防寒用シート等の保温性テスト

掲載日:2014年6月20日
 自然災害や震災等の被災により、日常生活が困難な状況に見舞われた際、防寒用シート、いわゆる「エマージェンシーシート」や「サバイバルシート」と呼ばれるアルミ素材等で作られた簡易な構造のシートが利用されるようになりました。交通機関(鉄道・バス事業者等)や自治体、学校現場等においても、災害に備えた備蓄品の一つとして常備されるようにもなってきています。
 防寒用シートは、冬場であれば体温低下を防ぎ、夏場であれば日差しを遮るといった機能を期待して使用されるものと思われます。そこで今回、防寒用シート等の保温性について調査を実施しましたので、その結果についてお知らせします。

1 調査の概要

(1)調査対象品:
  防寒用シート等 15件
  (内訳)シート7件、毛布4件、寝袋タイプのシート2件、カバー1件、コート1件

(2)調査(テスト)項目
  防寒用シート等の保温性 (JIS L 1096:2010保温性A法(恒温法))
  また、参考として別に保温力の快適さの基準であるclo(クロー)値(以下「クロー値」という)を求める。
 1clo=気温21.2℃、湿度50%以下、気流10cm/s の室内で静かに椅子に座っている人が快適に感じる程度の保温力

(3)調査期間
  平成25年12月から平成26年 3月まで

(4)検査機関
  一般財団法人日本繊維製品品質技術センター(キューテック) 東部事業所

2 調査結果及び考察  

試験結果は表1のとおりでした
表1 防寒用シート等の保温率及びクロー値
番号種類素材等表示

保温率

(%)

(参考値)

クロー値

価格帯*1

(1枚あたり)

シートアルミ4層構造*244.30.54
シートアルミシート49.30.65
シートアルミ蒸着*3PET52.20.74
シートアルミ蒸着PET(PETコーティング)52.30.74
シート透湿性高密度ポリエチレン54.00.79
シートアルミ蒸着ポリエステル59.80.99
シートアルミ蒸着ポリエチレン63.11.14
毛布(ひざ掛け)ウール100%36.00.38
毛布ポリエステル100%55.20.82
10毛布ポリエステル100%73.21.82
11毛布アクリル100%77.22.26
12寝袋スーツ

(表面)ポリエチレン、アルミニウム

(裏面)ポリプロピレン不織布

59.30.98
13寝袋タイプシートアルミ蒸着PET60.31.01
14防災コートポリエステル100% 撥水コーティング加工40.60.46
15防寒カバー(表面)ナイロン(裏面)ポリエステル55.60.84
*1 価格帯(円) : ア 500以下、イ 501から1,000、ウ 1,001から2,000、エ 2,001から3,000、オ 3,001から4,000、カ 4,001から5,000、キ 5,001から6,000、ク 6,001から7,000、ケ 7,001から8,000、コ 8,001から9,000
*2 アルミ4層構造 : 不織布、透明ポリエチレンフィルム、アルミ、透明ポリエチレンフィルム
*3 蒸着 :金属や酸化物などを蒸発させて素材の表面に付着させる、表面処理あるいは薄膜を形成する方法の一種

○今回のテスト結果では、価格の違いによる保温率との相関は認められませんでした。また、保温率が高いものほどクロー値も高い傾向がみられました。

3 消費者へのアドバイス  

○携帯可能な防寒用シートは、寝具としての毛布には保温率の点では劣るものの、緊急時の防寒具としては役立つものと思われます。
○シートには二人用のものや、寝袋タイプのものなどいろいろな形態のものがあります。購入の際は、使用目的にあわせた大きさや形態を選ぶようにしましょう。また、保温性や快適性についてメーカーに確認するのもよいでしょう。
○今回テストしたシートでは、価格と保温率の間に特に相関はありませんでした。「エマージェンシー」や「サバイバル」をうたったシートを選択する場合は、価格にとらわれず使用しやすいものを選ぶことをお勧めします。

4 消費生活相談は、消費者ホットライン188番をご利用ください

188
神奈川県

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