南関東地震(大正型関東地震)

掲載日:2015年6月1日

南関東地震(大正型関東地震)とは

  • 1923 年の大正関東地震の再来型です。
  • 相模トラフ沿いを震源域とし、地震の規模はモーメントマグニチュード8.2となっています。
  • 平均発生間隔は200年から400年です。
  • 30年以内の発生確率はほぼ0から5%です。今後100年から200年先には発生の可能性が指摘されています。
  • 神奈川県では、平成25年度から平成26年度に地震被害想定調査を実施しました。以下では、その調査結果について、記します。

1 概要

 冬の18時に発生を想定したときの調査結果の概要は次のとおりです。

項目

南関東地震

(大正型関東地震)

モーメントマグニチュード

8.2

人的被害

死者数

31,550人

負傷者数

190,330人

 

うち重傷者数

56,200人

建物被害

全壊棟数

393,640棟

半壊棟数

410,160棟

火災被害

出火件数

1,570箇所

焼失棟数

169,780棟

ライフライン

電力

停電件数

4,587,250軒

都市ガス

供給停止件数

1,972,960

 LPガス

供給支障数

16,490戸

上水道

断水人口(直後)

5,382,170人

下水道

機能支障人口

792,010人

通信

不通回線数

3,447,610回線

帰宅困難者数

直後

610,660人

2日後

610,660人

避難者数

1日目から3日目

3,745,050人

1ヶ月後

2,793,550人

経済被害

直接被害

48.9兆円

2 地震動の予測

 最小震度は5弱で、全市町村で震度6弱以上の地域があり、広い範囲で震度6強以上の揺れが想定されます。特に、川崎市、横浜市から湘南地域、県央地域、県西地域にかけて、震度7の揺れが想定されます。

 震度分布図:大正型関東地震

大正型関東地震の震度分布図

3 津波

 到達時間は、相模湾内で5分から10分、東京湾内で25分から45分と想定されます。地震発生後直ちに避難することが必要です。津波は相模湾内で高く、広い範囲で高さ6mから10m以上の津波が想定されます。東京湾内でも2mから4mの津波が想定されます。

 津波の最大水位:大正型関東地震

大正型関東地震の津波の最大水位

*また、県では平成27年2月、3月に津波浸水予測図を見直しており、その結果をご覧になりたい方は、県のホームページの「津波浸水予測図のページ(URL:http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f532320/p892442.html)」からご覧いただけます。(津波浸水予測図のページの「その他見直しの対象とした4地震(平成27年3月31日公表)」のうち、「大正関東地震タイプ」をクリックし、知りたい地域をクリックすればご覧いただけます。)

4 液状化

 川崎市や横浜市などの東京湾の埋立地や内陸の河川沿い、県中央部の相模川沿い、酒匂川沿いの一部では、液状化危険度が極めて高いと想定されます。また、川崎市の多摩川沿い、横浜市の河川沿いなどでも、液状化危険度が高いと想定されます。

 液状化想定図:大正型関東地震

大正型関東地震の液状化危険

5 被害

(1) 人的被害

 全県での冬18時に発生した場合における人的被害は、死者31,550人、重傷者56,200 人、軽傷者134,130人と想定されます。要因別の被害の内訳(全県、死者数)は次のとおりです。

・建物被害による人的被害
 死者は15,110 人と想定されます。

・急傾斜地崩壊による人的被害
 死者は60 人と想定されます。

・屋外落下物による人的被害
 死者は10人と想定されます。

・ブロック塀等の倒壊による人的被害
 死者は750 人と想定されます。

・屋内収容物の転倒による人的被害
 死者は1,770 人と想定されます。

・火災による人的被害
 死者は1,330 人と想定されます。さらに、火災からの逃げ惑いにより、2,930人から10,740人の死者が発生する可能性が想定されます。

・津波による人的被害
 死者は12,530人と想定されます。

(2) 建物被害

 建物の被害は、冬18時では、全県で全壊棟数が393,640 棟(全建物の17.0%)、半壊棟数が410,160 棟(全建物の17.7%)と想定されます。全県で被害率が高くなると想定されます。急傾斜地崩壊による被害は、全県で全壊1,280棟と想定されます。津波による被害は、全県で全壊5,270棟と想定されます。

 建物の全壊棟数想定図:大正型関東地震

大正型関東地震の建物被害(全壊棟数)

(3) 火災被害

 火災による被害は、冬18時では、全県で1,570 件程度の出火が想定され、焼失棟数は169,780棟と想定されます。横浜市、川崎市、平塚市、鎌倉市、藤沢市、茅ヶ崎市、秦野市、綾瀬市などで被害が大きくなります。県の都市部では、街路が閉塞され、消火が困難になる地域が生じます。

 火災延焼による焼失棟数想定図(冬18時):大正型関東地震

大正型関東地震の火災延焼による焼失棟数想定図

(4) ライフラインの被害

 冬の18時に発生した場合、停電は、全県で約458万軒と想定されます。都市ガスの供給停止は、197 万戸と想定されます。LP ガスの供給支障は、約1万6千戸と想定されます。上水道は、発災直後の断水人口は約538万人と想定され、全ての復旧には49 日程度を要します。下水道は、県の全域に被害が生じ、約79万人に機能支障が生じると想定され、全ての復旧には132日程度を要します。電話回線は、約345万回線が不通になると想定され、復旧日数は最大で50日程度かかります。

(5) 道路・鉄道の被害

 道路は、橋りょう・橋脚の被害により、全県で1ケ月程度の通行止めとなる区間が生じると想定されます。鉄道は、全県で被害が発生し、復旧には14日以上要すると想定されます。

(6) 帰宅困難者

  地震の発生直後には、鉄道の路線点検等により、帰宅困難者は、県内で約61万人に達すると想定されます。鉄道は全県で14日以上不通が続くため、長期間にわたって帰宅困難者が発生すると想定されます。

(7) 避難者

 断水、建物被害による地震発生1日目から3日目の避難者数は約375 万人、避難率は全県で41.4%と想定されます。4日目から1週間後の避難者は、上水道の復旧により約364万人、1ケ月後避難者数は約279万人と想定されます。

(8) 経済被害

 経済被害の直接被害額は、約48 兆9千億円と想定されます。

神奈川県

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