円筒型ふ化器によるアユ卵の管理

掲載日:2017年8月1日

円筒型ふ化器によるアユ卵の管理

 放流・養殖用に用いられているアユ種苗のうち人工種苗は、計画的な生産が可能で安定的に供給できること、また、魚類防疫上(他の地域からの病原体の侵入を防ぐこと)の面からも重要な役割を担っています。放流事業に用いられる人工種苗は、親魚養成とアユ種卵の供給は内水面試験場が、種苗生産は神奈川県内水面漁業振興会が神奈川県内水面種苗生産施設で行っています。
 2006年から神奈川県内水面種苗生産施設では円筒型孵化器を導入しましたので、孵化器によるアユの孵化管理について紹介します(写真)。
従来は魚巣(人工水草)に卵を付着させていましたが、孵化器による方法では卵の粘着性を除去したのち、孵化器に受精卵を収容します。円筒型の孵化器の下部から飼育水が送られ、卵の間を通過した水は上部から排出される構造になっています。孵化器の中では比重の小さい死卵は上層に、正常に発育した卵は下層に分布し、サイフォンなどで上層の死卵を除去して、正常な卵だけを管理できる利点があります。
 また、従来の魚巣に卵を付着させる方法と比べて、孵化器は卵を高密度に収容でき、水生菌対策の消毒に用いる薬剤も大幅に削減できました。
種苗生産の結果では、第一回目の選別の際の生残率は2003年から2005年の従来の魚巣での結果が36.4-45.0%であったのに対し、孵化器を用いた2006年から2007年は57.1-62.9%となりました。孵化器を用いたほうが生残率が高く、量産規模において安定した生産結果を得るにも孵化器が有効であると考えられました。
孵化器による卵管理は上記のように優れた点が多いため他県の種苗生産施設からも注目されています。
 今後、内水面試験場では引き続き、アユの親魚養成およびアユ種卵の供給に取り組むとともに、人工種苗の性質についても研究を進めてまいりますので、ご指導、ご協力よろしくお願いします。
 ふ化筒アユの円筒型ふ化機
神奈川県

このページの所管所属は 水産技術センター内水面試験場 です。

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