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更新日:2018年8月27日

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第112回神奈川県総合計画審議会 審議結果

第112回神奈川県総合計画審議会の審議結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

 
審議会等名称 第112回神奈川県総合計画審議会
開催日時 平成26年6月13日(金曜日)14時00分から16時00分
開催場所 神奈川県庁本庁舎3階 大会議場
出席者

清家篤、○江口隆裕、内田裕久、大賀圭治、川名和美、渡辺真理、柏木教一、角野禎子、大木洵人、木村麻紀、内野優、尾上信一、飯田誠、内田みほこ、近藤大輔、谷口かずふみ、渡辺紀之
〔計17名〕(順不同)

次回開催予定日 未定

問い合わせ先

政策局政策部総合政策課計画グループ 金岡

電話番号045-210-3061(直通)

ファックス番号045-210-8819

審議経過(議事録)

(事務局が、委員数30名に対しこの時点で17名の出席を確認し、半数を超えるため審議会が成立する旨発言。)

 

1 開会

 中谷総合政策課長:開会に先立ちまして、事務局からご報告申し上げます。本審議会の会長につきましては、4月25日の書面表決により、金澤一郎委員が引き続き会長に就任されましたが、先日、金澤会長からご自身の体調を理由に、急遽、辞任の申出がありました。ご本人の体調を考慮し辞任の申出を了承したことから、会長が不在となりました。そこで、本日改めて会長の選出をお願いするものです。つきましては、会長が選出されるまでの間、金澤前会長から副会長に指名のありました、江口副会長に、進行役をお願いしたいと思います。

それでは、江口副会長よろしくお願いいたします。

 

 江口副会長:それでは、ただいまから、第112回神奈川県総合計画審議会を開会いたします。本日は、改選後の新しいメンバーでの最初の審議会でございますので、私から委員の方々を紹介させていただきます。お手元に「総合計画審議会委員名簿」をお配りしておりますので、ご参照願います。(出席委員の紹介)

なお、ご紹介した以外の方々につきましては、本日所用がありご欠席でございますので、ご了承願います。

次に事務局においても、人事異動で代わられている方もおられるようですので、事務局を代表して、政策局長から職員の方の紹介をお願いします。

 

 二見政策局長:政策局長の二見でございます。どうぞよろしくお願いいたします。本日はお忙しい中、神奈川県総合計画審議会にご出席いただきまして、ありがとうございます。皆様方には、審議会の委員への就任を快くお引き受けいただき、厚く御礼申し上げます。本日から、この新しいメンバー構成により審議をお願いするわけでございますが、皆様方には、県政へのご指導、ご助言をよろしくお願いしたいと存じます。(事務局職員の紹介)

 

2 議事

議題1 会長の選出について

 江口副会長:それでは早速議事に入りたいと思います。本日の議題はお手元の資料とおりでございますので、よろしくお願いいたします。それでは、議事に入ります。まず、議題1の「会長の選出」でございます。お手元に「神奈川県総合計画審議会規則」がございますが、この規則の第3条第2項の規定によりまして、委員の皆様方の中から、会長を選出していただきたいと存じますが、どなたかご推薦いただけますでしょうか。

 

 柏木委員:神奈川県総合計画審議の会長には清家篤委員を推薦させていただきたいと思います。ご承知のとおり清家委員は、慶応義塾の塾長をお務めになられており、これまでにも、労働政策審議会部会長、社会保障制度改革国民会議会長を歴任され、国の有識者会議の座長や委員長も務められています。県の総合計画審議会においても、幅広い見識に基づいて、審議会を取りまとめていただけるものと考えておるところです。以上でございます。

 

 江口副会長:ただいま、柏木委員から清家委員をご推薦いただきましたが、他に発言はございませんでしょうか。

(異議なし)

 

 江口副会長:ご異議なしということでございますので、当審議会の会長に清家委員にご就任いただくことで決定させていただきます。それでは、清家会長、恐縮でございますが、会長席へ移動をお願いいたします。

 

 清家会長:清家でございます。ただいまご推薦をいただきましたので、この審議会の会長を務めさせていただきます。何分私も初めてこの審議会に参加をさせていただきますが、県の重要事項を審議する大変に重要な会議と承知をしております。その会長をお引き受けすること、大変光栄であるとともにその責任の重さに身の引き締まる思いでございますが、是非、皆様方から色々とご支援をいただき、またお導きをいただきながら、意義のある審議が進められるようにしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 江口副会長:それでは、以降の進行を清家会長にお願いしたいと思います。

 

 清家会長:それでは、引き続き議事を進めてまいります。まずは副会長でございますが、お手元の審議会規則にございますように、委員の中から会長が指名することとなっております。私といたしましては、これまでの審議会の経緯をよくご存知ということで、神奈川大学法学部教授の江口隆裕委員と、本日はご欠席ではございますが、ジェイ・ボンド東短証券株式会社代表取締役社長の斎藤聖美委員に、引き続き副会長をお願いしたいと思います。また、計画推進評価部会の委員の人選につきましても、審議会規則第7条第2項により、特別委員も含め、委員の中から会長が指名することとされており、正式には後ほど指名させていただきますが、私といたしましては、現部会委員の皆様方に、引き続き部会の委員をお願いしたいと考えておりますので、この点につきましても、よろしくお願いいたします。

 

議題2 「かながわグランドデザイン 評価報告書2013」について

 清家会長:それでは、次に議題の2に入らせていただきます。議題2の「かながわグランドデザイン評価報告書2013について」でございます。審議に先立ちまして、これまでの部会での審議内容につきまして、江口部会長からご報告をいただきますので、よろしくお願いいたします。

 

 江口部会長:それでは、私のほうからご説明をさせていただきます。ご承知のとおり、県では、平成24年3月に、総合計画である「かながわグランドデザイン」を策定しております。この総合計画の進行管理につきましては、平成24年11月の総合計画審議会におきまして、基本的な考え方についてご審議いただいております。お手元の参考資料3の「かながわグランドデザインの進行管理」という資料がございますが、その「(2)評価の内容」で基本的な考え方をお示しし審議していただいたということです。その際、評価にあたっては、数値の達成状況だけでなく、事業の実施状況や県民ニーズ、社会環境を示す統計データなどを活用して多角的に分析を行い、総合的な評価を行うことなどが整理をされております。また、総合計画審議会による評価の位置づけについてですが、資料1の2ページと3ページをご覧ください。この2ページに「かながわグランドデザインとは」ということで全体のしくみと位置づけが書いてございます。3ページに「政策のマネジメント・サイクル」が書いてございますが、今回、このPDCAサイクルの一環として評価を行う位置づけになっております。さて、今回の「かながわグランドデザイン」の評価報告書における二次評価ですが、昨年に引き続きまして、計画の2年目の進捗状況を評価するということで、計画推進評価部会の委員の皆様から、大変多くの貴重な意見をいただいております。大変に活発な議論をいただいたことを、まずはご報告を申し上げたいと思います。部会での議論でございますが、まず4月末から5月上旬に、委員のご専門等を勘案した3つのグループに分けて議論をいただき、その上で、6月3日(火曜日)に部会を開催し議論を重ねてきております。その結果が本日お配りしている資料1「かながわグランドデザイン評価報告書2013(案)」と資料3の概要版(案)にまとめられています。では、まず事務局から、資料1と資料3について説明していただいて、その後、私から部会での議論を紹介したいと思います。それでは、事務局から説明をお願いします。

(事務局から資料1と資料3について説明)

 江口部会長:それでは、私から部会における主な議論について、ご紹介をさせていただきます。例えばプロジェクト1、資料の8ページから11ページをご覧いただきたいのですが、先ほど説明がありましたように、県の方で11ページの二次評価の前のところまで資料を作成し、自己評価をしていただいています。それを踏まえて総合計画審議会計画推進評価部会では、プロジェクト1につきましては、「やや遅れています」とするともに、「再生可能エネルギーの普及については、薄膜太陽電池の導入を含め、太陽光発電の普及に向けて一層取組みを進めていく必要があります。」という付記意見を付けたということでございます。これにつきましては、全てのプロジェクトについて、こういった作業を行っております。その全体につきましては、お手元に資料2「二次評価(案)一覧」をお配りしております。プロジェクトの柱が全部で6つございまして、具体的なプロジェクトとしては、全部で27ございます。それぞれについて、部会で議論いたしまして、一番右側に書いてあります二次評価(案)ということで、例えば先程のプロジェクト1であれば「やや遅れています」との評価と付記意見を付けております。このようにプロジェクト27項目の各評価と、その下に全体意見ということで、全体に共通する意見を出しております。こうした形で議論を行った訳でございますが、本日はその中で、特にご報告をしておきたい事項について、プロジェクト全てではなく、議論があった点を中心にご紹介をしたいと思います。

まず、プロジェクト1(8ページ)をご覧ください。ここで8ページの数値目標ですが、1つ目の「県内の電力消費量に対する再生可能エネルギー等の導入などの割合」については、2014年の数値目標は設定されていますが、2013年の数値目標は設定されていない状況となっております。その意味で2013年の評価をなかなかしにくいのですが、2013年の実績を見ていいただきますと、ある程度の実績があがっています。それから「県内の太陽光発電の設備容量」については、下のグラフから目標達成が困難な状況が推測されています。従いまして、二次評価は、県の評価としましても、「やや遅れています」となっていますが、総合計画審議会の二次評価としても「やや遅れています」という評価にしております。ただし、神奈川県は、再生可能エネルギーとして、水力発電の発電量が多く、また電気自動車(EV)の増加の努力が見られることから、「その他社会環境の変化を表す指標」として「電力消費量の推移」の他に、10ページに「県内の再生可能エネルギー等による発電出力の推移」といったグラフを追加するなどの工夫をお願いしています。神奈川県の持っているすばらしい点と、このプロジェクトの一層の推進に期待をして、二次評価の付記意見として、「再生可能エネルギーの普及については、薄膜太陽光電池の導入を含め、太陽光発電の普及に向けて一層取組みを進めていく必要があります。」とのコメントを付しています。

次に、プロジェクトの6(28ページ)をご覧ください。「高齢者が生き生きとくらせる社会づくり」でございます。ここでは、4項目の数値目標のうち3項目で目標を達成できていない状況となっております。県の評価としては、「概ね順調に進んでいます」ということですが、その数値目標との関係で、これが本当に適切であるかという議論がありました。ただ、28ページを見ていただきますと、2013年度に達成していない部分もありますが、他方でこれまでの経緯を見ますと、着実に取組みを進めてきているという状況があり、それらを踏まえまして、二次評価としても、「概ね順調に進んでいます」という評価をしております。ただし、地域包括支援センターにつきましては、取組みがなかなか進まない理由の一つとして人材確保が困難だということが挙げられております。従いまして、30ページの二次評価の付記意見に、「地域包括支援センターの設置促進のため、人材育成、人材確保のためのさらなる取組みが必要です。」というコメントを付しています。

続きまして、プロジェクトの7(32ページ)をご覧ください。「県民が安心できる保健・医療体制の整備」でございます。これも2013年の数値の実績が全ては出ていない状況で、また目標が設定されていないということです。一つだけ実績が出ている、「日ごろから健康に気をつけた規則正しい生活を心がけている人の割合」については、若干減っているという現状にあります。これにつきまして県としては、34ページの上にありますように、「概ね順調に進んでいます」という評価をしています。評価部会としては、これも色々と議論はございましたが、結論から言いますと「概ね順調に進んでいます」ということにしています。これは、そもそも実績が出ていない中で難しいのですが、例えば33ページを見ていただきますと、「がん対策の総合的な推進」ということで、県立がんセンターの新病院のオープンですとか、知事が進めている「未病」への取組みや「医食農同源」、さらには、この資料の127ページにある「京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区の推進」の中で、ヘルスケア・ニューフロンティアや、ライフサイエンス関連の誘致など、こういった様々な県の取組みというものを総合的に評価いたしまして、34ページのような「概ね順調に進んでいます」という評価をさせていただいております。ただし、在宅医療ですが、これは今後、より重要性を増すということで、付記意見として、「より一層の体制整備に取り組む必要があります。」というコメントを付しております。

続きまして、今後の取組みに向けての新たな視点や課題を提起したものとしまして、プロジェクトの4(20ページ)をご覧ください。プロジェクト4は「大規模災害などに備える災害対応力の強化」でございます。県の評価は22ページにありますように、「概ね順調に進んでいます」ということになっております。ただし、2013年の実績は、ほぼ達成をしておりますが、21ページの「大きな地震に備えて食糧や飲料水を備蓄している家庭の割合」が2013年にやや減っているという現状にあります。これをどう評価するかという議論がございました。実際に取組みは行っているのですが、東日本大震災から年月が経過するなかで、県民の地震への関心が薄れつつあるというのが、危惧されるのではないかという議論がございました。そこで二次評価といたしましては、「概ね順調に進んでいます」ということに加えて、付記意見として、「県民の地震への関心が薄れており、地震災害対策推進条例に基づく「かながわシェイクアウト」訓練などによる普及啓発を進める必要があります。」、また2番目には、「災害時の避難困難者支援のため、地域コミュニティによる対策を進める必要があります。」、また、「県立高校の耐震対策を着実に進める必要があります。」との3点をコメントとして付しております。

続きまして、プロジェクトの11(48ページ)をご覧ください。これは「多文化共生の地域社会づくり」でございます。神奈川県は大変に外国籍の方が多いということで、多文化共生が重要な課題であり、実際に取組みとしても努力をされています。50ページを見ていただきますと、県としましては、「概ね順調に進んでいます」ということになっております。ただし、部会での議論としては、「概ね順調に進んでいます」ということに異論は無いわけですが、多文化共生の取組みとして、「日本に来て間もない外国籍県民の生活支援の取組みをより一層進める必要がある。」ということを、1番目のコメントとして付記しております。それから2番目に、「外国につながる児童生徒への対応」ということで、少し耳慣れない言葉ですが、外国籍の方以外に、帰国子女の方のように外国から戻ってきた日本人も含めて、「子ども達の気持ちに寄り添いながらより一層きめ細やかな対応を行っていく必要があります。」というコメントを付記しています。

続きまして、プロジェクトの14(60ページ)をご覧ください。「子どもの安心のための総合的な支援」です。これにつきましては、60ページに記載されておりますように、例えば「いじめ認知件数のうち、年度内に『状況改善』した割合」などがありますが、これも2013年に必ずしも実績が出ていないという状況がございます。ただ、全体として61ページに書いてありますような、支援づくり、しくみづくりという努力をしているということで、一次評価、二次評価ともに「概ね順調に進んでいます」という評価にしております。ただし、児童虐待の相談受付件数が増大している状況で、未然防止のための取組みにより力を入れる必要があるだろうということで、62ページの二次評価のところに、「虐待が深刻化する前の段階での取組みの一層の充実が必要です。」ということをコメントとして付記しています。

続きまして、プロジェクトの21(88ページ)をご覧ください。「神奈川の自然環境の保全と活用」です。これは2012年度が「やや遅れています」との評価でしたが、2013年度につきましては、里地里山の保全に向けた取組みが進捗しているということ、それから、「やや遅れています」といった状況は改善されているものの、まだ事業実施に向けて努力すべき部分もあるといったご意見も頂戴しております。そこで、二次評価として「概ね順調に進んでいます」ということで、昨年度よりランクを上げた評価となっておりますが、「数値目標の達成に向けより一層の取組みが求められます。」というコメントを付しております。

それから、プロジェクト25(104ページ)をご覧ください。ここは「神奈川を世界にアピールする国際戦略」でございます。ここでは、数値的にはかなりの実績が見られる状況です。ただし、外国人観光客数については、宿泊状況だけでなく満足度や訪問地、年代、性別など、きめ細かいニーズ把握によりリピーター拡大に努めるほか、ソーシャルメディアなどの活用といったことも必要ではないかというご意見を頂戴しております。そこで二次評価としては、「順調に進んでいます」としておりますが、付記意見として、「ソーシャルメディアなどの活用による神奈川の魅力発信や、海外との連携、人材交流をより一層進めていく必要があります。」また、「外国人観光客の誘客促進に当たっては、ニーズを踏まえたきめ細かい取組みが必要です。」というコメントを付しています。

その他、2013年の取組みと成果を評価し二次評価を変更したものがございます。プロジェクトの18(76ページ)をご覧ください。この「文化芸術による心豊かな神奈川づくり」の中で、特に76ページの「神奈川フィルハーモニー管弦楽団の県内演奏会の入場者数」が大幅に目標を超えています。また、経営面でも改善されてきていることを高く評価すべきではないかという意見がございました。そこで二次評価としては、県の評価の「概ね順調に進んでいます」をワンランク上げて、「順調に進んでいます」にしております。以上のようなやり取りを踏まえまして、二次評価の全体の意見を作成したということでございます。

最後に評価報告書の記載全体にかかる意見ということで、各項目に掲載されている県民ニーズ調査について、経年変化を把握できないかというご指摘がございました。そこで、資料の135ページをご覧いただきたいのですが、ここに県民ニーズ調査結果の推移ということで、2013年だけでなく2012年についても記載をすることで事務局に修正をお願いしております。また、公表の際には県民ニーズ調査のホームページとリンクを貼ってもらい、関心のある方には、より詳しく調べられるようにしていただいております。以上、ポイントだけのご報告でございますが、私からの報告は以上でございます。よろしくご審議のほどお願いいたします。

 

 清家会長:ありがとうございました。それでは、ただいまのご報告につきまして、ご意見をいただきたいと思います。できるだけ、多くの方のご意見を賜りたいと存じますので、恐縮でございますけれども、お一人お一人のご発言を簡潔にお願いできればと存じます。それでは、ご発言がある方は、挙手をお願いいたします。

 

 近藤委員:私もグランドデザイン策定のときに総計審の委員に就任しており、途中、間を置きまして、また総計審に就任しました。これまでの間の議論を私も聞いておりませんので、もし重ねた議論があるようであれば、ご容赦いただきたいと思います。2012年と2013年の評価を比べ、評価が下がったもの、もしくは上がったというのだけをざっと目を通しておりました。その中で思ったのが、プロジェクト13「子ども・子育て応援社会の推進」が、「順調」から、「概ね順調」に下がっております。見ると、目標が3つある中で、1つ達成できてないということで、「概ね順調」に評価が下がったと認識しております。目標値を見ますと、県内病院のNICUの病床数ということで達成率96.1%となっておりますが、これはそもそもハードのことをいっています。しかしながら、ここにも人員体制の確保が困難であるという人的なソフトのことも記載されています。他の部分でも、二次評価の中でそのような人的な支援が必要であるという評価があったところがありました。このプロジェクト13についても、数字としては順調に伸びていると思いますが、今回の二次評価に人員確保について何らかのコメントを入れてはいかがかなと思っての意見でございます。

 

 清家会長:ありがとうございます。江口部会長から、何かございますか。

 

 江口部会長:確かに、人員体制の確保は困難であるというのは、NICUの要因になっていますので、ご指摘を踏まえてそういった人材の確保に、より取組むべきだというようなことを二次評価の意見として付記をさせていただければと思います。

 

 清家会長:それでは他に何かありますでしょうか。

 

 柏木委員:先ほど江口部会長から説明がございました135ページのところですが、経年変化がわかるようにということでつけられたという部分も含めて、この2012年、2013年という調査の中で、事務局としてその数字の変化に有意性があるものや、明らかに顕著な変化がみられるようなものがあるのかどうなのか、その辺の分析がどうなっているかお聞かせいただければと思います。

 

 清家会長:では、これは事務局からお願いします。

 

 中谷総合政策課長:ご指摘がありましたように、前年対比で数値が若干下がっているものが多い状況でございます。部会でも議論がありましたが、標本数に対して数字が若干下がる程度ですと、基本的にはこのくらいの下げ幅ですと、傾向としては同じと見るのが統計分析上、妥当ではないかという意見もございました。しかしながら、その中でも傾向として注目すべきところについては、先ほど部会長から説明がございましたが、地震の関係でプロジェクト4のところで、「大きな地震に備えて、非常持ち出し品を準備している」と回答した回答数が2012年には56.5%でございましたが、2013年度は47.6%と大きく減らしまして、震災から3年ということで月日が経つと、危機感が薄れてしまうのではないかということが読み取れましたので、こちらについては部会からも、意見が付されたというふうに認識しているところでございます。

 

 清家会長:それでは他に、何かございますか。

 

 内野委員:今の柏木委員と同じ質問で、少し視点が違うのですが、統計学からすると3千標本で大丈夫だとよくいわれます。市町村でも意識調査は実施しており、海老名市は5万世帯あるので1万標本ぐらいは必要ではないかというと、担当は、統計学上は2千5百標本でその半分ぐらいの回答でわかりますということでした。統計学ではそうなのですが、ここで少し疑問なのは、海老名市はそれを単独でやっているのですが、神奈川県は広いので、地域別の対象や政令市との関係はどうなっていて、県民のニーズの取り方と評価のところの数値というのは、全体でやっているのかというところを参考のためにお聞かせ願います。

 

 清家会長:事務局からお願いします。

 

 中谷総合政策課長:県民ニーズ調査の3千標本の内訳ですが、神奈川県を7地域に分類し、人口50万人以上の市、基本的には政令市ですが、それと50万人未満の市、あと町村区域で細かく分類をし、その人口の比例配分に応じ標本を取っています。その中で住民基本台帳から無作為で抽出してその人口の比例に応じた標本を抽出して、県民ニーズ調査を行い、公平性を保っています。

 

 内野委員:政令市を含んだ数値ということでしょうか。

 

 中谷総合政策課長:政令市も含んでおります。居住地の割合でいえば政令市の地域で、横浜市38パーセント、川崎市13パーセント、相模原市7.7パーセント、その他政令市以外ということで政令市も含んだ回答となっております。

 

 内野委員:市町村も意識調査を取っている立場なのですが、県と市町村の違いというものがあります。具体的なものと抽象的なものというのがあり評価というのは難しいと思いますが、どうしても気になるのは、神奈川県は900万人の人口がいて3分の2の600万が政令市の人口になります。私が感じているところでは、横浜市民の方は神奈川県民という意識があるのかなと思ってしまいます。そうなると評価の関係で神奈川県のアンケートであっても、横浜市の部分で回答している人がいるのではないかと思っています。そのような状況での結果のとり方だとか、ニーズ把握はなかなか難しいなと思っています。数値目標に対して実績がこうだからという評価は楽だと思うのですが、抽象的なものというのは、子育てについての環境は良いですかというのは、県では概ね順調ですけれど、市町村はそれどころではない状況もあります。そういった部分では、現場を預かる市町村と神奈川県では違いがあります。県が行っている調査を市町村でも実施していますので、お互いに同じ項目で調査を1回やってみるなど、そういったことも今後必要になるのではないかと意見として思っています。以上です。

 

 清家会長:それでは他にどなたかご質問ありますでしょうか。

 

 川名委員:毎回、委員の方々のご意見を聞いていると、こういった報告書は見てもらわないと意味が無いのではないかというご意見がありますが、今回の「かながわグランドデザイン評価報告書2013」も、最終的には昨年と同じようなスタイルになるのでしょうか。最近では尼崎市が一般的な総合計画のほかに、一般市民用に総合計画読本というものを出しています。ネット上でも公開されていますが、非常に見やすくて分かりやすく、小学生でも「うちの市にはこのような楽しいことがあるんだ。」とか「ボランティアをするとこのような面白い人達と出会えるんだ。」といったことが非常に分かりやすくなっていますので、一度ご覧いただければと思います。今回の評価報告書を見たときに、よく読めばちゃんと分かるのですが、子育て中のお母さんや70代、80代の高齢の方がぱっと見て、神奈川県にはこれだけ自慢できることがたくさんあるのですから、こういうことを自慢したいんだということがすぐに言えるような読本を別に作ってみてはどうかと、尼崎市の例を見て非常に感じました。まちづくりや地域づくりの研究者の間では話題になっており、尼崎市に先を越されたなという感じなのですが、神奈川県でもこれとは別にもっと分かりやすいバージョンを作っていただけると、より県民に近い立場になれるのではないかなと思います。これだけ広い県エリアでありますから難しいとは思いますが、そのように感じた次第です。

 

 清家会長:報告書の発信方法ということについてご示唆をいただきました。このことについて事務局から何かございますか。

 

 二見政策局長:重要なご意見をいただいたと思います。読本という形については、どのような対応ができるか考えてみたいと思います。県としても色々と工夫してやっており、今年から映像系での取組みも行います。総合計画を直接ということではございませんが、県が進める主要なプロジェクトを10本ほど取り上げて、年間を通じて、今まで県政に振り向いてくれなかったような方々をターゲットに、映像系で大々的に売り出していこうという取組みに着手をします。まだ立ち上がってはおりませんが、専門家の知恵を借りて効果的な打出しをしていきますので、ご覧いただき、ご意見をいただければと思います。

 

 清家会長:他にご意見はございますか。

 

 角野委員:非常に細かいことですが28ページのプロジェクト6ですが、これは地域包括支援センターを中心に施設関係でどのような進捗状況になっているかということが記載されています。一方で、先ほどご説明のあったプロジェクト7(34ページ)の総合計画審議会の二次評価の意見として、突如「在宅医療については、これまでの取組みにおける~」という一文があります。このプロジェクト7は「県民が安心できる保健・医療体制の整備」ということで、県がやってきた色々な取組みを大きな捉え方をして進捗状況が書かれていると思います。そうすると、この「在宅医療」というものがどういうことかということです。プロジェクト6で書いている地域包括支援センターがどういう経緯でできているかといいますと、在宅医療を推進するということが基本にあって、それを推進するためには地域包括支援センターを中心にしてやっていということが言われています。在宅医療を見据えたものがプロジェクト6であるとすれば、「在宅医療については~」という意見はプロジェクト7ではなくて6の中で書かれるべきものではないかと思います。

 

 清家会長:江口部会長お願いします。

 

 江口部会長:今のご指摘は大変難しいところであります。委員ご存知のとおり、国においても地域包括支援センターを介護保険の中心に作りながら、かたや医療として在宅医療支援拠点病院を整備する中で、最終的には地域包括支援センターと拠点病院を含めた、在宅の福祉と医療を合せた地域包括ケアのようなものが目標となるのだろうと思います。ただし、プロジェクト6では、従来の福祉系、介護保険の枠内の地域包括ケア、29ページの認知症、特養、サービス付き高齢者住宅というものを中心に施策を展開するものであり、他方でプロジェクト7については、医療を中心に取組みながらも、在宅医療は非常に大切なものと考えており、意見を付けさせていただいています。将来的には一体になると思いますが、現状では国の施策を踏まえ、2つのプロジェクトにさせていただいています。いずれにしても、将来的には統合するような視点が必要になってくるだろうという印象をもっています。

 

 角野委員:そうではありますが、プロジェクト6と7では、ちょっと違うように思います。プロジェクト7は、県立がんセンターの整備のような、大きな施策までを捉えていますので、その辺りを考えますと、そんなにこだわりませんが、そのように感じています。

 

 清家会長:他にご意見はございますか。

 

 内田委員:今のご意見のような対象として取り上げる内容が、もしこの次のラウンドで新たにやるならば再整理した方がよいと思うものがいくつかあります。今回の二次評価で、このプロジェクトとこのプロジェクトは合せた方がよいのではないかと考えたケースもありました。この評価の作業が終わった段階で、改めて作業してはどうかと思います。例えばプロジェクト23とプロジェクト24については、「競争力の高い産業の育成」と「産業人材の育成」とありますが、この中にベンチャーといった言葉は、一言もでてこないのですが、エネルギー関連産業のプロジェクト2については、「関連ベンチャーの事業化促進」といった言葉もでています。こうした整理の仕方をもう一回見直すようなことは、次のところで行うことだと思っています。

 

 清家会長:他にご意見はございませんか。

 

 中谷総合政策課長:内田委員からお話があったように、部会においても議論がありました。本日の議題にもございますが、今年度の作業といたしまして、3年間を振り返り総点検を行います。これまでのご意見については、その作業の中で検討したいと考えております。

 

 清家会長:ありがとうございました。他にご意見はございませんか。ご意見がないようでしたら、当審議会におきましては、計画推進評価部会で検討いただいた本日の報告案について基本的に了承とさせていただきたいと思いますが、よろしいですか。

(異議なし)

 

 清家会長:なお、近藤委員からご指摘のあった文面の修正等については、できるだけ委員のご意見を盛り込むような形で修正しますので、この件につきましては、会長に御一任いただけますでしょうか。

(異議なし)

 

 清家会長:ありがとうございます。では、そのように扱わせていただきます。

 

議題3 「かながわグランドデザイン 点検基本方針」について

 清家会長:それでは、引き続き、議題3について、ご審議願います。かながわグランドデザイン点検基本方針について、事務局より説明をお願いします。

 

(事務局より資料4について説明)

 

 清家会長:ただ今説明がございました、「かながわグランドデザイン」点検基本方針につきましてご審議をいただきたいと思います。それではこの件につきまして委員の皆様から、どうぞご意見を賜りたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

 

 内野委員:一つ確認をさせていただきます。スケジュールは分かったのですが、実施計画が最終年度ということで、点検をやって計画を作るわけですが、その辺についてのスケジュールをどのように考えられていますか。

 

 清家会長:事務局からお願いします。

 

 二見政策局長:今回の点検作業の次に平成27年度以降どうするかにつきましては、まだ方針が決まっていない状態でございます。ただし、政策のマネジメント・サイクル上、今年は3年目ということで点検の年に当たっております。その中で次に繋がるような形に実際に点検するだけではなく、「この辺の施策のこの辺が弱い、次にやるのであればこのように取り組むべきだ」というご意見があれば、ご提言を点検の中に入れていただきたいと思っております。ただし、それを次にどう対応していくかについては、今はまだ決まっていないということです。

 

 内野委員:基本的な方向は変わらないのですか。単に知事が変わるか分からないからある程度アバウトにしているという形ですか。

 

 二見政策局長:やはり27のプロジェクトの点検をしていただきますので、ベースになるのは今の27プロジェクトの考え方でございます。

 

 清家会長:それではほかにご意見、ご質問をお願いします。

 

 川名委員:この県民参加というのはパブリックコメントという形式でしょうか。先ほど内野委員からもご意見があったように、やはりエリアごとに神奈川は色々な顔があると思いますので、エリアごとにとる仕組みのようなものはあるのでしょうか。都市部の人はすごく市民意識も高くて市民活動も積極的な人が結構いるかもしれませんが、地方部はそういう活動している方もいますが、知らないという方もいると思うので、そういったエリアごとにきちんと均等にパブリックコメントで意見がとれるような仕組みはできているのでしょうか。

 

 清家会長:ではこれも事務局からお願いします。

 

 中谷総合政策課長:おっしゃるような視点は承知しておりまして、県民の意見は幅広に世代も色々な方からいただきたいと思っております。そのため、まず県民に分かりやすい概要版を作成させていただき、県民の方の目に触れるような場所に配架するよう、最近では、コンビニエンスストアやインターネットを通じた意見募集を行うなど、なるべく多くの世代にわたる評価をいただくようにしております。併せて県内の市町村の皆様からもご意見をいただく形を毎回とらせていただいておりますので、今回もより一層そういったご意見をいただけるように周知してご意見をいただくことを考えております。

 

 清家会長:他にご意見ご質問はございますか。

 

 飯田委員:知事が健康寿命を日本一にするという発言が度々出ています。そのような中で総合計画として、それをどのように取り組んでいるのかということを、少子高齢化や認知症が増えている中で、そういう問題も非常に大事なことと考えられますので、総合計画の中で、そういう問題についてきちんと取り組んでいる状況について、取り上げていただきたいと思います。

 

 清家会長:事務局から回答をお願いします。

 

 二見政策局長:今、飯田委員会からいただいたご意見は、今回の3年間の計画期間の中で、県も次々と新しい形の打ち出しをしており、3年経つと徐々にずれが生じてくる部分がございます。今回の点検の中では、そういったところにもご意見をいただいて、整理をしていきたいと思います。次期計画を立てるのであれば、やはりその辺も中心になっていこうかと思っております。

 

 清家会長:ありがとうございます。他にご意見があれば。

 

 大賀委員:基本方針について説明を聞いて、あまりピンとこなかったところがあります。それは、評価報告として今回やったことがあって、それとここで言う点検とは、どこがどう違うのだろうかということです。基本的には評価報告書を踏まえた検証と最初の(1)に書いてあって、(2)に変化を踏まえた検証ということがあって、それは、社会環境の変化に伴う課題について実施した部会報告をベースに行うこととなっています。それで3の実際の点検の内容となると、基本構想の点検、実施計画の点検となっており、社会環境の変化を踏まえた検証というのは、どこでどのようにやるのかという相関点が見えなくなってしまいます。要するに基本構想と実施計画の点検というのは、基本的には評価報告書でやってきたということになると、この変化に伴う課題をベースにした新たな問題にどう対応していくのか、というのはどこに組み込んでいくのだろうかという点が、最後の点検の内容になったら消えていってしまうような印象があるのですが、そこの相関というのはどういうようにやっていくのかご説明をお願いします。

 

 清家会長:それでは、事務局から回答をお願いします。

 

 中谷総合政策課長:先ほどの資料の1の3ページをお開きいただきたいのですが、今回評価は、先ほど私から説明いたしました、PDCAサイクルのCの部分の評価、Checkでございます。そのため、あくまでも27のプロジェクトの範囲でPDCAサイクルを回して、ここで評価いただいたものを、翌年以降に事業を改善していくという流れでございます。これに対し、点検につきましては、先ほど何名かの委員からもご意見がございましたように、例えばプロジェクト自体を一つにくくっても良いのではないかだとか、ここの範囲では収まりきれないもっと新しい課題があるのではないかとそういったところまで踏み込んで点検を行うというところを、PDCAサイクルの評価と別に考えて、点検と称して作業をするというところでございます。

 

 清家会長:大賀委員、いかがでしょう。

 

 大賀委員:その点は分かりました。なぜ、こんなことをお聞きしたかというと、前回の評価の時に私も発言していたのですが、今日説明を聞いていた中にもある評価の数値目標等が、ねらいとしていることを上手く評価できるような数値目標だったのかという疑問がありました。ただし、一度数値目標を決めてしまったのだから、それで評価をするのですが、評価の結果を見ていると、この数値目標で良かったのかなと思うような点がでてきます。改めてグランドデザインを考えたときに、評価のやり方、その他の目標の等々、次の時はもう少し考えた方が良いのではないかというような踏み込んだ議論も必要だと思います。今回の評価のところで、目標の中にも無かったけれど、こんなに色々と良いこともやったということが書かれていて、それを踏まえて評価されている面もあります。そういうところに立ち返って、私は踏み込んだこともできそうな感じもしたものですから、新しい問題だとか、評価の指標だとかで、もう一回反省した面もやれるのかどうかということを知りたかったということです。

 

 清家会長:それは事務局からお返事をいただけますでしょうか。

 

 二見政策局長:それでは、改めてお話をしますと、今回の3年間の点検作業においては、政策の立て方自体が今の変化に合致しているのかどうか、そういうところから、ご議論をいただいてご提言をいただく点検になります。年度ごとの評価は、確かに決められた政策の中で、どういう指標を持ってどういう判断をするのかという、決められた中で1年間を点検して、ご意見をいただいていたのですが、今回は3年間のトータルで政策を見ていただくというようなものです。前回の4年前の見直しの時には、最後に数値目標の立て方についてどうだったかという項目もちゃんと柱が立っていまして、それぞれの政策で目標の立て方についても提言をしていただいくといった点検の仕方をしております。今回も同じような形でまとめていこうと思っておりますので、目標の良し悪しについてもご意見をいただければと思います。

 

 清家会長:よろしいでしょうか。評価というのは、この枠組みの中での評価であって、点検というのは、さらにその枠組みのあり方そのものも含めて点検をするというような、そういう整理でよろしいでしょうか。

 

 二見政策局長:そういうことでございます。プロジェクトに属さない、全く漏れているものがあるじゃないかとか、そういう範囲まで含めてご議論をいただきたいと思います。

 

 清家会長:大賀委員、よろしいでしょうか。他にご意見はございますか。それでは、「かながわグランドデザイン」の点検基本方針につきましては、色々といただきました意見を踏まえて、これから進めていただきたいと思いますが、基本的には事務局からご報告いただいた原案を了承していただけますでしょうか。その上で本日いただきました意見につきましても、会長に一任いただけますでしょうか。本日の議題は以上ですが、事務局から何かございますか。

 

 二見政策局長:本日は大変熱心なご議論をいただき、ありがとうございました。ご議論いただきました評価報告書2013につきましては、評価いただいたものを政策に反映し、実現しなければ意味がありません。そのような観点で事業を展開する所存です。そうした中で、今日の熱心なご議論に加え、ご報告にもありましたが部会のほかにグループ会議を開き、詳細なご意見をいただきましたことは非常に参考になり、また、私どもの改善等につながります。改めて御礼申し上げます。

3年間の点検については、今回、点検の指針についてお認めいただきました。これに基づき庁内作業を進め、年度末に総合計画審議会にておまとめをいただくことになりますので、引き続きよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。

 

 清家会長:尾上委員、どうぞ。

 

 尾上委員:今日の議題とは外れてしまいますが、先日の新聞報道でもあったように、元総務省長官の増田氏が座長を務める日本創生会議の発表は非常に深刻な話題でした。自治体によっては消えてしまう可能性があるというものです。また、神奈川県でも2040年に現在の人口を維持できるのは川崎市のみという状態です。これからは、人口対策が一番深刻な問題になってくるのではないかと思います。人口対策はきわめて難しい課題ですが、何か手を打たなくてはいけないのではないでしょうか。結婚しない世代が増えてきていることもありますし、報道にもあったとおり、子どもを産む世代の女性が半分になってしまうということを考えると、何とか具体的な手を打たないと大変な時代になってしまいます。このような場でそのような議論ができればと良いのではないかと思う次第です。議題からは外れてしまいますが、神奈川県としても、深刻な問題としてこれからも取り組んでいただきたいと思っています。

 

 清家会長:ありがとうございます。ご案内のとおり、国の方でも50年後にも人口1億人を維持するための検討を始めています。神奈川県も含めてそれぞれの地方自治体においても早急に対策を検討する必要があると思います。また、このような場において、皆様から建設的な意見をいただいて、施策に反映していただければと思います。

この際、他に何かございますか。

 

 大賀委員:今のご議論と関係して、つい先日私も国道交通省の方と話す機会があったので、発言をさせていただきたいと思います。国土交通省でも人口の詳細なデータを作成しているという話を聞いたので、私はこういう問題は各市町村が真剣に考えてもらうものなので、国土交通省が、ただデータを握っていてはいけないという話をしたのです。やっぱりそのような深刻な議論をあいまいなデータにして議論するよりは、はっきりとデータを出して皆で真剣に考えたほうが良いので、是非ともそういったデータを手に入れて、そういったデータに基づいて県でも議論するし、そこを構成している各市町村も真摯に現実を見て議論をすることが大事だと思います。私自身は農林水産業に主として関わっていますが、農林水産業の分野では、その問題が、市町村の人口というよりも、農林水産業の従事者数が、ものすごい勢いで消滅していくという意識でいるものですから、そのことが各市町村行政にどのように影響していくか、具体的なデータをベースにして議論されるといいと願っています。

 

 清家会長:ありがとうございました。他に何かございますか。

 

 渡辺(真)委員:意見ではございませんが、新参者ですので、ご挨拶を兼ねて発言させていただきます。まず、「かながわグランドデザイン評価報告書2013」の中の県民ニーズ調査についてですが、マスコミでもよく意識調査を行います。その数字が全てとは思いませんが、そこには体感温度が反映されていると感じます。県民ニーズ調査でも、9の項目のところ「高齢者や障がい者が自立し、安心して生活できるような支援体制が整っていること」に満足している人の割合が、この中では極端に低い4.8%となっています。また「女性にとって『子どもを産み、育てる環境が今のままでは子どもを持つのはむずかしい』と思っている人」が60%となっており、これらの数字は真摯に捉えなければいけないのではないかと危惧しながら、目を通しておりました。また、これは聞き流していただければとも思うのですが、この「かながわグランドデザイン」概要版の表紙なのですが、これは神奈川らしいのでしょうか。この表紙は、風力発電のある新興住宅地に住む笑顔のおじいちゃんとお孫さんという若干、当たり障りのない景色に見えます。表紙はグランドデザインの顔であり、今の神奈川を表すものであってほしいと一県民としては願います。なかなか難しいのはわかりますが、沖縄や北海道のようなひと目見て分かる特性を求めているのではなく、何が神奈川らしいかを神奈川在住の方々で考えるとか、県民の方の撮った写真を募集して「こんな景色が神奈川にあるんだ」「こんな方々が住んでいらっしゃるんだ」など、アイデアを出す余地はまだまだあるのではないかと感じました。差し出たことを申し上げましたことをお詫びしつつ、今後ともよろしくお願いいたします。

 

 大木委員:私も同じく委員の意見というよりは、若者の視点として発言をさせていただきます。これだけ色々と委員の皆様が議論されているのは大変によく分かるのですが、多くの若者にとっては非常に遠いところで話されていると思われていると感じています。今、渡辺委員がおっしゃったように、実際に携帯電話で自分が取った写真が表紙になっているものや、いわゆる広告代理店がやっている企画というものがたくさんあり、今、企業と若者がソーシャルメディア等を通して非常に近づいています。しかし、いまだに県というものが、正直まだ若者から見ると非常に遠くにあると感じています。私個人としては、ベンチャーとして色々と活動している流れの中で、ITやメディアに近いところにおりますが、本当に多くの若者が、そのようなものを使いこなしています。そこにもう少し県が発信をしていく、ないしは彼らとつながるような施策をしていくことは、このような数字での議論も非常に大事だと思うのですが、それだけではなく、もう少しつながっていくということを大事にしていくべきではないかと一個人として、一県民として思っております。

 

 清家会長:ありがとうございました。それでは、そろそろよろしいでしょうか。色々と貴重な意見をいただきまして、私も大変に勉強になりました。本日は大変に熱心なご審議をありがとうございました。以上を持ちまして、本日の審議会を閉会とさせていただきます。どうもありがとうございました。

会議資料

資料1 かながわグランドデザイン 評価報告書2013(案)[PDFファイル/8.93MB]

資料2 総合計画審議会の二次評価(案)一覧[PDFファイル/278KB]

資料3 かながわグランドデザイン 評価報告書2013(概要版)(案)[PDFファイル/5.4MB]

資料4 かながわグランドデザイン 点検基本方針(案)[PDFファイル/221KB]

参考資料1 計画推進評価部会の意見と県の対応[PDFファイル/205KB]

参考資料2 数値目標の達成状況及び評価一覧[PDFファイル/323KB]

参考資料3 「かながわグランドデザイン」の進行管理について[PDFファイル/193KB]

参考資料4 今後のスケジュール(予定)[PDFファイル/166K

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