障害者雇用優良企業インタビュー(社会福祉法人横浜市社会事業協会)[No.39]

掲載日:2015年9月8日

勝俣主任に聞きました。

インタビューの様子今回は、横浜市社会事業協会の勝俣主任にお聞きしました。

障害者雇用のきっかけについて教えてください。

 本格的に取り組み始めたのは平成24年度からです。社会福祉法人の使命として、率先して雇用率を達成するため、大幅に雇用率を上げていく必要があるという法人の考えがありました。

最初に障害者の方を雇用したときの周りの反応はどうでしたか。

 あらかじめ本人の了承を得て、関係する部署に障害の特性や配慮する点などを事前に伝えていたので、大きな問題やトラブルはありませんでした。

障害者の方が行う業務の切り出しはどのように進めたのですか。

 各部署から代表者を選出して月に数回のミーティングを行い、ルーティンワークを洗い出してもらいました。これを約半年、業務が固まるまで行いました。

 正職員が簡易な業務を行わなくなった結果、創造的な業務に取り組めるようになり、効率化につながりました。

 業務のスリム化が行えたことも大きいです。ルーティンワークを掘り起こしていく過程で不要な業務や改善点を洗い出すことができ、業務の見直しができました。

障害者の方への配慮としてどのようなことをしていますか。

 社会のルールやマナーといった社会生活に必要な常識に重きをおいて指導しています。どこに行っても通用する常識やマナーを身につけてもらいたいと思っています。

―研修などはするのでしょうか。

 全体的な研修はありませんが、入職時に基本姿勢やルール、あいさつなどの写真つきのマニュアルを渡して、簡単なオリエンテーションを行います。それから少なくとも1週間は職員や先輩に付いてもらい、得意なこと、または苦手なことを探り出しています。

コミュニケーションはどのように取っていますか。

 聴覚障害者の方については、パソコンのチャットツールを活用しています。

 また、コミュニケーション手段として、連絡ノートを活用しています。いろいろな障害特性や性格の方がいて、中には直接話すのが苦手な方もいらっしゃいます。連絡ノートを活用して、本心や心の声を拾い出せたらと思いまして。

―コメントを返したりするのですか。

 はい。必ず1週間に1回はやりとりをしています。業務中はなかなかコミュニケーションがとりづらいので、こうしたことを活用しています。

 また、コミュニケーションを取る上で、言葉使いや伝え方にも気をつけています。性格や特性によって様々ですが、例えば、かしこまった言い方をされると緊張してしまい、くだけた表現をした方が吸収しやすい方もいます。だからと言って友達のような感覚ではなく、やはり仕事ですので、最低限のマナーは保ちます。

職場定着のために気をつけていることはありますか。

 仕事なので、働いているという意識を持ってほしいと思っています。自立するために働いているのだという意識を持ってほしいと。

 モチベーションの維持・向上にも気を配っています。本人の特性も見極めながら例えば「このエリアは君に任せるよ」と頼ったり、褒めたりしながら、負担にならないように気をつけながら、モチベーションの向上に努めています。モチベーションがないと仕事が続きませんし、続いていても惰性で働くようになってしまいますので。

支援機関の活用についてはどうしていますか。

 業務上の支援については会社、業務外の支援については支援機関という形で役割分担を明確化しています。そうすることで、障害者の方にとっても会社は仕事をする場所、仕事以外のことは支援機関に行くと分かりやすくしています。

障害者雇用をやってみてよかったことはありますか。

 ルーティンワークを障害者雇用の業務として切り出したことによって、他の職員が創造的かつ効率的に業務を進めることができるようになったことですね。結果的に会社自体の効率化につながりました。

これから障害者雇用を始める企業にメッセージをお願いします。

 障害者だからということではなく、個人にあった合理的配慮を行えば特別なことはありません。また不要な優しさは時に差別にもなり、個人のモチベーションを落とすことにもなりかねませんので注意が必要です。雇用契約を結んでいる以上、対等な立場でやらないと逆に失礼になりますから。

訪問を終えて

 業務の切り出しが結果的に組織全体の効率化につながったというお話がとても印象に残りました。障害者雇用が企業のメリットにもなっている。その視点が大事だなと改めて感じたインタビューでした。

(平成27年8月11日取材)

神奈川県

このページの所管所属は 産業労働局 労働部 雇用対策課 です。

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