こんな消費者トラブルが急増-神奈川県内における消費生活相談概要(平成28年度)

掲載日:2017年7月20日

平成28年度 神奈川県内における消費生活相談概要のポイント

平成28年度に神奈川県内の消費生活センター等で受け付けた消費生活相談総件数(苦情・問合せ)は69,240件(前年度比2,375件<3.3%>減少)、このうち苦情相談は64,601件(前年度比2,671件<4.0%>減少)でした。ここ数年は、年間7万件前後の高水準で推移しています。
また、消費生活センター等に相談した結果、被害の未然防止やその被害の回復が図られた金額(救済金額)は約45億円となっています。

苦情相談品目別1位は「デジタルコンテンツ」

苦情相談品目別1位は「デジタルコンテンツ」の13,043件(前年度比2,357件<15.3%>減少)です。実在するコンテンツ配信業者名で、身に覚えのない有料情報サイトの未納料金を請求される「架空請求」や、無料とうたうアダルトサイトをクリックしたら高額な会費を請求される「ワンクリック請求」などの相談が寄せられています。

健康食品や化粧品で「お試しのつもりが定期購入」の相談が急増

インターネット通販で「お試し500円」等の広告を見て注文したところ、定期購入契約になっていたとの相談が多く寄せられており、「健康食品」が前年度比654件(51.4%)増加、「化粧品」が前年度比299件(45.2%)増加となっています。

高齢者(契約当事者が65歳以上)の相談は依然高水準

高齢者の苦情相談件数は17,820件でした。苦情相談件数に占める割合は27.6%で、4分の1以上が高齢者の相談となっています。高齢者では「公社債」「株」等の金融関連商品、原野商法の二次被害の高額取引に係る相談が多く寄せられています。

若者(契約当事者が30歳未満)の相談の特徴として、「電子商取引」「SNS」「サイドビジネス商法」

若者の相談の特徴として、インターネットでの取引(電子商取引)が多くなっています。「SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)」をきっかけに消費者トラブルにあう状況が見られるほか、手軽に高収入が得られるとうたう「サイドビジネス商法」などの相談が多く寄せられています。

1 消費生活相談状況

神奈川県内の消費生活センター等で受け付けた相談総件数(苦情・問合せ)は69,240件で、前年度と比べ2,375件(3.3%)減少しています。
相談総件数のうち、苦情相談は64,601件で、前年度と比べ2,671件(4.0%)減少しています。

単位:件
 苦情問合せ相談総件数
平成28年度(A)64,6014,63969,240
平成27年度(B)67,2724,34371,615
増減(A-B)-2,671296-2,375
前年度比(A/B)96.0%106.8%96.7%

 

【相談総件数の推移】

相談総件数の推移を棒グラフで示したもので、平成28年度は69,240件であった。

2 苦情相談の概要

(1)品目別

苦情相談の多い品目 「デジタルコンテンツ(注意1)」が1位

  • 1位は「デジタルコンテンツ」の13,043件で、前年度と比べ2,357件(15.3%)減少したものの、苦情相談全体の20.2%を占めています。
    実在するコンテンツ配信業者名で、利用した覚えのない有料情報サイトの未納料金を請求されるなどの「架空請求」の相談が、依然高止まりの状況となっています。また、無料をうたうアダルトサイトをクリックしたところ、高額な会費を請求される「ワンクリック請求」の相談も引き続き寄せられています。
  • 2位は「不動産貸借」の3,056件で、前年度と比べ60件(1.9%)減少しています。賃貸アパートの退去時の原状回復や敷金精算に関する相談などが寄せられています。

(注意1)「デジタルコンテンツ」とは、携帯電話やパソコン等からインターネットを通じて得られる情報

増減の目立つ商品等

  • 苦情相談の多い上位15品目で、増加率が最も高いのは6位の「健康食品」の1,926件で、前年度(1,272件)と比べ654件(51.4%)増加しています。「インターネット通販で初回お試しのつもりで申し込んだところ、実は定期購入契約だった」という相談が多く寄せられています。
    また、「お試しのつもりが定期購入契約だった」との相談は、11位の「化粧品」(961件、前年度比299件<45.2%>増加)でも寄せられています。
  • なお、圏外ながら、21位の「海外パックツアー」が432件で、前年度(83件)と比べて349件(420.5%)増加と急増しました。これは、格安旅行事業者が倒産したことが影響したと思われます。
【平成28年度 苦情相談の上位15品目<前年度比較>】

品目

[相談総件数]

平成28年度

[64,601]

平成27年度

[67,272]

前年度比

96.0%

デジタルコンテンツ13,04315,40084.7%
不動産貸借3,0563,11698.1%
工事・建築2,6192,69197.3%
商品一般2,5432,488102.2%
インターネット接続回線2,1492,40989.2%
健康食品1,9261,272151.4%
携帯電話サービス1,6481,583104.1%
役務その他サービス (注意2)1,2711,256101.2%
修理サービス984940104.7%
10フリーローン・サラ金9711,14185.1%
11化粧品961662145.2%
12四輪自動車926802115.5%
13テレビ放送サービス760611124.4%
14モバイルデータ通信740658112.5%
15相談その他 (注意3)724684105.8%
 (参考)   
16興信所664436152.3%
21海外パックツアー43283520.5%
23クリーニング37750375.0%

 

(注意2)役務その他サービス:公的機関等を装って、流出した個人情報等の削除を持ちかけるなどの相談

(注意3)相談その他:労働相談や経営相談など消費者問題以外の相談

(2)年代別

1位は40歳代、2位は50歳代

  • 契約当事者(注意4)を年代別にみると、最も件数の多いのは「40歳代」の11,470件(構成比17.8%)です。2位は「50歳代」の9,648件(14.9%)、3位は「60歳代」の9,392件(14.5%)と続きます。
  • 前年度と比べ「50歳代」と「80歳以上」で件数が増加しました。また、高齢者(注意5)の苦情相談は依然高水準となっています。

(注意4)「契約当事者」には、実際に取引をした者のほか、事業者から勧誘や不当な請求を受けた者も含みます。

(注意5)「高齢者」は契約当事者が65歳以上の者

【平成28年度 苦情相談の契約当事者年代別件数<前年度比較>】

年代別件数の前年度との比較を棒グラフで示したもので、平成28年度は40歳代、50歳代、60歳代の順であった。

【平成28年度 苦情相談の契約当事者年代別件数及び構成比】

年代別件数及び構成比を円グラフで示したもの

3 特徴的な苦情相談

(1)「高齢者」の苦情相談

高齢者(契約当事者が65歳以上)の苦情相談は依然高水準

  • 高齢者の苦情相談件数は17,820件で、前年度と比べ7件増加しました。県内の苦情相談件数が減少する中での増加であり、依然高水準で推移しています。
  • 苦情相談に占める高齢者の割合は27.6%で、県内の65歳以上の人口構成比(24.0%)を上回り、苦情相談全体の4分の1を超える状況となっています。
【高齢者の苦情相談件数の推移】
区分平成26年度平成27年度平成28年度前年度比
高齢者の苦情相談件数(A)18,30717,81317,820100.0%
苦情相談件数(B)67,27967,27264,60196.0%

苦情相談件数に占める

高齢者の相談の割合(A)/(B)

27.2%26.5%27.6%1.1ポイント増

神奈川県の人口における

65歳以上の割合 (注意6)

22.5%23.4%24.0%0.6ポイント増

(注意6)神奈川県年齢別人口統計調査による(各年1月1日現在)

高齢者の相談の占める割合が高い品目

  • 平成28年度の高齢者の相談の占める割合が高い品目を抽出したところ、「公社債」「株」「ファンド型投資商品」といった金融関連商品のほか、「山林」といった原野商法の二次被害の高額取引に係る相談が多く寄せられています。
【高齢者の相談の占める割合が高い品目】
  

高齢者の占める割合(%)

高齢者(件)

全体(件)

主な相談内容
公社債84.1%122145債券を購入する権利がある、債権を譲ってほしいなどの不審な電話がある。
山林81.5%123151過去に購入した山林を買いたいとの事業者と契約したが、別の土地を買わされたようだ。
老人ホーム77.4%130168老人ホームの優先入居権がある、権利を譲ってほしいなどの不審な電話がある。
74.8%107143以前に未公開株を購入したが、未だに上場されない。
駆除サービス72.2%96133無料でシロアリを点検すると訪問してきた事業者と高額な契約をさせられた。
社会保険65.9%110167市役所を名乗り、医療費の還付があるとの電話があった。
建物清掃サービス62.4%128205排水管高圧洗浄のチラシが入っていたが、信用できる事業者か。
ファンド型投資商品54.5%187343新ビジネス、太陽光等への投資で儲かると言われ出資したが出資金が返金されない。
ふとん類53.6%140261高額の親が訪問業者から次々と高額なふとん類を契約した。どうすればよいか。
10固定電話サービス52.3%196375IP電話や光回線に切り替えると電話代が安くなるとの電話があった。信用できるか。

 

(2)「若者」の苦情相談

若者(契約当事者が30歳未満)の苦情相談は減少傾向

  • 若者の苦情相談件数は7,411件で、前年度と比べ642件(8.0%)減少しました。
【若者の苦情相談件数の推移】
区分平成26年度平成27年度平成28年度前年度比
若者の苦情相談件数(A)8,3258,0537,41192.0%
苦情相談件数(B)67,27967,27264,60196.0%

苦情相談件数に占める

若者の相談の割合(A)/(B)

12.4%12.0%11.5%0.5ポイント減

 

若者に関する苦情相談の販売方法・手口別(注意7)上位10位(苦情相談全体との比較)

  • 販売方法・手口別1位は「電子商取引」となっています。
  • 苦情相談全体と比較して、若者に特徴的なものとしては、消費者トラブルのきっかけとして挙げられる「SNS」のほか、副業で手軽に高収入が得られる、お小遣い稼ぎの方法を教えるといった「サイドビジネス商法」が上位となっています。
【若者に関する苦情相談の販売方法・手口別上位10位】

販売方法・手口件数
電子商取引3,144
SNS432
サイドビジネス商法388
無料商法362
家庭訪販349
電話勧誘195
二次被害137
クレ・サラ強要商法133
紹介販売133
10販売目的隠匿128

 

【苦情相談全体の販売方法・手口別上位10位】

販売方法・手口別件数
電子商取引20,947
家庭訪販5,877
電話勧誘5,404
無料商法2,238
身分詐称1,287
SNS1,136
二次被害1,048
サイドビジネス商法883
点検商法702
10販売目的隠匿552

 

(注意7)「販売方法・手口」は、「全国消費生活相談情報ネットワークシステム(PIO-NET)」の「内容等キーワード」の定義による。複数選択可能なため、件数の計は相談件数と一致しない。

(注意8)「消費生活相談概要」は、「全国消費生活相談情報ネットワークシステム(PIO-NET)」のデータベースを基に作成しています。

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このページの所管所属は 県民局 くらし県民部 消費生活課 です。