在日米軍再編に係る県の動向について

掲載日:2016年11月25日

米軍再編の動き

冷戦終結後、米国は世界各地に展開する米軍の配置等についての見直しに着手し、特に平成13年9月の同時多発テロ事件以降、テロや大量破壊兵器の拡散など新たな脅威への対応という考え方が強調され、世界的規模での米軍再編の動きが本格化しました。このような中で、平成16年春頃から、我が国に駐留する在日米軍の再編についての動きも徐々に報道されるようになりました。

当時、国から地元への情報提供はなく、県は、国に対し事実関係を照会するとともに、地元自治体への情報提供等について繰り返し要請を行いました。また、平成16年6月と平成17年10月の知事訪米の際には、直接アメリカ国務省、国防総省に地元の基地の実情を伝えるとともに、基地機能強化反対等の要請を行いました。

日米協議(平成18年5月)の合意内容

平成17年2月18日、日米両国の外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(いわゆる「2+2」)で、我が国の防衛や新たな脅威への対応等の日米の共通戦略目標が合意され、さらに同年10月29日に「日米同盟:未来のための変革と再編」(いわゆる「中間報告」)が合意されました。「中間報告」の中で、地元の基地負担については、米軍基地が「人口密集地域に集中している場所」では、「再編の可能性について特別の注意が払われる」とされています。さらに、県の基地に関わる具体的な部分としては、キャンプ座間の在日米陸軍司令部を「展開可能で統合任務が可能な作戦司令部組織に近代化」することや、「空母艦載機の厚木飛行場から岩国飛行場への移駐」などが盛り込まれました。

平成18年5月1日の日米安全保障協議委員会において「再編実施のための日米のロードマップ」(いわゆる「最終報告」)が合意され、在日米軍の兵力構成見直し等について、目標年次等の具体的措置が決定されました。さらに、県内基地については、キャンプ座間の「在日米陸軍司令部の改編」、「厚木基地から岩国基地への米空母艦載機の移駐」、「相模総合補給廠の一部返還」などが盛り込まれました。

「再編実施のための日米のロードマップ」(いわゆる「最終報告」)に盛り込まれた県内基地への主な影響

施設名内容
厚木基地
  • 空母艦載機59機は2014(平成26)年までに岩国基地へ移駐
  • 岩国基地の海上自衛隊機17機は厚木基地に移駐
  • 恒常的な空母艦載機離発着訓練施設について2009(平成21)年7月またはその後のできるだけ早い時期に選定することを目標に検討
キャンプ座間
  • 在日米陸軍司令部は2008(平成20)米会計年度までに改編、人員増は300人程度。改編に伴い、相模原住宅地区に家族住宅を整備
  • 陸上自衛隊中央即応集団司令部を2012(平成24)年度までに移転(相模原市域)、人員増は300人程度
  • 住宅地区(座間市域)の一部土地(1.1ヘクタール)を返還
  • 同住宅地区の追加的な土地の返還について、引き続き日米間で協議
相模総合補給廠
  • 地元の再開発のため、JR相模原駅前の土地(約15ヘクタール)を返還
  • 線路及び道路のため、西側野積場の一部土地(約2ヘクタール)を返還
  • 西側野積場の特定部分(約35ヘクタール)は、緊急時や訓練目的に必要な場合を除き、地元が共同使用
  • キャンプ座間における在日米陸軍司令部の改編に伴い、戦闘指揮訓練センター等の支援施設を建設
  • 一部土地の返還に伴い、影響を受ける住宅を相模原住宅地区に移設

 

県内基地再編の進捗状況

キャンプ座間、相模総合補給廠、相模原住宅地区で関連施設(陸上自衛隊中央即応集団司令部庁舎、任務指揮訓練センター等)の整備が進むなど、在日米軍再編の政府間合意(平成18年5月)に基づく措置が本格化しています。

相模総合補給廠では、土地の一部返還(約17ha)について、返還により影響を受ける米側施設の移設を行うことを条件に、平成20年6月6日に日米合同委員会で正式に決定しました。西側野積場の特定部分(約35ha)の共同使用については、平成23年2月、国有財産関東地方審議会で共同使用地を公園敷地として国から相模原市に貸し付けることが適当であるとの答申が行われ、平成24年6月29日、日米合同委員会で正式に共同使用が決定しました。

座間市は、平成20年8月8日、防衛省との間でキャンプ座間に係る負担軽減を話し合う協議会を設置する旨の確認書を締結し、同年9月6日に第1回協議会が開催されました。その後、平成21年10月に同協議会幹事会において、最終報告で返還が合意された1.1haに加え、4.3haの追加的返還候補地が内示され、平成23年10月31日には、キャンプ座間の座間市域の一部5.4ha(1.1haと追加的な土地約4.3ha)の返還が日米合同委員会で合意されています。

県の考え方

県では、基地の整理・縮小・返還の促進を基本としつつ、地元意向の尊重と地元負担の軽減に向け、さまざまな活動をしてきました。今後も、平成18年5月に合意された「再編実施のための日米のロードマップ」(いわゆる「最終報告」)に盛り込まれた具体的な措置の実施状況を踏まえながら、適時・適切な情報提供や、実施に当たり出来るだけ地元に負担を生じないこと、負担軽減措置の実施等について、引き続き、関係市と連携し、国等への働きかけを行っていきます。

在日米軍再編に係る主要文書等

年月日内容
平成19~23年日米安全保障協議委員会「2+2」共同発表(外務省ホームページ)
平成24年2月28日在日米軍再編に関する日米共同報道発表(外務省ホームページ)
平成18年5月30日閣議決定「在日米軍の兵力見直し等に関する政府の取組みについて(PDFファイル99.5KB)(テキストファイル4KB
平成18年5月1日日米安全保障協議委員会の開催について(防衛省ホームページ)
平成17年2月18日日米安全保障協議委員会(「2+2」)開催(防衛省ホームページ)
平成16年11月4日10月18日付照会に対し、外務大臣から知事へ文書回答 米軍再編問題にかかる緊急要請に対する回答(PDFファイル16KB)(テキストファイル2KB
平成16年10月18日知事が外務大臣へ文書照会 米軍再編に関する地元への情報提供等について(PDFファイル72KB)(テキストファイル3KB

 

県の要請活動

年月日内容
平成20年2月13日厚木基地の空母艦載機の移駐及び恒常的訓練施設の確保の早期実現等について(要望)(PDFファイル104KB)(テキストファイル4KB
平成19年12月14日キャンプ座間の在日米陸軍司令部改編に係る情報提供及び地元意向尊重等について(緊急要望)(PDFファイル100KB)(テキストファイル3KB
平成19年11月19日キャンプ座間における在日米陸軍新司令部発足に係る情報提供等について(要請)(PDFファイル48KB)(テキストファイル1KB
平成19年11月2日再編関連特定周辺市町村の指定に係る地元意向の尊重等について(要請) (PDFファイル52KB)(テキストファイル1KB
平成19年10月19日キャンプ座間における在日米陸軍司令部改編に係る情報提供について(要請)(PDFファイル48KB)(テキストファイル1KB
平成19年5月28・31日米軍基地問題に係る要望書(PDFファイル20KB)(テキストファイル4KB

 

年表

年月日概要
平成16年3月キャンプ座間への米陸軍第一軍団司令部の移転に関する報道が相次いだことから、外務省などへ事実確認等を行う
平成16年6月21日知事訪米(平成16年6月20日~同年6月27日)。米国務省、国防総省の高官と会談し、基地の実情を伝え、地元意向の尊重を要望。
平成16年7月30日知事が外務大臣へ在日米軍再編の検討状況や地元自治体への情報提供の見通しについて緊急要請
平成16年10月18日知事が外務大臣へ、在日米軍再編の協議・検討状況、米側からの情報提供状況、地元への情報提供の考え方等について文書照会
平成16年11月4日10月18日付照会に対し、外務大臣から知事へ「今後適切な時点において、然るべく説明する」等の文書回答
平成16年12月27日知事が外務大臣と会談し、情報提供と地元意向尊重を要請
平成17年2月18日ワシントンで外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会「2+2」開催、日米の共通戦略目標、役割について合意
平成17年3月23日神奈川県議会が基地問題に関する関係自治体の意向尊重と情報提供を求める意見書採択
平成17年3月28日知事が外務大臣、防衛庁長官と意見交換。情報提供と地元意向尊重を要請
平成17年4月7日外務副大臣が閣僚級としては初めて県内基地を視察し、知事及び地元市長と意見交換
平成17年10月24日~同年10月29日知事訪米。米国防総省、米国務省へ地元の意向を尊重し政府間協議を行うこと等を要請
平成17年10月29日ワシントンで外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会「2+2」開催、「日米同盟:未来のための変革と再編」(いわゆる「中間報告」)合意
平成17年11月17日防衛庁長官が知事と会談、平成17年10月29日の日米政府間合意「日米同盟:未来のための変革と再編」(いわゆる「中間報告」)について説明
平成17年12月26日外務大臣が県内基地視察、知事らと会談
平成18年2月9日知事が外務大臣、防衛庁長官と会談。情報提供、地元意向の尊重について要請
平成18年3月17日防衛施設庁次長が日米審議官級協議の状況について、知事、相模原市長、座間市長に説明
平成18年3月30日知事、座間市長、相模原市助役が防衛庁長官と会談。地元意向の尊重について要請
平成18年4月28日知事が外務大臣、防衛庁長官と会談。地元意向の尊重や日米地位協定の見直しについて要請
平成18年5月1日ワシントンで外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会「2+2」開催、「再編実現のための日米のロードマップ」(いわゆる「最終報告」)合意
平成18年5月30日平成18年5月に合意された「再編実施のための日米のロードマップ」(いわゆる「最終報告」)の実現に向けた政府の取組みについて閣議決定(「在日米軍の兵力見直し等に関する政府の取組みについて」)
平成18年6月13日知事が外務省政務官、防衛庁政務官、防衛施設庁次長と会談。「国の施策・制度・予算に関する提案・要望」の中で、在日米軍基地の再編等について重点的に要望
平成18年12月6日知事が外務省政務官、防衛庁事務次官と会談。米軍基地問題に関し、在日米軍基地再編の着実な実施や地元への思いやりの充実等について要望
平成19年5月1日ワシントンで日米安全保障協議委員会「2+2」開催。平成18年5月に合意された「再編実施のための日米のロードマップ」(いわゆる「最終報告」)を着実に実施することを再確認
平成19年5月23日再編等で負担を受け入れる市町村に対する再編交付金制度等を柱とする駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法(在日米軍再編促進特別措置法)が成立
平成19年5月28・31日知事が防衛大臣、防衛施設庁長官、外務副大臣と会談。「国の施策・制度・予算に関する提案・要望」の中で、厚木基地空母艦載ジェット機の移駐の確実な実現等について重点的に要望
平成19年8月29日

在日米軍再編促進特別措置法が施行

平成19年8月31日

キャンプ座間で米陸軍新司令部のための移行チームが発足

平成19年10月19日県が南関東防衛局に米陸軍司令部改編に係る情報提供について要請
平成19年10月31日在日米軍再編促進特別措置法に基づく再編交付金の対象市町村の指定が行われ、相模原市(キャンプ座間)、横須賀市(横須賀海軍施設)が指定される
平成19年11月2日県が南関東防衛局に再編交付金の対象市町村の指定に係る地元意向尊重について要請
平成19年11月19日県が南関東防衛局に米陸軍新司令部発足に係る情報提供について要請
平成19年12月14日知事が防衛省地方協力局長と会談、キャンプ座間の在日米陸軍司令部改編に係る情報提供及び地元意向尊重について要望
平成19年12月19日

キャンプ座間において米陸軍新司令部(第一軍団前方司令部)が発足

平成20年2月13日

知事が防衛大臣政務官と会談、厚木基地の空母艦載機の移駐及び恒常的訓練施設の確保の早期実現等について要望
平成20年6月6日日米合同委員会において、相模総合補給廠の一部約17haを返還することが正式に決定
平成20年8月8日防衛省と座間市がキャンプ座間の基地縮小など、負担軽減を履行するため新たな協議機関を設けることを柱とする確認書を締結
平成20年9月5日第1回「キャンプ座間に関する協議会 代表幹事会」開催
平成20年10月28日在日米軍再編促進特別措置法に基づく再編交付金の対象市町村として座間市(キャンプ座間)が指定
平成21年10月28日キャンプ座間に関する協議会第4回幹事会において、キャンプ座間部分返還の国側の考えとして、最終報告で返還が合意された1.1haに加えて、4.3haの追加的返還候補地と自衛隊家族住宅建設案を内示
平成22年5月28日日米安全保障協議委員会「2+2」共同発表を実施
平成23年6月21日ワシントンで日米安全保障協議委員会「2+2」が開催、在日米軍再編(米陸軍司令部能力の改善及び厚木飛行場から岩国飛行場への空母艦載機部隊の移駐)に係る進展を歓迎する旨、共同発表を実施
平成23年10月31日日米合同委員会がキャンプ座間の座間市域の一部5.4ha(1.1haと追加的な土地約4.3ha)の返還を合意。
平成24年2月8日在日米軍再編に関する日米共同報道発表を実施
平成24年6月29日日米合同委員会が相模総合補給廠の北西部の野積場の一部(35ha)の共同使用を合意
平成25年1月24日防衛省から厚木基地騒音対策協議会構成県市へ空母艦載機の移駐の遅延(平成29年頃の見込み)等が説明された
平成25年3月26日陸上自衛隊中央即応集団司令部がキャンプ座間に移転
平成25年10月3日日米安全保障協議委員会で、空母艦載機の移駐が、2017年頃までに完了することを確認
平成26年9月30日相模総合補給廠の一部土地(約17ha)が日本政府に返還
平成27年12月2日相模総合補給廠の一部土地(約35ha)の共同使用開始
平成28年2月29日キャンプ座間(座間市域)の一部土地(約5.4ha)が日本政府に返還

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このページの所管所属は 政策局 基地対策部 基地対策課 です。