審議結果(懇話会H23.5.20)

掲載日:2011年6月28日

 

かながわ国際政策推進懇話会のイメージ         

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議結果

審議会等名称
かながわ国際政策推進懇話会(第10期・第1回)

 開催日時

2011(平成23)年5月20日(金)
14:30~16:30

 開催場所

日本大通7ビル 5階 502会議室

 出席者
※会長◎
  副会長○

◎宮島 喬、山西 優二、古石 篤子、○髙木 紀世子、山内 涼子、
 米林 徳人、金 廣照、石田 咲江、中 和子、山中 悦子、
 池村 弘美、森山 美紀子 (計12名)

 次回開催予定日

未定

 問い合わせ先

所属名、担当者名:国際課企画グループ 大石
電話番号:045-210-3748

下欄に掲載するもの

議事録要約 要約した理由会議の決定による。
審議経過【議題】

1 懇話会委員紹介

2 懇話会会長および副会長の選任について

3 今期懇話会の方向性について
  ・今期懇話会全体の議論の進め方について
  ・神奈川県の国際施策について
  ・今期懇話会において取り上げる分野の選定について

4 外国籍児童・生徒等の教育について 

【会議資料】

資料1  第10期かながわ国際政策推進懇話会について
資料2  本県の国際施策について
資料3  外国籍児童・生徒等の教育における関係資料
参考資料 かながわ国際施策推進指針(改訂版) 

【発言記録】

かながわ国際政策推進懇話会(第10期・第1回)の発言記録は以下のとおり。

議題1 議題2 議題3 議題4

 

傍聴の許可について(傍聴希望者有り)

(事務局)
・     本懇話会は、原則公開となっているため、傍聴を許可することでご承認いただきたい。

(委員一同)
・     異議なし

 

議題1 懇話会委員紹介

・     各委員より簡単な自己紹介を行った。

 

議題2 懇話会会長および副会長の選任について

・     委員の互選によって、会長に宮島委員、副会長に髙木委員を選任した。

 

議題3 今期懇話会の方向性について

 (1) 今期懇話会全体の議論の進め方について

(事務局)
・    資料1により説明
・ 今期は大きなテーマとしては「多文化共生社会の実現に向けた神奈川県の今後の取組みの方向性について」、その議論の視点として「多様な主体の連携における現状・課題・今後の取組み」「多文化共生分野と国際協力分野との融合」を取り入れ、個別分野を挙げて議論をいただき、それが全体として一つの流れとなって、報告書としてまとめていくことを予定している。
 個別分野の例として、教育・就労等の資料例示以外にも、「多文化理解・異文化理解」といったものや、今回設定した教育に関連して「生活者としての日本語支援」、震災で問題となった「情報提供」なども候補になるのではないか。また、医療や高齢化などをひとつの括りとして「福祉」とする考えもあるのではないか。
 会議の開催方法として、今期は全6回を予定しており、そのうち、第3回目の懇話会については外国籍県民かながわ会議と合同開催を予定している。その場で、外国籍県民かながわ会議で作成している最終報告の素案について、外国籍県民かながわ会議の委員の方とご議論いただきたい。
 また、国際課では「かながわ国際施策推進指針」を策定しているが、この改定についても、時期未定ではあるが考えている。指針改定の際には、委員の皆様からのご意見をお聞きしたい。

(宮島会長)
・ この議題について話し合う前に、そのまま、次の議題である神奈川県の国際施策について事務局から説明をしていただきたい。

 

(2) 神奈川県の国際施策について

(事務局)
・     資料2により、現在の神奈川県での代表的な取組みを説明。

(髙木副会長)
・ 外国籍県民の相談窓口を、今年度より、横浜駅西口の県民センターから、本郷台駅前の地球市民かながわプラザに移転しているが、この場所はアクセス的には良いとは言えない。窓口に来るかたの状況はどうなのか。

(事務局)
・ アクセスは確かに県民センターにあった時に比べると悪くなったが、県民センター時にはスペースの問題もあり相談員が一人体制、また置ける資料の量が限られていた。横浜地域の相談の大半が電話であること、また、プラザはスペースにも余裕があり、相談員の複数体制が組めることや、従来からあるプラザのリソースが活用できるメリットがある。メリット・デメリットを比較考慮して、今年度よりプラザへ移転した。まだ、開始から2ヶ月が経っていないため、今後の状況を確認していく段階である。ただ、相談員には、これまでの一人体制から、プラザ職員の支援を受けることができるということで、評価いただいている。

 (髙木副会長)
・ 移転の広報はきちんとできているのか。

(事務局)
・ 事前に、電話番号を変更したうえで広報活動を行っている。

(山西委員)
・ 報告書にまとめる件について質問したい。外国籍県民かながわ会議では、実施を前提にした具体的な提言を盛り込んだ報告書となっているが、この懇話会の報告書はどういったものを想定しているのか。ただ、議論の結果をまとめたもので良いのか、具体的な政策提言等に言及するのか確認したい。

(山中委員)
・ 山西委員の質問に加えて確認したいが、私はNGOかながわ協力会議に第3期と第5期に参加していた。NGO会議においては、国際協力分野のNGOも一緒になって議論し、相当具体的に外国籍県民の施策について言及している。しかしながら、さきほどの資料ではその辺りについての説明がないため、それも併せて確認したい。

(事務局)
・ NGO会議・外国籍会議と懇話会との違いは、両会議については当事者が実施する会議であるという点である。両会議は、当事者である外国籍県民・NGO団体から、具体的に県に対して何を求めるかを示すものとなっているが、懇話会は様々な立場の方がその立場から意見を出し合う場となっており、その点に違いがある。
 また、物理的な制約であるが、両会議は正式な会議だけでも年5~6回の会議、また自主的に集まって議論いただいていることもある。その結果、かなり具体的な報告書となっている。
 もう1点の、山中委員からのご指摘のNGO会議等について言及が無いのは、「外国籍県民支援」の内容で資料を作成していたためであり、NGOについての施策紹介が抜けていた。次回以降の懇話会で紹介していきたい。

(宮島会長)
・ 報告書の内容については、事務局が決めるのではなく、この懇話会の議論のなかで決めていくべきものと考えている。県より、様々な施策について説明を受けて、それに対して意見や現状認識をまとめていくものと考えている。できたら、2回目か3回目の時に議論いただきたい。

(髙木副会長)
・ この懇話会の実施回数で、具体的な提言をまとめるのは難しいと考える。この懇話会の中で、どういった意見が出たかをまとめていき、その過程で提言に結びつくものがあれば、報告書に盛り込むといった形で良いのではないか。

(山西委員)
・ 事務局案では個別分野について毎回個別に議論し、それをまとめたのが報告書となってしまう恐れがある。個々の分野を結び付けあいながら、ひとつの報告書を作成するには、最後にまとめる報告書をどういった形にするのか、それを考えたうえで今後の議論の方向性を決めていく必要がある。

(宮島会長)
・ 山西委員のおっしゃるとおり、今後議論を進めていく必要があると思われる。また、国際協力分野についての県の施策を次回紹介していただきたい。

(事務局)
・ 次回までに、交流・協力という今回の資料になかった施策についての資料を用意する。

(古石委員)
・ 今年度より、県立外語短大が改組した県立国際言語文化アカデミアについてお聞きしたい。
  受講生の状況や受講科目についてお聞きしたい。

(事務局)
・ 本日、詳しい統計資料等を用意していないため、厳密な数字はわからないが、やはり受講科目毎に受講生にバラつきはある。まだ、1月に始まったばかりの組織のため、今後の状況をみている段階。アカデミアは、教員の研修事業(英語指導能力の向上等)、外国籍県民支援事業、生涯学習事業(異文化理解促進)を運営の3本柱としている。また、状況については逐次、報告していきたい。

(宮島会長)
・ アカデミアは、県立外語短大が母体であり、各語学の専門家がいるのであれば、日本語指導だけでなく、母語指導を求める人達に指導をしていくことはできないのか。

(事務局)
・ 現在は、スペイン語講座などを、外国籍県民をサポートするボランティア達向けに行っている。

(山西委員)
・ 今回の震災で、多言語支援の重要性が再認識できた。仙台では東京外語大と協力して対応していったが、この事例のようなことをアカデミアは担えるのか。

(事務局)
・ 東京外語大の翻訳サポートなどは学生が大きな役割を果たしと思われる。東京外語大とアカデミアの違いとして、アカデミアは継続的な生徒が無く、講座単位での受講生のみであり、その役割が期待できない点にある。

(古石委員)
・ 日本語指導や日本語指導をする上で母語を利用するといった意識に偏りすぎている気がする。多言語教育の発信基地にするような発想があると良いと思われる。

(事務局)
・ 前身の県立外語短大自体は、短期大学としての使命は果たしたと考えられ閉校することとなった。しかしながら、外語短大にある資源を有効に活用しようと、今年度より多文化共生に資する施設として設立されたばかりである。今後のアカデミアのあり方については、この懇話会のご意見なども参考にさせていただきたい。

 

(3)今期懇話会において取り上げる分野の選定について

(宮島会長)
・ 今期懇話会で取り上げる分野の選定について、事務局から補足等があれば言っていただきたい。

(事務局)
・ 資料1で取り上げている分野以外で、国際協力と多文化共生がクロスするテーマとして「異文化理解」といったものや、教育の一環で、大人へなっていく過程での「大人の日本語教育」、DVや医療等をまとめて「福祉」といったテーマも考えられると思われる。

(宮島会長)
・ 会議開催回数からも、3~4ほどの個別テーマを決めていくことになると思う。
  また、国際協力という視点から山中委員は何かご意見あるか。

(山中委員)
・ 日本で暮らす外国籍の人が抱える問題のひとつに、在留資格が無いまま単純労働に就いている人のケースがある。この問題の解決策として、海外(日本)へ出稼ぎに出る必要がないように、現地の発展(地域開発)を支援することがある。
 NGOとしてはこれまでフィリピンやインドネシアなどの現地NGOと協力して、そうした地域開発に取り組んできた経験がある。
 ただ、今回の懇話会はもっと議論の内容を絞ったものにする必要があると思われるので、途上国支援をひとつのテーマとして良いかは、他の委員の意見も聞きたい。

(宮島会長)
・ 今回は、時間的制約もあるため、事務局側でまとめたものを資料として提出していただきたい。

(山西委員)
・ 資料をまとめる際には、委員も変わったため、事前に各委員から意見を取りまとめてもらいたい。

(事務局)
・ 進行の関係からも、第2回の開催時には、次の分野の中身について議論をしていただきたい。次回までの期間のうちに、各委員に「全体の進行案」「個別分野」についてご意見をいただくので、事務局にて取りまとめた各委員のご意見について、会長・副会長とご相談させていただき、「全体の案」「次回の個別分野」として決定させていただき、第2回でご議論いただきたい。

(山西委員)
・ 今回、この後教育をテーマにするが、これで終わりにしないで次につなげていただきたい。教育は全ての問題に関わってくるテーマだと思われる。

(事務局)
・ この後の議論の結果も踏まえて、検討させていただきたい。

 

議題4 外国籍児童・生徒等の教育について

(事務局)
・ 資料3により神奈川県の教育に関する統計資料、取組み等について紹介。

(宮島会長)
・ 今回、事前に出していた質問であるが、外国籍児童が3名などで、国際教室として教員の加配(増員)を受けていない学校では、どのように、在籍する児童に対して日本語指導等の教育を行っているのか。

(事務局)
・ 神奈川県の場合には、5人以上の外国籍児童・生徒がいる場合には1人、20人以上の場合には2人の教師の加配が行われ、それ以上の加配は無い。その中で、国際教室といった対応が取られている。
 児童3名では教員の加配が行われない。そのような状況の中での各学校の対応であるが、小中学校は市町村教育委員会の管轄であるため、各市町村で対応に濃淡はあるが、日本語指導協力者や日本語指導講師といった人々を、各学校に派遣して指導に当たっている。また、それ以外に、各学校個別の取組みとして、外部のボランティア団体等と協力して対応を行っているのが実情である。

(宮島会長)
・ 説明のなかの、5人以上というのは日本語指導が必要な「外国籍」の子どもなのか。

(事務局)
・ そのとおりである。

(宮島会長)
・ それでは、日本語指導が必要な「日本国籍」の子どもは数に含まれないということなのか。

(事務局)
・ 神奈川県の場合には、現状ではカウントしていない。

(池村委員)
・ 現在、私の勤務している中学校では、4名の外国籍生徒がいるが、専任の教師もいなければ、ボランティアもいないのが実情である。困ることは、先生・生徒・保護者のコミュニケーションが上手くとれないことである。特に、3年生で全くしゃべれない生徒が転入してきたことがあったが、毎日のように私が教師と生徒の間にたって通訳をしていた。3年生で、進学も控えていたのに非常に困った状況になっていた。また、去年は5人生徒がいたため、教員が加配されたが、今年は4人になってしまったため、また減らされているのが現状である。

(森山委員)
・ 国際教室に配置される先生は、何か日本語教育に関しての資格等の制限はあるのか。

(事務局)
・ そのような資格は無く、一般の先生が、通常の人事異動の一環の中で行われているのが現状。

 (森山委員)
・ 私が今行っている秦野市内の中学校も、昨年までの先生が急に辞められて、新しい先生が来られたが、全くいままで外国人児童・生徒の日本語指導経験が無い先生で、先生自身も戸惑っておられるようだった。この点については県としてはどう考えておられるのか。

(事務局)
・ たしかに、現状では「国語」の先生はいるが、「日本語」の先生はいないため、アカデミアでは教員向けの日本語指導という講座を設けており、これからこのような課題に取り組んでいこうとしているところである。

(宮島会長)
・ 先ほど、池村委員がおっしゃっていたが、5人生徒がいたところが4人になると先生を引き上げてしまうというのは、指導の継続性といった点からは問題があると思われる。

(中委員)
・ ある学校では、むしろ加配を受けるほうが、後で減らされた時にかえって大変になってしまうため、わざと申請を行わないところもある。また、最近の財政状況の悪化も影響して、日本語教育を受けられる頻度も減ってきている。特に外国籍生徒が1人しかいない学校などは、1・2年のときはほとんど対応することができておらず、3年の進学時期になって慌てて地域のボランティア教室を探すようなケースもある。
・ また、日本語指導の方法にも課題がある。日本語指導と国語指導に接点が無く、日本語指導を受けた生徒たちの中には、国語の文法を理解できない生徒もでている。そのうえ、1年程度の日本語指導を受けていても、学校の教科を理解するレベルに達していないことが多い。今回の資料にも、文部科学省がまとめた「日本語指導が必要な外国人児童生徒」の統計資料があるが、日本語指導を必要とする生徒を、どの程度のレベルの語学力の生徒として文部科学省が捉えているのか疑問が残る。現場の者の実感としては、5~6年かかってようやく学校の教科を理解できるレベルに達すると感じている。そして、学校の教科を理解できるまでのレベルに達していなければ、将来的に日本の社会で自立していく力がつかないのではないか。そして、自立できる力が備わらなければ、いろいろな所で問題が起きると思われる。
・ また、私は、中国帰国者の支援をしてきた。彼らは外国籍では無いが、30代・40代で来た人達が、60代等の高齢になった時に日本語ができなくて、非常に不自由な生活をしている現実がある。それを見た時に初期指導の大切を感じた。子どもたちにも同化では無く、母語も大事にしながらきちんと日本語が学べる環境を整える必要性を感じている。ただ、現状では、ボランティア団体に大きな負担がかかっているのが現実である。

(事務局)
・ さきほどの文部科学省の定義であるが、日本語指導が必要な生徒の定義であるが、「日常会話に困る+教科学習についていけない生徒」を定義としている。
 資料3(1)の8ページの表3では、「在籍期間別児童生徒数」という資料により、公教育機関に在籍してからの期間が示されている。その表からは、やはり5年以上日本の学校に在籍しているのに、日本語指導が必要な生徒がいることがデータからも読み取れる。

(宮島会長)
・ やはり、外国籍児童・生徒が5人から4人になると教員を引き上げるといった教員配置の機械的な対応や、教科学習を理解するレベルに達するような日本語指導の必要性が、課題として重要であることを感じている。それは、日常生活に必要な日本語指導とは異なると思われる。
・ もう1点、事前に出していた質問で、高校進学については、外国籍の子ども達のための特別入試を神奈川県では実施しているが、その枠の定員が少ないのではないか。また、川崎地域では実施する高校が無いなど、地域的偏りがあると思われる。その点について事務局から説明いただきたい。

(事務局)
・ 資料3(4)-1にて「在県外国人等特別募集」を説明。実施高校は、県立で9校、横浜市立が1校である。川崎地域には無い。県教育委員会に確認したところ、在県外国人等特別募集は、基本的には学校側からの申し出に基づいて指定している。その理由としては、受け入れる体制が整っていない学校を、教育委員会から指定して生徒を入学させても、その後の指導に支障をきたすためである。そして現状は、川崎地域の学校からの申し出がない現状となっている。
 また、定員は徐々には増やしているが、定員の拡大は、一般受験者も含めた総定員との兼ね合いがあること。また、現状の在県枠での競争倍率(平成23年度は平均1.23倍、一般受験者も含めた全体の倍率は2倍程度)から鑑みると、急激な拡大は難しいと県教育委員会の見解として伺っている。

(宮島会長)
・ 在県枠については、実際には受験したいと思っていても、狭き門ということで、受験自体を止めてしまっている現実がある。

(中委員)
・ 横浜市には受験生が大勢いる。ただ、横浜近辺で通学できる学校が「鶴見総合」「神奈川総合」ぐらいであり、その他の学校は、通学に2時間ほどかかる学校もある。そのあたりのバランスが取れると良い。私たち団体も、今年も25名ほどの生徒の進学のサポートをしたが、横浜の子が平塚や有馬の学校へ通っている。

(髙木副会長)
・ 募集定員の決め方には、何か決まりはあるのか。とても外国籍の県民の需要に基づいた数字では無い様な気がする。一部学校は定員割れを起こしている。募集定員自体に問題があるように思われる。

(山内委員)
・ かながわ国際交流財団では、NGOと協働して高校進学の問題については調査を行っている。神奈川県内の国際教室に所属している子ども達の進学状況について、市町村教育委員会の協力をいただいて、定期的にアンケートやインタヴューをとっている。その結果、川崎市と横浜市東部の在県枠が足りないという状況がある。中委員のお話のとおり、この地域の子がわざわざ遠い学校へ通うこととなるため、交通費や時間的な問題から通学が困難になり、中退してしまう生徒がいる。
  また、受検制度の問題になるが、神奈川県の公立学校の入試は前期・後期の2回あり、前期は主に調査書に基づく推薦的な意味合いが強い試験になっており、後期が学力試験の点数が重視される形式となっている。そして、在県枠の制度は後期選抜の制度として組み入れられていることから、在県枠の試験に落ちてしまうと、次にチャレンジできなくなってしまう。そのため、安全を考えて定時制への進学を生徒自身や、進路指導の教員も選んでしまう傾向がある。その仕組みも変える必要があると思われる。
  これから、高校入学の制度が変更となる計画もあり、在県枠の制度がどのように変わっていくのか非常に重要だと思われる。

(金委員)
・ 皆さんのお話は非常に専門的で緻密なお話であるが、非常に単純な話として、中国からの帰国子女やインドシナなどからの人で、成人になった人達が、学校の教職免許を持っていなくても、高校や中学へ半分ボランティア、半分アルバイトの立場で、自分たちの後輩でもある子ども達を教育できる仕組みというのはできないのか。
  また、懇話会のあり方についてだが、私たちは10年後、20年後の姿を考えるべきではないか。外国籍県民は現在県内人口の2%程度いるのだから、職員や教員の2%が外国籍でもおかしくないのではないか。そういった、熱意ある外国籍県民が就職でき、希望が持てるような社会を築いていく方法について、考えていくべきではないか。クリアすべき課題は多いと思うが、せっかく専門的な方々が集まっているのだからご意見をいただきたい。
  私が端的に言いたいことは、この神奈川に住む外国籍県民自身の人材を活用する方法はないのか。

(髙木副会長)
・ 国際教室への教員の加配の問題であるが、現状は4人以下なら加配が無い。また、加配される教員も通常の人事異動の一環であり、専門的な教員ではないことは問題だと思う。私の記憶では、ドイツでは1人でもそのような生徒がいれば、彼らには教育を受ける権利があるという考えのもとで、サポート体制が取れられている。様々な事情があるとは思うが、人数で機械的に配置を決めることは問題があるのではないか。正式な教員での対応が難しい現実があるならば、金委員のおっしゃるとおり外国籍県民自身からの人材の活用等をすべきである。日本語教育を生徒に受けさせることは、在籍人数に関係なく、絶対の条件とすべきではないか。

(事務局)
・ 教育委員会も、髙木副会長がおっしゃる課題を十分認識はしているが、様々な事情から現状の対応をとっている状況がある。
  また、今回の資料には無いが、4人以下の国際学級を設置できない学校の数は非常に多い。そして、現在の教員の加配制度は、5人以上の学校には1人教員を多く配属させることになるため、4人以下の学校も含めて全ての学校への教員の加配は、現実問題として教員の数が足りなくなるという問題もある。

(金委員)
・ それは正式な教員のことですよね。

(事務局)
・ 今の話は、教員定数についてのことであるので、正式な教員の配属の話である。それ以外の非常勤講師やボランティアなどといった人材については含まれていない。日本語指導が受けられる環境と言ったときには、正式な教員の配置とそれ以外での方法との2つが想定できる。

(髙木副会長)
・ 現実には、そういったボランティア等の支援も受けられない子も多くいる。

(宮島会長)
・ 静岡県浜松市や、愛知県豊橋市の例では、指導協力者といった人々をブラジル人やペルー人の方から委嘱していることを聞いている。また、そういった方たちが巡回している。
  外国籍の生徒の数によって国際教室の数が機械的に決まるといった問題や、外国籍や外国出身のかたをもう少し教育現場の人材として活用してもらう問題がある。
  神奈川県には外国籍の教員が何人いるのか確認したい。

(事務局)
・ 県立外語短大などには外国人の講師等の非常勤の講師はいる。

(宮島会長)
・ 教員免許を持っていて、日本の学校に専任として勤めている方の人数を知りたい。
法律上の国籍条項は無いが、行政解釈により制限があったはずである。

(金委員)
・ 教員免許は所持していない者が、課外活動の指導や日本語指導を行っている事例は無いのか。

(古石委員)
・ 小中学校については、県の管轄では無かったのではないか。

(事務局)
・ 県の管轄では無いが、職員の配置については県が行っている。

(古石委員)
・ 問題は、各市町村の対応として、外国籍の人達を言語相談員として巡回しているのは知っているが、その数は十分では無い。また中委員達が実施しているようなボランティアグループと学校との連携が上手くいっていないのではないか。各学校でかなり対応に違いがあるのではないか。
  自分たちの学校の中で、日本語指導等の保障ができないのであれば、学外のボランティア等と協力していく姿勢が必要ではないか。そして、県として、各学校に外との連携の必要性を推進していっていただきたい。
  あと、高校については、進学した後も、授業についていけずに中退する例があるようだが、その統計資料はあるのか。

(事務局)
・ ボランティアと学校の連携については、まず、学校の先生へのサポートが重要だと思っている。外国籍生徒の指導にあたる先生も専門家ではないため、指導のノウハウや教材の提供などのサポートが重要だと考えており、プラザの中にそういった資料を揃えている。ただ、そういった情報が学校へ浸透していない指摘も受けているため、現在、デジタルアーカイブ化して、ホームページ等への掲載もできるように作業中である。また、学校とボランティアをつなぐために、ボランティア団体が、各市町村教育委員会や県、かながわ国際交流財団などの支援組織と連携がとれる仕組みづくりをしていくことが重要だと考えている。かながわ国際交流財団としても、ネットワーク会議をつくり、そこでボランティアの方たちと最終的には学校とを結び付けていけるような事業を行っている。

(宮島会長)
・ 何か補足があるようでしたら、山内委員お願いします。

(山内委員)
・ 先ほど、神奈川県の在県外国人等特別募集の話があったが、神奈川県は他県の状況と比較した場合には、充実している。ただし、在県外国人等特別募集の定員数が不足していることと、在県枠設置校の地域の偏りは課題であり、高校に進学してからの外国につながる生徒への支援制度については発展途上だと思われる。
・ 昨年度まで5年間かけて、県の教育委員会とNPOの「多文化共生教育ネットワークかながわ(Me-net)」という団体が、県の協働事業として、高校での日本語指導などの様々な支援をつくっていった。協働事業自体は終了したが、県の教育委員会とMe-netは今年もさまざまな事業を行っている。
・ 在県枠がある学校と、枠は無いが外国籍生徒が多い学校に、外国籍生徒への指導についてノウハウを持っている「多文化教育コーディネーター」を派遣している。多文化教育コーディネーターは、各学校の状況を把握し、必要に応じて、日本語指導等のサポーターの派遣や、場合によっては、子ども達のアイデンティティ確立のための民族教育などの課外活動の提案などを学校に行っていると聞いている。

(金委員)
・ サポーターの派遣等は誰が決定しているのか

(山内委員)
・ ME-netのコーディネーターが決定しているが、県教育委員会と連携を図って行っていると聞いている。

(宮島会長)
・ 他県の静岡や愛知の事例を見ていると、教員免許をもった正規の教員が授業に責任を持たなければいけないが、それを助ける人を外部から招くという姿勢で運営をしており、実際に教室に入っている。
  そのことで、何か問題が起きているようなことは聞いていない。
  やはり、学校内に外部の人材を招きいれることをもっと考えていかなければならない。

 

(山西委員)
・ さきほどからの意見にも出ている、枠づくりや外国につながる人達のスタッフ活用などから、うまく人を繋いでいく「コーディネーター論」が非常に盛んに叫ばれている。神奈川県も「多文化ソーシャルワーカー」、「多文化教育コーディネーター」「特別支援関係コーディネーター」、また、文化庁は「日本語学習支援コーディネーター」を言い出している。ありとあらゆる所から、それぞれのニーズに合ったコーディネーター像が無秩序に乱立されており、その整理ができていないのが現状である。実際に活用すべき現場が制度を把握できていない。その整理が必要だと思われる。
  また、コーディネーターの専門性をどうやって養成していくのか、そのプロセスが曖昧なままコーディネーターだけを設置しようとするような現状もある。また、文科省は「学校支援コーディネーター」といった、学校単位にコーディネーターを置く事業も実施している。したがって、コーディネーターはありとあらゆるところにいる。したがって、神奈川は今後、どういったシステムを構築するかを一度議論していく必要がある。

(金委員)
・ 1990年頃、横浜市と神奈川県が外国人子弟に対する教育指針を作成した記憶があるが、今でも生きている指針なのか。作成した事実は聞いたが、その後がわからないので確認したい。

(事務局)
・ 県教育委員会が所管しているが、今回その資料がないため、内容まで説明きない。

(宮島会長)
・ 私の記憶では、1994年に協議会で提言を含む報告書を作成した。ただ、やはり内容までは資料がないため今この場で説明できない。

(金委員)
・ そういった指針があるのであれば、今一度確認する必要があるのではないか。

(事務局)
・ 次回までに確認しておく。

(宮島会長)
・ 今回は時間がきてしまったため、次回の懇話会で、本日確認事項となった内容について事務局よりご報告いただきたい。また、委員の皆さんも教育に関しては、非常に関心が強いため、また設定して議論したいと考える。

(事務局)
・ 次回以降の個別分野に関しては、先ほどのとおり、事前に各委員に聞き取りしたものを事務局で整理したうえで、会長・副会長にご相談させていただきたい。
  教育については、今回の議論での宿題もあり、また議論が中途半端なまま時間となってしまっているので、もう1回程度行うことを考えている。

(髙木副会長)
・ すべてのことは教育から始まると考えられるため、少し重きを置いて議論すべきと思う。

(宮島会長)
・ それでは、委員を代表して、次回以降にまた教育について議論することを事務局に提案させていただきます。今日はありがとうございました。

(事務局)
・ 本日は、貴重なご意見ありがとうございました。

 
神奈川県

このページの所管所属は 県民局 くらし県民部 国際課 です。

本文ここまで
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