平成28年度第3回神奈川県障害者差別解消支援地域協議会結果概要

掲載日:2017年3月30日
  • 開催日時

    平成29年2月10日(金曜日)9時45分から11時45分

    開催場所

    横浜情報文化センター7階大会議室

    出席委員

    ◎鈴木会長、○高山副会長、河原委員、鈴木(孝)委員、相馬委員、奈良崎委員、肥土委員、井上(初)委員、坂井委員、戸高委員、井上(直)委員、太田委員、内田委員、新津委員、鈴木(敏)委員、市野澤委員、二見委員、村上委員

    結果概要

    【議題】

    1 障がいのある方への差別解消に関する事例集(案)について

    ○ 事務局より、「障がいのある方への差別解消に関する事例集」の素案に対する委員からの意見及び意見を踏まえて修正した原稿(案)について説明後、協議を行った。

     

    <主な意見>

    【事例集の趣旨・説明文について】

    • ・「同じ障がいや同じような事例であっても、人によって受け取り方が違うので、同じ対応ではなく、一人ひとり、その人に合った対応をするように心がけてください。」という説明を目立つように記載してもらいたい。
    • ・差別の前に、障がいに対する理解がきちんとなければいけない。しかし、文章にして完璧に書き込むことは困難。ポイントをどこに置くのかを議論しなければいけない。
    • ・差別解消法のキーワードは「不当な差別的取扱い」と「合理的配慮」なので、この2つの言葉は強調した方がいい。『このようなことがありました』は不当な差別的取扱いに、『このような対応もできたのでは』は合理的配慮のことであって、連動していることを最初にきちんと謳うべき。
    【掲載事例について】
    • ・事例を細かく挙げてしまうと「これ以外は差別ではない」と取られてしまうおそれがあるので、ある程度含みを持たせた表現が良い。
    • ・『こんなことがありました』に記載された事例と、『このような対応もできたのでは?』の内容が対比になっていない部分があるので、きちんと対比させた方がよい。
    • ・聴覚障がい者に対する差別的対応の例として、「聴覚障がい者だけで観光ツアーの申込をしたら健聴者と一緒でないと申込を受けられない」と断られた事例があるが、「安全面の確保ができない」といった理由があったのではないか。
    • ・ツアー申込の件は実際にあった話。ろう者が国内のツアーを旅行会社に申し込んだところ、「コミュニケーションに困るので聞こえる人と一緒にお願いします。」と言われた。「筆談で大丈夫です。」というやり取りがあったが、結果的に断られた例である。旅行会社だけでなく、昨年もレストランで予約を断られた事例があった。
    • ・盲ろう者、発達障がい者、内部障がい者の例があるが、実際に当事者団体に確認したものか?

      (事務局)

        今後確認していく。

    【「障害」「障がい」の表記について】
    • ・障害の「害」を「がい」と平仮名表記にするとの説明があったが、以前、同じ議論
      があった時には「漢字を平仮名に直しても社会の状況が変わるわけではないのであまり意味がない。」という考え方でまとまったはず。今回、障がい当事者団体の方の意見を聞いてこのように決めたのか?

      (事務局)

        県の総合計画で既に平仮名の「がい」が用いられており、「害」の字が
       “害悪”の“害”ということもあることから、県内市町村でも平仮名を用いて
       いるところも多いという実態もある。「ともに生きる社会かながわ憲章」に
       おいてもより多くの県民の方に伝わるように、分かりやすい言葉という意味
       で平仮名にした。これらを踏まえ、“害”の字を平仮名にすることを県庁内部
       で検討している。ただし、法令用語や固有名詞で “害”を使っているものは
       そのまま漢字表記。
         あくまでも県の取組みであって、市町村や障がい関係団体に強要する
        ものではない。

    • ・事例集の中でも「害」「がい」が混在することになると思うが、冒頭に「法律等固有の名称は“害”のまま使っている」「“がい”は平仮名にしている」旨が入っていると読みやすいのではないか。
    【その他の用語・表現等について】
    • ・「差別的取扱い」という用語は法令上の用語ではあるが、人に対して「取扱い」というと違和感がある。「対応」としてはどうか。
    • ・知的障がい者の部分にパニックについて取り上げた方がいいという意見があったが、「パニック」という言葉は好ましくないので変えてもらいたい。
    • ・障がい理解として、「環境の変化に対応できずにどうしたらいいのかわからなくてパニックを起こしている」ということを周りの人たちに理解してもらいたいという趣旨である。

      (事務局)

        双方のご意見を踏まえて表現を調整する。

    • ・視覚障がいのページの『こんなとことに気をつけて』の記述のうち、以下の3点を修正願いたい。

      1 「慣れていない場所を一人で移動することが難しい方もいます」を
        「難しい方が多いです」に修正。

      2 視覚障がい者でも白杖を使っていない人もいることを追記。

      3 「文章を読むことや、書類の決まった場所に文字を記入することが難しい方も
         います」を「難しい方が多くいます」に修正。

      (事務局)

        ご指摘のとおり修正する。

    • ・表紙の絵に気になる点がある。盲導犬を連れた視覚障がい者を女性が介助している絵だが、介助する側が手を引いている。

      (事務局)

        この絵は内閣府が都道府県を通じて募集した障害者週間のポスターの、
       平成28年度の小学生部門の神奈川県推薦作品。

        「視覚障がいのある方に腕を持ってもらう」のが正しい介助のやり方だが、
       「ともに生きる社会かながわ」を目指して小学生が障がいのある方と触れ合
       うということで描いてくれたものなので活用させていただきたい。絵の横に
       「障害者週間のポスターを使わせていただいた」旨を記載する。

    【事例集の対象者について】
    • ・この事例集の対象者は誰なのか?それによっては音声コードをつけたり、ルビ版・わかりやすい版の作成を検討すべき。

      (事務局)

        対象者は一般県民や民間事業者を考えている。
        今回作成する事例集は基本版。音声コードは前回、音声コードよりも
       テキスト版の方が便利との意見があったため検討中。
        また、ルビ版はホームページのみの公表を考えている。

    • ・県民には障がいを持った方も含まれるので、ルビ版や点字版、手話版も作成し、全ての障がい者がわかるものを作っていただきたい。
    【相談窓口・啓発について】
    • ・事例集に全てを書ききれるわけではない。中小企業の方が実際の場面で「これはどうしたらいいのか」と悩んだとき、気楽に相談できる窓口も必要ではないか。記載されている「障がい者差別に関する相談について」の書き方だと障がい当事者や家族からの相談に特定されているように感じる。監督官庁に相談すればよいのかもしれないが、相談すると指導されるのではないかと引いてしまうのではないか。
    • ・事例集は、対応の仕方に悩んでいる問題意識が高い人にとっては有効で活用されるだろう。問題は、そこまで達していない大多数の人たちで、事例集作成の趣旨が行き渡るよう、普及啓発を進める必要がある。

      (事務局)

        相談窓口の記載方法は考えさせていただく。

        興味を持っていただけない方に対する普及啓発の難しさは県も感じている。
       気軽に来ていただけるよう、来年度は「(仮称)共生フェスタ」の開催を考えて
       いる。

    • ・差別解消法では「差別だ」と言わなければ議論の土台に乗らない。当事者だけでなく、広く県民にも「おかしい」と思うことは言う、代弁するという意識を持ってもらい、その訴えを受け止める場が設けられていて、そこで議論していく、という方向が見えてくればいい。

     

    ○ 鈴木会長から、事例集の原稿については本日の協議を踏まえて会長、副会長、事務局で調整した上で再度、各委員に示すことを提案し、了承された。

     

    2 次年度以降の県の障害者差別解消に関する取組みについて

    ○ 事務局から「障がいのある方への差別解消に関する事例集の活用」「民間事業者等の対応に関する専用の相談窓口の設置」「障害者差別解消支援地域協議会の協議事項」「障害者差別解消法に関するフォーラムの実施」について説明した後、協議を行った。

     

    <主な意見>

    • ・冊子として渡すかはともかく、事例集は県立学校に加えて、小中学生にも何らかの形でわかってもらう方法を考えてもらいたい。

      (事務局)

        県立学校では積極的に啓発を進めていきたいと考えている。

        小中学校には通常、市町村教育委員会を通じて参考送付することになるが、
      積極的に啓発を進める方法を考えたい。

    • ・専用相談窓口の設置について、当事者でないとわからない部分もあるので当事者団体への委託を考えてもらいたい。

      (事務局)

        障がい種別ごとに窓口を分けるのは難しいので、一体的な窓口を考えている。

    • ・障害者差別解消法に関するフォーラムについて、会場に来てもらうのではなく、PTAや自治会などの既存の集まりに障がい当事者が出かけていく「出前講座」を考えてはどうか。

      (事務局)

        企業向けの出前講座は既に実施している。PTAや自治会に広げるのも効果
       的だと思う。今後、検討したい。

    • ・共生フォーラムもやるというが、フォーラムはまとめて効果的に開催してはどうか。

      (事務局)

        「ともに生きる社会かながわ憲章」を広く普及するため、7月26日を中心
       とした1週間を「ともに生きる社会かながわ推進週間」と定め、秋ごろには
       「(仮称)共生フェスタ」を、今までと違う切り口でやることを考えている。
       12月には障害者週間がある。その間も市町村の協力をいただきながら、
       既存のイベントの中でも啓発を行い、1年を通して啓発を進めていきたい。
       障害者週間のフォーラムも効果的にやることが大切だと思っているので、
       今後、検討していきたい。

    • ・事例集は県のホームページにPDF、テキストファイルを掲載するとのことだが、それに加えて手話もつけてもらいたい。

      (事務局)

        県では今後、様々な行政計画の作成や改定に当たって、A4版で裏表2ページ
       くらいの概要版は手話で提供したいと考えている。この事例集はそれより少し分
       量が多いので、検討させていただきたい。

     

    【情報提供】

     1 津久井やまゆり園における事件を受けての対応について 

     2 ヘルプマークの推進について

     3 平成29年度県予算案における「ともに生きる社会かながわ
      憲章」関係事業について

     4 第5期障害福祉計画(平成30年度から平成33年度)に
      ついて

     5 全国の障害者差別解消支援地域協議会の設置状況等に
      ついて(内閣府調査結果)

     6 平成27年度における県内の障害者虐待の状況について

     

    ○ 事務局から一括して説明後、質疑を行った。

     

    <ヘルプマークについて>

    • ・ヘルプマークをつけている人に対して、敢えて悪いことをする人もいる。広報啓発活動が重要だと思う。
    • ・「ヘルプマークは何に使うのか」について、知的障がい当事者にもわかりやすい説明が必要。

    <第5期障害福祉計画について>

    • ・地域移行や障がいの重度化・高齢化、親なき後についてもしっかり盛り込んでもらいたい。
    • ・計画策定に当たって、障害者総合支援法第89条第6項に規定されている県自立支援協議会への意見聴取もスケジュールに位置付けていただきたい。
    • ・「ともに生きる社会かながわ憲章」を具現化する項目や津久井やまゆり園再生基本構想に関する取組みも記載するとのことだが、これらは障害福祉計画よりも障害者計画の方が合致するのではないか。障害者計画の改定は平成30年度末とのことだが、計画期間中でも改定している自治体もある。県としても考えてはどうか。

      (事務局)

        地域移行はメインの課題であり、これまでも取り組んできた。更に前に進めて
       いきたい。協議会の意見聴取はしっかりと手続を踏んでいく。

        障害者計画との関係については、まず障害福祉計画に「ともに生きる社会
          かながわ」の実現に向けた取組みを取り込んでいき、それを障害者計画に反映
       することを考えている。障害者計画をどうするのか、来年度、議論の中で考えて
       いきたい。

    <「ともに生きる社会かながわ憲章」関係事業について>

    • ・共生フェスティバルの実行委員会はどのような方で構成されているのか?障がい当事者団体は入っているのか?

      (事務局)

        実行委員長はさわやか福祉財団の堀田力 氏。黒岩知事が名誉実行委員長
       になっており、名誉委員を県内3政令市の市長、市長会会長、町村会会長にお
       願いしている。委員には、福祉関係団体の代表として社協の会長に、産業関係
       団体から経営者協会や商工会議所連合会等にお願いしている。

        当事者団体からの委員はいないが、当事者団体からもご意見をいただき、共生
       フェスタに反映させていきたい。

    • ・「ともに生きる社会かながわ憲章」のチラシを見ても言葉の一つ一つが難しく、知的障がいの当事者に伝えるのは難しい。

      (事務局)

        「ともに生きる」の題字はダウン症の女流書家の方の字。非常に力強く、
       「ともに生きる」を実感できる字だと思う。具体の広報啓発のやり方につい
       ては検討していきたい。

     <その他>

    • ・障害の「害」は平仮名表記にせず、漢字のままにしてほしい。平仮名だと「社会にある障壁によって被害を受ける人」という意味がなくなってしまう。

     

    ○ 鈴木会長より、「障害」「障がい」の表記については改めて協議していきたいとの所感が示された。

    問い合わせ先

    保健福祉局福祉部障害福祉課

    地域生活支援グループ  依田

    電話 045-210-4713

神奈川県

このページの所管所属は 福祉子どもみらい局 福祉部障害福祉課 です。