内水面試験場業績発表大会 冷水病ワクチン試験

掲載日:2017年8月1日
 トップページ  /  魚病 

冷水病ワクチン試験

内水面試験場 業績発表会


[目的]
 近年,我が国のアユ養殖現場において冷水病が大流行し,大きな被害を与えている。
また、冷水病菌の薬剤耐性化も認められており、養殖場では冷水病対策に苦慮している。
そこで、冷水病の予防策として冷水病ワクチンを試作し、その有効性を検討した。

[方法]
抗原液の作成
 冷水病菌を改変サイトファーガ液体培地で15度4日間培養し、この培養液に0.3%となるようホルマリンを添加して冷水病菌の抗原液(試作ワクチン液)を作成した。

ワクチン処理試験
 試験aでは人工産アユ(体重2.0g)を1%NaCL溶液に1分間浸漬後、ワクチン原液を飼育水で1/20濃度に希釈した溶液に20分浸漬をした。試験bでは原液の1/200濃度ワクチン液に60分浸漬を行い、試験cでは1/100濃度ワクチン液に60分浸漬を行った。
各試験とも無処理の対照区を設定した。
試験aではワクチン処理後30日間、bでは同後31日間および試験cでは36日間の冷水病の自然感染による累積へい死率を求め、対照区との間でχ2検定(危険率1%)により評価した。
また、試験aではワクチン区、対照区とも冷水病の自然感染が起こらなかったため、ワクチン処理後30日目に攻撃試験(アユを手だもで3分間振騰後、冷水病菌液(1.6×107cfu/mL)に60分浸漬)を行い、14日間の累積へい死率をカイ2乗検定(危険率1%)で評価した。

[結果]
 結果を表1に示した。
試験aでは、攻撃試験後のワクチン区の累積へい死率は60%前後となり対照区との差は認められなかった。
試験bでは、ワクチン区の累積へい死率は7.6%となり対照区の10.2%との差は認められなかった。
一方、試験cでは、ワクチン区の累積へい死率は9.1%で、対照区は31.3%となり差が認められ、ワクチンは有効であった。

[考察] 
 試験aの冷水病の攻撃試験方法では、網ずれによるアユの体表への損傷が過大であっためワクチン区と対照区のへい死率の差が得られなかったと推察された。試験cでは、ワクチンを試験bの2倍濃度にすることによってワクチンの効果が認められた。今後、追試を行い、再現性について検討する。

冷水病ワクチン検査結果

表1 冷水病ワクチン試験結果

神奈川県

このページの所管所属は 水産技術センター内水面試験場 です。

本文ここまで
県の重点施策
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • 未病の改善
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会
  • ラグビーワールドカップ2019