平成28年度第1回労働審議会審議結果

掲載日:2016年9月30日

様式3-1

「審議結果」

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

神奈川県労働審議会

開催日時

平成28年8月8日(月曜日) 10時00分から12時10分

開催場所

横浜STビル ハローワークセミナールーム

(役職名)出席者

学識経験者委員:
 (会長)内藤恵、(副会長)青野覚、青山圭一、河本文雄

労働者代表委員:
 黒沢一夫、佐藤進、吉坂義正

使用者代表委員:
 秋山桂子、槻山裕之、松村俊幸、村木薫、吉水啓子

次回開催予定日

平成28年11月頃

問い合わせ先

労政福祉課  担当者名 真垣
電話番号 045-210-5739

ファックス番号 045-210-8873

フォームメール(以下をクリックすると、問い合わせフォームがご利用いただけます。)

産業労働局労働部労政福祉課

下欄に掲載するもの

  • 議事録

議事概要とした理由

審議(会議)経過

<巴労政福祉課長>

 本日はお忙しい中、平成28年度第1回神奈川県労働審議会にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。

 私は、当審議会の幹事をしております労政福祉課長の巴でございます。

 さて、本日の審議会には、学識経験者委員3名、労働者代表委員3名、使用者代表委員5名で、計11名の委員の方にご出席いただいております。神奈川県労働審議会規則に定められた要件を満たし、成立しておりますことをご報告申し上げます。

 なお、本日は、県から吉川産業労働局労働部長、本審議会幹事の、宮坂雇用対策課長、産業人材課長の代理として、西村産業人材課副課長が出席させていただいております。

それでは、吉川労働部長より皆様に、一言ご挨拶申し上げます。

 

<吉川労働部長>

 みなさん、おはようございます。

 お暑い中、お忙しい中、ありがとうございます。

 当審議会は「神奈川県における今後の若年者雇用対策」ということで昨年8月から審議をお願いしております。

 これまで、労働政策研究・研修機構の小杉先生をはじめ、いろいろとお話を伺ってきておりますが、4回目の本日は、このSTビルの中で、神奈川労働局と私ども神奈川県、そして、横浜市の若者サポートセンターなどの施設を一体的に運営していますので、その状況を御視察いただきたいと考えております。

 神奈川県の雇用につきまして、有効求人倍率は、昨年の12月から1を超えまして、今、1.08まで回復しております。

 ただやはり、ミスマッチといいますか、人が足りない分野、介護ですとか、土木の鉄筋ですとか型枠工ですとか、人の足りない部分というのが非常に多いというところと、事務系ですと、非常に応募が多くて、なかなか就労に結びつかないということもございます。

 特に若者の、ここで若者と言っている39歳までの方たちというのは、1990年代、就職氷河期の方たちを対象としているわけですけれども、その方たちが非正規で、キャリアを積まずに来ているということが課題だと、2回目の講演でもお話があったところですが、そういったところのマッチングを、県のキャリアカウンセリングと、ハローワークの就労支援とが中心になって対応をしていると思っておりますが、具体的なキャリアカウンセリングの内容については、それぞれ課題があるのかという感じがいたします。そういったことを徐々に改善をしていって、若者たちが、将来、年金をちゃんと支払って家庭を維持できるような雇用を目指していく必要があると考えております。

 今後の改善については、こちらの審議会でご議論いただいたものを適切に施策化していくということが、ひとつの大きな目的だろうと思いますので、ぜひ、そういったことを前提にいたしまして、ご審議を進めていただければと思っております。

 後ほど、巴の方からご相談申し上げますが、審議日程につきましても、早く施策化をしたいということもございますので、少し早めさせていただきたいということと、次にやはり、知事も「人生100歳時代」と言っておりますが、今後、65歳以上の高齢者の就労についても、非常に考えていかないと、団塊の世代がもうその時期に入りますので、そういったところも視野に入れていかなければいけないという危機感も、私どものほうにあるものですから、ちょっと御無理を申し上げることもございますが、ぜひ、そちらのほうもよろしくお願いいたしたいと思います。

 本日は、よろしくお願いいたします。

 

<巴労政福祉課長>

 ここで、本日、視察をさせていただきます、この横浜STビル内の各施設を総括されています方をご紹介いたします。

 横浜公共職業安定所の、下澤雇用対策部長です。

 

<下澤雇用対策部長>

 ハローワーク横浜の雇用対策部長をしております、下澤と申します。今日はよろしくお願いいたします。

 

<巴労政福祉課長>

 続きまして、かながわ若者就職支援センターの、佐治統括マネージャーです。

 

<佐治統括マネージャー>

 かながわ若者就職支援センター、佐治と申します。今日はあとで御案内させていただきます。よろしくお願いいたします。

 

<巴労政福祉課長>

 横浜新卒応援ハローワークの、渡辺統括職業指導官です。

 

<渡辺総括職業指導官>

 渡辺です。よろしくお願いいたします。

 

<巴労政福祉課長>

 では、視察に先立ちまして、施設の概要について、ご説明をいただきます。それでは、下澤様、どうぞよろしくお願いいたします。

 下澤様は、このSTビル全体に関しましても、就労関係の統括をされておりまして、本日の視察にあたりまして、多大なご助力をいただいております。

 

<下澤雇用対策部長>

 本日はスマイルワークにお越しいただきありがとうございます。

 このスマイルワークといいますのは、従来からこの施設に、国や県、市の就労支援にかかわる施設が入っておりまして、それぞれで業務を運営していたところですが、利用者の方の、自分がどこを利用してよいかわからないという声もありまして、各施設で役割分担を定め、連携をとって運営していきましょうと、平成24年に、この施設の総称「スマイルワーク」と、名前がつけられました。名前をつけてくださったのは、黒岩県知事さんです。

 現在も、年に2回の情報交換会議や、毎月、施設によってはミーティングを行うなどして連携をとって運営をしております。

 本日の審議会は、若者就労支援がテーマになっているようですが、若者以外の、子育て中の方などに向けた施設もありますので、あわせてご紹介させていただきます。

 まず、このビルの1階に、「ハローワークプラザよこはま」があります。特徴としましては、求人の検索や職業相談や職業紹介のみを扱っている施設です。通常ハローワークといいますと、雇用保険や職業訓練などの業務もあるのですが、こちらは職業相談や職業紹介のみを扱っています。

 開庁時間も、普通のハローワークより長く、朝8時半から夜の7時まで、土曜日につきましても、時間は10時から5時までですが、毎週開庁しております。

 また、横浜の駅からも近いということもありまして、在職中の方が多くみえるということが、特徴となっております。

 この「ハローワークプラザよこはま」では、スマイルワークの各施設のご案内もしております。

 ここでは、基本的には自分で求人を検索して探して、その求人に対して相談を行うという形で運営をしていますので、自分ではどうやって探せばいいのかわからないだとか、自分に何が向いているのかわからないといった方については、他の施設をご案内しています。

 続きまして3階には、「よこはま若者サポートステーション」があります。

 こちらの利用対象者は39歳までの方で、働きたいのだけれど働くことに自信がないとか、不安があるとか、一歩踏み出せないといった方が、利用されています。こちらは個別相談が中心で、同じ担当がずっと継続して相談をしています。

 個別相談と同時に、様々なプログラムも準備されておりまして、たとえば、自分に自信をつけることを目的としたものや、職場体験のプログラム、また、ずっと家に閉じこもっていた方が多くいらっしゃいますので、身体を動かすストレッチ体操などのセミナーなど、多彩なものが準備されています。

 こちらで、就職する気持ちになり、就職活動を行うことになった場合は、5階にあります「かながわ若者就職支援センター」の中にありますハローワークや、16階にあります「新卒応援ハローワーク」に案内をされて、求職活動に入るという流れになっています。

 今年度、サポステ、サポステというのは「サポートステーション」の略称になりますが、こちらの利用者は全国的には減少しているそうですが、横浜のサポステについては、昨年度とだいたい同じくらいの利用者があり、横ばいで推移しているそうです。相談の予約を取るときには電話をいただくのですが、だいたい一週間から10日後ぐらいの予約が取れると聞いております。

 続きまして、5階の「シニア・ジョブスタイルかながわ」です。

 こちらは、40歳以上の方を対象とする施設です。この部屋には、県の施設と国の施設が同居しておりまして、まず、キャリアカウンセリングを神奈川県のほうで実施します。就職活用のアドバイスや、履歴書の添削などの相談ができます。

 そして、求職準備が整った方について、併設されているハローワークのコーナーで、求人検索、職業相談、紹介という流れになります。

 これらを同じフロアで一括して行うことができますので、利用者の方には好評を得ております。

 また、曜日によっては、これは神奈川県の事業なのですが、税金や年金の相談、起業や創業の相談をしています。また、生活支援相談といいまして、生活支援の貸付制度や公営住宅に関する情報提供も、行っているところです。

 続きまして、同じ5階の「かながわ若者就職支援センター」です。

 こちらでは、新卒と、既卒3年以内の方を除く、39歳までの方が対象となります。

 こちらもキャリアカウンセリングを行う県の施設と、職業相談や紹介を行うハローワーク、国の施設が同居しております。

 どんな仕事で探したらいいかわからないとか、応募書類の作り方がわからないといった方が、まず、キャリアカウンセリングを受け、準備の整った方から、ハローワークのほうに来ていただいて、求人検索や職業相談、紹介を行うという形になっております。

 続きまして、16階のほうにまいります。

 16階には、「横浜新卒応援ハローワーク」があります。

 こちらは、大学、短大、専門学校等に在学中の方と、既卒、卒業して3年以内の方を対象としております。

相談窓口が10ありまして、ジョブサポーターという専門相談員が、予約制、担当者制をとって、一貫した支援を行っております。セミナーもいろいろと行っておりまして、面接対策や、応募書類の作成、ビジネスマナーやグループディスカッションなどのセミナーを多彩なメニューで開催しております。

 そしてもう一つ、16階に「マザーズハローワーク横浜」があります。

 こちらは、子育てと仕事の両立を応援するハローワークです。

 求人を閲覧するコーナーは、普通のハローワークより幅を大きくとっておりまして、横にベビーカーやベビーチェアを置き、その横でお母さん方が安心して仕事を探すことが出来るということになっています。

 また、マザーズハローワークの中には、キッズコーナーがありまして、そこには保育士の資格を持った安全監視員の方が、毎日11時から4時まで常駐しております。

 そこにお子さんを預けて、お母さん方は、窓口で安心して仕事の相談ができるようになっています。

 こちらでは、神奈川県が、一体的事業としてキャリアカウンセリングや労働相談、セクハラや育休などの相談を行っており、また、第4金曜日の午後だけですが、予約制で弁護士さんとの相談も可能となっております。

 さらに、ちょっと変わった事業として、県が、面接用スーツの貸し出しをしています。ハローワークでの紹介に限るのですが、普段スーツを着ない方が面接に行くためにスーツを借りて、面接が終わったらクリーニングして返す、といった事業もこちらでやっています。

 スマイルワークのご案内につきましては、以上です。

 これから、2つの班に分かれて、私ともう一人の者がご案内いたします。その時にまた、よくご覧いただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

 

<巴労政福祉課長>

 下澤様、ありがとうございました。

 それでは、館内の若者の雇用に関する施設の視察に移らせていただきます。

 ご案内の都合上、2つのグループに分かれまして移動します。

 最初に、内藤会長から村木委員までのグループをご案内いたします。

 

(館内視察)

 

<巴労政福祉課長>

 それでは、ただいま、この横浜STビル内の、若年者の雇用の取組みを行っている施設を視察いただきました。

 ここで、この6月から新たに委員にご就任いただき、今回初めて御出席いただいている委員の方をご紹介させていただきます。

 学識経験者委員の河本文雄委員です。

 

<河本委員>

 すみません、遅くなりまして。

 初めてのことでありますので、みなさんのお知恵をお借りして、少しでも前に進めるような審議会になるよう努めてまいります。よろしくお願いします。

 

<巴労政福祉課長>

 続きまして、それぞれの施設でご説明くださいました方々には、引き続き、審議にご参加いただきます。

 改めてご紹介させていただきます。

 横浜公共職業安定所、下澤雇用対策部長です。 

 16階の横浜新卒応援ハローワークの、渡辺統括職業指導官です。

 3階、11階にございました、よこはま若者サポートステーションの、熊部施設長です。

 5階、かながわ若者就職支援センターの、佐治統括マネージャーです。

 みなさま、たいへんお忙しい中、審議会へのご協力をいただいております。どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、以降の進行は、内藤会長にお願いいたしまして、本日の審議会を開会していただきたいと思います。内藤会長よろしくお願いいたします。

 

<内藤会長>

 それでは、これより、神奈川県労働審議会を開会いたします。

 当審議会では、知事から検討テーマを「神奈川県における今後の若年者雇用対策について」と諮問され、前回は、若者の職業意識の醸成、キャリアの構成について、審議、意見交換を行いました。本日は、答申に向けさらに議論を深めてまいりたいと思います。

 審議に先立ちまして、横浜STビル内の若年者就業支援施設を、視察していただきました。

 本日は最初に、それらの施設の方に、施設における取組み、あるいは課題についてお話をいただきまして、その後、審議、諸委員の方々からご意見の交換をいただきたいと思います。

 それでは渡辺様、熊部様、佐治様、どうぞよろしくお願いいたします。では、渡辺様からでしょうか、よろしくお願いいたします。

 

<渡辺総括職業指導官>

 まず、新卒応援ハローワークとは何をやっているところかというと、学校卒業年度から一貫した担当者をつけて就職まで相談をしているところです。相談以外にも、就職するためのスキルをつける各種セミナーや、また、中には大学4年になってから、改めて仕事を考える方もいますので、その方のため簡単な適職診断をしながら、それを基に仕事の選定に進むという相談も行っています。

 新卒応援ハローワークは、土曜日も開庁しており、祝日と日曜日を除いて開庁しています。

 次に、取扱状況ですが、6月ですと、2607人の方が新卒応援ハローワークを利用しています。新卒応援ハローワークには、相談に来る方、また、窓口に求人を見に来る方もいます。相談はしなかったけれども、求人を見に来た人も含めて利用者数としています。

 その中で新規求職者数は465件、窓口相談件数が1570件、大学生の求人に対する紹介もしていますので、相談の流れから企業さんに紹介した件数は507件、その中からの就職件数、紹介就職件数は39件です。

 新卒応援ハローワークを利用して就職に結びついた方は、もっと多くいますが、この紹介就職件数とならないケースとしては、ハローワークの紹介以外のところで、例えば本人がインターネットでエントリーしたものの、その先がなかなかうまく進まないという相談があり、面接対策を講じて、就職したという場合です。これはハローワークの紹介件数にはならないのですが、たくさんいらっしゃいます。月間100人から120人程度の方が紹介を受けたり、いろいろな支援を受けて就職しています。

 個別相談とは別に、各種セミナーを行っていますが、個別指導はもちろん、集団指導というかたちで、5から10人を集めて、面接の方法や就職マナー、面接に行った時に、例えばドアをノックして入るなど、こういうところから、面接の受け答えをして最後に退室するまで、面接の練習をしています。就職活動マナーでは、なかなか学生気分が抜けない方、例えば敬語が使えない方もいますので、それらを含めて就職に向けての勉強会を開催しています。

 その他、神奈川労働局が開催する年2回の大卒者向けの面接会とは別に、私たち新卒応援ハローワークが単独で、企業の意向を受けて、個別の面接ルームで会社と1対1のミニ面接会を、9月の半ばまで週1回程度、開催しています。なかなかエントリーシートが通らない方は、逆に、直接面接して自分をPRしましょうと、このような機会を増やしています。

 最後に、今年度から具体的にスタートしている制度についてお話しします。

 毎年、面接でのトラブルが発生していることを受けて、より会社の細かい情報提供をすることが、トラブル回避につながりますし、会社を選ぶうえでも大事な、重要なポイントになるのでないかということで、応募者にいろいろな情報を提供してくださいという制度です。

 会社側から、求人を出すだけではなく、求人に付随した情報シートを一緒に出していただいて、その情報シートによって、会社の今までの採用人数であるとか、その方がどれくらい残っているのかなどを含めた情報提供をしていただいて、より会社を選択しやすくなるように、新しくスタートしました。

 

<内藤会長>

 ありがとうございました。それでは続きまして、熊部様のほうからお願いいたします。

 

<熊部施設長>

 よこはま若者サポートステーションの熊部と申します。よろしくお願いします。

 今日見ていただいた3階と11階にありました施設は、地域若者サポートステーションという、沖縄から北海道まで今、全国に160か所ある、そのうちの1つです。我々はNPOですが、すべて、NPO、株式会社や社会福祉法人などに委託をされて、地方自治体と国が一体となって行っている事業です。

 一番の命題は無業の若者の職業的自立のサポートをするということです。プラス、一人一人に寄り添った個別的、継続的な支援を包括的に行いましょうということになっています。地域サポートステーションという、地域という名前がついているだけに、それぞれの団体が地域とネットワークを築いて、若者を支援していきましょう、というその3つが大きな命題となっております。

 よこはま若者サポートステーションの概要ですが、対象は15歳から39歳までの方、とその保護者です。場所はここの3階と11階です。利用料は一切かかりません。横浜市の補助事業と厚労省の委託事業となっております。我々特定非営利活動法人ユースポート横浜が、10年前の開所当初より運営させていただいております。

 現在、相談員数は15名ほどで、いろいろな資格を持っている者がおり、完全予約制で相談を行っております。

 昨年度の実績となりますが、利用延べ人数は、ご本人様、保護者様、相談やプログラム参加で延べ9,547名の方にお越しいただき、利用していただきました。新規登録者数は1年間で新しく登録された方が417名となっております。平均年齢は25.4歳、男女比は3対2くらいで男性のほうが少し多いです。

 初めて来たとき、お仕事を少しでもしたことがあるかどうかという問に対しては、82%、短期の方が多いですが、一応お仕事をしたことがある方は8割くらいになっています。また、生活保護をすでに受けられている方が5%いらっしゃいます。

 進路決定者については、正規は、いわゆる正社員という形ですが、1年間で54名とかなり狭き門となっていて、非正規長期という、いわゆるアルバイト、パートというのがほとんどを占めております。合計すると395名の方の進路が1年間で決定されたということになっています。

 どういった経緯でサポートステーションに初めて来てくれたかというところですが、一番多いのは27%で、自分で調べてきたという方が実は一番多いです。その次は、保護者が何らかの形で知って、子どもに教えて来させたというものです。まとめてみると一番多いのは、他機関からの紹介でいらっしゃった方です。他機関というのは教育機関、学校もありますし、市役所・区役所の自治体、就労支援機関、先ほどの新卒応援ハローワークさんやジョブカフェ、ほかの就労関係のご紹介、それから病院や保健福祉関係からのご紹介も、今は増えております。

 どんな方が利用されるかと、よく、ご質問があるのですが、新規で昨年度登録していただいた方の最終学歴で、大学、短大、大学院を卒業されている方が38%で、実は一番多いです。その次が高校卒業、専門卒業、それ以外が何らかを中退された方となっております。学歴だけで言うと、高いともいえるかもしれません。

 次に、具体的に私たちがどんな支援をしているかというところですが、そういう彼らに対して、3つの柱で支援をしています。個別相談とプログラムと、プログラムというのはいわゆる研修、セミナーみたいなものですね、集団にかかわるという形です。それと地域ネットワーク、この3つを3本柱としております。

 個別相談というのは、先ほど見ていただいたように3階のオープンスペースか、ご希望があれば11階の個別相談室で、相談員が利用者さんと1対1で相談をしていくということが、支援の中ではメインです。2、3週間に1回来ていただいて50分間、それをずっと、何か月、何年と続けていく中で、支援をしていく。その中でどんなことに困っているのか、不安なことを整理したり目標や方針を定めていったり、その目標や方針が定まったらどうするべきか、いわば伴走しながら、一緒に考えながら支援するというスタイルです。

 プログラムというのは、11階で見ていただいたちょっとしたスペースで、いわゆるひきこもっていて久しぶりに出てきましたという方が実際多いので、例えばストレッチとか体を動かす、体と心はつながっているので、まず体を動かして、心をほぐしていくようなことや、それから学び直しといって、勉強したり、認知行動療法のセミナーをやったり、いわゆるコミュニケーションを練習するものですとか、テーマトークといって若者同士が語り合うようなプログラムや、それから、もっと就労に近い、面接の練習や履歴書の書き方や、人材紹介会社からいただいた就職応援プログラムなども行っています。

 先ほどの進路決定からわかりますように、今までいろいろな苦労があって、すぐに正社員というのは、現実問題この社会では難しく、まずはアルバイトということが多いので、面接練習、履歴書の書き方もアルバイトのための練習が中心のプログラムを組んでいます。正社員を目指される方ももちろんいらっしゃいますので、その場合は5階のジョブカフェさんをご案内して、そちらで支援を受けられたり、セミナーに参加されたり、他機関もありますので、そういったほかのセミナーをご案内することもあります。

 それからもう1つがジョブトレーニングといって地域の方々に協力していただいて、職場体験をして就労につなげていくという形を取っております。地域ネットワーク、相談とプログラムをここの3階、11階でやりながら、その人の状況に応じて、いろいろな地域の、就労の前段階であれば、医療機関につなぐこともありますし、ボランティア団体だとか、実は、これだけ長く就労につけていないということは疾患や障害といった要因があったということがわかることも多いので、そういった場合は、福祉関係の機関にご紹介をしたり、うまく就労に結びつけるということが一番の目標ではあるのですが、そこに至る前にいろいろなところにご協力いただくこともあります。

 また、やはり、経済的に困窮している場合もありますので、区役所さんなどにつなぐこともあります。

 最後に、支援の流れですが、個別での相談をしながら、その人に本当に合ったプログラムや地域連携や、そういったことを通して、その方が本当にありたい姿につけるようなサポートで、うまくどちらかにつながるなり、就職するなりできたならば、しばらくは見守りますが、後はがんばってくださいと背中を押すという、そういった通過点であるような場所にサポートステーションはなっています。

 今、私たちが課題と考えているのは、こういった困難層に対して、困難層ということは、かなり問題が複雑だったり、重複していたりするので、ひとりひとりに丁寧な相談や支援をしたいのですが、そうなると手間もかかるし、長期化もするしということで、そのことと、たくさん来ていただいている方とどうバランスをとっていくかというところの難しさを、課題として常に感じています。また、今お話したように就労だけに関わらず医療とか福祉とかさまざまな知識とか経験を相談員が持っていないと適切な支援ができないので、そういったことができる人材を確保するとか育成するとか、そこが難しいと感じています。

 また、課題とは違うのですが、今年から力を入れていきたいと思っているのが、私たちも10年間いろいろと現場に関わってきて、できるだけたいへんな時期が短ければ短いほうが社会復帰しやすい、こじらせないほうが、本人にとっても社会にとってもいいということを感じているので、できるだけ早期の段階で、若い段階、学校から社会に出る移行期といいますか、そういったところの支援の重要性をひしひしと感じているので、そこにどうアプローチしていこうか、していきたいなということを今年度は特に考えております。

 

<内藤会長>

 ありがとうございました。

 ご質問は最後にということで、佐治様にご説明をお願いします。

 

<佐治統括マネージャー>

 かながわ若者就職支援センターの佐治でございます。

 「かながわ若者就職支援センター」というのは、神奈川県の雇用対策課の出張所という形になっております。先ほど、ご覧いただきましたところにございます。実は、廊下を挟んだ向かい側にも扉が開いていたと思いますが、あちらが40歳以上の方がご利用できる「シニア・ジョブスタイル・かながわ」、これも雇用対策課の出張所です。

 それでは、内容についてご案内申し上げます。

 主な事業内容は、先ほどご覧いただきましたように、キャリアカウンセリングをメインに支援をしております。

 カウンセラーが今年度の場合は、11名在籍しております。毎日だいたい平均して、7、8名のカウンセラーが来ていますので、そのカウンセリングの予約をしてもらいます。先ほどの3階は完全予約制ということでしたが、こちらは、初回は予約がなくてもOKですけれども、2回目以降は予約を必ずしていただく、担当カウンセラー制度という形をとって、1回約50分間の相談をそこでするようになっております。

 キャリアカウンセリングの進め方としては、基本的には就職活動のコツを習得してもらうということですが、内容は、大きく4つです。

 1つは、これからの次の仕事を考えるプラン立てをどうするか、どういう業界、どういう職種で、どういう働き方をしようかというプラン立ての段階、次に、そういう仕事はどうやって探そうか、探し方について、そして3番目が、ターゲットが決まったときに、必ず、書類選考というものがございますが、その応募書類、履歴書や職務経歴書というものが今、求められます。その作り方、それから、できあがったものに対する添削をカウンセラーがします。そして、その完成度が上がらないことには、面接に呼ばれないわけですけれど、面接に呼ばれたような場合には、面接の準備ということで、カウンセリングが第4段階として入るということになります。

 先ほど、担当制と申し上げたのは、そういう一連の流れの中で、カウンセラーが毎回代わってしまうと、今までやってきたことがよく読めませんので、相談者のよいところをちゃんと引き出して、それを書類に反映できるとか、あるいは面接に繋がるようにする意味で、担当カウンセラーが継続して見るという形を取っております。

 基本的には、この横浜西口でカウンセリングをやるのですが、私どもは県の機関でございますので、県域部、例えば、県西部とか、湘南あるいは県央部の方のために、月1回ではございますけれど、小田原、茅ヶ崎と海老名にこちらのカウンセラーが出張して、その地域での相談ができるような便宜を提供しております。

 2つ目に、その他の支援というのがあるのですが、その中の「グループワーク」に着目して、ご説明を加えたいと思います。

 先ほど、入り口にマグネットで予約状況というのが貼ってあったと思います。今日の午後2時からも、セミナーのグループワークが実施されます。

 お手元の資料に、7月のプログラムのグループワークのメニューがございますが、例えば、面接だけで申し上げますと、実は、3種類の違う面接の練習をやっております。

  「初めての面接」というタイトルがあると思います。これは、さっき、渡辺統括が言っておりましたけれども、同じように、ノックの練習からします。

 それで、お辞儀の角度、それから、声の出し方、第一印象で面接が決まるというところもありますので、この辺の、実は、この「初めての面接」に参加するような方というのはどういう方かというと、全くそういうことができていない方が結構いらっしゃる。ということで、この「初めての面接」というプログラムを作って、2回用意しています。

 それから、「面接訓練チェックポイント」というのがございます。ここでは、カウンセラーが次々と本番のような面接の質問を投げかけます。これに対して、どういう応答をするかという、練習ですね。それで、その応答に対して、振り返りで、今の返事の仕方、あるいは、答えの内容はこうだよ、ということをグループワークでやると。

 それから、もう1つは、3番目の段階で、「面接訓練ビデオ編」というのがございます。これに参加をしていただく利用者には、本番と同じような身支度をしてきてもらいます。先ほどご覧いただいた部屋なのですけど、ノックをするところから、中ではビデオカメラが回ります。

 それで、「おはようございます」と扉を開けて、挨拶をし、「それではお掛けください」といわれて、座って、面接している面接風景、お礼を言って、面接終了して、ドアを閉めるところまでずっとビデオが固定カメラで追っています。これは、ロールプレーですから、当日参加される方全員同じ役をやりますので、面接官の役もやります。

 終わったあと、全員の分のビデオを振り返り、「今日の練習どうだった?」ということで、みんなが納得するような、そういう訓練、まあ、直前対策ということですね。

 これをやるようなレベルになってくると、明日面接に行ってもいいかなというぐらいのようなところまで、進んでいく。これは、練習だけするのではなくて、キャリアカウンセリングと交互に挟んで行くということで、身に付けていただくということです。

 特に、6月、7月というのは、公務員試験で1次試験を受かった方が、面接の練習をしたいということでいらっしゃるケースが多くて、こういうワークグループにも参加されるというケースもございます。

 その他、様々な支援メニューがあるのですが、この横浜のセンターではこのキャリアカウンセリング、それからグループワークというのを主体に就職活動を応援していこうと、それから隣には、ご覧いただきましたように、ハローワークが併設という形で備わってございますので、ジョブカフェというふうに言う地域もあるようですが、この就職支援センターで就職活動のノウハウを高めていただいて、それを実践する場として、同じフロアにあるハローワークを使っていただくと。こういう連携プレーという形が今現実に毎日行われているという状況でございます。

 

<内藤会長>

 ありがとうございました。

 それではただ今のお三方の説明を踏まえまして、議題2の審議・意見交換を始めたいと思います。

 それぞれの施設のご担当者に対するご質問も含めて、ご意見ございましたらどうぞご自由にお手を挙げてお進めいただきたいと思います。

 今ご覧いただいた諸委員からもご質問いただきたいと思います。よろしくお願いします。

 

<佐藤委員>

 横浜新卒応援ハローワークの職業紹介で、就職された件数は28年6月で39件とのことですが、利用者数に対する決定率はそんなに高いとは思われません。実際にこのように支援をしていく中で、コミットメントするような、たとえば何パーセント、2千人だったら100名ぐらいはミスマッチではなく、きちんと就職させようという数字を持っているのでしょうか。というのは、このような素晴らしいことを実践されているのですれけど、結果としてその人たちがどう就職していただくか、そういったところに繋がると思います。極端な言い方をすると、就職された方が「課題はこうだったよ」という事も検証できると思うので、難しいかと思いますが数字的なものをお持ちであればお聞かせください。

 

<渡辺統括職業指導官>

 我々行政の取組の中で、数字的な目標が設定されているものもあるのですけれど、これに関しては具体的には、ありません。ただ、相談窓口のカウンセラー一人ひとりに対して、一つの目安としての数値目標はあります。その中で、個別に対応した人たちを、受け持った担当者は全て把握していますので、出そうと思えば、実は数字はあります。

 それから、担当を付けずにフリーで相談に来られる方々が、最終的にどういう形で就職していったかという追跡調査もしています。先ほども言われたような検証の材料としては、そういう数字は必要だと思いますので、内々でおさえているものはあります。実はそちらの数値の方が大きいです。

 こちらで紹介状を出さずに自分で探していって就職したというようなケースや、他のハローワーク、例えば東京だとか、ご自宅近くのハローワークの就職支援担当から紹介状をもらって就職したというケースもあります。それらを全部合わせて、新卒応援ハローワークで支援をして就職していったという、大きなカテゴリーで捉えていくと、3倍ぐらいの数字、100から120ぐらいの数字が出てきます。

 ただ、それを、「これだけの子たちががんばって就職していくんですよ」というような、目に留まる形で掲示してはいないです。おっしゃるとおり、本来は、前面に出していって、それを来た人に見てもらうことで勇気付け、後押しするようなこともありなのかなという感じはしますけど、まだそこまでは、数字的なものは押さえてはいますけれど、それを表に出してという流れにはなっていないです。

 

<佐藤委員>

 せっかくこれだけいい取り組みを実践されているのにも関わらず、そういったところが、出せないという表現ではないと思います。「あそこに行くといい所が見つけられる」というPR方法も出来るという部分があるのでもったいないと思っています。もう少し工夫が欲しいですね。

 

<渡辺統括職業指導官>

 おっしゃるとおり、利用者が減ってきているので、どんな形で利用者を増やそうかというのが課題の一つでもあるのですが、今やっている大きな流れとしては、管轄の各専門学校、大学、短大等すべてに担当を付けていますので、担当が学校とは連絡を取りながら、支援が必要な人はこちらでやりますから送り込んでくださいと、学校サイドに働きかけをしているのですが、数字で、これだけ就職できている、というのを出していった方がPRになるというのは、おっしゃるとおりかと思います。

 

<内藤会長>

 佐藤委員いかがでしょうか。多分、今、佐藤委員がおっしゃったのは、いただいた数値をみても2,600人からの方が利用する中で、例えば紹介就職件数が39ということになりますと、数値的には非常に少なく見えてしまう。でも、渡辺様からご説明いただいたように、実はあちらこちら利用なさったり、担当者を持たず来訪したりがあるものですから、どうしても母数とそこでの紹介就職件数が一致しない部分があるということなのだと理解しました。その意味で、多分、佐藤委員がおっしゃったように、何かもう少しアピールできると、より一層、お仕事の内容の社会的な評価が高くなるのではないかという意味合いではないかと思います。そのあたりも、今後検討していただきますと幸いです。

 どうでしょう、今のご意見もなかなか大変有効なご意見でしたが、他にご質問あるいはご意見ございましたら是非お願いします。はい、秋山委員お願いします。

 

<秋山委員>

 個別の機関のことではないのですが、今の民間の職業紹介の会社がとても伸びていますね。それでとてもサービスが充実しているというか、企業としては何でもすぐに対応してくれて、とても使い勝手が良いというか、便利なんですね。そういう意味で、今やってらっしゃることと、民間との立ち位置が違うのか、その辺でどういう特色を出していくのかというのを考えないと、民間はやはりビジネスとしてやっているから、とても一生懸命ですよね。営業さんも、その本人のためにいろんなサポートもしているようです。そうしないと、どんどんそういうのに食われて行ってしまうのではないかと思うんですよね。利用している方もきっとここだけではなくて、そういう民間のも利用しながら併用して、最終的に若者は自分に適したところに就職できればそれが一番の目的ですから、それはそれでいいのですが。

 例えば、さっきおっしゃっていたノックの仕方を教えなきゃいけないぐらいのレベルの人達を対象にするのか、何かもう少し棲み分けてサポートしてあげるのであれば、そういうことも言ってもいいのかなと思いました。

 

<内藤会長>

 非常に有意義なご意見だと思うのですが、もしよろしければ公的な機関の側からの、例えば棲み分けといったようなそういう意識とか、あるいはそういった思いがおありになるのか、あるいは対象者としてはこういう接し方とかスタンスの差がおありになるとか、そのあたりを、どなたかご説明いただけますと幸いですが。

 

<佐治統括マネージャー>

 私ども若者就職支援センターの立場で申し上げますと、今おっしゃられたように、確かに民間の人材会社が非常に熱心に斡旋をする、あるいは指導をするということがあると思います。ただ、私どもに来て利用されている方々の中にそういう民間の人材会社さんがお客様として、いわゆるコミッション商売になるかという、失礼な言い方をすれば、商材になるかどうかというところの方もいますけれど、残念ながら民間の人材会社さんが手間暇をかけてという風に思わないというそういうレベル、残念ながらまだそこまで達していないという方もいらっしゃいます。という意味で、ある意味セイフティーネットとして「全くどうしていいかわからない」というような方が私どもの中には結構、「どこに行っても教えてもらえないからこういうところで教えてもらいたい」というような方に対して行政としてやはりフォローしていくという一面はあるのではないかと。それが全てではないのですが、そういう側面を持っているという感じはします。あるところまでレベルが上がって、「こういう部分は卒業だね」ということになれば、民間の人材会社へのエントリーをして、営業マンの興味をひくということもあると思います。民間の人材会社は私も存じ上げていますが、営業の方が熱心なのは、そういう対象になる方には熱心ですけれど、エントリーしても面接すらしてもらえないというのは結構、事例としてはあるようです。ですからそこのところが違うのかなというふうに感じております。

 

<秋山委員>

 もちろん、人材会社は年収の何パーセントとかというのでビジネスしているわけですから、公的機関としてそういうのにかなわないような人達をサポートして行くというのはとてもいい事だと思うのです。その辺のところをもっとアピールして、やはり落ちこぼれのないように、そういうところを、個々を救い上げているというのをもっとアピールするとよいですね。

 

<内藤会長>

 非常に有意義なご意見でした。もしよろしければ他の機関の方々からもご意見賜れませんでしょうか。何かおありでしょうか。熊部様はいかがでしょうか。

 

<熊部施設長>

 そういう意味では例えば、若者就職支援センターと、サポステとは、15歳から39歳の若者の就業支援というところでどう違うのかと、今のターゲットという話でよく質問されるのですが、そういった意味では佐治さんがおっしゃられたように、レベル分けするのはいやな話ですけれども、人材会社のところでもちょっと後を押してもらえれば十分に行ける方と、それも難しい方、それよりもっと難しい方達が我々のところには来ていらして、例えばビデオで撮影される、人前でノックする、それすら恐ろしくて出来ないという若者でも、彼らの、仕事をしたい、社会に出たい、という気持ちに応えるための施設が私たちなので、そこはやはり公共でないと全く難しい領域なのかなと思っております。

 また、「我々は就労支援施設ですよ」、「働くことを考える所ですよ」という場所だというのは、とても若者にはいいのです。例えば、「悩み相談においでよ」とか、「困っている事があったら来てね」というと、やはり彼らもプライドもありますし、「引きこもり相談」とか、「僕引きこもりです」と来る子はいなくて、引きこもりであったとしてもやっぱり仕事をしたい、仕事の事を相談するところだというスタンスであれば、ここに来ることが出来るという、そういう窓口というか、あり方というのが、皆さんにとっては似たり寄ったりではないかとか、分かりづらい部分もあるかもしれないのですが、うまくそこらへんは連携をとって、私たちからだいぶ成長したら5階に、5階から3階に紹介してもらったり、そういう連携というか棲み分けというか、個々の場合には1階も、5階の新卒応援ハローワークもあるので、本当に色々なところを使いながら彼らのプライドですとか生き方を尊重しながら支援するというのが、公共機関だからこそ出来ることかなと思っています。

 

<秋山委員>

 ただ単に数字だけを追わないで、個々に寄り添ってあげることが大切かなと思います。

 

<青野委員>

 非常に重要な制度的な課題だと思いますけれども、80年代に世界中で職業紹介をビジネスにするということは規制緩和の中で大きくなっていくわけですけれど、世界中でビジネス、つまりお金儲け、職業紹介をお金儲けにすることが法律上有効、合法化されていくわけですね。その部分と公的機関の職業紹介はどういう意味があるのかというと、おっしゃるとおり完全にターゲットが違うわけです。お金儲けの対象にならない人たちを、どう救済して、どう支援して、日本中の人、世界中の人がみんな仕事を持てる社会にする。そのための制度枠としての公的な職業紹介支援というのは意味があるということですから、はっきり80年代の役割は分かれてしまっているのです。それを基本的な認識として県の若者就労支援の考え方も作っていかなければいけないのかなと思っております。

 ついでに、ちょっとお伺いしたいのですが、熊部さんからお話があった、一つは、指導者とか担当者の質の向上というのが課題だというふうにお伺いしたのですが、これはキャリア支援の部分でも同じだと思うのです。それはどういう風に質の向上を図られていくのかというのをお伺いしたい。これが一点です。

 第二点は、渡辺さんからご説明あったのですが、若者雇用促進法の改正による指針が出て、就労情報の提供義務が成立するわけですけれども、これは明確に企業側から情報を出す努力義務があるということですが、私どもは大学という教育機関に勤めていますので、その中で非常に重要だと思うのは、企業からハローワークに提供される情報に、プラス既就職者、その会社に就職したまたは就職しなかったけれども面接に行った人達の、「あの会社ってこんなにひどいよ」とか、「あの会社よかったよ」とか、そういうもの、つまり既就職者からの情報をどうやって収集しようとしているのか、収集できていないのか。なぜこんなことを言うかといいますと、ジョブのミスマッチの一番大きいのは情報格差なのです。つまり、採用する方の情報の量と採用される方の情報の量が決定的に違うわけです。それを埋めるのが今回の若者支援法だったわけですから、それも企業からの情報だけでなくて、既卒者からの情報で、その情報格差を埋めていくというのが制度的にどう担保できるのか、制度設計できるのかなという疑問をいつも持っています。

 私どもの大学の就職支援のセクションでは、既卒者の、既就職者の情報を毎年3,000件以上集めている。もう15年ぐらいやっていますから膨大な量になっている。そうすると、「あの会社に面接にいったらこんな質問をされて」というようなことから全部蓄積していく。これが就職に繋がっていくと理解しています。それをどうお考えになっているのか。ちょっと大変な質問ですがお伺いできればと思います。

 

<内藤会長>

 ちょうど今、棲み分けの問題というところになりましたので、佐治様、熊部様には申し訳ございませんが、また後で育成の件は伺うとして、渡辺様のほうからもしよろしければ若者支援法に関連して少し解説及びお考えを伺うことはできますでしょうか。

 

<渡辺統括職業指導官>

 今お話のあった関係法ですが、今回の概要としましては、基本的には事業所、会社からの情報提供というのが一方通行の内容ではあります。それも、おっしゃるとおり数字的なものしか表記はされていません。先ほど例に出したように過去3年間の採用人数ですとか、その方々のうち現在退職した人数が何人いるのか。平均勤続年数はどれくらいなのかとか、そういうような断片的な数字でしかないというのが今の実態ではあります。ご存知だとは思いますが、ここ2、3年ブラック企業というその言葉に代表されるような形で情報が行き渡っていまして、それに対して敏感になっている学生達も非常に多いのですが、行政サイドとして今のところ出来るのは、離職率であるとか、どれくらいそこでがんばっている人がいるのかという断片的な情報提供という部分にしかまだ踏み込めていないのが正直なところです。

 もうひとつ、これはあまり表にはだしていないのですが、ハローワークの窓口でも、求人内容に関して、実際に面接に行った方々から、求人内容と相違する内容についての申出、届出を積極的に聞き取っています。実際に働いている方にはなかなか声を上げていただきにくいのですが。面接に行った方々が、いい結果、悪い結果にせよその時の状況であるとか、どういう形で条件提示されたかということを含めて、こちらから聞き取ったり、言って来ていただいたものについても全て紙面に残して、会社の求人に関する情報として、ハローワークシステムで情報の共有化ができるようになっています。これは外部の方は見ることは出来ないのですが、職員間での情報共有は行うようにされています。その中でいいことも悪いことも、本人の主観的な部分もありますので全てオープンにするというわけにはいきませんけれども、面接へ行く方へ必要な情報であれば口頭でお伝えするということはしております。それが一つの会社の情報として蓄積はされていくのですが、求職者の視点からという部分が大変多く、働いている人の視点がない断片的な情報でしかないので、こちらでも慎重に対応しているという事実はあります。

 今ハローワークで強化しているのは、先ほども言いましたが、求人の内容に関する行き違いがないか、ミスマッチはないか、企業に面接に行った時に違う話は出ていないか。話が出ていて、法律に抵触していればそれなりに指導に入りますし、法律に触れはしなくてもあまりにもあからさまに違うような条件提示が何回も続くということであれば、実際に会社に行って指導することもしています。なかなか表に見えてくる部分ではないので、そこは仕事として地道にやっていくというところでしかないです。

 おっしゃるとおり、そのような情報の蓄積がどこかの形でオープンにできれば、求職者に対して色々な情報をたくさん与えてあげられるということは、就職に向けて一番いいことなので、それに向けての情報収集は少しずつ今もやっているところではあります。

 

<下澤雇用対策部長>

 私達もジレンマがあるところで、やはり、学生さんや求職者さんの情報はありますけれども、それが本当かどうかは分からない。あくまで片方の情報ですので。私達はあくまで両方の中立でないといけませんので、蓄積があるのを全てオープンにすることはできませんし、なかなか言ってあげたいけれど言えないというのが正直なところです。

 

<内藤会長>

 非常に重要な課題ですね。青野先生からもご指摘がありますように。これは是非とも、なかなか難しいとは存じますけれども進めていかなければと、私も一応労働法を専門にしていると、思うところでございます。

 次に、熊部様にご質問を投げかけますとテーマが変わりますので、今の点について、もし何かご発言ありましたらどうぞお願いいたします。

 

<吉水委員>

 ちょっと関連はしているのですが、就職した方々のご意見もさることながら、例えばノックが分からない方をここで訓練というか、教育なさって、晴れて就職した後の、採用した企業側の意見は拾っていらっしゃいますか。ノックも出来ない子を雇っても続かない。すぐ辞める。企業としてはすごく迷惑なわけです。入りました、ちょっと注意したら辞めましたとか。その方がまた途中で辞めてまたどこかを探すということで繰り返しになるだけです。「どういう形でこの方は今続いていますか」、「どんな状況になっていますか」とか、就職して1ヶ月で辞めてしまったら、「どういう形で辞められましたか」というその原因、就職が続かなかった根源を追究していかないと、次に指導する時の基礎的なことにならないのではないでしょうか。知識のように。そういうことをやってらっしゃるか伺いたいと思います。

 

<渡辺統括職業指導官>

 古くから、定着指導がハローワークの紹介業務の中にあります。採用された後にどんな形で定着しているか、きちんと働いていらっしゃるのか。

 ここ2、3年は強化課題として進めているのですが、我々が担当した方についてはきちんと追いかけています。ただ、担当が付かずにそのまま自分でエントリーして就職して行く方についても、把握はしていますけれども、どうしても就職の経緯などは掴みきれていないので、また、全ての方の定着指導にまわるというのは出来ないので、ちょっと心配な方には、就職した後に、2ヶ月たたないほどの時期に、まずは本人に電話をして状況確認をしています。ハローワーク全体としては、特に障害者に力を入れているので、障害者については必ず企業も含めて定着指導ということで、実際働いているところへ出向いて行って、どうやっているかを企業の担当と一緒に同じ目線で見ていく。障害者にはかなり手厚いのですが、そうでない方には、なかなかそこまで踏み込んで行けない。まずは入り口としては、本人に聞き取りをして、「困っていることはないですか」という話の中から、本人が特に「会社の方に実はこういう相談をしているのだけど」ということで大きな声が上がってくれば、間に入るということはやっています。ただ、会社にしてみれば何で本人から相談が上がったからって、ハローワークがいきなり出てくるのと、違和感がありますので、そこはかなり慎重に対応しています。それをすることによって本人に何か不利益があっては困りますので、そこはよく本人と相談をして、本人が出来る解決手段というものを提案させていただきますし、そうしても成り行かないということでしたら個別相談や、どうしても会社の方へこういう事を言ってほしい、ということがあれば、その辺のリスクを踏まえたうえでどうするかという相談をして、会社の担当の方にお願いしに行くということもしております。ただ、件数的にはそんなに多くはないので、データやノウハウの蓄積ということになると、ちょっと弱いところはあります。

 個別担当を付けて、就職まで行っても、その先でつまずいてくる方がかなりいます。この4月に卒業して就職した方で、だいたい1日に1人か2人は相談に来ます。「このまま続けていっていいのかどうか」という相談はあります。なので、就職したから相談は終わりという形はとっておらず、継続して一本立ちできるまでの相談というスタンスを取っております。おっしゃるとおり、定着指導を徹底的にすることで次のステップというのは確かにありますので、出来る限りやってはいますけれども、人手の関係もあって、なかなか回りきれていない。100%のフォローまでに至っていないところが、実はあります。

 

<吉水委員>

 会社側の採用した方にちょっとご意見を伺うとか、電話でもいいのですけれど、3ヶ月位たってから「うちから行きました誰々はどのような状態ですか」とか「何か気づいたことはありますか」とかそういう形で会社側の方から意見を聞く、双方から意見を聞かないと、例えば就職が続かないという原因がわからないじゃないですか。就職した人に例えば、大きな基本的な問題があるとしたら、そこをまた教育しないと次の就職に行ってもだめになるわけですから。就職が難しい部分の修正をすると言ったら申し訳ないのですが、そういうためには、採用した方の意見も聞かないと、双方の意見を聞かないと原因が究明できないような気がするんですね。ですから、採用した方の意見も必ず伺っていただければ問題点が浮き上がってくるような気がするので、お願いいたします。

 

<内藤会長>

 ありがとうございます。

 ご意見尽きないところですが、最後に、先ほど青野委員からお話がありました、指導者の、今後、就労に困難を抱える方への指導者育成についての課題という点がございましたら、熊部様の方から少し補っていただきたいと存じます。

 

<熊部施設長>

 我々がどのように相談員に研修をしているのかというところですが、大きく言うと3つありまして、1つは相談員新人研修です。新人相談員の年齢は20代から60代までバラバラなのですけれど、年齢に関わりなく、初めて入った人にはこの研修をするというものがあります。

 それから、日常的にはコンサルテーションと言って、主に管理職、施設長、副施設長、リーダー3人が、相談員の相談にのるというような、相談員のコンサルをするというような取り組みをしています。

3つ目は全体会議研修と言って月に1回、施設をお休みにして、全員が集まって、何かしらテーマを持って、研修や教育、ケース検討を全員で、相談員だけに限らず、受付も事務も含めて皆で支援するという体制で、基本的にはスタッフが研修を企画、ファシリテーションし、外部から来ていただくこともありますが、むしろ自分達で今自分達に必要なことを皆で勉強しようという形で行います。それから、自分で自分のスキルを振り返りできるようなシートを作るなど、いろいろ試行錯誤はしています。それでもやはり、センスというか、人間性というか、そういったものも必要な仕事なので、知識があればできるかといったらそうではなく、しかし知識や経験もなければできないし、日々、難しいなと思ってはいます。

 

<内藤会長>

 ありがとうございます。

 大変なお仕事と存じます。あとを繋ぐ方々が育ってくださることを期待しております。

 ご意見は尽きないことと存じますが、時間が既に超過してしまいまして、そろそろ審議を終了させていただきたいと思います。

 それでは事務局の方から議題3の説明をお願いします。

 

<巴労政福祉課長>

 私から、今後の審議会の日程、進行について、ご説明いたします。

 現在の審議事項である「若年者雇用対策」でございますが、これにつきましては平成27年8月から開催してきており、今回は通算で第4回目の開催となります。

 このテーマに関しまして、あと2回審議会の開催を予定しておりまして、秋、だいたい11月頃に1回、それから来年の2月頃に、答申案の最終調整という形で予定しておりまして、この2回、つまり来年の2月がこのテーマによる最後の審議と、こんな進行になるかと思います。

 こういった進行については、前回、あるいは前々回に開催した審議会で、一般的な日程でございます。

 これにつきましては、私ども事務局といたしまして、この「若年者雇用対策」を審議したあと、次の労働審議会の審議につきまして、その答申や審議の結果を早期に施策に反映したいと考えております。

 つきましては、先ほど申し上げたこの「若年者雇用対策」の審議会の最終回、来年の2月頃の時の審議会の場において、その次の審議テーマの第1回という形で開催させていただければと考えております。つまり、この若年者雇用に対するテーマの最終回と次の審議事項の第1回とが重複するということが今回新たにご説明したいことで、今までにないパターンの審議日程でございます。

 こういったことによりまして、次の審議のテーマの答申をできるだけ早く施策に反映させたいといった思いから、そうすることによって日程の短縮ができるのではないかと、そういった意味でのご説明をさせていただいたところであります。

 なお、次の審議事項でございますが、諮問を何にするかということを県庁内部ではっきりと決めているわけではございませんけれど、先ほど労働部長からご説明しましたが、今後雇用情勢、雇用を取り巻く社会情勢から考えていくと高齢者の雇用というのが大変重要な課題になっていくわけですから、おそらくそのあたりが次の審議会のテーマになろうかと思っているところでございます。日程等に関する説明は、以上でございます。

 

<内藤会長>

 ありがとうございます。事務局の方から他に話はありますか。

 

<事務局>

 毎回の説明となりますが、本日の審議内容は審議結果としてまとめ、ホームページに掲載します。いつものように、内藤会長にご相談しながら作成したいと思いますので、委員の皆様には適宜ご照会させていただきます。よろしくお願いします。

 

<内藤会長>

 皆様いかがでしょうか。よろしいでしょうか。 

 ひとつ確認ですが、今の説明で来年2月あたりは、通常ですとおそらく来年の夏場あたりの第1回会議に入るものを一緒に、重複してやりたいという話でございましたが、そうしますと審議時間は少し長くなりますでしょうか。

 

<巴労政福祉課長>

 通常ですとこの審議会の最後の答申案を調整するということだけですから、それだけの時間ですが、プラス次のテーマのご説明にも当然一定時間が必要ですから、通常よりも長い時間確保させていただきたいと考えております。

 

<内藤会長>

 かしこまりました。それでは、以上のご説明で、県として、大変に高齢者の方々が人数として増えていますので、そちらの対策とも併せて考えたいということでございますから、どうぞご協力のほどお願いします。

 

<吉川労働部長>

 補足をさせていただきたいのですが、時期を少し前倒しにさせていただくのは、県の予算システムに少し関係がございまして、今までの3月に答申をいただくと翌々年にしか反映ができないという状況がございまして、それを少し動かしていただくことによって、新年度からの予算取りをすることが出来て、翌年の予算に施策が反映できることになりますので、今回無理なお願いをさせていただいているのですが、この形でお願いをしたいと言うことでございます。

 

<内藤会長>

 それでは次回の審議会は11月頃開催ということで、お忙しいとは存じますがご協力のほどよろしくお願いします。改めて事務局よりご連絡させていただきます。

 それでは本日の神奈川県労働審議会を終了させていただきます。長時間にわたり誠にありがとうございました。

会議資料

Adobe Readerダウンロード

Pdf形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)
神奈川県

このページの所管所属は 産業労働局 労働部 労政福祉課 です。