平成28年度第1回神奈川県自然環境保全審議会自然保護部会 審議結果

掲載日:2016年9月8日
様式3

次の審議会等を下記のとおり開催した。

    
審議会等名称

平成28年度第1回神奈川県自然環境保全審議会自然保護部会

開催日時

平成28年8月3日(水曜日)  10時00分から12時05分まで

開催場所神奈川自治会館3階301から304会議室
出席者

◎部会長 ○副部会長

岩田晴夫、熊澤收、小泉透、榊原由紀子、武佐京、長嶋喜満、中村道也、○羽山伸一、森勝美、田村ゆうすけ、川崎修平、◎久保寺邦夫、早稲田夕季

次回開催予定日未定
問い合わせ先

自然環境保全課調整グループ 宮永

電話番号 045-210-4306

ファクシミリ番号 045-210-8848

フォームメール(以下をクリックすると、問い合わせフォームが御利用いただけます。)

環境農政局 緑政部 自然環境保全課のページ

審議経過

<事務局(自然環境保全課副課長)>

 お待たせいたしました。自然保護部会の開会に先立ちまして、事務局より現在の委員の皆様の出席状況を御報告いたします。

 現在、委員20名中13名の委員の御出席をいただいておりますので、神奈川県自然環境保全審議会条例第7条において準用する第4条第2項の規定により、本日の部会は定足数を満たしております。

 次に、自然保護部会から出席しております県幹部職員を紹介いたします。

 (職員紹介)

 次に、資料を確認いたします。

 (資料確認)

 もし、お手元にないものがございましたら、事務局にお申し出ください。

 それでは、先ほどの審議会で久保寺会長が本部会の部会長に選任されましたので、久保寺部会長に議長をお願いいたします。

 

<久保寺部会長>

 それでは、ただ今から平成28年度第1回神奈川県自然環境保全審議会自然保護部会を開会いたします。お手元の会議次第により、議事を進めます。

 まず、「議題1 副部会長の選任」についてでございます。事務局として何か案はありますか。

 

<事務局(自然環境保全課副課長)>

 通例ですと、審議会の副会長に副部会長の兼任をお願いしております。

 

<久保寺部会長>

それでは、羽山委員に副部会長をお願いしてよろしいでしょうか。

(異議なし)

 それでは、議題2の報告事項でございます。本日は報告事項が6件ございます。初めに、「報告事項1 第3期丹沢大山自然再生計画素案について」の説明を事務局からお願いします。

 

<事務局(自然環境保全センター自然再生企画課長)>

 報告資料1-1及び1-2により説明

 

<久保寺部会長>

 それでは、ただ今事務局から説明がありましたが、これについて、御意見、御質問のある方は、順次御発言ください。

小泉委員、どうぞ。

 

<小泉委員>

2ページ目(3)のところで、PDCAサイクルにより、順応的管理の進め方を示しておりまして、他の都道府県と比べますと、神奈川県はPDCAサイクルを非常に強く意識して事業を行っているところを非常に高く評価したいと思います。その中での3ページの里山域、記述としては4ページ目の中間点検結果のところに鳥獣被害対策等を地域で指導する人材の育成・技術の普及が必要である、という点検結果になっております。他の景観エリア、いわゆる県が主導して行っている所は問題点が明確になっており、その解決策が順次進んでいる、と感じましたけれど、この部分に関しましては、官民一体というところの難しさが出ているのかと思います。他県の成功事例を見ますと、必要なのはコーディネーターの数を増やすというよりは、コーディネーターの能力を高めるいわゆる上級コーディネーターのような資質を持った人材を育成する、ということが必要になってきていると思います。そこで、協働のジョイントとして働いてもらうということが必要になってきていると思いますので、その点意識して継続して進めていただきたいと思います。文言の修正は求めません。参考意見です。

 

<久保寺部会長>

では、関連があるそうですので、羽山委員からお願いします。

 

<羽山副部会長>

私、自然再生委員会委員長としてこの中間点検に携わりましたので、今の部分について若干補足させていただきます。本来であればここは鳥獣被害対策等を地域で指導する県市町村職員と書きたかったのですが、そこについてはあいまいになっておりますが、心はそういうことです。あくまでも行政職員としてやはり今専門的技術知識を持った方が現場に不足している。医療の現場でいうと、お医者さんもいないそんなところで病気も治らないだろうというのが本意でありまして、ですからそういったところにおいて強化していただきたい。ですからここでは本来であれば人材の育成だけではなくて確保と配置と書きたかったところですが、そのように受け止めていただけるとありがたいです。その上でそれぞれの地域の住民でリーダー的な方を育成していくということは当然必要だと思います。

 

<久保寺部会長>

当局において、羽山委員の御発言に対して何かあったら遠慮なく発言してください。

意見に対してなければないで結構ですけれど、いいですか。

 

<事務局(自然環境保全センター自然再生企画課長)>

 いいです。

 

<久保寺部会長>

それでは、森委員お願いします。

 

<森委員>

 鳥獣被害対策について、今ガビチョウが非常に繁殖力が強くて集団で作物を襲って来たりしていますが、ガビチョウについては検討されているのでしょうか。

 

<久保寺部会長>

 今森委員からの御発言で、ガビチョウが異常繁殖して農作物や果物や果樹の被害が出ているとの御指摘ですが、当局で把握しておられる方どうぞ。

 

<事務局(自然環境保全センター所長)>

 自然環境保全センター稲垣でございます。丹沢大山自然再生計画において鳥獣被害対策、これを想定したものについて、基本的にはシカ、サル、イノシシ、この後議題にのぼる鳥獣のほか、外来種についても含めて、検討はしております。ただその外来種の中に想定したのはアライグマ等でございまして、ガビチョウについては特段検討対象としておりません。以上でございます。

 

<久保寺部会長>

 森委員、よろしいですか。

 

<森委員>

 私、裏山が二子山なのですが、3年くらい前からちょっと増えているかな、程度でしたが、最近は集団で、うちにブルーベリーが盛んに採れるのですけど、そこへ来るんです。先だってはヒナが池に落ち、親が周りで大騒ぎをしていて、カエルだと思ってすくい上げたらヒナだったんです。やはり親が繁殖期でヒナを連れて、水辺に水を飲みに来ているようです。それまでウグイスが来ていたのですが、あまり来られなくなったのか、今は来ず、二子山の付近はガビチョウの世界です。だから鳴き声がかわいいのでついついいいかな、と最初は思っていましたが、最近では被害が発生し始めているのかな、という状況ですので、今後についてどういった対策をすればいいのかをお聞ききしたいな、と思っています。

 

<事務局(自然環境保全センター所長)>

 丹沢大山に関して、言葉が足りませんでした。

先ほど説明の中に特定課題というお話をさせていただきましたが、外来種の監視と防除、こちらについても特定外来の一項目に挙げています。先ほど申し上げたように具体的にはアライグマを想定しておりましたが、アライグマ以外の監視についても、大山丹沢地域ではありませんが、情報収集を継続していきたいと考えております。これに関して自然環境保全課の方から続けて回答させていただきます。

 

<事務局(自然環境保全課野生生物グループリーダー)>

 特定外来生物につきましては、県内では今のところアライグマについて、特に分布地域の拡大等が重要な課題となっておりますので、防除実施計画を策定して、県市町村連携しながら取り組むということを、まず最優先でやっているところです。ガビチョウについては、現段階では特段対策をとっておりませんが、被害が生じているというところについては、まずは、鳥もエサを求めて来ることがありますので、まず鳥に食べられないようにするというような、鳥に対する農作物被害の対策をまずしていただくことが対策の第一だというふうに考えております。また、特定外来生物ということですので、状況などについてまずは情報を収集し、生息状況の把握をするということが検討課題と考えています。以上です。

 

<久保寺部会長>

 説明がわかりづらいので、部長、ひとつ明確に説明してください。

 

<事務局(緑政部長)>

 この丹沢大山の自然再生計画の素案について、ただいま報告の1ということで御説明させていただきました。その中には鳥獣被害対策も当然あるのですけれども、丹沢大山に関して言えば私どもはガビチョウが非常に重要な問題になっているという認識はないものですので、この中では扱われておりません。今御説明をしましたのは、今日の報告の最後の方にも出ていますが、鳥獣被害対策全体をいろいろ議論している部分がありまして、その中では外来生物や鳥について、どうしたらいいかはなかなか難しい問題ですが、テーマにはなっています。丹沢大山の計画、自然再生というものではガビチョウが直接的に大きなテーマとしては扱われていない、そういうことを今御説明させていただいております。以上です。

 

<久保寺部会長>

 御親切にありがとうございます。

森委員、どうぞ。

 

<森委員>

 要するに地域が限定されているということですね。例えば私は湘南国際村でいろいろな保全活動に携わっており、ガビチョウは去年くらいはいなかったのですが、今年になったら出始めました。ですので、丹沢の方まではまだ行っていないのではないかというふうに思いました。地域を限定して考えないとこれは対策できないかなと今思いましたので、報告では丹沢方面のことだけのことのように伺いましたので、今後三浦半島の山などについてもお願いしたいと思います。

 

<久保寺部会長>

 お願いに変えられましたけど、ぜひ情報として承ってもらって、調査研究してもらえれば良いかと思います。

関連で、では岩田委員どうぞ。

 

<岩田委員>

 補足させていただきます。生態系への影響という観点ですが、我々野鳥の会もガビチョウの調査をしていませんでしたが、この春民家のところで依頼があって、私も直接初めて駆除しました。生態系への影響へのパターンとして、まずガビチョウがいないような緑地はあまりありません。特に都市内と近郊の緑地では、かなりガビチョウがいます。それで一番影響として考えられるのはウグイスとかメジロとかサンコウチョウ・キビタキ・オオルリなど、日本でだいたい鳥類を愛好するような方が好まれるような鳥の繁殖に影響がでています。私が調査した範囲ではウグイスの鳴き方がちょっとおかしくなっていて、それからウグイスが集団ねぐらを作っている場所の近くにガビチョウがねぐらを作ってしまって、ウグイスのねぐらがバラバラになってしまっています。生態系への影響はなかなか証明しにくいのですが、そのような影響が徐々に出ています。それから、着実にガビチョウも増えています。行政が保全を担当している緑地なども、生物多様性から考えた価値がどんどん落ちています。それから、ガビチョウ以外の外来、例えばハッカチョウも最近増え始めています。ソウシチョウは大分前からです。そういうものの影響は当然出ていますので、今後配慮された方がいいかと思います。

 

<久保寺部会長>

 今、関連で岩田委員から御指摘があったことを伺って、私は今日ガビチョウという言葉を初めて聞いて、ガビチョウという鳥がいるのかな、という程度の認識で恥ずかしいです。秦野では全然そのような話題が出ませんので、よく両方注視してガビチョウがどれくらい繁殖しどのエリアまで蔓延しているかということを当局で調査できる範囲で調査して、また次の機会があったら、報告してもらえればありがたい、という程度でまとめさせていただいて、森委員よろしいでしょうか。

 

<森委員>

 それでいいです。

 

<久保寺部会長>

そういうことで当局は努力してください。条件ではないですから、よろしくどうぞお願いします。

 ほかに御発言ございますか。

 

<岩田委員>

 よくまとめていただいていると思いますけど、よりベターな実施をお願いしたいということで発言します。まず2ページのところでPDCAサイクルですが、現在3期の話をしている中で、それまでの実績を考えるといくつか成功事例も出てきていると思います。人間どうしても成功事例があるとそれに固執してしまって、それでいいやとなってしまうとそれ以上進みませんので、より高みを目指して検討してください。それからPDCAサイクルの中で一番重要なのは評価の基準がどうなっているかということです。基本的には評価基準を変えてはいけないのですが、例えば生物多様性なんかの面から考えると、より多面的な評価基準を付加していただいて、より良い施策を実施するよう努力をお願いしたいです。よろしくお願いします。

 

<久保寺部会長>

 今、岩田委員の御提案、当局で理解できましたか。

要望ですから、検討していただいて、次回の時に案でもできれば考え方が示せればいいと思いますが、答弁ありませんか。

 

<事務局(自然環境保全センター所長)>

 ありません。

 

<久保寺部会長>

ではそういうことで、よろしくお願いいたします。

 ほかに御発言ある方いらっしゃいますか。

どうぞ、羽山委員御発言をお願いします。

 

<羽山副部会長>

 一点、5ページの「(5)第3期計画の基本方針」ということで、「ウ水源環境保全・再生施策との連携」というところがあります。これまでの再生計画では、森林整備とシカ管理を連携させていくということが非常に大きな課題で、いずれにしてもシカの密度を下げなければ山が崩れてしまう、当然水源環境が維持できない、ということで取り組んできたわけですけれども、これまでの10年間で非常に大きな成果、技術的な確立ができたというふうに評価しています。ただ、丹沢大山再生計画は丹沢大山に限定されていますので、ここでは成功したという評価なのですが、実際には水源環境保全・再生施策は、集水域、隣接他県を含むこの環境を守っていくという、そういう政策なわけですが、シカ管理に関しましては、隣接の山梨・静岡からシカが移動してきています。当然丹沢からも移動しているわけですが、他県の集水域の中でもシカ管理が非常に大きな問題で、これは他県に対してよろしくお願いしますと言って施策が進む、成果が出てくる次元は超えてしまっています。ですから、やはりこれは水源環境保全・再生施策の方でシカ管理について、広域に、例えば技術的にも資金的にも神奈川県が指導してやっていくと、そのくらいの取組がないと、おそらく丹沢のこれまでの取組が水泡に帰すと、それくらいの危機感を持っておりますので、ぜひ御検討をお願いします。

 

<久保寺部会長>

  当局理解できましたか。いいでしょうか。

では武委員、シカが足柄・静岡から箱根の山、あるいは山北へ入り込んでいるという、そのような認識はありますか。 

 

<武委員>

 シカはあらゆる所から入ってきているという認識は持っています。まず三保地区、清水地区、共和地区。この辺は農家だけでなく家庭の庭でも菜園を作るには、囲わなければ全部イノシシやシカにやられますし、一部でサルも来ています。今久保寺委員も言われたように、清水地区、三保地区はもちろんですが、共和地区はほんの一部ですが、箱根から来ているのか、山梨から来ているのか、あるいは秦野の方からも来ています。これの頭数を減らすということはやはり先ほどからどなたかが言われていますが、隣の県あるいは隣の町と協定を結ぶなど、連携を取りながら生息数を減らしていくという考え方でないと、やはり動物は移動しますのでなんともしようがないな、と感じています。以上です。

 

<久保寺部会長>

 ありがとうございました。とにかく今御指摘があったように、箱根・山北の方面に、静岡の方面のシカが来ているという御心配の指摘がありましたので、折がありましたら、調査をお願いします。

要望ですので、調査可能な限りの範囲で努力していただければ、というところで当局にお願いするということでいいですか、部長。

 

<事務局(緑政部長)>

 都道府県の範囲を超えますと、なかなかいろいろな事が難しいというのが現状としてございます。確かに動物は動きますので、本当はそういったことも含めて対応が取れるといいのですが、なかなか非常に難しい面がございます。今連携を取ると言っていました水源施策というものがございます。これは神奈川県独自のもので、特別税というものを県民の皆様方からいただいてやっているものでございまして、一定の効果が出ているということで、一生懸命これからも続けたいなと思っておりますけれども、それにしても水源の問題だとしても、山梨県の山をどうするかとか、山梨県から流れてくる水はきれいにならないかとかということに、直接県民の方々からもらっている税金を使うということについてはいろいろな議論がございます。となりますと、神奈川県内に入ったシカについて対応するのは難しくない。これからもやらせていただきたいと思いますが、山梨県や静岡県に入って県の税金で何かをするのはまた議論が分かれる部分もあるので、まず今御指摘いただいたこと、そういったことについてまずは状況を把握することを一生懸命やらせていただいて、そういった問題についてなるべく分かりやすく時をとらえて説明する、広報・普及に努めるといったことから始めていきたい、ということで受け止めさせていただきます。

 

<久保寺部会長>

 発言に対して、いいですか。了承なら了承でお願いします。

 

<武委員>

 おっしゃることはよくわかりました。

それでは、神奈川県で猟友会等がシカを捕えているということの中で、せめて県内だけでも隣の町、山北、松田、秦野が連携することで、秦野でやったら山北に逃げる、山北でやれば秦野に逃げるという状況をできるだけ少なくしてもらいたい。それが指導できればなお結構です。

 

<久保寺部会長>

 要望ですので、当局でできる範囲で調査してください。お願いします。

 それでは長嶋委員。

 

<長嶋委員>

 丹沢大山の自然再生計画についてなので今まで発言を控えていましたが、ことが広範囲な話になってきましたので、そのあたりでもよろしいでしょうか。

村松部長さんから県域を越えた部分でなかなか難しいと話があり、確かに行政的な部分では全くその通りだと思います。そういった意味で御努力いただきたいと思っています。現実的には神奈川で管理しきれなくなったものは東京や静岡、山梨に行きます。一昨日会議があり東京や山梨の農協中央会の会長といろいろな話をして、お互いに困ったということは出ていますが、要は動物なので動くのでどこに行くかわかりません。お互いに追い払いっこしているのが現状で、東京、山梨辺りの、例えばニホンザルを狩猟してしっぽを持って来ればいくらか出すという対策も取られていますが、神奈川県ではそこまではやっていません。現実的な被害は平成26年度で1億8,900万円の農作物の被害がある、と県が示している数字です。これに森委員が言われた被害は出てこず、箱根町も真鶴町も出てきません。ということは、その調査がいかにしっかりした調査をやったつもりでも、地域の中でゼロはありえない部分があるので、あきらめが先に来ているのではないかなと思います。報告しても改善は難しいとあきらめがきているという話も聞いています。できれば数値がどの程度なのか、年度で調査をした被害額が前年に調査をしたものや、農地を放棄した場合、翌年の調査では被害がでてこないわけです。大変難しい問題だとは思いますが、その辺の取扱いを、しっかりと把握できるような調査方法で調査してほしいと思います。私どもの神奈川県の農業会議等も要請していて、できる限り正確な数値を出したいと、取りかかっているところです。県域を越えたところから入ってくるものをどう対応していくかも大変で、神奈川県でも迷惑しています。他の都や県でも迷惑しているので、連携が難しいと言いましたが、そのあたりは情報交換をしっかりやっていただきたいと思っています。要望します。

 

<久保寺部会長>

 中央会は、被害額の情報を一番集めやすい組織の長だと思うので、長嶋委員は、当局に情報提供してもらって、少しでも私たち県議会に反映するようにデータがそろうように協力してあげてください。

 要望ですから、それでいいですか。

 

<長嶋委員>

 いいです。

 

<久保寺部会長>

 それでは、小泉委員お願いします。

 

<小泉委員>

 私は神奈川、東京、静岡、山梨でシカの検討委員をしています。隣接県の情報交換は以前から進められていますが、全ての都県において県境、都境はシカの管理においてもっと強く意識しないといけない時代になってきたと指摘しています。それぞれで行っている管理が県境での情報が欠落していることにより、効果それ自体が疑問視される事態に発展する可能性があると指摘しています。情報交換会の体制はあるので、さらに一歩二歩進めて、隣接都県の調査方法を基準化する。同時に、同じ調査を行うなど協働の輪を広げていただければと思います。これは要望です。

 

<久保寺部会長>

 要望ですので、御指摘された要望について勉強してください。

 榊原委員。

 

<榊原委員>

 シカの被害は甚大なので、管理捕獲数の捕獲の数をもう少し下げて設定するのはどうでしょうか。再生の部分でブナの保全で土砂が流れる等はシカの被害によるもので、ブナハバチの話は初めて聞きましたが、これの被害はどこからきているのか、どのように被害を与えているのか教えてください。

 

<事務局(自然環境保全センター所長)>

 ブナの被害について、丹沢大山自然再生計画は平成19年にスタートして今年で10年となりました。昭和50年代半ばくらいからブナやモミなどの天然林の衰退が見受けられるようになり、被害原因を研究したところ、衰退して枯れさせる原因として3つ突き止めました。1つは大気の問題。オゾンにより成長を抑えられてしまいます。2つめがブナハバチというもので、ブナハバチと名前がついてからまだ10数年しかたっていないハバチの仲間の昆虫です。若葉が出ると幼虫が丸坊主にしてしまいます。それを繰り返しているうちに木自体が衰退してしまいます。もう1つは水分ストレスと言って下草をシカが食べてしまったり、風の向き等で林の中が乾燥化してしまい水が十分吸い上げられなくなる、という3つが、ブナの衰退ということで原因が分かったところです。今回第3期計画では、判明した原因をつきとめたので、ブナハバチの対策、あるいは土壌の乾燥化を防ぐ手立てを進めていきたいと考えています。

 

<事務局(自然環境保全課野生生物グループリーダー)>

シカの管理捕獲については、丹沢大山の中高標域で県による管理捕獲、里地周りでは市町村による管理捕獲、その他分布拡大防止区域でも市町村が行っていく状況で、管理捕獲の計画数については毎年事業実施計画において県、市町村それぞれで定めています。計画数は後ほど実施計画で説明しますが、計画数に達していないというのはあり、計画数の見直しという御指摘をいただきましたが、なかなかシカの捕獲が難しいということもあり、今後計画数については毎年きちんと検証しながら計画したいと考えています。

 

<久保寺部会長>

いいですか。理解できましたか。

はい、中村委員。

 

<中村委員>

 丹沢の自然再生と一般的な鳥獣被害は、多少視点を変えていただきたいです。また先ほどから、ある県境を越えるということ、これはよく分かります。丹沢の自然を再生する上でも、野生鳥獣の生態系への影響、それは県境があるかないか別の問題で対応を考えていただきたいです。ただ、水源施策を今後どうしていくかは、丹沢の自然再生にも大きな影響を与えるので、東京、埼玉、山梨、水源地域を見に行くと、神奈川県に比べて森林管理が行われていません。かなり高い標高でカラマツの人工林がそこに広がっていて、手入れ不足のためそこから表土流失が起きています。これはシカの影響というよりは、カラマツという人工林の放置の結果です。そういった森林管理の一番大切な部分を、少なくとも神奈川県と同じような姿勢で森林管理に取り組んでいただくのが、県境を越えた上での野生動物に対する対応につながっていくと思います。丹沢の再生や水源の施策でせっかく神奈川県が水源管理を進めても、隣が森林管理を進めず野生動物の被害管理だけを強調しても、県境を越えての解決はなかなか難しいです。行政の肩を持つわけではないですが、一律に被害問題を考えていくのであれば、行政の中身が共通したもの、行政の域を超えた共通の意識改革が必要でないかと思います。

それから、丹沢大山自然再生計画についてひとつだけお話をしたいと思いますが、奥山域の取組で、ブナ林再生として、土壌保全対策、シカ管理捕獲と書いてあります。高標高域のブナ林の土壌流出はシカだけの影響によるものではありません。昔、高標高域にスギ、ヒノキを植えてしまったその影響がかなり大きいです。ところがここを県有林の事業を実施するために、国の予算を取るには様々な制約があるため難しいです。こういったところの土壌保全に対しては、水源税をもっと活用するとか、先生にぜひお願いしたいのですが、水源税が設置されたときに議会との決め事があり、既存事業には使えない厳しい条件があります。自然再生を進めていくと、水源環境につながり、災害防止にもつながります。そういったところには水源税をもう少し積極的に活用して、標高が高いところでの土壌流出、災害につながる、まさにダム対策の土砂の量を抑えるためにも積極的な税の活用を丹沢再生にも使っていただきたいです。そのためには、再生委員会が進めている様々な調査内容、そういうものが、丹沢再生以外の県の事業にも反映できるように、そういった調査や継続を行政の方に進めていただきたい。全体としてはまとめられていると思いますが、具体的な書き込みをもう少し詳しくしてもらいたい。ちょっと個別の内容を理解するには難しいかと思います。

 

<久保寺部会長>

 当局の方は、中村委員から御指摘があったとおり、もう少しきめ細かく精査して文章を整えてもらえればいい、という内容は理解できましたか。

 はい、理解できたということですから、改善の努力をお願いします。

 ほかに発言があれば受けますが。

熊澤委員。

 

<熊澤委員>

 猟友会です。管理捕獲や堂平方面、山梨、箱根方面を行ったりきたりという話がありました。昨日、山梨、東京等の猟友会会長との懇談会があり、その中で神奈川県は成功していますと発表してしまいました。ほかはまだまだ増えすぎていて、神奈川県には絶対いらないと言っていても、地方圏は県境どころの話ではありません。どうしてもまたいでくるので、彼らの嫌うような音などを設置せざるを得ないのかと思います。今朝のニュースでも滋賀県についてやっていました。絶滅をさせるわけにはいかない、若干入ってきてしまうのは仕方がない、こちらから出ていく可能性もあるので頭数の掌握をする必要もあるのではないか、そのような懇談をしてきました。意見でも要望でもないですが、情報提供です。

 

<久保寺部会長>

 ありがとうございました。猟友会のプロフェッショナルな発言ですから、しっかり聞いていただいて、参考にしていただけたらありがたいなと思います。

ほかに御意見あればどうぞ。

早稲田委員。

 

<早稲田委員>

第2期計画と比べて少し伺いたいのですけれども、事業の重点化ということがございまして、これは第2期計画を更に発展させて入れたようなところがありましたら教えてください。それから、森林整備について第2期の5か年計画と比較して、整備の目標面積がどうなのかということも説明お願いします。

 

<事務局(自然環境保全センター所長)>

 お答えします。第2期計画と比べて第3期計画の取組、重点化に関してですが、基本的には自然相手の再生ということで、街中での作業等と違い、時間がかかり、長期的に取り組んでいく必要がありますので、項目的には新たに追加というものは基本的には見えない形です。ただ、先ほど申し上げたように、これまでやってきたブナの衰退の原因を解明したため、それをいよいよ開発した技術を現地に適応していく、それが第3期計画のひとつのポイントになります。それから事業を実施してきたところ、まず被害がひどいところから対策を打っておりましたが、その対策を更に広げていく、そのことが第3期計画のポイントになっています。さらに、シカ対策と森林整備との連携が大変有効である、というふうに評価いただいているので、これを更に進めていきたいということ、大きくこの3点が、3期ではポイントとして考えております。

 それから、2点目の森林整備の取組の状況ですが、人工林の再生に関して、中核的業務となっているのが、水源の森林づくり事業と申しまして、水源環境保全再生実行5か年計画に盛り込んだ事業を中心としております。こちらについては第2期丹沢大山自然再生計画と計画期間が一緒になっておりますが、平成29年からの第3期計画案につきましては、6月の常任委員会で案を御報告させていただいたところですが、第2期計画に比べては、森林整備は若干減っている格好です。これは、整備のピークがかなり偏ってしまうといこともあり、業務量を平準化することもありまして、若干第2期計画に比べれば減っているという形にはなっています、以上です。

 

<早稲田委員>

 森林の面積としての目標値は少し減っていますけど、平準化するための意味であって全体では変わらないという事でしょうか。それは理解できました。水源環境税を利用したいろいろな事業をやっている中で、県民の方によく見えるような形で、いわゆる「見える化」をしてお示しをいただきたいと思います。それから先ほどから議論されていますブナ林の再生について、研究の成果もまとまりつつあるという話ですが、特にこのブナハバチの捕獲などの手法が今後第3期計画で実施されていくのかどうか、それからブナの衰退の危険度が高いような所があると思いますが、そのようなところを優先的にどのように具体に実施させていくのか、2点伺いたいと思います。

 

<事務局(自然環境保全センター所長)>

 ブナハバチに関しまして、第2期計画の期間中では捕獲の仕方、退治の仕方と申しますか、それについて研究してまいりました。一つは粘着シートを木の幹に巻く。ゴキブリホイホイの中身あるいはハエ取り紙みたいなものを、幹に巻いてしまって、ブナハバチは地中で繭の状態で越冬します。春に暖かくなると幼虫がかえりまして幹を這い上がって葉っぱを食べに行く、その移動経路の途中に粘着シートを巻いたところにひっついてしまってそれ以上あがれない、というふうな対策を一つ研究しました。

もう一つは、木の幹に薬剤を注入しまして、間接的に木から体内に入る形での捕獲の仕方を研究しました。これらについて試験的にやったものですから、安全性を見極めながら第3期計画では実施していきたいと考えております。

 それから、もう1点、具体的に事業を実施する対象箇所ですが、この丹沢大山自然再生計画が始まった頃、東丹沢の方がかなりブナの衰退がひどいといわれていまして、ブナハバチの発生も東丹沢がかなり多かったのですが、現在はこれまでのシカ捕獲等様々な取組で衰退が止まっていると言いますか、横ばい状態です。一方、西丹沢、特に檜洞丸等を中心とした地域でブナの衰退がひどくなっているということで、リスクマップを作成してそれに基づいて今申し上げたような地域ごとの状況をマップにしまして、それを基に重点対策を実施していくことで対応していきたいと思います。以上です。

 

<久保寺部会長>

 早稲田委員、よろしいでしょうか。

 ほかに御発言ありましたらどうぞ。

 

<川崎委員>

 勉強不足のところがあるので、いろいろ教えてほしいのですが、鳥獣被害対策で人材の確保や育成が課題というお話があった中で、その中で後継者不足等も先ほど言われていたが、人材確保だとかそういったことに対して、何か取組だとかそういったことをされているのであればお伺いしたいと思います。

 

<事務局(自然環境保全課野生生物グループリーダー)>

 人材の育成・確保ということですが、対策の担い手の高齢化や人口の減少というようなことがありまして、今までの取組としては、まず、捕獲の担い手として、県猟友会さんと連携してかながわハンター塾という、まず狩猟に関心を持っていただいて将来的には担い手になっていただきたいという取組を行っております。また、農協さんが行うワナ捕獲のための講習会についても支援をさせていただいております。また、我々県も鳥獣被害対策に関する研修会を実施しておりまして、農業者の方や市町村、農協の方も含めて御参加いただき、鳥獣の生態ですとかワナの掛け方や実習といったものも合わせて行って、人材の育成を進めているところでございます。

 

<川崎委員>

 ハンター塾とか素晴らしい取組だと思うのですが、来る方はどうですか。

募集して集まるものなのですか。

 

<事務局(自然環境保全課野生生物グループリーダー)>

 まず、ハンター塾につきましては、毎回定員以上の参加希望があり、毎回抽選を行っているところです。

研修会につきましても、一定程度の参加をいただきながら実施しているところでございます。

 

<久保寺部会長>

 よろしいですか。ありがとうございました。

では、中村委員。

 

<中村委員>

 3ページから4ページにかけて、今気が付いたのですが、奥山域、いわゆる山地域の課題として先ほども出ましたとおり、森林管理、森林整備の必要性が課題のところにでていましたけど、里山のところには課題として森林整備が出てきません。秦野という特定の地域を申し上げて恐縮なのですが、ヤビツ峠から秦野の町を見ますと、秦野の町の周辺を昔の二次林が残されています。もちろん人工林もありますが、昔の家や里山の森林が残されています。ここの整備というのは、鳥獣の被害対策に非常に効果があると思います。ですから、里地里山をいかに健全な形で残していくかということは、その周辺の森林管理といいますか、二次林の整備というのは欠かせないと思います。ぜひ課題のところに、ここの部分にも森林管理を書き込んでいただきたい。

 

<久保寺部会長>

 中村委員の御発言の内容、里山林の整備について理解できましたか。

稲垣所長どうぞ。

 

<事務局(自然環境保全センター所長)>

 里山域に関しまして今お話があった課題のところに森林整備が書いてないとのことですが、取組・成果の中で里地里山の保全行為の支援を含めて、取組が活発化している地域がでてきたということを受けて、課題の中ではその地域主体の活動の継続、引き続きの支援、こういったことが必要と整理したのですが、森林整備と分かりやすく表現することは検討していきたいと思います。以上でございます。

 

<久保寺部会長>

 今の表現で理解できましたか。ありがとうございました。

ひとつ参考に、座長が発言したら失礼なのですが、今秦野の森林組合を含め、近隣ではヒノキが多いのですが、少し成長してくると下草が全くゼロになって、雨が降ると根っこが洗われて、表土が出て、山の地盤が荒廃してしまいます。それを防ぐためにも落葉樹、コナラ、クヌギなどを真ん中に植えることが必要です。コナラ、クヌギなどの木の実は生き物のエサにもなるので、できるだけ間に植えていこうということで、森林組合などは取り組んでいくところです。手間がかかって、雑木は太れば太るほど金にならないから、お金をかけてやって大きくなれば邪魔な木になってしまうので、経済的に考えると難しいのですが、市民あるいは県民のみなさんが、きれいな空気・おいしい空気をいただいて生活していただくために、私達山で暮らす者は良い空気を丹沢の山並みで生み出して、横浜の方に偏西風で流れていったらいいな、とそういう心を持ちながら私達山に取り組んでいる者は努力しているのを、理解していただけるとありがたいなと思います。以上です。

 

<森委員>

 ただいまの部会長さんのお話で、クヌギとかコナラを山に植えるということを湘南国際村では上山口小学校とか大楠小学校が育てまして、それを植樹しています。ですから、いろいろな方たちに参加を呼びかけるということがいいことなのかな、と思います。学校や子供たちの非常に良い環境教育になりますし、大人だけではなくお子様も加えてやられたらいかがかな、と思います。

 

<久保寺部会長>

 提案として、各市町の行政体にできれば提案させていただきながら山への関心を児童生徒にも高めてもらうということですね。秦野では県立秦野高校が学校林を持っていたのですけれど、今の生徒さんは山へ行ってなたやのこぎりを使うことが慣れてないので危険だということで、返してしまったということで、なかなか理想と現実がうまくかみ合わなくて心を痛めているところですが、丹沢の山並みを荒廃から守って、良い山にしてその結果良い空気を送り出し、良い水を生み出していくという山に育てるのが山に携わる者の責務だと思って、中村委員はそこの中に住んでおられるので、良い提言をいただきながら山を育み、私たち森林組合、ここに武委員がおられますけど、連携を取りながら努力していきますのでよろしくお願いします。

 ほかに御発言ありますか。なければ大分時間が経過ましたので、この辺で質疑を終了させていただきますがいかがでしょうか。

結構と聞こえましたので、質疑を終了とさせて頂きます。

 

続きまして「報告事項2 平成27年度ニホンジカ管理事業の実施状況について」及び「報告事項3 第4次神奈川県ニホンジカ管理計画素案について」の説明を、2件まとめて事務局からお願いします。

 

<事務局(自然環境保全課野生生物グループリーダー)>

 報告資料2、3-1及び3-2により説明

 

<久保寺部会長>

 どうもありがとうございました。それではただ今事務局から説明がございましたが、これについて御意見御質問ある方は順次御発言してください。

中村委員。

 

<中村委員>

 これまで実際にシカの管理捕獲、それから森林の整備が行われているのを見ておりますが、森林の整備が積極的に行われているところは、植生の回復など管理捕獲の効果が非常に出ています。一方、森林整備が行われていないところでは、管理捕獲をしても植生の回復はほとんど見られません。

ですから、森林整備と管理捕獲の一体化を今後も進めていただきたい。それから先ほど武委員から御発言ありましたが、県境は無理でも市町村の境で管理捕獲というものが必要だという御意見でしたが、私もまさにそのとおりだと思います。例えば境川沿いの管理捕獲の場所では、個体数の減少とともに、植生の回復が非常に顕著です。ところが、市境から逆側はほとんど管理捕獲されていません。そうしますと、そこから、こっちで減った分シカがまた来るんですよね。そうして、せっかく植生が回復してもまた隣からシカが流入しエサとして食べられてしまう、いたちごっこです。ですから、一般狩猟と違って管理捕獲の場合は、市町村域を越えた対策として進めていただきたい。

 それから、先ほど人材育成ということでハンター塾というお話がありましたけれども、そこで養成される人が来ても、一人前のハンターになるには5年10年ではとてもじゃないけれど管理捕獲するほどの人材には育たないですね。私は今いる猟友会の中のできる若い人を、例えばレンジャー、今神奈川県のワイルドライフレンジャー制度というものは人数は少ないけど、非常に大きな成果を出していますので、その制度を更に充実させていく意味でも、現在のハンターさんの中からそういう方を今の制度の中に組み込んでいって、これは職員待遇ということですから行政では非常に難しい対応かもしれませんが今、5人6人でやっているレンジャーであれば、倍の人数にしてもう少し活発に議論ができるそういう体制に持っていくことが、成果を上げる道ではないかと思います。素案の中に組み込んでいただければと思います。

 

<久保寺部会長>

 中村委員の発言について、当局御理解いただけましたか。

 今私が議員の立場で一番難しいのが、市町の行政体とレンジャー部隊をその市町の猟友会の方々と相談してやるのは、発言は簡単ですが、いざやるには熊澤委員、大変苦労していますよね。熊澤委員、それに対して何かあれば発言してください。

 

<熊澤委員>

 中村委員のおっしゃるとおりで私も新人を育成するのに結構配慮しています。一つでも仕留めればそれなりの躍動感があると思っています。1頭もまだ仕留められていない新人がぞろぞろ来ます。それを仕込むのが大変です。絶対仕留められるところに配置しても、行ってしまった、気づくのが遅かったという状況です。

レンジャーは確かに効果がありますが、数が5名と限られています。ただ猟友会の中には体力があり、あの辺の高さくらいであればまだまだ登れるメンバーも大勢いて、それなりのものを仕留める隊員も大勢いるので、常駐の職員にしなくてもいいので、効果を発揮させるためにエキスパートなメンバーをまだまだ送り出せますので、その点を御配慮いただければと思います。

 

<久保寺部会長>

臨時職員という待遇で、5人でも6人でも常駐でレンジャー部隊を構成したらどうだということで、議員の立場で聞いても簡単に「はい、分かりました」とは県議会でも市町の議会でもなかなか難しいですが、当局に勉強してもらいながら私も帰って執行部の方々の考えを聞きながら、一歩でも中村委員、熊澤委員の御提言に近づけられるように努力します。

 

<長嶋委員>

資料2の4ページの農林業被害の状況に、「シカによる林業被害は平成22年度以降、報告されていない」ということですが、人工林の被害なのか自然林被害なのか、あるいは区別がないのか、被害がないということ自体が理解できないので教えてください。

 

<久保寺部会長>

被害がないという表記ですが、長嶋委員は考えられないということなので、それに対して答弁できますか。

 

<事務局(自然環境保全課野生生物グループリーダー)>

基本的には人工林が中心になりますが、報告を求めて回答いただく経営される側の認識として被害がないというお考えの下、申告されたもので、実際は食べられることはもちろんあると思いますが、それは被害の内に入らないということで出されていないのではないかと推測します。

 

<事務局(自然環境保全センター所長)>

シカの被害額は昭和50年代や60年代、植林を多くしていた時期はありました。シカ柵を巻き対応してきたが、現在は新たに植林するのは全県でも2haや3haで、 シカ柵を巻いた上で植林している状況なので、被害額がカウントしやすい幼齢の木がないというのが1つあります。もう1つ、木の幹をはがされたりする被害はありますが、被害額の算定が大変難しいということ、当年度に発生したか判別しにくいということから、平成22年度以降被害があっても確実な報告額までには至っていないと分析しています。

 

<長嶋委員>

そういうことと推測はしています。ただ、このように文章に出ると0なのかと認識されるのが実際なのかと思っています。もう少し丁寧に説明があってしかるべき、と同時に人工林の被害だけでなく自然環境をいかに保全していくか、動物との共生をしていくかということで、自然林の数値で出すのは難しいかもしれないが、そういった被害状況もあると思いますので、補足で記載できるようならなお結構だと思います。

 

<久保寺部会長>

検討してもらえばいいですか。お願いします。

 

<武委員>

森林組合連合会として報告しなかったことを謝ります。

現状は山北の共和地区で、山の木の植種を変え、クヌギやナラを植えて早いサイクルで木がお金になるようなという考え方でスギ、ヒノキではなく14、15年で切れるクヌギやナラに植栽しています。現実には放っておくと新芽をシカに食べられ成長せず全滅します。ひとつひとつネットを巻きそれでも被害がでるのが現状です。最近のシカの食性が変わったのか、中村委員に聞きたいのですが、去年までは山北のワラビ、ウドの新芽は食べられていなかったのが、今年はワラビ、ウドいわゆる灰汁のある山菜をシカが食べ始めたのが現実です。シカの被害が何もないなど私どもの連合会が報告しなかったのは申し訳なかったですが、シカの食性が変わってきたのかどうか教えてください。

 

<久保寺部会長>

 森林組合としては、相当被害があるということでいいですか。

 

<武委員>

 はい。いいです。

 

<久保寺部会長>

 そういうことで委員には御理解いただきますので、よろしくお願いします。

 中村委員。

 

<中村委員>

 被害がないのではなく、要は報告がされていないということかと思います。

農林業に人間が生活をしていく上での生業、そこに対するシカやイノシシの畑を荒らしたりすること、それは被害という呼び方でもいいと思いますが、自然林の中で野生動物が生きていくために物を食べる、植物を食べる、木の皮を剥ぐことは被害と呼ぶべきではないと思います。これを被害と呼ぶと野生動物は食べるものがなくなります。今武委員が言われましたが、シカは食べるものが少なくなると今まで食べなかったものも食べます。それは人間も同じです。食べ物が豊富になればやはり自分が好きなものを食べます。私どもも例えばおいしいお刺身を食べたらまずいお刺身は食べたくないじゃないですか。それと同じで、それしかなければそれを食べますが、人間側に立っての被害と、野生動物が生きていくためのいわゆる食圧というものは別に考えていただきたいです。

 

<久保寺部会長>

 ありがとうございました。

 大分時間も経過していますので、それでは最後に、岩田委員。

 

<岩田委員>

 今回第4次計画になりますが、資料3-2、24ページの個体群の状況について簡単に書いてあり、各個体の個体数が若干増加している傾向があります。どうしてもシカの保護管理は個体数がメインになっていますが、推定生息数自体も問題があるということもありますし、この計画自体の大きな目標のひとつとして、健全な個体群の保護が担保されることも大切です。今後例えば、捕獲個体について感染症の状態はどうかとか、健康な個体なのかどうかとか、データを登録しても良いと思いますし、将来的にDNAを調べて遺伝的な特性など生物多様性がどの程度確保されているのかどうか、これから検討していただくようお願いします。

 

<久保寺部会長>

 提言でよろしいでしょうか。

続きまして、「報告事項4 平成27年度ニホンザル管理事業の実施状況について」及び「報告事項5 第4次神奈川県ニホンザル管理計画素案について」の説明を、2件まとめて事務局からお願いします。

 

<事務局(自然環境保全課野生生物グループリーダー)>

 報告資料4、5-1及び5-2により説明

 

<久保寺部会長>

 ただいま事務局から説明がありましたが、御意見御質問がありましたら御発言をお願いします。

 

<田村委員>

 1点伺います。最近テレビやニュースで気になるのは人的被害が増加しているというところです。報告書にもあるとおり、被害が増加傾向にあるという中で、第4次計画まで来ていますが人的被害は増加傾向にあります。減少は第何次まで行けば行われるのか、第4次計画まで行っている中、ある程度成果を出さないといけないのかと思いますが、第何次まで続いていくのかというところを具体的にお伺いしたいなと思います。

 

<事務局(自然環境保全課野生生物グループリーダー)>

生活被害や人身被害については、根絶というところを第3次計画でも協議していましたが、引き続き第4次計画でも目標にしていますので、第4次計画中に根絶に向けて取組を進めていきます。そのために生息域も、現在街中にシフトして混み合っているので、生息域自体を山の方に変えていき、適正な配置を通じて被害を減らす、根絶に向けていきたいと考えています。

 

<田村委員>

結局はいたちごっこですかね。行政としてこたえるのは難しいかもしれませんが、実際メディアで見ていても、なかなか減っていかない状況が続いていて、町の人や観光客にも影響があると考えると、ある程度そろそろ、第4次計画まできているので数字を減らさないといけないと思います。今意見を求めても難しいところもあると思いますが、第4次計画まできてしまっているので、第4次計画で数字が減る傾向に行くようにしっかり対策をとっていただきたいと要望します。

 

<久保寺部会長>

 要望でよろしいですか。

 

<田村委員>

はい。

 

<久保寺部会長>

はい。長嶋委員。

 

<長嶋委員>

シカと同じで県域を移動するので、農業被害が前年度に比べ27年度は減ってきたということですが、現実的には林業の部分と同じような、調査がどこまで協力があったのかという部分があるのだろうと思います。そして、第3次計画まで管理計画をやっていただいて、根絶はなかなか難しいと思いますが、取組のおかげで農業被害が減っているかは別にして、増えていないのも現実だと思います。これには農業者として感謝をすると同時に、そういった理解を、被害を受けた方にも認めていただきたいなと思っています。ただそれでいいのかというと、より一層被害が出ないように、あるいは農業、林業、人が住むようなところに、人的被害も含め、被害が出ないような取組を強化していただきたいとお願いします。

 

<久保寺部会長>

 要望でよろしいですか。

 

<長嶋委員>

はい。結構です。

 

<久保寺部会長>

 もし御発言がほかにあれば。

 早稲田委員。

 

<早稲田委員>

シカもサルもPDCAサイクルを取り入れていますが、PDCAが見えにくいのではないかと感じます。捕獲数については成果が上がっているかもしれませんが、全体で減っているのかどうかもなかなか見えにくい部分があります。そういった中で農業被害は前年度より減ったという話もありますが、全体で見た場合、人身被害は増えている。全体ではどうなのかもう少し見えやすい形で出していただかないと、評価しにくいと感じました。鳥獣被害対策については税金から2億円くらいの対策費を入れていますので、県民に分かりやすく、対策が効果を出しているということを見せていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 

<久保寺部会長>

 当局から御発言をどうぞ。

 

<事務局(自然環境保全課野生生物グループリーダー)>

見えにくいことですが、ひとつの要因としては、サルは捕獲イコール対策の全てということではなく、群れを成して移動する、生息域も山にいたり人里に近いところにいたり、山の状況に生息が左右されることもあるので、捕獲も重要な柱の一つです。ただそれだけではなく、里に鳥獣を呼び寄せないようにするような工夫、エサを求めてやってくるので里に寄り付きにくい環境整備や、山に居つきやすいようにするような山の整備、これは大変時間がかかる話ですが、山に生息する整備、それらが一体となって結果が徐々に出てくるものなのかと思います。またいつ結果がでるのという話になるかもしれませんが、鳥獣の行動自体が自然に左右されるということや、いろいろな対策を組み合わせて、長いスパンでやっていかなければいけないので非常に見えにくいものになっていると思いますので、解りやすい表現について工夫してまいります。

 

<早稲田委員>

ぜひ工夫していただきたいのと、実際鳥獣についてヤマビルの被害も発生しています。県民に被害が減らない、増えている中でこれだけの予算を投じているのが本当に効果が出ているのか、という疑問を抱かざるを得なくなってしまいます。県外からの流入もあり動物は動いているので大変な御苦労だと思いますが、そこは工夫して実効性のあるものをお願いしたいです。今まで以上に科学も進歩しており、特に神奈川県ではロボットも火山対策についても使われていますし、そうした工夫を踏まえて新しい一手を打っていただきたいと要望します。

 

<羽山副部会長>

サルの部会長を務めているので補足します。被害対策の効果が見えにくいのはまさに御指摘の通りで、それは今までに十分に示せなかったことを反省して、報告資料5-2、ニホンザル管理計画素案の13ページ、ここが第3次計画までと大きく変わりました。被害対策はサルに限らずほとんどの獣がそうですが、きちんと対策をやれば確実に被害は減るので、どこできちんとやっていて被害が減っていることを把握するために、集落単位で生息状況、被害状況、対策状況この3点について地図化をし、解析をして、成果を見える化する、ということを今回から打ち出しました。ですからきちんとやっていないところは被害が増えます。そこが今回これでクリアになると思うので、もう少し時間をいただければと思います。当然こういうことを進めていく上では行政職員の専門技術者が欠かせません。現在、サルに関しては鳥獣被害対策防除専門員という年間100日のいわばバイト扱いの人が中途半端にやっている状況なので、この状況では決して被害はなくせません。これを常勤化していく形で人材の確保、配置が不可欠だろうと思います。

 

<久保寺部会長>

専従で取り組める人を1人か2人当局に何とか確保してほしいというのが、副部会長の熱い思いだそうですので、検討のほどお願いします。

このあたりで報告事項4、報告事項5の質疑を終わりにさせていただきまして、次の報告事項に移りたいと思いますが、よろしいでしょうか。

それでは「報告事項6 第12次神奈川県鳥獣保護管理事業計画の策定について」の説明を事務局からお願いします。

 

<事務局(自然環境保全課野生生物グループリーダー)>

 報告資料6により説明

 

<久保寺部会長>

それでは、ただ今事務局から説明がありましたが、これについて、御意見、御質問のある方は、順次御発言ください。

岩田委員。

 

<岩田委員>

2ページ目、アナグマについて、加害鳥獣としてのアナグマに関するデータ、例えばどのような被害がでているか教えていただきたい。

 

<事務局(自然環境保全課野生生物グループリーダー)>

被害の内容としましては、農作物というよりも、土手を壊すなどという事柄がほとんどです。

 

<久保寺部会長>

 ほかに御質問のある委員いらっしゃいますか。

 中村委員。

 

<中村委員>

先ほど話にありました、専門の方は職員の中からでもいいと思います。神奈川県では丹沢大山の自然回復だけでなく、水源の事業であるとか、丹沢の自然環境に関する事業、森林に関する事業などが展開されているわけですが、林業技術者以外は専門の知識を持った人がそこの場所にいない。例えば具体的な話をすると、自然環境保全センターの研究部門にも、水、土、植生などの専門官はいますが、森林の会議をするに当たって、一番重要な部分の野生動物の専門官がいません。シカであるとかサルであるとか、野生動物の専門官を職員の中からそこに当てるだけで、例えばこの第4次計画を立てるに当たっても、かなり中身のあるものになるのではないかと思います。

外部登用できるのであればそれでも構いませんが、内部から出すことを検討してもらいたい。

 

<久保寺部会長>

中村委員の御発言は、専門的に取り組める方を臨時でもいいが、それが難しければ当局のスタッフから担当を決めて取り組んでもらえればいいのではないかと、柔軟的な御提言ですが、検討していただくことをお願いします。

これを持ちまして全体の質疑を終了させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

それでは、以上をもちまして平成28年度第1回神奈川県自然環境保全審議会自然保護部会の会議を閉会とさせていただきます。

委員のみなさん、積極的な御発言に心から感謝します。ありがとうございました。

 当局のみなさん、一生懸命答弁していただき、ありがとうございます。

 これをもって閉会といたします。

会議資料

次第 [PDFファイル/5KB]

報告資料1-1 第3期丹沢大山自然再生計画素案について [PDFファイル/99KB]

報告資料1-2 第3期丹沢大山自然再生計画素案(案) [PDFファイル/842KB]

報告資料2 平成27年度ニホンジカ管理事業の実施状況について [PDFファイル/213KB]

報告資料3-1 第4次神奈川県ニホンジカ管理計画素案について [PDFファイル/52KB]

報告資料3-2 第4次神奈川県ニホンジカ管理計画素案(案) [PDFファイル/1.31MB]

報告資料4 平成27年度ニホンザル管理事業の実施状況について [PDFファイル/303KB]

報告資料5-1 第4次神奈川県ニホンザル管理計画素案について [PDFファイル/16KB]

報告資料5-2 第4次神奈川県ニホンザル管理計画素案(案) [PDFファイル/149KB]

報告資料6 第12次神奈川県鳥獣保護管理事業計画の策定について [PDFファイル/89KB]

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