茅ヶ崎海岸の紹介
茅ヶ崎海岸は、藤沢海岸と同様に、相模川から流出した土砂が東向きの波浪によって形成されたいわゆる扇状海岸線であることに加え、この一帯の海岸では西寄りの卓越風のため大量の砂が移動したと考えられています。
つまり、海浜の形成には、相模川の堆積作用と波浪の作用並びに海岸の隆起及び卓越風による飛砂などが複雑に関係しているものと考えられています。
茅ヶ崎海岸では、藤沢海岸に比べて海岸侵食が進んでいますが、その原因がいくつか考えられますので、航空写真で紹介します
次の写真は1954年4月21日の写真です。
次の写真は1964年10月25日の写真です。
次の写真は1980年5月11日の写真です。
次の写真は2005年10月28日10:00推定TP+70cmの写真です。
砂浜幅が全体的に狭くなっている様子がわかります。特に、茅ヶ崎中海岸や菱沼海岸などは、1954年の写真と比べると砂浜がほとんど無くなっています。
これは相模川からの土砂供給量が極端に少なくなったことに加え、漁港やヘッドランドなどの海域構造物による沿岸漂砂の遮断のためだと言われています。
次の写真は茅ヶ崎中海岸の砂の拡大写真です。鎌倉海岸に比べて貝殻の破片が無いことや侵食を受けて粒径の大きい砂が残っていることなどが特徴です。
柳島海岸の高波対策
柳島海岸の高波対策を紹介します。
次の写真は、平成9年9月19日台風20号による柳島海岸の被災写真です。波浪によって通路が破損しています。この当時は前面に消波堤が無く、波が護岸天端まで上がっていました。
次の写真は、平成17年10月28日の柳島消波堤の航空写真です。平成18年度完成予定で、現在西側端部の護岸補強工事を実施しています。
茅ヶ崎中海岸・菱沼海岸の侵食対策
茅ヶ崎中海岸は砂浜が減少しているため、ヘッドランドの整備とともに養浜などの対策を実施しています。
次の写真は、平成17年9月5日の台風14号の高波写真です。現況の護岸でかろうじて自転車道を防護しています。
次の写真は、平成18年1月16日の茅ヶ崎中海岸における養浜の施工写真です。茅ヶ崎中海岸及び菱沼海岸では、主に相模ダムの浚渫土砂などを利用し、養浜による侵食対策を進めています。
茅ヶ崎海岸の利用
次の写真は、平成18年8月15日の茅ヶ崎中海岸の利用状況です。普段は多くの人が自転車道を利用して海に親しんでいます。
次の写真は、平成18年8月15日のヘッドランド背後の利用状況です。ヘッドランド背後には広い砂浜が広がり、賑わいを見せています。ヘッドランド周辺の海域は沖合いへの強い流れが発生することがありますので、十分注意してくださるようお願いいたします。
茅ヶ崎海岸の海水浴場
茅ヶ崎海岸には「サザンビーチ茅ヶ崎」という海水浴場があり、多くの人で賑わいます。また、中海岸プールが併設してあります。
烏帽子岩(えぼしいわ)とサーフィン
茅ヶ崎海岸から茅ヶ崎のシンボルとなっている烏帽子岩が望めます。烏帽子岩は、沖合い約1.2kmに大小30ほどの岩が集まった岩礁群で、岩礁の一つである姥島(うばしま)の中央に、烏帽子岩は高くそびえています。頂上は海抜約15mあり、茅ヶ崎海岸のどこからでも望むことができます。烏帽子岩の名前の由来は、その昔の公家が被っていた烏帽子に似ているからです。太平洋戦争後の一時期、米軍が射撃訓練の標的にしましたが、射撃訓練を中止させるために、多くの市民の働きかけがありました。
茅ヶ崎海岸の漁業
茅ヶ崎海岸では、砂浜から網を引き上げる漁「地引網」が行われています。近年の砂浜の減少によって、地引網が存続できなくなる事態が危惧されています。