柔軟剤のにおいの強さの比較調査

掲載日:2012年6月27日

1 目的

 隣家で使用している外国製柔軟剤の強い臭いで体調を崩したとの相談が寄せられた。化学物質との因果関係や発生の仕組みについては、未解明の部分が多い状況であるが、化学物質過敏症等の発症に関係する可能性も懸念される。
 においの感じ方や、そのにおい物質に対する反応には個人差がかなりある。そこで、国産及び外国産の柔軟剤のにおいの強さを比較調査し、消費者に情報提供を行う。

2 調査期間

平成23年1月から2月まで

3 調査機関

日本認証サービス株式会社

4 調査内容

(1)調査に使用した商品

  洗濯用柔軟剤     15件

  〈内訳〉 国産  8件(検体1から8)

      外国産  7件(検体9から15)
(2)調査内容

 柔軟剤の類似度*1、臭気寄与度*2及び臭気指数相当値*3により、においの強さの比較を行う。

*1 類似度:においの質を表す。9種類の基準ガス(詳細については参考欄参照)に対し、試料のにおいがどの程度類似しているかを0から100で数値化したもの。値が大きければ(より100に近ければ)基準ガスと類似性が高いとされ、類似性がない場合には0となる。

*2 臭気寄与度:系列別のにおいの強さを表す。におい強度情報と各基準ガスの官能的感度(嗅覚閾値)で補正し、人の鼻での感じ方に近づけたもので、臭気指数相当値でにおいの強さを数値化したもの。

*3 臭気指数相当値:総合的なにおいの強さを表す。におい識別装置で測定したサンプルガスのにおいの強さを臭気指数に相当する値として数値化したもの。
【臭気指数:悪臭防止法で規定された臭気強度の表示方法で、測定したにおいを段階的に希釈して、官能試験により、においが無くなったと判断された時の希釈倍率(臭気濃度)から算出した値】 

(3)調査方法

 柔軟剤を各々の使用量の目安にあわせて、実際の洗濯時と同じ濃度になるように希釈調整し、臭気分析用のサンプルバッグに希釈溶液1mℓを加え、窒素ガスで袋内を置換した後、室温で約40分間静置した。袋内のガスのにおいについて、島津製作所製におい識別装置FF-2Aを用いて60秒間捕集し、測定を実施した。

 結果の解析は、装置付属の解析ソフトを用いて、基準ガスに対する類似度、臭気寄与度及び臭気指数相当値を算出し、検体間の比較を行った。

 においの系統は、硫化水素、硫黄系、アンモニア、アミン系、有機酸系、アルデヒド系、エステル系、芳香族系、炭化水素系の9系統とした(詳細については参考欄参照)。

5 調査結果

(1)類似度
 におい系統として、硫黄系、アルデヒド系、エステル系、芳香族系、炭化水素系では、検体間に大きな差異が見られた。

(2)臭気寄与度
 全体的に、各におい系統の臭気寄与度は、検体間の差異が大きかった。

(3)臭気指数相当値
 臭気指数相当値が一番大きかった検体には「香りが強いタイプ」の表記、また臭気指数相当値が一番小さかった検体には「微香タイプ」と記載があったが、全体的に大きな差異は見られなかった。今回の調査では、臭気指数相当値が最大の製品及び最小の製品はいずれも国産の製品であり、特に外国産が強いにおいであるという結果にはならなかった。

 

 

  表1 臭気指数相当値

グラフ

6 消費者への注意事項


(1)商品選択に当たっては、好みの香りのほか、自社のホームページに製品の香りの強さを掲載しているメーカーもあるので参考にする。

(2)今回調査した全ての製品に使用量の目安が記載されていた。全体的に大きな差異は認められなかったものの、においの種類や強さの感じ方には個人差があるため、使用量は目安に基づいて使用すること。同じにおいを快く感じる方、不快に感じる方がいることから、使用に際しては、過度にならないよう注意することも必要と思われる。

(3)今回の調査では、実際に衣類を洗濯しての比較は行っていない。衣類の種類や繊維の種類によって検査値が変わることも考えられる。

(4)身体に変調を感じた時は、早めに医師に相談することが望ましい。

=参考=

9種類のにおい系統の別と基準ガス及びそのにおいの感じ方の例は次のとおり

におい系統

基準ガス

においの感じ方の例

硫化水素

硫化水素

温泉臭、腐卵臭

アンモニア

アンモニア

アンモニア臭

硫黄系

メチルメルカプタン

タマネギの腐敗臭

アミン系

トリメチルアミン

魚介類の生臭さ

有機酸系

プロピオン酸

チーズの発酵臭、酸敗臭

アルデヒド系

ブチルアルデヒド

酸敗臭、焦げ臭

エステル系

酢酸ブチル

接着剤のようなにおい

芳香族系

トルエン

ガソリンのようなにおい

炭化水素系

ヘプタン

弱いロウのにおい

7 消費生活相談は、消費者ホットライン188番をご利用ください

188
神奈川県

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