障害者雇用優良企業インタビュー(大同工業株式会社)[No.60]

掲載日:2016年6月22日

徳江人事総務課長に聞きました。

今回は、大和市に本社のある自動車部品メーカー、大同工業株式会社徳江人事総務課長にお聞きました。

大同工業株式会社

大同工業株式会社

障害者の方はどのような仕事をしているのですか。

 プラスチックメッキというのが当社の主な仕事です。自動車の内装品や外装品、例えば、タイヤのホイールキャップですが、これを成形した後にメッキを電気でつけます。銅メッキをして、ニッケルメッキをして、クロムメッキをして、と。本当はもっと何層も作業があるのですけれど、簡単に言うとそういうものです。それで完成品を自動車メーカーさんに納めます。小さいものだとホイールキャップ、大きいものだと大型トラックの正面の部品などがあります。

 今(平成28年5月)、座間工場に知的障害のある社員が2名います。メッキをつけるために、部品をハンガーにたくさんかけて液体に流していくのですが、部品をひっかける「ひっかけ」という作業に1名、メッキをつけた後に製品を検査する作業に1名です。検査はキズなどがないかなどの外観検査をやっています。本社工場では、事務で身体障害のある社員が生産管理の業務に1名、管理部門の管理職として1名が働いています。

障害者雇用のきっかけについて教えてください。

 採用した人がたまたま障害があって、障害者雇用が難しいというイメージが変わったというのが一つですね。

 あと、就労支援機関の人から実習の受入の依頼が結構あって、その期間が大体1、2週間なのですが、うちの場合、1、2週間だと仕事をなかなか覚えることができなくて、受け入れをしていませんでした。ところが、1か月から2か月くらいの期間であればと投げかけたところ、実施できる支援機関がありました。

 最初の1、2週間は仕事を覚えるのにマンツーマンになってしまうので、工数が奪われます。そうすると決まったラインの作業なので、どうしても厳しい。でも、最初の1、2週間は工数が減っても、その後の1、2か月で独り立ちして取り戻せれば、何とか実習の受け入れができるのではということで、何人か受け入れました。そういう実習が実現したので、受け入れやすくなったのが大きいですね。あまり変わらないのだなというのがわかったので。

―実習の期間を延ばすのは、どちらが提案したのでしょうか。

 自分の方から提案しました。実際やってみると、1か月から2か月あれば、最初の分を取り戻して会社に寄与でき、貢献していただけます。こういうところからスタートしたという感じですね。

業務はどのように決めたのですか。

 ハローワークさんに職種を示して、障害のある方でもよいですよという求人を出しています。今「ひっかけ」をやっている知的障害の人は検査の業務で求人をして採用したのですが、「ひっかけ」のほうが自分に向いていると言われまして、今は「ひっかけ」をやってもらっています。

―業務が合っているということでしょうか。

 はい。「ひっかけ」は黙々とやる仕事なので、そういうのがその人には合っていたのかもしれませんね。うちの場合は、障害者だから採用前に実習をするわけではなくて、いい人がいたと思ったら採用します。

―採用前に特別に実習をするわけではないのですね。

 採用して仕事を任せて、適性がある人であればずっとやってもらいたいし、できない人は仕方がないということです。これは障害者に限った話ではなく、誰でもそうです。ただ、履歴書と面接だけだとどうしてもわからないですし、自分が採用した立場なので、採用から1か月とか3か月経った段階で、ヒアリングをします。それで、仕事が難しいということになれば、何が難しいのかとか、別の仕事はどうかと話し合います。でも、ハローワークの求人の職種を見て応募してきていますし、障害があっても、障害がない社員と同じように仕事をしてもらうというスタンスでやっています。

コミュニケーションの工夫はありますか。

 コミュニケーションは全然問題ないです。「どう?」と聞いても「大丈夫です」で終わってしまうときもあります。今日はいつもと挨拶の仕方が違うとか、気が付くときもあります。これも障害は関係ないですね。誰に対しても、駄目だったら相談して、と言っています。総務部門なので、いろいろな部門に意見が言える立場なので。基本は、障害者であっても障害者でない社員と同じ扱いをします。特別扱いをするといい成長をしないと思います。何かあったときには所属長に伝えるようにとも言っています。

障害者の方を雇用してよかったことはありますか。

 よかったというより、たまたま今働いている人は優秀で、所属長クラスからもそういう人だったら、どんどん採用してほしいと言われますね。座間工場の社員は、単調作業でつらいこともあると思うのですが、黙々と作業をしますし、そういう仕事が合っているのかもしれません。そういう面でよかったと言えば、よかったかもしれない。でも、その人に障害がなくても、そういう仕事が好きかも知れない。障害のある人だからというより、その人を採ってよかったという感じですかね。

これから障害者雇用を始める企業にメッセージをお願いします。

 企業が障害者を雇用することで、どういうメリットを感じられるかだと思います。自分は採用している立場なので、障害のない人を採用してデメリットを感じるときもあります。そういう意味では、障害はあまり関係ないですね。それと、補助金などの支援制度を活用してみるのも一つのきっかけになると思います。

 同じ目線で見て、仕事ができる人はできますし、よい人が採用できればメリットがあると思っています。障害に関わらず、よい人が採用できればそのまま働いてもらいたいですし、そういうスタンスで採用してみたらいいのではと思います。採用した人がたまたま障害者だったという感じですね。我慢強いですし、黙々と仕事をやってくれるのは大きなメリットです。会社への貢献度も高いです。

訪問を終えて

 コミュニケーションの工夫や雇用してよかったことをお聞きした際のお話からは、障害に関わらず、社内でコミュニケーションが図られ、社員の方が力を発揮しているのを感じました。また、障害者の就労支援機関に実習の期間の延長を打診したことが障害者の雇用につながった話は、企業だけでなく、支援機関にとっても参考になるのではと思いました。

(平成28年5月18日取材)

神奈川県

このページの所管所属は 産業労働局 労働部 雇用対策課 です。

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