審議結果(懇話会H20.1.22)

掲載日:2011年3月1日
かながわ国際政策推進懇話会のイメージ         

次の審議会等を下記のとおり開催した。



審議結果

審議会等名称かながわ国際政策推進懇話会(第8期・第2回)
開催日時2008(平成20)年1月22日(火曜日)
10:00から12:10
開催場所神奈川県庁 新庁舎5階 5C会議室
出席者
※会長◎
  副会長○
◎宮島 喬、○高木 紀世子、勝俣 誠、古石 篤子、 橋本 弘、中 和子、村山 正和、
山本 美香、矢島 義明(9名)
次回開催予定日未定
問い合わせ先所属名、担当者名:国際課企画班 小高
電話番号:045-210-3748
下欄に掲載するもの議事録要約 要約した理由会議の決定による。
審議経過【議題】
1 かながわ国際施策推進指針の改定案について
2 委員報告及び意見交換

【会議資料】
資料1:かながわ国際施策推進指針(改定案)
資料2:かながわ国際施策推進指針(改訂版)の概要について
資料3:かながわ国際施策推進指針の改定について

【発言記録】

かながわ国際政策推進懇話会(第8期・第2回)の発言記録は、以下の通り。



議題1 かながわ国際施策推進指針の改定案について


(事務局)
・ 資料1から資料3により説明。
(宮島会長)
・ かながわ国際施策推進指針(改定版)(案)10ページに、「英語による実践的なコミュニケーション能力の育成やアジア言語など」でアジアという表現があるが、アジアももちろんだが、「多言語」という言葉を入れられないか。外国人の方でも、スペイン語、ポルトガル語を使う方も増えているし、神奈川県の現状ではアジア言語も大事だが、ヨーロッパ系の言語も必要である。
(事務局)
・ スペイン語、ポルトガル語は広く使われているので、「多言語」という表現を加えることはできる。
(矢島委員)
・ 相模原市で今後プランを作る参考のため、指針(案)2ページの施策の方向にある「基地対策の推進」について、市町村レベルで取り組む場合にどのように理解すればよいのかご示唆を頂きたい。
(事務局)
・ 「基地対策の推進」は、現行の指針から引き続き取り組む国際施策の一環であり、内容は20ページにある「基地の整理・縮小及び返還の促進」と「基地周辺住民の安全、福祉の確立と良好な生活環境の確保」の2つの視点から、基本目標4にある「県民等の国際活動の支援、協働・連携の促進」に沿って、県民や市町村とともに取り組むこととなる。
(矢島委員)
・ 従来と変わって、特別に市町村に期待する役割などはないのか。
(事務局)
・ 従来どおり連携を密にして取り組みたいと考えている。
(矢島委員)
・ 11ページの施策の方向2「外国籍県民相談、情報提供等の充実・促進」で、新たに「多文化ソーシャルワーカーの養成」が始められるが、地域当たりどの位の数の方を養成する予定なのか。
(事務局)
・ 多文化ソーシャルワーカーの養成人員の計画値は、2008年度30人、09年度30人、10年度40人で、2010年度までで合計100人を養成する。実際の養成講座は、県のコミュニティカレッジという、かながわ県民センターで各種講座を開催する制度を利用して行い、必要に応じて実習等、外へ出て行く場面もあると思う。ソーシャルワーカーは、地域別ではなく、一般から公募した中で養成する。どのように活用していくかという課題は、市町村や関係団体とも連絡をとりながら、養成された方々が地元に帰って活躍できるような場も検討していきたい。
(宮島会長)
・ 講座を修了すると修了証のようなものが出るのか。
(事務局)
・ 修了証は出るが、その修了証は、国家資格などを表すものではないので、修了者がより一層活躍できる仕組みについて考えていきたい。
(宮島会長)
・ そのためには「多文化ソーシャルワーカー」という言葉を県の中で定着させなければならない。
(古石委員)
・ 養成対象者の国籍は問わないのか。
(事務局)
・ そのように考えている。
(古石委員)
・ いわゆる、mediator(仲介者)という立場の人がいると外国籍の方々も共生しやすいということが言われているが、そういう方々も対象にしているということか。
(事務局)
・ 養成は日本人の方だけでなく外国籍の方ももちろん対象であるし、現にそういう場面で活躍されている方のブラッシュアップということも想定している。
(矢島委員)
・ パブコメの関係を教えていただきたいが、多言語による意見が40人いるが国籍の内訳を知りたい。
(事務局)
・ 国籍は聴取していない。言語別では、英語が18、中国語が12、スペイン語が4、インドネシア語が2、韓国・朝鮮語、ドイツ語、タイ語、ラオス語が一つずつである。
(矢島委員)
・ 英語がけっこう多いようだが。
(事務局)
・ 英語が母国語かどうかは分からないが、英語で書かれていたということである。
(矢島委員)
・ それに関連して、意見反映のところで改定案に反映できないものの中に、選挙権とか議会への参加とか、そういった提案はあったのか。
(事務局)
・ 特徴的なものとして1つ掲載しており、項目別の主な意見の3ページ、基本目標1「多文化共生の地域社会づくり」にある5項目の4番目に「在日外国人の地方参政権については、国際施策と分離して考えて欲しい。」という意見があった。県は、「県政への参加促進」を目標とし、「地方参政権」の国への要望もしているので、こういう意見は反映できない区分とした。
(矢島委員)
・ 特に選挙権のことに直接ふれた意見はなかったのか。
(事務局)
・ なかった。
(勝俣委員)
・ 12ページに「外国籍県民の県政への参加促進」とあるが、(財)神奈川県国際交流協会の評議員であった時にいつも気になったのは、幹部職員に外国人がいないことであった。18ページの「地球市民かながわプラザの機能の充実・強化」だが、現在は幹部に外国籍の方はどの位いるのか。
(事務局)
・ 現在、地球市民かながわプラザの施設の指定管理者は(財)かながわ国際交流財団であるが、外国籍の方は、以前は職員で1人いたが、今はいない。職員の公募の結果そうなっている。
(勝俣委員)
・ 採用する意欲がなかったら、永遠に採れない。県の施策として県民参加と言いながら、具体的な地球市民かながわプラザのような現場の組織の指揮系統に外国籍が参加していないのは異様に見える。積極的に採用する方針、例えば外国籍の方が選考に際し多少成績が良くなくても採用するなど、日本人の、日本人による、日本人のための国際協力ではなく、外国籍の方の姿が目に見えるようなものであってほしいと思う。
(高木副会長)
・ 個別に採用の判断は難しいと思う。そういう場合、例えばドイツでは数値目標を設けて何分の何人は外国人を採用するように定められている。
(宮島会長)
・ quota(割り当て人数)のような考え方は柔軟性に欠ける面もあり、職員の採用には慎重に導入する必要がある。また、「外国籍」と言われたが、外国籍という国籍を問題とするよりは、むしろ「多文化」として、日本人以外の文化を持った人ととらえるべきである。外国籍の方を採用する気持ちは同じだが、多文化とするほうが努力目標として掲げやすい。県の正規職員としては難しいと思うので、関連団体で雇用されればと思う。
(事務局)
・ ご意見は参考にさせていただく。
(勝俣委員)
・ 12ページに「このほか、NGO・NPO、ボランティア、市町村、関係団体など」とあるが、この「関係団体」とは何か決まっているのか。
(事務局)
・ この「関係団体」のうち、主だったものは国際交流協会のような民間団体などを意識している。
(勝俣委員)
・ 社会福祉協議会などは入るのか。
(事務局)
・ 当然入ると考えているし、現に連携している事業もある。
(古石委員)
・ 2ページの表と8ページの表に同じ内容が載っているが、8ページの方が分かりやすいので倣ってほしい。24から25ページを見ると「施策の展開」が分かるが、展開とは何なのかを見る時に番号などが振ってあると分かりやすい。
・ 施策の方向の「(1)多文化理解の推進」と「(5)国際社会で活躍できる人材の育成」には、似たような内容の、学校教育における国際教育や英語教育が書いてあるが、施策の方向(1)多文化理解の10ページの「(3)学校教育における多文化理解の推進」と、施策の方向(5)の17ページの「(4)国際化に対応した教育の推進」が重複している印象を持つが、10ページの(3)にある「英語による実践的なコミュニケーション能力」の方は英語というより多言語に力点を置き、「アジア言語」と具体的なアジアという言葉を出すことは印象が強くて良いと思う。ここを、「多言語」にするとぼやけてしまうので、具体的な神奈川県で多く使われている言語を並べて、「など多言語の」とすると良いと思うが、英語をここに出すのは、おかしいと思う。17ページの(4)の3つ目の黒丸の「神奈川の国際・英語教育のあり方」には英語を出して良い。この2項目の差異化を図るため、国際コミュニケーション能力を図る中の英語は後者で、県内で多言語、多文化の人がいる中での理解を図るのが前者という違いが明確に分かるようにしてほしい。
(事務局)
・ この部分については教育局とも相談し整理して、ご意見の反映を検討したい。
(宮島会長)
・ 3ページにグラフがあり定住者数が増えているが、定住者数は在留資格の何を示しているのか。
(事務局)
・ 3ページの表の欄外の星の3つ目に、定住者数を定義しており、永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者、特別永住者の在留資格を合計したものである。
(中委員)
・ 多文化ソーシャルワーカーの養成で100名の方が養成されるが、養成者たちがどう活用されるかが気になる。例えば今、教育相談などでも、ボランティアで、他の職業との駆け持ちであり、きちんと生活できる保証がない。そこを考えないと、本当の仕事ができないと見ている。
(事務局)
・ 多文化ソーシャルワーカーについて、講習を受けて活躍できる技術を身につけた方が、ボランティアベースやアルバイトのような状態で不安定な立場となることについての問題意識はある。受け皿作りを考えないといけないという問題意識は持っており、多文化ソーシャルワーカーの養成のための検討会の中でも検討したいと考えている。
(宮島会長)
・ ボランティアベースでないという意味は、非常勤職員とか嘱託とか少なくともその給与である程度生計を維持できるぐらいの、週30時間などの勤務が可能であるような仕組みが作られるということをお願いしたい。
(古石委員)
・ 12ページに医療通訳があるが、司法通訳というニーズもあるのではないか。
(事務局)
・ 司法通訳には法廷通訳と調停の場合の通訳と違いがあり、法廷通訳については裁判所で募集して養成している。神奈川県の対応としては、一般通訳派遣制度というボランティアベースの仕組みを活用して、調停案件について派遣し、利用件数が増えている。
(古石委員)
・ その通訳に力を入れているのであれば、そう分かるような形で明記してはどうか。人権に関わる問題なので、県としてやっているなら載せたほうがよいのではないか。
(高木副会長)
・ 意見が423件あり、一つ一つに対して回答すると聞いたが、主な意見の中で、「多数の日本人が生活苦にあえいでいる。県税を払う県民としては、なぜ外国籍県民にいたれりつくせりの施策を行うのか疑問がある。」というのがあるが、これに対して、どういうふうに答えるのかお尋ねしたい。ワーキングプアとか、そういう日本人でも苦労している方にどのように答えるのかお聞きしたい。
(事務局)
・ 指針は県の国際施策を展開する上での考え方と方向性を示すものである。外国籍県民の方も同じ県民として税金を払っていただいている。地域の中でお互いに同じ住民として一緒に暮らしている。外国籍県民がいることで日本国籍の方もメリットを享受している面もある。よりよい地域づくりのためにも外国籍県民の活躍の場をつくる必要があると考えている。
(勝俣委員)
・ 基本目標3で「非核・平和意識の普及は、国際施策推進とは別のカテゴリーにすべきと考える。」とあるが、どう答えるのか。
(事務局)
・ 3月末に向けて整理するが、県は、従来どおり非核・平和意識の普及に取り組んでいく。

議題2 委員報告及び意見交換

(宮島会長)
・ 後半の委員報告に入りたい。今日は金委員が残念ながらご欠席なので、中委員からお願いしたいが、金委員から今日お話しすることのレジメが提出されておりコピーがあるので、事務局から配布してください。その上で中委員から報告していただき、続いて山本委員が報告してください。
(中委員)
・ ユッカの会は活動を始めて20年なので、地域の中で継続してきた中での気付きのようなものがある。机上の理論とは違うかもしれないが、目にとめて頂けると施策にも反映されるかと期待している。先ほどの説明で、日本語教育についてNPOへ支援があると聞いたが、神奈川県に以前は先進的な施策があったが、ここ10年位は、日本語教育について、ほとんど何の施策もなかったというのがボランティアの人たちの思いだろう。
・ 県内の外国籍県民の多様化、定住化の状況は、同様に20年間のユッカの会の活動の中でも感じている。定住化については、中国帰国者の方を主に対象に日本語教育を行っている。国際結婚が増えている部分は補習教育で扱っている。国際結婚の連れ子達が高校受験でユッカの会に入る。夜間中学生や中学を卒業して直ぐに親が呼び寄せる例が多い。高齢化については、中国帰国者が100人以上ユッカの会に参加しているので、その方たちが来日した時に、日本語教室で日本語を学び仕事に就いて、定年退職して、またユッカの会に戻ってきている。
・ そういう方達のニーズを考えた時に、日本語教室のあり方をこの辺で真剣に考えなければならない。神奈川県の日本語指導が必要な児童・生徒は本当に人数が多い。それで、ユッカの会には大勢の子ども達が参加するようになっている。県や市、色々な所で支援されているが、その中で補習教室は数少ない。教科の補習をしている団体は少ないのでユッカの会に集まる。成人に対する日本語教室は神奈川県には160位の教室があるが、夜間に開催しているところは少ない。ボランティアが10人くらいの小さな教室が多い。ボランティアには主婦が多いので夜間の開催はしにくく、ニーズとは合わない。
・ ユッカの会は1988年に帰国者の子どもたちの補習教室から始めた。今、盛んに問題にされている学習言語に早くから創始者が気づいた。子どもたちはすぐに日本語を覚えてしまうが、学校の授業にはついていけないのは、生活言語と学習言語との違いに配慮がなかったからで、子どもたちは日常会話ができれば、もう大丈夫ということで支援が受けられない。ユッカの会は、その支援に取り組んだ。その後に成人の日本語教室、帰国者の方の高齢化に伴う、地域教室しゃべり場というサロンを設けた。
・ そして、夜間中学生とか中卒の方が非常に増えている。今年も31名の子どもたちが高校受験をした。今も30名近くがいる。ボランティアベースのところにそれだけの対象者がいて、ボランティア自身も悲鳴を上げているが、頑張っている。約180名位のボランティアによって補習教室が80名、成人の日本語教室が150名、それから地域教室しゃべり場というのは帰国者の方たちで、皆さん60歳過ぎの方たちが100名ぐらいいて週1回開いている。
・ 成人の日本語教室だが、約160の神奈川県内の日本語教室で成人を受け入れているが、ボランティアベースで運営されている。文化庁が定める成人の日本語教育の受け皿を地域のボランティアが担っていて、地域の多文化共生、日本語を習得ができるようなシステムづくりが役割になっている。それで、各教室は一生懸命やっているが、学習者にとってほとんどの教室は週1回、1時間半から2時間ぐらいの時間しか保証されていないので、それで日本語をマスターするのは大変である。複数の教室を渡り歩いて日本語を習得していくが、教室によって教え方が異なる。使う言葉も違っていて、そのことで混乱し、非常に能率の悪い日本語学習をしていることが多い。それで、一番問題になるのは日本語教育がどれだけ大切かの認識が曖昧になっていて、ボランティアに任されている現状である。日本語教室を否定しているわけではなく、その役割はたくさんあると思う。日本語の学習の場とか、安心して日本語を使える場という意味ではとても意義があると思う。それから、ユッカの会などは、生活面、精神面でサポートもしており、いろんな生活場面での言葉の手助けをして支援している。しかし、そこで体系的な言葉の指導をどれだけの日本語教室が担えているかに非常に問題がある。体系的な日本語の言葉の指導について、もう少し真剣に考え、1団体ではなくてネットワークを組んで神奈川県の地域での日本語教育のあり方も、皆で考えられたら素晴らしいと思う。
・ 増加、定住化の傾向にある中で、言葉が不自由ということにより生活情報が得られないので非常に困っている。例えば、帰国者の方が国の政策で日本語学習する場合には交通費が支給されるが、その手続きが県から通訳を付けて説明するが、通訳も制度そのものの理解や言葉も不充分だし、ほとんど実態把握が出来なくて、結局、身近に接しているユッカの会が1人ずつゆっくりお話しして、事情を聞いて、この一週間で80名ぐらいの方の申請書類を作った。制度はあっても、なかなか生活の現場まで降りていかない。せっかくある制度を利用しないのはもったいないので、今回の交通費に関しては、一生懸命やり、やっとそれだけできたが、なかなか地域の中まで情報が伝わってこないし、上がっていかない、神奈川県は10数年前、早くから、日本語養成講座も立派なものがあって、そこで大勢育った皆さんが活躍しているが、その後は低調である。
(宮島会長)
・ ありがとうございました。後ほど、質問に対する回答をお願いしたい。
(山本委員)
・ 今回、市民との関係において重要と考えるテーマということで「国際協力の市民参加の促進」を中心にお話ししたい。JICA自体は開発協力、途上国に対する国際協力の実施団体なので、先ず、国際協力という視点で、JICAの事業は大きく4つあり、途上国からの技術研修員の受入れ、JICA横浜だけで年間450名の研修生を受け入れており、JICA全体だと8,000名を超える。2つ目がボランティア事業。青年海外協力隊、日系ボランティアあるいは日系シニアボランティアといったボランティアの派遣、訓練を実施しております。因みに神奈川県出身のボランティア累計で、2,700名いる。東京都に次いで多いのが神奈川県だが、JICA全体では累計で3万5千人のボランティアがいる。3つ目はJICA横浜の特色でもあるが移住日系人事業を行っている。移住の送り出しは既に行っていないが、移住者支援ということで移住者の子弟に対して支援事業を行っている。4つ目が市民参加協力事業であり、今回の話しの中心はこの市民参加協力事業についてである。
・ 今後、主に取り組むのは開発教育支援事業やNGOやNPO活動に対しての支援である。開発教育支援事業は対象者が主に中学生、高校生、大学生、最近は小学校の低学年も対象になってきたが、児童・生徒が対象なので、先ず自ら学ぶ姿勢、そこから行動に移していくところ、その行動に繋がるような事業展開を図ることが非常に重要であると最近認識するようになった。JICAはあくまでもサポートして、場や機会を提供していく団体であって、主体は市民であり、生徒であり、NGOなので、それらの方が継続的に自立して実施していけるようなサポート支援はどういうものかが問題意識としてある。
・ 実際、JICA横浜で行っている開発教育支援事業に関して、あの施設で学習を行なっている実績は年間3,500人の児童・生徒、学校数110から120校をセンターで受け入れて開発教育支援事業を行っている。もう一つは、学校に出向いて、研修生、あるいはボランティアで戻ってきた人を送って、開発教育の授業を行う取組を行なっているが、これは年間約100校ぐらいである。合わせて200校以上の学校に実際にJICA横浜としての開発教育支援事業を進めているが、それが情報を伝え、知識を伝える。あるいは学ぶ機会を提供するところで留まってしまって、次の行動に移すところまでなかなか繋げていけない。行動に移す部分で一緒にどういうことができるか、開発教育を中心に取り組むNGO、あるいは国際協力に取り組んでいるNGOと共にできるような活動を積み重ねようとしている。
・ 国際協力を実施する目的で立ち上げているNGO・NPOはたくさんあるが、実態は非常に小さなNGOばかりで、予算規模も非常に脆弱で、組織体制も脆弱です。何かやろうという意欲、意識はあるが実際はどうしたらいいかがわからないNGOが多い。そこで、何をやったらいいか一緒に考えていく場づくりを進めるように新しいプログラムを作ったりしながら、試行錯誤している。そういう中で、NGO同士のコミュニケーション、ネットワークが出来てきたのは大きな成果だと思う。ある程度経験を積んだNGOから、あまり経験がないNGOに、その知見を伝えていただく機会をつくったところ、非常に効果的だった。今後もこのNGO間のネットークに関して我々がサポートすることに取り組んでいきたい。情報を提供して、知る機会、学ぶ機会からその行動に移すところをどう繋ぐかが、市民参加協力事業を進めていくポイントと考えている。
(宮島会長)
・ 報告をしていただいた上に質問に答えるのは大変だが、中委員、母語の教育はどんな状況か。
(中委員)
・ 母語の教育については、保育園などでお母さんたちが「あなたが家で日本語を話さないから子どもが日本語を上手にならない。」と言われて、すごく悲しい思いするような場面がたくさんあったが、家の中では母語を充分使っても子どもたちはすぐに日本語を覚えますよ、と教えて支援してきた。逆に、母文化を大事にする、母語は本当に家の中で充分使ってくださいと指導して、その子たちが書くことはできないが耳では覚えて成長して、高校生ぐらいになって自覚した場合、そこで一気に母語を学ぶ形が一番自然だと思う。母語教室へ子どもたちが通う場合は、子どもたちは日本語を覚えなければいけないし、中学生なら英語も覚えなければならない上に母語もとなると、時間的にも難しいので、長続きしないことになる。だから家庭の中では充分、母語で話して、そして自覚をもった時に母語を学ぶことが効果的だと思う。
(宮島会長)
・ 子どもたちの中国語能力はどうか。
(中委員)
・ 中学生で来日した子たちは大丈夫だが、低学年になるほど忘れている。親が意識的に関わって、家で中国語会話する家庭の子どもたちには会話能力は残るものの、読み書きまでは無理である。また、親とのコミュニケーションについて、片言の日本語とペラペラの中国語、あるいは逆に片言の中国語とペラペラの日本語では、困難になるという問題もある。
(古石委員)
・ 学校では、バイリンガル教室などが整備されていない現状では、バイリンガルを育てるのは不可能であり、家できちんと親に母語を使い続けてもらうことしか、日本の教育制度の中では、母語を忘れないことはできないと思う。
(宮島会長)
・ JICAでは、小学生から始まる市民協力への色んな指導というか、具体的な活動の内容はどのようになっているか。
(山本委員)
・ 最近、小学校2年生がJICA横浜に来訪したので、国際理解、途上国理解についてワークショップを含む2時間半のプログラムを組んで、青年海外協力隊経験者が講師となり対応した。併せて、移住資料館の見学も行われた。
(宮島会長)
・ 中学生は無理だが高校生ぐらいになると外国に派遣している県もあると思うが、高校生ぐらいで海外派遣する事業はあるか伺いたい。
(山本委員)
・ 短期間のものはある。中学生・高校生エッセイコンテスト受賞者を途上国に送ってホームスティさせ、経験を持ち帰らせる事業を行っている。
(宮島会長)
・ 向こうで入学するとか、そういう長期のものはないのか伺いたい。
(山本委員)
・ そういう長期のものはない。途上国研修生と高校生との交流会は頻繁に実施している。
(宮島会長)
・ 私の関心のある領域だが、フランスでは自治体の国際協力が盛んであり、政府が自治体へ財政支出し、NGOも関わる。JICAはNGOではないが自治体でもないし、国でもない。どのような組織なのか伺いたい。
(山本委員)
・ 独立行政法人として独立しているが、2国間の国際的な約束に基づく仕事を行う政府間協力事業が基本にある。ただし、自治体と行う具体的なプロジェクトが5年前に草の根協力事業で開始され、その中の地域提案型事業というもので、正に自治体が提案してくるプロジェクトについてJICAがノウハウと予算を提供する。今回も、神奈川県から提案が一つ出てきている。
(勝俣委員)
・ フランスの自治体では、アフリカとの地域の国際化、交流が盛んであり、アフリカから子どもを夏休みに預かったりしている。政府も民間ベースで進めることを促進している。
(宮島会長)
・ 神奈川県が独自に国際協力として派遣する事業はないようなので、JICAが、色々とバックアップしていく意義があると思う。
(古石委員)
・ 神奈川県が提案した事業とはどういうものか。
(山本委員)
・ 県でモンゴルからの技術研修生を受け入れて、感染症(HIV)のリサーチの手法を指導することを提案された。横浜市からは、市の繁殖センターを通じたインドネシアへの指導をJICAでバックアップする提案があった。神奈川県の青年海外協力隊の派遣人数は多いので、帰国した隊員の活用を図るため、県・横浜市の教員の採用で採用枠を設ける取組が進められており感謝している。
(古石委員)
・ JICAのボランティア講師は依頼すればどこでも派遣してもらえるのか。
(山本委員)
・ 小学校から大学まで派遣できる。
(古石委員)
・ 藤沢市は、英語が話せてスペイン語や中国語も話せる人を国際教育協力員として派遣するシステムをとっているが、そういうところにJICAから多言語の講師を派遣してもらえるのか。
(山本委員)
・ 随時、受け付けている。
(古石委員)
・ そういう取組同士が、体系的に連携がとれて行われると良いのだが。
(宮島会長)
・ 日本語教育についての県の方針とか考え方とか、いわゆるJSLカリキュラム(第二言語としての日本語教育課程)をどう具体的に使っていくか、どこが担当しているのか。中委員の要望などに、責任持ってどこかという部署はないのか。
(事務局)
・ 教育全般という意味の窓口は教育委員会であるが、盛んに論議されている不登校、ひきこもりとかの新たな分野、必ずしも学校教育法の範疇に入らないもので、教育現場もパンク寸前になっている状態である現状への取組みは、本来は国の役割だが、県は知事の方針の下に県民部で取り組んでいる。
(古石委員)
・ 国からの日本語教育は、余り効果的な方法で行われていると思えないし、最終的には各校の校長の裁量に任されてしまっていて、本当は専門職でないとできないと思うが、加配されている先生も効果的には活用されていないと思う。
(事務局)
・ 問題点は大体聞いて分かっているので、県民部として、例えばコミュニティカレッジを開いて、県の中で生活している人たちの手を借りて、今の制度と違ったところからアプローチしていこうと取り組んでいる。それがうまくいけば、全国に波及していく。国に制度改善を求めても5年、10年とあっという間に経つ。同じ事を、毎回、国へ要望しているのが現状である。
(中委員)
・ 成人の日本語はどこの管轄ですか。
(事務局)
・ 学校教育でない社会教育の中の日本語は、やはり教育委員会だが、それでは扱いきれない部分があるということで、一部は県民運動として県民部の取組みとしている。
(中委員)
・ かながわ県民活動サポートセンターをいろんなところが使って、施設を借りて日本語教室を行っているが、サポートセンターが言い始めているのが、生涯教育の活動はサポートセンターを利用してはいけないということ。ところが横浜市では、日本語教室は生涯教育の活動分野に入れている。サポートセンターでは生活支援のための日本語の場合は良いとされる。日本語教育の捉え方が、バラバラである。
(事務局)
・ そのことは問題点としてお聞ききするが、サポートセンターの使い方の実態として、あらゆる分野で使ってもらおうと思っているが、営業として英会話、フランス語会話をマンツーマンで行う人たちを排除するには、相当のルールを作っていかないとサポートセンターの使い方としてふさわしくない。
(中委員)
・ それは私たちも利用者として心得ないといけない点かと思う。
(事務局)
・ 大体、この外国人が来たときには、マンツーマンのプライベートなレッスンだとわかる。それを排除するためにはルールがどんどん厳しくなる。
(中委員)
・ 日本語教育をどう位置づけるのか、生涯教育としてとらえるのかどうか。
(事務局)
・ 必ずしも生涯教育だけで対応するのは困難な問題だと思う。
(勝俣委員)
・ 金委員の資料に、かながわ県民センターの1フロアを多言語の語学フロアにしたらどうかという提言があるが、英語以外の外国語を扱うことは検討に値すると思うが、こういう提言はどういうところで反映されることになるのか。
(事務局)
・ かながわ県民センターも建築以来相当の年数が経つので、建て替えるか改修するか検討を始めており、機能の整理を庁内で検討している段階である。ソフトの検討については、どんどん先へ進んでいくが、ハードの整備となると多額の予算がかかるので今後、年次計画を立てることになる。外語短期大学の再編整備の中で、多言語の研修センターなども考えており、かながわ県民センターにサテライトができないかという考えもある。
(宮島会長)
・ そういう語学センターをやるのも結構だが、やはり生活支援が主体となる。教養のためとか、学校教育の延長ということではなくて。
・ 山本委員、移住博物館で、日系の方に対するサポートを行っているとのことだが具体的にはどういうことを実施しているのか。
(山本委員)
・ 具体的には、南米の日系人を対象に、子弟を日本に呼んで、中学校で一定期間、日本語学習、日本の文化、日本の学校教育を学んでもらい母国に持ち帰ることで日本文化の継承を図る。また、日本語教師の育成として、半年位、日本で教授法を学んで母国で活用してもらう支援も行っている。なお、日系青年ボランティアという制度が、来年度から新規事業で始まり、現職の先生が2年間休職扱いで、日本語教師あるいは団体事務として南米の途上国で経験し、戻って学校現場に復帰するシステムもできた。2年間で語学も習得し、異文化理解もできる教師の育成が図られる。
(事務局)
・ 関連で、県民のシニア層の方を活用させていただくため、JICAの協力を得てシニア海外ボランティアの派遣も進めていきたいと考えている。
(山本委員)
・ 制度の普及について県の関係者の協力を得たいと考えている。
(宮島会長)
・ それぞれの委員の活動に沿った問題提起をしていただくと、普段、見えていないところが見えてくるということで大変勉強になった。県としても参考にしていただきたい。金委員には又の機会にご報告いただくが、私なども機会があれば報告したいと考えている。以上で懇話会の議題は終了とする。
(事務局)
・ 本日は大変お忙しいところ貴重なご意見をいただき感謝する。本日の委員の方々からのご意見も参考として、指針の改定作業を進めていきたいので引き続きよろしくお願いする。

神奈川県

このページの所管所属は 県民局 くらし県民部 国際課 です。

本文ここまで
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