更新日:2023年9月11日

ここから本文です。

船員のしごと

漁業調査指導船「江の島丸」

江の島丸の船員は全員公務員ですが、勤務場所は船の上であり、大自然を相手に海洋観測や魚類の資源調査等を正確・迅速に行うことで神奈川県民の皆様へ奉仕することを誰もが心掛けています。

観測や調査の際には船長と機関当直以外は全員総出で作業を行いますが、各船員は甲板・機関・通信・司厨のいずれかの部門に属し、さまざまな基本的な業務を受け持っています。

甲板部

甲板部では、航海計器類(電子海図、レ-ダ-、GPS、音波探査機、流向流速計など)を操作して船舶を操縦する航海当直業務を行うほか、移動式クレーン、観測ウインチ、ラインホーラーなどを操作する甲板作業を行います。
時化などで船の運航のない日には、甲板長の指揮により、各機器や甲板の保守整備のほか漁具の作成や網の補修なども行います。船の上は絶えず波しぶきや潮風に晒されており、甲板作業は錆との戦いでもあります。

100_1248

CTDウインチ操作

IMG_2837

移動式クレーン操作

 100_1172

観測用ウインチ操作

100_1253

プランクトン採取

機関部

機関室でエンジン点検中の野村機関長 騒音と機械油のにおいが充満する機関室

機関部では船を動かすエンジン(主機関)をはじめ、照明や各種機器類の電源となる発電機(補機)、冷凍機など、さまざまな機械や装置の保守管理を担当しています。機関部職員は交代で当直業務を行い、24時間常に良好な航海が維持できるようにエンジン出力などをチェックしています。

100_1247

主機の船外弁を確認している状況

100_1245

補機の電圧を確認している状況

100_1240

燃料タンク切替作業

100_1243

潤滑油の検油作業

司厨部

江の島丸では、船員に食事を提供してくれる司厨員が乗船しています。現在、担当の高橋啓太さんは民間での調理師経験がある方で、ラーメン店の店長も一時していたそうです。そのため彼のラーメンへのこだわりは特に強く、街中で出てくるような味を楽しませてくれます。もちろん他の料理でも、予算と相談しながらも試行錯誤を重ね、自分たちのおなかが満ち満ちるほどの料理を提供してくれます。そんなの料理は船員にとって本当にありがたく、沖での楽しみの一つです。

cu1

調理作業中

cu2

昼食

cu3

甲板部の作業を行う司厨員

 

普段は司厨部の仕事をしていますが、手のすいている時には甲板部の作業にも積極的に参加しており、甲板部の貴重な戦力の一人でもあります。

通信部

高橋通信長は海技士(通信)の資格のほかに無線通信士の免許を持ち、陸上の無線局や本県の漁船、他県の調査船等と連絡を取って安全な航海と効率的な調査の実施のための情報収集と連絡調整に努めています。また、江の島丸には様々な調査観測機器がありますが、それらの運用や保守管理も担当しており、江の島丸の「頭脳」ともいえる存在です。

100_1202

海洋観測機器を遠隔操作しデータ収集作業中

100_1255

AIS(自動船舶識別装置)設定作業

その他

観測ブイのメンテナンス作業などもあり、船員の活動は多岐におよびます。

100_1225

観測ブイのメンテナンス作業1

100_1227

観測ブイのメンテナンス作業2


江の島丸トップに戻る

このページの所管所属は 水産技術センターです。