民相互の協力により公共的な課題の解決を図る努力を行う
  • 地方自治体は、住民の信託に応えるため、自らの意思と責任を持って事務を処理する
  • 「補完性・近接性」の原理により、住民に身近な行政は、できる限り、より住民に身近な地方自治体が担う

国・都道府県・市町村の役割分担

  • 関係性
    • 国と地方自治体は対等・協力の関係
    • 都道府県と市町村は階層的位置になく、相互に連携・協力
  • 役割分担の明確化
    • 市町村・・・地域における事務を幅広く包括的に処理
    • 都道府県・・・広域的な事務、連絡調整事務、市町村の補完事務
    • 国・・・国際社会における国家としての存立にかかわる事務等

(2)住民自治の保障

住民の権利・義務とそれを保障する制度

基本法の規定内容

  • 住民の権利・義務
    • 自治体の運営に参加する権利(選挙権、直接請求権、住民投票権等)
    • 自治体運営に関する情報を知る権利
    • 公共サービスを享受する権利及び納税の義務

条例に委ねる内容

  • 直接請求の要件、住民投票の成立要件等

(3)地方自治体の自立(団体自治)

自治財政権

基本法の規定内容

  • 自治体の権利
    • 自らの財源でその事務を処理する権利
    • 課税自主権、起債自主権
  • 国の責務
    • 自治体の財源を保障するため、固有の税源を確保。地方に負担転嫁しない
    • 地方共有税制度により、地方全体の財源を保障し、自治体間の財政力格差を是正
  • 自治体の責務
    • 財政運営の透明性を高め、財政健全化に取り組む

条例に委ねる内容

  • 会計処理、予算決算に関する規定等

自治行政権

基本法の規定内容

  • 自治体は、必要な事務を自己の判断と責任において、自ら処理
  • 自治事務への国の配慮原則を強化し、自治事務の一方的な創設は認めない
  • 法律による義務付け・枠付けのある自治事務の創設は、地方との協議が必要

条例に委ねる内容

  • 法令で定められた自治事務の執行の基準、方法、内容等

自治立法権

基本法の規定内容

  • 自治体は憲法から授権された条例制定権を持つ
  • 国は法律の規律密度を緩和し、条例制定権を拡大させる
  • 自治体に関する法令をチェックする制度(自治体の参加)の創設

条例に委ねる内容

  • 法律で明示的に禁止されている場合を除き、自治体の事務は条例で規定

自治組織権

基本法の規定内容

  • 議会と首長による二元代表制、議会と首長の関係等
  • 議会の権能、議員の身分・位置付け、首長等の執行機関の設置・権能等

条例に委ねる内容

  • 首長や議員の任期、議員の定数、議会の会期等

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