ドメスティック・バイオレンスが起こる力関係

掲載日:2015年6月26日

暴力の本質と支配の構図

ドメスティック・バイオレンスとは、社会的に立場の強い男性が、体力、経済力、社会的信用などのパワー(力)を背景に、様々な暴力を巧妙に使い分け、立場の弱い女性への力と支配を揺るぎないものとしていく行為です。

下図は暴力の本質と構造を表したもので、中心の、男性のパワーとそれに基づく支配という車軸が、その具体的な手段である車輪を動かしています。

誰の目にも明らかな「身体的暴力」は外輪部で、その内側にあって、外から見えにくく、暴力と認識しにくい「心理的暴力」「経済的暴力」などが、車輪を丸く整える空気圧のように作用して、暴力の効果を強くしています。

暴力の車輪が回り始めると、女性は社会にある様々な制約の中で、車輪の外へ抜け出しにくくなります。

パワーとコントロールの車輪

パワーとコントロールの車輪

(出典)この図は、ミネソタ州ドウールース市のドメスティック・バイオレンス介入プロジェクト作成の図を引用した「夫(恋人)からの暴力」調査研究委員会著「ドメスティック・バイオレンス(新版)」17頁に掲載されている図を著者の許可を得て加筆修正したものです。

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暴力の代表的な形態

身体的暴力殴る/蹴る/首を絞める/髪を持って引きずり回す/包丁で切りつける/階段から突き落とす/タバコの火を押し付ける/熱湯をかける など
心理(精神)的
暴力
暴言を吐く/脅かす/無視する/浮気・不貞を疑う/家から締め出す/大事にしているものを壊す/子どもに危害を加えると脅す など
経済的暴力生活費を渡さない/女性が働き収入を得ることを妨げる/借金を重ねる など
性的暴力性行為を強要する/ポルノを見せたり、道具のように扱う/避妊に協力しない など
社会的隔離外出や、親族・友人との付き合いを制限する/メールを見たり、電話をかけさせないなど交友関係を厳しく監視する など
その他「おまえは家事だけやっていればいいんだ」「この家の主は俺だ」等と男性の特権を振りかざす/暴力をふるう原因が女性にあると責任を転嫁する など

本質は、「男性優位、女性従属」の力関係

ドメスティック・バイオレンスは、特定のカップルにたまたま起こるケンカなどといった個人的な問題ではありません。男女の経済力の格差や社会的地位の差など「男性優位」の社会構造、女性を対等なパートナーとみない女性差別の意識、また夫が妻に暴力をふるうことについての寛容な考え方などが社会の根底にあることによって起こります。これらの構造的な問題が、婚姻や恋愛関係にある男女の間にも働いて、様々な暴力を生み出すことに大きく関係しています。

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神奈川県

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