審議結果(懇話会H24.5.30)

掲載日:2012年7月17日

 

かながわ国際政策推進懇話会のイメージ         

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議結果

審議会等名称
かながわ国際政策推進懇話会(第10期・第4回)

 開催日時

2012(平成24)年5月30日(水)
14:30~17:00

 開催場所

かながわ県民センター 第1会議室

 出席者
※会長◎
  副会長○

◎宮島 喬、山西 優二、○髙木 紀世子、浅見 栄次、石田 咲江、中 和子、山中 悦子(計7名)

 次回開催予定日

平成24年8月3日(金)

 問い合わせ先

所属名、担当者名:国際課企画グループ 大石
電話番号:045-210-3748

下欄に掲載するもの

議事録要約 要約した理由会議の決定による。
審議経過【議題】

1 今期懇話会報告書について 
 ・骨子案についての確認
 ・報告書作成の具体的手順についての確認 等

2 個別分野「社会(福祉・医療)」について

3 事務局報告 ・新たな在留管理制度について
 ・かながわ国際施策推進指針の改定について

【会議資料】
資料1    かながわ国際政策推進懇話会 報告書骨子(案)
資料2    神奈川県医療通訳派遣システム事業の概要
資料3    外国籍県民向け福祉施設就職相談会等事業委託(概要)
資料4    EPA外国人看護師・介護福祉士候補者支援プロジェクト
参考資料  「新しい在留管理制度がスタート」(入国管理局資料)
参考資料2 かながわ国際施策推進指針の改定について

 

【発言記録】

かながわ国際政策推進懇話会(第10期・第4回)の発言記録は以下のとおり。

1 今期懇話会報告書について

 (宮島会長)
・ 今期の終わり(平成25年3月)までに、県に提出する報告書に関して協議を行うものであり、事前に事務局と骨子案を作成させていただいた。これをたたき台として議論いただきたい。

(事務局)
・ 資料1を基に説明。報告書は、1序論、2国際化の現状、3取り組むべき課題、4今後の施策の方向性といった流れで作成する。3取り組むべき課題については、(1)社会生活分野、(2)教育分野、(3)防災分野、(4)団体(NGO/NPO)と県民による支援の分野の合計4分野に分けて作成する。各分野においては、現状分析、現在の取組み・成果・課題、課題に対しての提言・提案について作成する。特に社会生活、教育、防災の分野については、先日の外国籍県民会議との合同会議において議論された分野でもある。

(宮島会長)
・ 事務局で用意した資料について、補足させていただく。以前に作成した報告書は、現状分析が世界情勢の分析から始まるような形となっており、具体的な施策には焦点が絞れていない形となっていた。ただ、今回は、個別課題について協議をおこなっており、県の考え方や施策に対しての意見も申し上げているため、それを反映したいと思っている。
  具体的な作成の仕方であるが、序論や国際化の現状については、事務局と私及び髙木副会長とで作成していきたいと考えている。取り組むべき課題については、「現状分析」や「取組みの成果・課題」については、これまでの懇話会で報告された内容を基に、事務局で作成いただきたいと考えている。そのため、課題に対しての提言・提案について、主に委員の皆様に関わっていただきたいと考えている。
  4つ目の分野として、NPO・NGOと県民による支援と挙げたのは、NGO会議を今年度より懇話会と一緒にしたという経緯と、特にNGO会議の課題であった県下におけるNGOの活動と問題点についてまとめて指摘をしていただきたいと考えたためである。その人選は、やはりNGO会議で活躍された山中委員にお願いしたいと思っている。そのため、(4)については、「現状分析」や「取組みの成果・課題」から事務局と協力していただきたいと思う。
  また、今回委員に参加いただいている、大和市や平塚市の委員や、かながわ国際交流財団、国際協力機構の委員の方には、事務局と協力して、現状分析等について記載いただければと考えている。
  私と事務局での事前協議した際には、以上のような考えであったが、委員の皆様のご意見を伺いたいと思う。また、骨子案で記載している現状分析や取り組むべき課題に記載している項目についてご意見をお伺いしたい。

(山西委員)
・ 骨子案の序論に、推進指針への言及とあるが、今年度に指針を改定するとの話を事務局から聞いている。新しくなる指針の方向性と、今回作成する報告書を提出する時期が同じであるが、これがどのように今回の懇話会での議論と重なり合っていくのかが、今の段階で良く見えていない。

(宮島会長)
・ 私は、報告書においては現行の指針を最初に紹介したら良いと考えている。改定については、私は詳細を把握していないため、事務局から少し説明をお願いしたい。

(事務局)
・ 指針の改定については、この懇話会でも意見を伺いたいと考えており、更に議会や県民の皆さんにも意見を伺うことを予定している。最終的には、県として、そのように伺った意見を踏まえて、指針を作成する。今後の予定としては、6月の議会に指針の方向性を示し、9月の議会で肉付けしたものを示したうえで、10月以降に県民の皆さんから意見聴取し、12月から2月頃までにまとめ、2月の議会で報告を行い、3月に最終的な内容について知事に決裁を受ける予定となっている。
  したがって、この報告書の中で新しい指針についての言及は難しいと考えている。懇話会の報告書では、現行の指針を踏まえ、序論にて、これまでの取組みを振り返るという位置付けで作成いただければと考えている。

(山西委員)
・ 基本的には、この懇話会での議論については、新しい指針には若干影響を及ぼす程度と考え、新しい指針に従った報告書を作成するというのでは無いとの認識で良いでしょうか。

(宮島会長)
・ その考え方で良いと考えます。

(山中委員)
・ 報告書の中身についてだが、序論のところでは、前回の報告書のような国際社会について論じることはあまりしない方針のようだが、今、ノルウェーでのテロ事件でも見られるように、特にヨーロッパで外国人を排斥する動きが出てきている。そのため、このような国際社会の状況を考えながら、神奈川県の取るべき方向性を示していくことは大事だと思う。
・ 神奈川県の外国人登録者数などを統計データとして分析することとなっているが、それに加えて、在留資格について、何か神奈川県に特徴的なことがないかを分析すべきだと考える。
・ 「取り組むべき課題」での社会生活分野についてだが、介護・医療分野における外国人労働力の活用という課題については、労働力として働いてもらうという側面の他に、現在、すでに外国籍の方々が多数暮らしている現状の中で、母語でケアをされることを望む高齢化した人たちが増えているという現実も考えて、支援する側、される側の両方の立場に立った議論が必要と思われる。

(宮島会長)
・ 私も賛成である。また、介護・医療分野における外国人労働力の活用については、前回行われた外国籍県民かながわ会議の委員との合同会議の中で発言があったものである。外国人労働力の“活用”という用語は適切では無いと個人的には思うが、外国人の方に社会に貢献してもらいたいという考えなのか、一種の就職支援なのかはっきりとしない。報告書に課題として記載するには、もう少し内容について確認する必要がある。

(中委員)
・ 私は定住外国人の課題に取り組んできた。中国残留孤児の問題については、孤児ご本人は日本人だが、その配偶者は多くは中国人である。その方々は既に70歳を越えている。高齢化や介護の問題は切実な問題である。
・ 今話題になっているEPA等についても、日本語を教育しながら介護士の養成を行っているがなかなか難しい状況である。

(浅見委員)
・ JICAは、直接の事業としては途上国への支援を主に行なっている団体である。今回の課題の中では、開発教育や帰国ボランティア等による小中学校への訪問授業なども行っているため、教育分野での国際理解への取組みなどを紹介できると思う。

(中委員)
・ 骨子案での教育分野についての記載だが、現状分析では、日本語学習、教科学習等と並列して記載されており子どもを対象とした印象を受ける。その後の、現在の取り組みにおいて、学校での取り組みとは別に、NPO等の団体での取組みとして日本語教室が挙げられているが、どのようなものをイメージしているのか。

(事務局)
・ 現状、NPO団体が各地域で実施されている日本語教室をイメージしている。学校での国際教室とは異なるものとして考えている。

(中委員)
・ NPOで実施している日本語教室の対象は、子どもは少ない。主に大人向けとなっている。

(山西委員)
・ 最近の研究などで、多言語、複言語への取組みが重要となっている。日本語も必要だし、母語も必要である。その点をこの報告書の中で盛り込むのかを議論する必要がある。
・ 今回私たちが出す報告書のタイムスパンを確認したい。この報告書はどのくらいの頻度で作成するのか。この懇話会の委員の任期は2年だが、2年毎に作成すると考えれば良いのか。例えば、2年単位と5年単位では、おのずと報告書へ記載する提言の仕方などが変わってくるがいかがか。

(宮島会長)
・ 私のイメージでは、2年毎に見直しをして作成するが、その都度引き続き提言すべき内容は継続して提言していくといった形で良いと考えている。

(山西委員)
・ 方向性という言葉だと、より中・長期的なイメージがある。当面、2年での短期的な、次年度からすぐに取り掛かれることについて提言し、2年後に再び見直しと提言を行っていくとなると、かなり具体的なことをあえて言っていくことが必要ではないか。
・ 基本理念が無いため、この議論に結論がでない。基本理念といったものを経緯の中からきちんと提示してくことが必要だと思う。

(髙木副会長)
・ 提言はすぐに実現は難しいと思うが、方向性に基づいて、それに沿った施策を県が考えていくといった形でも良いのではないか。

(宮島会長)
・ 日本語教育と母語教育が並列して記載してあるが、複言語教育という観点から切り離せないのではないかといった意見もあった。母語教育というのを、NPO等の団体の取組みに記載しているのは、県の考えとして、母語教育というのは、学校教育の中に組み込んで実施するのは現状では大変難しいという考えがあるためではないか。その考えは現状では妥当だとは思うが、学校現場で全く母語教育が実施できないと見切ってしまうのは問題だと思う。むしろ、これを整理していく中で、委員の皆さんからの意見も反映させていきたいと思う。

(髙木副会長)
・ 教育分野については、さきほどの中委員からの指摘のとおり、子どものことを対象にしているように見える。社会分野になるかもしれないが、子どもだけでなく、その両親が日本語を習得していないため、教育を十分に受けられない問題もあると思う。
  中委員からのお話のとおり、NPOの日本語教室は大人を対象にしていることが大半だといった事実があり、子どもばかり日本語習得をしても解決にならない。親の日本語習得についても触れるべきではないか。

(山中委員)
・ 今、提示されている課題などは、外国籍・外国につながる人を対象としているが、その他の多数の県民が多文化理解をしていなければ、本当の共生は成り立たない。開発教育などが、それに該当するのかわからないが、県民が多文化理解について学ぶ機会が必要となる。

(山西委員)
・ 開発教育も国際理解教育も、実施するにあたっては、双方向の視点が必要となる。当然、多文化理解について学ぶ機会を設けることも行っている。
・ 最近、多くの子ども達が、小学校で国語を学んできた後、5・6年生で外国語を学ぶ際に、言語の問題が重なり始めている。今、ヨーロッパの議論の中でも、多言語・複言語を学ぶ中で、言語能力全体がレベルアップしている。文科省は「ことばのちから」を提唱している。複言語が持つ意味をきちんと捉える必要がある。
・ 私は、逗子で教育委員をやっているが、逗子市では、社会教育課をもう一度作り直している。学校教育を活性化させるために、もう一度学校教育を良い意味でスリム化して、より実践的にしながら、それに社会教育を充実させて、両者の関係を地域の中でどう活用していくかが重要となっている。

(宮島会長)
・ 時間も限られてきましたので、石田委員、何かありますでしょうか。

(石田委員)
・ 現場では、学校教育だけでは補えないものがあり、そういった社会教育の重要性を感じている。

(宮島会長)
・ JICAの浅見さんには、現状分析やこれまでの成果・取組みについて事務局と協力いただければと考えているがいかがでしょうか。

(浅見委員)
・ 中身に関しては、また相談していただいて考えていきたいと思う。

(宮島会長)
・ 報告書の作成について、大雑把な割り振りをさせていただきたいと思う。
  社会生活分野については、髙木副会長にまとめ役をお願いしたい。教育分野については山西委員をまとめ役として、その他に古石委員や森山委員にお願いしたい。防災分野については、次回に決めたいと思います。団体と県民による支援については、山中委員にお願いしたいと思います。

(山中委員)
・ 中委員も、ぜひ一緒に協力いただきたい。また、社会の分野の介護・医療については、個人的には非常に興味があるので協力したい。

(髙木副会長)
・ きっちりと分野別で担当を振り分ける必要は無いと思う。協力できる課題について、委員同士で協力すれば良いではないか。

(山西委員)
・ 原稿のたたき台は、事務局が若干のたたき台をつくった後に、我々が作成するのか。それとも完全にゼロから作り上げるのかを確認したい。

(宮島会長)
・ 現状分析や現在の取り組み成果・課題については、事務局が作成し、それに対する提言・提案について各委員に作成いただきたい。
・ 報告書の関係については、時間の関係もあり、今日はここまでにしたい。

2 個別分野「社会(福祉・医療)」について

(宮島会長)
・ それでは、まずは事務局から資料の説明をお願いしたい。

(事務局)
・ 資料2は神奈川県が実施している「医療通訳派遣システム」に説明している資料となる。この事業は、医師会・NPO法人・県及び市町村が協働で実施している。事業内容としては、医療通訳者の派遣及び通訳者の養成が大きな柱である。協定医療機関の配置には考え方があり、①県内に11地域ある2次保健医療圏毎に各1病院ずつ配置する。②外国籍県民数の対人口比が県平均を超える医療圏については、1病院ずつ配置する。③県立の専門病院を追加する。
 以上の3要素を基に、現在35の医療機関と協定を行っている。
・ 資料3については、外国籍県民向けの福祉施設の就職相談会等の事業委託の概要となる。この事業は国の緊急雇用創出事業基金を財源とするもの。事業内容としては、①雇用主側である福祉施設向けの説明会の開催 ②就労を希望する外国籍県民向けの合同就職説明会の2つを実施する予定です。
資料4については、EPA外国人看護師・介護福祉士候補者支援プロジェクトの資料となります。この事業については、県の保健福祉局の所管になります。事業としては、(1)EPA候補者支援のネットワークづくり (2)候補者支援事業 (3)EPA候補者受入側への支援の3つになります。候補者支援事業の内容としては、国家試験対策講座の実施や、日本語習得支援などを実施する予定です。

(山中委員)
・ このEPAの支援事業は、県独自の事業と考えて良いでしょうか。他の都道府県の例についてご存知でしたら教えてほしい。

(事務局)
・ この事業は重層的になっており、国が行っている事業、国の関係の団体がおこなっている事業、県内でも横浜市などが独自に行っている事業がある。支援の内容も、国家試験に対応した支援や日本語習得に関する支援などがある。東京都では、首都大学などで神奈川県と同様の事業を行っていると聞いています。

(宮島委員)
・ EPAをそもそも推進することが良いのかという議論がある。推進は経済産業省であるが、厚労省は非常に受動的である。ただ、こうなった以上はやらざるを得ないと自治体としても考えていると思う。別の機会で実施したインタヴューでも、東南アジアの方々に対しては、専門の医学知識については英語で受けさせても良いではないかといった意見も出ていた。医学の専門的な知識については、受けたい言語で受けることも認めるぐらいの対応が必要ではないかと思っている。
・ 医療通訳については、県として、これだけの医療機関と協定を結んでいるのは大変敬意を表したい。ただ、この間の外国籍県民会議との合同会議でも出た意見であるが、現在、利用するには、数日前から予約をする必要がある。緊急時にこのシステムが利用できない点について、外国籍の方から要望があるが、難しい課題とは思うがいかがだろうか。

(山西委員)
・ 私も追加で質問したいが、協定医療機関が、平成23年度から倍増しているが、その理由を教えていただけないか。もう1点として、さきほど、協定医療機関の配置基準を説明いただいたが、その基準に照らした場合に、神奈川県全体では、どのくらいの医療機関と協定を結ぶ必要があるのかを教えていただきたい。

(事務局)
・ 現在、35の医療機関と協定を結んでいるが、基準に照らした場合に一応の目標を到達している。また、23年度に大きく増えた理由としては、この事業は県内の市町村にも一定の負担をお願いしている。そうした中で、各市町村が議会で予算の承認を受けるためにも、その地域での利用実績が必要となってくる。利用実績を作り、市町村にこの事業に参加いただくために、県が23年度に各地域の病院との協定を推進した。

(宮島会長)
・ 県と別に市町村も個別に協定を結ぶのか。

(事務局)
・ 県と市町村で自治体協議会という組織を持ち、その協議体で病院と協定を結ぶ。

(髙木副会長)
・ さきほどの、宮島会長の質問にも重複するが、通訳派遣については、深夜や緊急時なども含め、必要な場合には必ず派遣できているのか。

(事務局)
・ このシステムは、通訳者にボランティアを主体としたものであり、対応できないのが現状である。
・ 全国の自治体で、自治体国際化協会というのを組織しているが、そこで全国共有できるコールセンターのようなものが作れないか提案をさせていただいている。本県だけでは対応できない。

(宮島会長)
・ 大学病院などの大きいところでは、緊急用の多言語問診表などを用意して独自に対応しているところもある。

(事務局)
・ 緊急時には現状対応できないため、利用する受診科については、外科などよりも、内科や産婦人科などが多い。そのため、一定程度の規模の診療科目を有している病院と協定を結んでいる。

(宮島会長)
・ 藤沢市などは、協定病院があっても良いではないか。

(事務局)
・ 藤沢市さんは、市の独自事業として、一定程度の対応をしている。ただ、現在も藤沢市さんとは協議を進めさせていただいている。

(山中委員)
・ 各自治体のホームページのトップページについてだが、外国籍の方や、彼らを支援しようとする市民にとって、外国籍市民向けの情報がどこにあるかがみつけにくいケースが多いのは問題だと思う。検索する際「外国籍」「多文化」などの言葉を入れても必要な情報にたどり着けない場合がある。県や横浜市などではトップページから簡単に多種の言語で情報を得られるページにアクセスできるようになっている。その自治体ごとの情報格差を埋めることが大事ではないか。

(宮島会長)
・ EPAに関連しては、外国籍県民会議の委員の中では、雇用・就職として考えているようだが、県内の外国人の方々が関心を持つ分野とは違うと感じている。前回の合同会議での協議内容を、もう一度説明してほしい。

(事務局)
・ 前回の外国籍県民会議との合同会議の際に、外国籍県民会議の委員から話のあったのは、ホームヘルパー2級の講座を修了した方が、必ずしも介護の現場に働くことにつながらない事について意見があった。この講座を設けている会社の説明不足な感もあるが、制度的な問題なのか、どこに課題があるのか、外国籍県民会議の中で今一度整理をしている。

(宮島会長)
・ 私も自信がないが、介護士について入管法上は「医療」に含まれず、単純労働者に近い扱いを受けていた記憶があるが、現状はどうだったか。

(事務局)
・ 現在、介護士は「特定活動」に含まれている。

(髙木副会長)
・ 資格と就職は別だという認識を持つことは必要だと思う。それは外国人・日本人の区別とは関係ない問題である。資格を学ぶ学校できちんと説明すべき問題だと思う。

(山西委員)
・ 就職相談会の事業委託の件であるが、説明会の際に、外国籍県民側のニーズと施設側のニーズについて、どのような状況になっており、その説明はどうなっているのか。

(事務局)
・ 昨年度も同様な事業を行っており、横浜では来場者が72名、厚木では42名となっている。単発な説明会としては、来場者は多いと感じている。施設側のニーズについては申し訳ないが詳細な資料はないが、引き続き今年度も実施するため、決してニーズが無いわけではない。

(山西委員)
・ 施設側のニーズをかなり具体的に把握しておかなければ、外国籍県民が説明会に出席しても、仕事につながらないことが懸念される。

(髙木副会長)
・ 一般的には、福祉関係の施設は、高齢化の中で人材不足であるが、日本人の場合には賃金が安く就職しないというミスマッチが生じている。そうした事実から、ニーズはあると思う。

(宮島会長)
・ 時間の関係もある。その他になにかご意見はないだろうか。

(髙木副会長)
・ 社会生活分野で、社会保険の未加入について記載があるが、どうやった対策をとられているのか。

(事務局)
・ 現状分析に記載している項目については、昨年の夏頃に委員全員に項目について聴取した際にでてきた課題を記載させていただいている。

(宮島会長)
・ 現実的には、外国人の場合、公的な保険に入っていない方が3割から4割いるのではないかといわれている。日系ブラジル人などの場合には、下請け中小企業などに就職する場合が多く、雇用主側も保険料の負担を嫌がり加入しないケースもある。
  また、年金とセットであるために外国籍県民本人が加入をしたがらないことがある。そのため、本来ならば事業所での保険に加入すべきところ、国民健康保険への加入をしているケースもある。それでも、3割から4割は加入していない実態は問題がある。
  加入していない外国籍住民の子ども達は、病院へ行くことができず、学校の先生が心配している事例がある。
  この問題については、県は十分認識はしていると思うが、県単独では難しいと思う。

(山中委員)
・ 国の法律、制度に基づくことなので、県レベルで何ができるかといったことを考えるのは難しい。本人に加入の意思があっても、高額な保険料負担から加入できない問題がある。保険に加入できていない人たちへの対応は自治体レベルで考えていく必要がある。

(石田委員)
・ 大和市では、2008年から2年間、外国人市民の方と「多文化共生会議」の中で「健康等」について意見交換を続けたが、その中の課題のひとつとして、日本の保健制度自体をよく認識していないという問題があった。健康保険等の必要性など、多言語での周知が必要であり、PRもしているが、なかなか理解がすすまないのが現状である。

(宮島会長)
・ 県としては、医療保険などについての啓発などはやってこられたのか。

(山中委員)
・ 横浜市などでは、今でも古い法律の「行旅病人及び行旅死亡人取扱法」(行き倒れた旅行者への救済を目的とした法律)を適用して医療保険未加入の外国籍市民への対応をしていると聞いている。
  一方、横浜のみなと病院のように、外国籍の人がお金を出し合って、独自の保険システムをつくっているところもある。

(宮島会長)
・ たしか、ともしび基金等を活用して、病院で未集金が生じた場合の補填などを行っていた。

(事務局)
・ 現行の指針でも、保健福祉局の事業となるが、外国籍県民の救急医療の未集金相当額について、市町村と共に助成金の実施や、制度的な無年金者に対して給付金の支給などを行う市町村に対する支援などを行なってきた。

(髙木副会長)
・ 厚生労働省の管轄となるが、年金と医療の保険が一体となっているため、一時的にしかいない外国人労働者が、医療保険の加入は望んでも、年金の加入は望まず結局両方とも加入しない状況が生まれてしまっている。

(宮島会長)
・ 現行法の制度に問題があると思う。これだけ、外国人が増加しているのに根本的な制度の改正を考えていないのが問題だ。
・ 現状の福祉の問題点としては、県単独での解決は難しいが、無保険の現状や、未集金の課題などは提案しても良いと思う。

(山西委員)
・ 今、報告書は4つの分野に分かれているが、さきほどからの議論のとおり、啓発のことなど教育・学習の分野にも非常に関わってくる。4つの領域のまとめ方にも様々な方法がある。例えば、教育独自のテーマとその他3つの関連について記載などの方法もある。基本的には、教育は全てにリンクしてくるテーマではあると思う。

(宮島会長)
・ それでは、時間の関係もありますので、次のテーマに移りたいと思います。

3 事務局報告(1) 新たな在留管理制度について

(宮島会長)
・ 新たな在留管理制度について、まずは事務局より説明をお願いします。

(事務局)
・ 参考資料1を基に説明。新制度の導入により、法務省が一括して入国から滞在、そして出国までを管理し、その結果、従前の外国人登録制度は廃止される。また、いわゆる不法滞在者については、外国人登録制度では登録が可能であったが、新たな在留管理制度では登録することが出来ない仕組みとなっている。新たに発行される在留カードには、①顔写真、②氏名、③国籍・地域、④生年月日、⑤性別、⑥在留資格、⑦在留期間、⑧就労の可否などが記載される予定となっている。外国人登録証明書との違いとしては、日本に中長期間“適法”に滞在することができる外国人のみに交付され、不法滞在者には交付されないこととなっている。
  この変更に伴い、在留期間の拡大、みなし再入国許可制度の創設などで利便性の向上が図られている。

(山中委員)
・     外国人本人への周知はどこが行うことになるのか。

(事務局)
・ 基本的には、国の所管となる。入管法の関係は法務省、住民基本台帳法の関係は総務省となっているため、両省が周知を行っており、実質的には市町村が担っている。

(石田委員)
・ 市役所から、住民票への移行に伴う、仮住民票の交付作業を現在行っている。

(山中委員)
・ 本人に送付したが、届いていない状況というのはないのか

(石田委員)
・ 実際の送付業務は、住民票を管轄する市民課などで行っている。市民課が市役所内での説明会や、国から提供されるパンフレット、ホームページなどの案内や多言語での情報を基に周知を行っている。
  引越しをしても外国人登録に届出をしない方々もいるため、届かないケースはある。制度改正についてどこまで外国人市民の方々に理解されているかといった問題はある。

(宮島会長)
・ 管轄は法務省のため、法務省からの情報に基づき、市町村が現在周知している状況となる。例えば、在日韓国・朝鮮人の方などは通称名を持っている方もいて、名前を2つ持っているが、周知の際には考慮されているのか。

(事務局)
・ 資料のQAにあるが、在留カードについては、通称名は在留管理に必要な情報でないため記載されないとの回答となっている。

(宮島会長)
・ 在留カードについては了解したが、それ以外にも市町村などからは様々なお知らせを送付することになるのだが、その送付に際して、通称名での送付ができるなどの市町村に裁量権があるのだろうか。

(石田委員)
・ 法律の改正自体は2年前からであるが、実際の運用の具体的な点については、ギリギリになってこないと現場の市町村に降りてこない。様々な作業を非常に厳しい日程で実施している。
・ また、外国人登録に登録されている方は良いが、今後住民基本台帳に登録されない方への対応等について国は市町村に任せたままである。

(山中委員)
・ 親が「在留カード」をつくることができないとわかった時点で、その子どもたちは学校に行けなくなるのか。

(石田委員)
・ 人権的な観点から、文科省からの通知にあるようにこれまでも教育等については配慮を行ってきた。

(山中委員)
・ 杉並区については、個別訪問を行っているとのこと。できれば、一人ひとりに詳しい周知や、人権上の配慮を行ってほしいと考えている。この改正は、非常に大きな改正だと思っている。

(石田委員)
・ 教育やDV(ドメスティックバイオレンス)などについては、これまでもかなり配慮をしており、市役所内でも勉強会などを実施して制度や意識の共有をしている。

(宮島会長)
・ 外国人の施策については、地方分権の動きの中で、地方自治体が裁量権をもって行うことが望ましいと考えている。また、実際に国が動かない中で、地方自治体独自の施策を実施しているところもある。ただ、今回、外国人登録法を廃止し、法務省が一括して外国人の管理を行う方針となった。合理化された面もあったが、各自治体が今まで行っていたきめ細やかな対応ができなくなる恐れがある。
  例えば、子どもが小学校へ入学する年齢の前には、就学案内の通知が送付されるが、従前であれば外国人登録に基づき、在留資格なしの外国人にも送付されていた。しかし今後は、そういった送付が出来なくなる可能性がある。
  また、住所変更以外の届け出は、入国管理局での手続きに一本化するように変更するが、外国人にとっては、地方自治体は、入国管理局よりはるかに来所し易く、相談しやすい機関であり、手続きに大きな負担となると思われる。

(山西委員)
・ 総務省は、ワンストップセンターを指定管理で作り始めており、相談事業を中心に入管型ではないものだと聞いている。

(宮島会長)
・ 入国管理局の事務所は、場合にはよっては一つの県に一つしかない場合がある。これまでは市町村で実施できた手続きが、入国管理局まで行く必要が出てくることが懸念される。

(事務局)
・ 関連した話題ではあるが、神奈川県では、県と県内市町村の皆さんと国際政策の研究会を組織している。これまでも、災害時対応の施策などについて連携して検討してきた。今年度も、これから立ち上げていくので意見交換を行っていきたいと考えている。

(宮島会長)
・ 本日は、現状の報告ということですので、このテーマについては以上で終了したいと思う。

3 事務局報告(2) かながわ国際政策推進指針の改定について

(宮島会長)
・ 続いての報告事項として、かながわ国際政策推進指針の改定について事務局より説明をお願いします。

(事務局)
・ 参考資料2により説明。本指針は、県の国際施策を展開するにあたっての考え方、方向性を示すものとなる。指針については、平成3年5月に策定以降、3回の改定を経ている。現行指針は、策定から5年目を迎えていること、国際施策を取り巻く状況も変化していることに鑑みて、今年度中に改定を行うことを予定している。改定の背景として、次のような県をとりまく国際環境の変化や外国籍県民に係る状況の変化がある。①外国人の定住者の増加、②中国をはじめとするアジア地域の著しい経済発展、③羽田空港の国際化、④大規模災害の発生など。
  また、新たな総合計画「かながわグランドデザイン」が今年新たに策定されたことに伴い、総合計画を踏まえての対応も必要と考えている。次回の懇話会では、素案レベルのものを提示したいと考えている。

(宮島会長)
・ 今回は報告のみとのことなので、次回に事務局より素案を示していただき、委員の皆さんと協議を行う予定です。

4 その他補足事項

(石田委員)
・ 報告書の関係で、防災分野についてだが、大和市では、外国人市民と一緒に防災訓練を実施した。地域住民の方も含めて80名程度が参加したが、その訓練で出てきた意見として、外国人は地震の経験が少なく、言葉の問題もあり災害弱者と見なしていた面があった。しかしながら、団地などでは日本人の高齢者などもおり、避難の際などに外国人市民が助ける側で活動できるとの意見があった。訓練などを一緒にやることで、そのような地域での協力体制ができてくる。報告書の作成の際にはそういった視点も必要ではないか。

(山西委員)
・ 今期の懇話会の報告書について、作成にあたっての視点として、「多様な主体の連携に係る現状・課題・今後の取組み」が提示されている。「多様な主体」が一体何を指すのかをもう少し掘り下げる必要があるのではないか。

(宮島会長)
・ 今のご指摘については、確かにもっと内容について議論すべきだと考えている。

(事務局)
・ 本日は、長時間にわたりありがとうございました。今回いただいたご指摘を踏まえて、県のほうでも更に検討を行い、委員の皆さまにも協議していただきたいと考えております。本日はありがとうございました。

 

 

神奈川県

このページの所管所属は 県民局 くらし県民部 国際課 です。

本文ここまで
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