内水面試験場業績発表大会 ミズウミチョウザメの中間育成

掲載日:2017年8月1日

ミズウミチョウザメの中間育成


(研究の背景)
 宮ヶ瀬ダム周辺振興財団では、宮が瀬湖においてミズウミチョウザメなどを利用した環 境学習事業を計画している。当試験場では放流用ミズウミチョウザメの中間育成と生態解明試験を実施している。

(中間育成の現状)
 9年度は主に冷凍アカムシと冷凍アミによる飼育をおこなっていたが、チョウザメ類で は生物餌料よりも人工飼料を与えると成長が良いとされるため、10年度はマス用配合飼料への切り替えを試みた。その結果、平成10年4月に平均全長245±25mm、平均体重 56±17gであったのが11年1月には全長380±68mm、体重272±150gに成長した。
 一般的に、チョウザメ類では生物餌料から人工飼料への転換は困難とされているが、そ の間に冷凍アミと配合飼料の錬り餌を与える期間を設けることで転換が可能であった。
し かし、各月の全長と体重の「ばらつき」示す変異指数(C.V.)は、配合飼料を与え始めた7 月頃からそれぞれ増加しており、餌料転換に伴う成長のばらつきが認められた(図1)。
こ れは個体間の成長差に加え、餌付かなかった魚が痩せたことによる。9月以降、体重のば らつきは減少し、全長のばらつきは一定となったが、これは主に痩せた魚がへい死したためと考えられた。
 へい死の原因はほとんどが飼料転換後の飢餓によるもので、へい死率は19.8%であった。
無給餌状態では体幅が顕著な減少を示すため(図2)、餌を食べていない飢餓状態の魚は体 幅により判断でき、選別はこれを基準におこなうのが良いと思われた。
 自然水域(アメリカ)と当試験場の肥満度を比較したところ、太り気味の魚が認められ るものの、平均的には自然水域で見られる範囲に収まっていた(図3)。
 今後もC.V.値、体幅、肥満度等を観察することで、給餌方法等の適切な飼育環境を検討 していく予定である。

変異係数の推移
図1 変異係数の推移

無給餌下での体型変化

肥満度と全長

神奈川県

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