県所有の「鎌倉市下馬(げば)周辺遺跡出土の鎧(よろい)」を県指定重要文化財(考古資料)に指定します

掲載日:2016年3月18日

 神奈川県教育委員会は、神奈川県文化財保護審議会の答申に基づき、平成28年3月18日に開催した委員会において、本県が所有する「鎌倉市下馬周辺遺跡出土の鎧」を神奈川県指定重要文化財(考古資料)に指定することを決定しました。

 1  名称及び数量  鎌倉市下馬周辺遺跡出土の鎧                  一括

                    附(つけたり)    銭貨        1,896枚

                         古瀬戸 花瓶(けびょう)1口

                         古瀬戸 香炉(こうろ) 1口

2 所 有 者  神奈川県

3 所 在 地  横浜市南区中村町三丁目191番1号

                   神奈川県埋蔵文化財センター

4 指定年月日  平成28年3月29日(神奈川県公報による告示予定日)

5 文化財の概要

      全国初!全体の形でまとまって出土した鎌倉時代の鎧

  鎌倉市下馬周辺遺跡は、鶴岡八幡宮と由比ヶ浜を結ぶ若宮大路の一ノ鳥居付近にある遺跡です。鎌倉警察署建設工事に伴い、平成22~23年度に公益財団法人かながわ考古学財団により発掘調査が行われ、64棟もの中世の竪穴建物が発見されました。

 そのうち、若宮大路に面して建てられた大型の竪穴建物の床面に穿(うが)たれた穴から、鎌倉時代中期の鎧が上下逆さの状態で出土しました。鎧は多くの部品が錆びて固着していたため、保存処理の後、そのままアクリルケースの中に収納し、神奈川県埋蔵文化財センターで保管しています。小札(こざね)等の部品単体の出土ではなく、鎧全体の形でまとまって出土したのは、鎌倉時代の鎧としては全国初、平安時代後期から鎌倉時代の鎧としても京都市の法住寺殿跡(ほうじゅうじどのあと)についで全国で2例目の貴重な事例となります。

 なお、鎧が出土した竪穴建物床面に穿たれた別の穴から出土した大量の埋納銭は、この建物の性格を考えるうえで重要なこと、また、床面から出土した14世紀前半の陶器(古瀬戸2口)は、この建物の稼働時期を把握する根拠となることから、併せて指定します。

 これらの文化財は、中世の社会を解き明かす上で欠くことのできない、学術的に重要な資料です。

鎧(出土時の状況)の画像
鎧 *出土時の状況(上下逆さで出土)
鎧(出土時の裏面)から撮影
鎧*出土時の裏面(本来の上側)から撮影
銭貨(出土時の状況)の画像
銭貨(附指定)*出土時の状況(約100枚ずつまとめ、埋納した状態で出土)
古瀬戸花瓶の画像
古瀬戸 花瓶(附指定)
古瀬戸香炉の画像
古瀬戸 香炉(附指定)
神奈川県

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