県内カジカの生息実態と水域環境研究

掲載日:2017年8月1日

県内カジカの生息実態と水域環境研究

 試験研究機関の再編整備に伴い平成7年度から、重点研究課題として魚からみた水域環境の保全と利活用に関する「水域環境研究」を開始した。ここでは、県内におけるカジカの生息実態、飼育技術開発を中心に研究の現状を紹介する。


[目的] 

 世界中でカジカ科の魚は350種を越えると言われ、そのうち日本には、淡水産カジカ類が7種ほど棲息している。文献によると県内の淡水産カジカ類は、降河回遊型のカマキリ(アユカケ)と河川陸封型の大卵型カジカが確認されている。聞き取りでは県内の淡水産カジカ類は、少なくとも半世紀前頃までは食用にされるほどたくさんいたと思われる。しかし、カジカ科の魚は遊泳力が弱く、都市化による生息環境の悪化の影響などを受けて減少が著しい。そこで、県内のカジカの生息の実態を把握し、かつ増殖技術を開発することによって生息地復元に役立てる。

[研究の現状]

1 県内におけるカジカの生息実態調査

 電気ショッカー、さで網、手だも等を用いて採集調査を実施した。
その結果、境川水系、相模川水系、金目川水系、酒匂川水系で河川陸封型の大卵型カジカの生息を確認した。
しかし、過去に生息記録のあった鶴見川、中村川、早川、千歳川水系等では採集出来ていない。最近の文献調査でも確認されていない。

 一般的傾向として、本流部では比較的大型個体が多いが、都市河川の源流域や渓流域の採集個体の体型は小型である。

相模川:本流部では早瀬の転石の下に生息している。
しかし、生息適地が少なく分布は局在している。
支流では沢井川、神ノ川、道志川、串川、早戸川、中津川、小鮎川他で生息を確認した。
渓流域では水量の減少、餌量不足、堰堤による生息地分断などが懸念される。

金目川:上流域(丹沢山塊)にわずかに生息している。酒匂川:河内川より上流が生息域。玄倉川、中川、世附川(丹沢湖流入河川)が主な生息域だが、砂防堰堤の連続箇所では少ないか全くみられない。


2 親魚養成と種苗生産の研究

 飼育技術と種苗生産技術の確立のため、現在各水系別に屋内水槽4面を使用し、流水式で配合飼料を給餌し、飼育している。

飼育尾数: 相模川水系 27尾、道志川水系 5尾、酒匂川水系 9尾

最大体型:(オス)全長15.8cm、体重 57.6g、肥満度 24.5

(まとめ)

  昔から各地にたくさん棲んでいたカジカ Cottus pollux は今の神奈川では減少魚扱い。 カジカの棲み易い水域環境づくり研究は、水産主要魚種のアユやヤマメなどにとっても 望ましい水域環境であるはず。
神奈川県

このページの所管所属は 水産技術センター内水面試験場 です。

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県の重点施策
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • 未病の改善
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会
  • ラグビーワールドカップ2019