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更新日:2018年8月27日

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総合計画審議会第78回計画推進評価部会 審議結果

総合計画審議会第77回計画推進評価部会の審議結果

様式3

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

総合計画審議会第78回計画推進評価部会

開催日時 平成29年5月24日(水曜日)13時00分から15時20分まで
開催場所 神奈川県庁本庁舎 3階 大会議場
出席者

牛山久仁彦、内田裕久、関ふ佐子、橋本雅代、村井知光、小池智子、朱銘江、

伊達仁人、中西正彦、原嶋洋平、山本佳世子、川崎優美、北原まどか〔計13名〕

(◎部会長)

次回開催予定日 未定
問い合わせ先

政策局政策部総合政策課計画グループ 田中
電話番号045-210-3064(直通) ファックス番号045-210-8819

審議経過

議題1 「かながわグランドデザイン 評価報告書2016(案)」について

《資料1-1「かながわグランドデザイン 評価報告書2016(案)」、資料1-2「数値目標の達成状況及び評価一覧」、資料1-3「部会グループ会議における意見と県の対応」資料1-4「かながわグランドデザイン 評価報告書2016(概要版イメージ)」について事務局から説明》

 

 杉山総合政策課長:各グループのご議論の内容等について、各グループの座長からご報告をお願いいたします。

 

 内田委員:グループBの担当をさせて頂きました内田でございます。私どもが担当いたしましたのは、「PJ5:エネルギー」、「PJ6:産業創出」、「PJ7:海外展開」、「PJ8:観光」、「PJ9:マグカル」、「PJ10:農林水産」でございます。非常にたくさんのご意見をいただきまして、全てをここでご紹介できませんが、代表的なところをご紹介させていただきます。まず「PJ5:エネルギー」について、皆様ご承知の通り、東日本大震災の後、原発の災害も起こりましたが、今日においては省エネの意識などが薄れつつあります。その中で、県としてしっかりと取り組んでいただきたいという意見がありました。また、数値目標の立て方についても見直してもよいのではないか、目標として適当だったのかという意見もありました。二次評価としては、「概ね順調に進んでいます」としております。続いて「PJ6:産業創出」です。現在IoTですとか、ロボットということが言われていますが、日本のロボット産業は国際的に見ても先進していると思いますが、そこを支えている中小企業が国際競争の中でしっかりとやっていけるようなしくみづくりが大事ではないか。また、その中小企業で働く人材をどう集めていくかということに、県としても目を向けてほしいという意見がありました。そして、工場移転についての数値ですが、産業構造が変化した動向の結果なのか、あるいは工場の稼動・売上げ状況など多角的な情報を示さないと、単に面積などの情報だけでは分からないのではないかという意見がありました。続いて「PJ7:海外展開」でございます。こちらは現在、黒岩知事が海外、特に東南アジアを中心に活動されています。また、欧米を中心に未病関連の活動をされていると思いますが、もう少し、具体的に県民に見えるような形で提示していただけないかという意見を多くいただきました。県の一次評価では「順調に進んでいる」となっていますが、言葉のあやといえばそうですが、かなり具体的なことを提示していただきたいということから「概ね順調に進んでいます」としております。続いて「PJ8:観光」でございます。神奈川県は自然に恵まれており、昨年度からの指摘ですが、訪日外国人が増加している中で、国別の状況などが分からないのかという意見がありました。また、神奈川県内の豊かな自然として、県の中央部から西の方へ続く山々、また海岸が長く繋がっているので、周遊型・体験型のツアーなどを強化する施策を検討してもよいのではないかという意見がありました。ともあれ、東京の隣ということで、民泊も含めて具体的な取組みを明確にしていただきたいという意見がありました。評価としては「概ね順調に進んでいます」としています。「PJ9:マグカル」でございます。昨年度から指摘されていますが、県の東、いわゆる東京に近いところは、かなり色々な文化の活動をしていますが、反面、県西・県央では低いのではないか、アンバランスな状況であり、単に統計を取って満足度をはかるということで良いのか。指標を考え直す必要があるのではないかという意見がありました。また、大掛かりなプロの集団ばかりではなく、NPOですとか、県民主導による活動ももう少し取り上げていく中で県民の満足度を上げていく必要があるのではないかという意見がありました。大変だと思いますが、県でもしっかりと取り組んでいただきたい。また、経済的な視点で文化活動などをみることも重要ではないかという意見もありました。評価としては「概ね順調に進んでいます」としています。続いて「PJ10:農林水産」でございます。提示されたデータを見る限り、県の木材生産量が急増している。この要因を詳しく記述していただきたいという意見があり、既に修正いただいております。最近は木材チップの利用であるとか、直交型CLTなどによる木材建築も非常に進んでいるので、県西を中心とした地域での木材の利用も今後大きな動きをみせるのではないかと思います。もう1点は地産地消の取組みがありますが、もう少し県として、県民ニーズの動向をしっかりと見ていただきたいという意見がありました。評価については「概ね順調に進んでいます」としています。

 

 牛山部会長:続いてCグループお願いいたします。

 

 山本委員:グループCの担当をさせていただきました山本です。ご意見をご紹介させていただきます。Cグループは8項目です。「PJ11:減災」からご説明させていただきます。減災に関しては県民の意識を一層高めていく必要がある、そういったことから地域における災害対応力の強化のため、危機意識を持って、さらに身近な住民どうしの繋がりを一層強めていく必要があるという意見がありました。また、神奈川県を訪れる外国の方や日本人でも他県から来られる方が多く、そういった方々のための災害時の避難誘導について、外国語などを含めて取り組む必要があるという意見がありました。二次評価としては「順調に進んでいます」としています。次に「PJ12:治安」についてご紹介させていただきます。治安につきましても、検挙率は高まっていて、神奈川県の客観的なデータとして、非常に有効な結果が出ていますが、県民の体感治安においては、安全で安心して暮らせることに関して満たされていないとする割合の方々が居られるということで、不安感の解消していただきたいという意見がでております。評価としては「順調に進んでいます」としています。続きまして「PJ18:地域活性化」ですが、未病による地域活性化について注目されている委員もおり、観光の側面というより未病の改善が実感できるような地域の魅力発信について、さらに取り組んでいくのはいかがかという意見や、観光振興が前面に出るよりも地域で生活することの魅力を高めていただきたいという意見がありました。評価としては「概ね順調に進んでいます」としています。続いて「PJ19:多文化共生」についてです。留学生が卒業後に母国に戻るというより、むしろ神奈川県に残りたいと思えるような、魅力的で活躍できる場や留学生が自身の力を最大限に生かせるような環境づくりをしなければならないのではないかという意見や、生産年齢人口が減少していく中で、外国人の労働者が増えることが予測できるので、多文化共生・多文化理解を促進していき、地域社会づくりにも反映させるべきではないかという意見がでています。評価としては「順調に進んでいます」としています。「PJ20:協働連携」ですが、実際に活動されている委員もこのグループには居られますので地域課題の解決に向けて活動している団体との連携やそれらを効果的に支援することも考えないといけないのではないか、という意見や地域社会には様々な主体が関わっているので、協働連携型の社会をどのように実現していくべきなのか、また、アクティブに自身の技能や知識を地域のために生かしたいと考えているシニア層や、地域貢献を自分達はやっていきたいという方々がいらっしゃるのでそういった方々が参加しやすい環境づくりを進めなければならないという意見がありました。評価としては「概ね順調に進んでいます」としています。「PJ21:自然」です。県の一次評価から1つ落として「やや遅れています」としています。数値として、(1)「水源の森林エリア内の私有林で適切に管理されている森林の面積の割合」や(3)「小網代の森の年間利用者数」が特に目標値に達していないということで1つ落とした評価としています。ネガティブなものではなく、どのような努力が必要かという建設的な意見をいただければと思います。「PJ22:環境」です。地球温暖化対策や資源循環への取組みについて、特に家庭部門に対して意識啓発を継続的に行っていく、その中でも個人の関心事項につながるようなアプローチを取り入れたらどうかという意見がありました。評価としては「概ね順調に進んでいます」としています。「PJ23:都市基盤」です。県民ニーズ動向の「自然や歴史・文化、景観などの地域の特性を生かしたまちづくりが行われていること」について、予想外に満足度が低く、そういった点も踏まえていただき、神奈川らしい県土づくりに取り組んでいただけないかという意見がありました。評価としては「概ね順調に進んでいます」としております。

 

 牛山部会長:ありがとうございました。最後にAグループの報告をさせていただきます。まず「PJ1:未病」です。未病センターなどの増加や研修受講者の増加など、事業が順調に進んでいるように見えるが、一方で「日ごろから健康に気をつけた規則正しい生活を心がけている人の割合」が伸びてこないなど、何よりアウトカムの成果がどのように見えてくるのか、見えていないのではないか、また理解も十分に進んでいないのではないかという意見がありました。プロセスに問題があるのか施策自体に問題があるのかを分析する必要があるという意見がありました。また、未病を改善することが従業員にもたらす効果、生産性・創造性向上など、いわゆるアウトカムですが、どのように現れているのか、企業などにも発信して未病についてより周知する必要があるという意見がありました。全体的に未病については、理解が進んでいないのではないか。一層の周知が必要でないか。という意見が多く、県の一次評価から1つ落とし、「やや遅れています」としました。「PJ2:医療」について、数値目標(1)「マイ未病カルテの利用者数」について、どういった方々に利用してもらいたいのかというターゲットを明確にしたほうがよいという意見がありました。利用率について、0.16%ということで非常に少ないので、概ね順調とは言いがたいという意見です。ただ、昨年出産した女性向けに、電子母子手帳を含めた当該手帳を普及し、1.5万人が利用したということであればそこは大いに評価すべきであるので、重点的にターゲットを定める必要があるという意見です。最先端医療について、重粒子線治療などの最先端技術がどの疾病モデルがどのように貢献するのか、社会に定着するのか、あるいは国内外への社会的なインパクトがどれくらい期待できるかなど期待される成果や費用対効果を明確にする必要があるという意見がありました。評価に関わるご意見をたくさんいただきまして、二次評価に反映し、「概ね順調に進んでいます」としています。「PJ3:高齢者福祉」です。高齢者のライフスタイルや健康状態、それぞれの分布などを把握し、その上でそれぞれの取組みが誰にどのような効果を及ぼすのか、費用対効果を分析する必要があるという意見です。また、認知症について、相談する際のアクセスの向上などのソフト面の取組みのほうが、施設の充実といったハード整備よりも重要なのではないかという意見もありました。それから、高齢者の社会参加は重要な課題であるので、生きがいづくりという観点だけでなく、介護等の福祉サービスが必要な人を減らしていくという観点も含め、俯瞰的に捉えていく必要があるという意見もいただきました。こうした点を二次評価に加えながら「概ね順調に進んでいます」としています。ただ、ライフスタイルや健康状態など、現在の高齢者の状況を的確に把握し、効果的な取組みを検討していく必要があるなど、取組みについての今後の展開や評価のあり方などのご意見をいただきました。「PJ4:障がい者福祉」です。インフラの整備状況などは記載されているグラフや数値で分かるが、本当に必要な人に必要なサービスが届いているのかが、記載されていなければ分からない。数値で記載することが難しければコメントやアンケートなどで、どれくらいの人が必要としていたり、不安に思っていたり、満足していたりということが記載されていれば評価がしやすいという意見がありました。また、福祉に携わる人材が十分に確保されているのか、人材確保の状況と実際の取組みについての関係を県民に分かりやすく説明したほうよいという意見もあり、二次評価に反映したところでございます。それから、障がい者を支えるハード面を整えれば整えるほど社会から分断されていくことを懸念しているという、根本的な課題も出まして、コミュニティの中に障がい者が参加しともに生活していくことを促進するような活動とそれに対する評価を行っていく必要があるという意見もありました。また、子どものときに障がい児と一緒に暮らした子どもたちはその生活を当たり前に感じていただけるようになるが、社会的に隔離していくと疎外する気持ちが生まれてしまう。社会の中にどう取り組んでいくのか、取り組むことによって社会的価値がどう評価されていくのかという視点で考える必要があるという意見もいただきました。また、サービスを提供する人、障がい者を支える人をサポートするしくみについて課題意識をもって取り組む必要があるという意見もいただきました。評価としては「概ね順調に進んでいます」としております。いただいた意見をもとに、障がい者の方々に対する理解促進の取組み、あるいはともに参加し、活動できる場を増やしていくこと、さらには人材確保のあり方、福祉サービス従事者をサポートするしくみを充実させていくことを二次評価に加えてまいりました。続いて「PJ13:男女共同参画」です。数値目標(1)「県及び市町村の審議会などにおける女性委員の登用率」や(2)「事業所における女性管理職の割合」の実績が伸びていかないのは、教育分野における男女平等が進んでいないことも影響しているのではないか、進学率における男女差を埋めることで女性側の意欲も高まってくると考えられるため、しっかり分析をしていく必要があるという意見や、女性の活躍には学校教育を含め、教育という側面が重要であるという意見や、男性・女性を問わず、働きながら育児をしている人々を支えるしくみが十分に整っているとは言えないので、働き方改革をさらに推進するほか、働きながら育児を行える環境の整備に一層取り組んでいく必要があるというご指摘をいただき、二次評価に反映しております。評価については「概ね順調に進んでいます」としており、教育の側面、働きながら育児をしていく環境づくり、男女問わずしっかりと取り組んでいくことを付記しています。「PJ14:子ども・青少年」です。人口減少社会の到来は確実で、その中で神奈川県はどのような未来を目指していくのか。それをベースに5年、10年、20年後、その先といった神奈川を支える子どもたちをどう育てていくのか、そのために今何をすべきかを明確にし、実行していく必要がある。教育のあり方などを含め視野を広げて、子どもの貧困を含めて、長期的な視点にたって子ども・青少年施策を検討する必要があるという意見をいただきました。さらに組織等で横の連携がとれていない中で、法規制もあり「自分たちが出来る範囲のことをやっています」といった問題が真に解決しないようなことが多いのではないか。行政はそれらを乗り越えるしくみづくりを検討し、実行していく必要があるという意見もありました。学校、児童相談所など関係機関で情報が共有されていないので、それぞれで同じ説明をする必要があったりするなど、子どもを育てる親の立場で考えて取り組みをしないといけないという指摘がありました。また、乳幼児期の栄養状態が、その後の発達に影響を及ぼす場合もあり、経済的に困窮している環境に生まれたことにより、その子の将来を決めてしまうことにならないように、行政は子どもの貧困に対して取り組みを進めていく必要があり、学童期以前から総合的な貧困対策を実施していく必要がある。また、経済的貧困状態にある高校生などにも十分な支援をしていく必要がある。こういった意見をいただき二次評価にし「概ね順調に進んでいます」としています。長期的な視点に立って関係機関の横の連携強化、子どもの貧困対策により一層取り組む必要がありますと付記しています。「PJ15:教育」です。仮の評価で「概ね順調に進んでいます」としていますが、「一人ひとりの生きる力」に関して、社会との接点が少ない子どもたちが増えているなかで、子どもたちに社会との接点をきちんと作る必要がある。また英語・プログラミングなどの必修化が進められるなど、増加している教員の負担を軽減する必要があるという意見をいただきました。グループ評価の段階で数値目標が明らかになっていなかったので、仮としています。改めて本日ご議論いただきたいと思います。「PJ16:スポーツ」について、スポーツというと競い合う「競技」というイメージがあるが、一般の人にとっては「運動」であると思う。運動を通じて健康になると考えた場合、生活の中にちょっとした負荷が掛かるようなしくみがまちの中にあるような、まち全体で健康増進に繋がる環境づくりを検討していく必要があるという意見や、神奈川県は自然がたくさんあり、山登りやハイキングを通じて体を動かすことができるので、そういった日常の中での運動なども必要であるという意見も二次評価に反映しております。「順調に進んでいます」としています。「PJ17:雇用」です。高齢化が進む神奈川県においては、労働力の確保を図るため、外国人人材の養成・確保に力を入れる必要がある、また特区をさらに活用して、法規制に対してもフレキシブルに対応し、県に外国人人材を集積する必要があるといった意見がありました。「概ね順調に進んでいます」としております。

以上で、各グループ会議で議論された内容の報告をいただきました。その中で県の一次評価に対して二次評価案として評価を下げたものがございます。それについて事務局から説明をお願いします。

 

 総合政策課長:「PJ1:未病」、「PJ7:海外展開」、「PJ21:自然」の3つについて、県の一次評価からこの二次評価について、評価を落としたものがあります。これらの事業について所管部局と意見交換をさせていただきましたので、ご報告させていただきます。まず「PJ1:未病」についてです。保健福祉局からの意見として、「数値目標から見れば1つの数値目標を達成しているので、取組みは概ね順調に進んでいるものと認識している。また、日ごろから健康に気をつけた規則正しい生活を心がけている人の割合については達成率89%ですが、例えば自身の健康状態を把握するとともに未病改善の実践が出来る場所である、未病センターについて、利用者が増加していること、また月平均で約5,300人のが方が利用されていて、厚木市や綾瀬市では新聞記事になるほど、当初の想定を上回る利用があった。また、高齢者のフレイル(虚弱化)の対策について、平成27年度、28年度の累計でのべ938人の参加があり、平成28年度のフレイルチェックに2回参加したリピーターの方にアンケートを実施したところ、食に関しては64%、運動に関しては61%、社会参加に関しては41%の割合の方に行動の変容が見られたというアウトカムが確認できた。このように未病センターの利用状況やフレイル対策など、具体の事業レベルにおいても効果が現れているので、概ね順調に進んでいるという評価にならないだろうか」という意見がありました。評価報告書にそういったデータを追加するなどして、対応することは可能です。現状においてまだ十分に書き込めていない部分もあると思います。2つ目の「PJ7:海外展開」について、産業労働局からの意見として、「設定した2つの数値目標について、それぞれ目標を達成しており、そして民間の人材サービス会社との連携協力に関する協定などの様々な関係機関との覚書であるMOUの締結なども行い、県民ニーズの動向として(1)『国内外から向上や研究機関など多くの企業が県内に誘致され、働く場所が増えること』を重要と考える人の割合についても昨年から増加するなど、県民意識についても海外との交流によって地域が活性化するという重要性に理解が図られている」という意見がありました。また、グループ会議で委員からご指摘があった、成果については回答はもらえていない状況でございます。「PJ21:自然」について、環境農政局からの意見として、「数値目標の(2)『里地里山の保全活動に取り組んだ人数』について目標を達成しており、丹沢大山については、植生が衰退している地域での保護柵の設置や土壌流出の防止対策、鳥獣対策に取り組んでおり概ね順調に進んでいると認識している。しかしながら3つの目標のうち、2つが未達成であり、その内1つの『小網代の森の年間利用者数』について、大きく下回っており、いくつかの取組みについて、不十分であったという点はご指摘の通りです」という意見がありました。平成29年度に向けて、数値目標の達成について、特に小網代の森については新たな取組みを実施していきたいという意見もありました。また、あわせまして「PJ15:教育」について数値目標がグループ会議では未把握でしたが、ここで判明しましたのでご議論賜りたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

 牛山部会長:ただいま事務局から説明がありましたように、評価を下げた部分と、未評価の部分がございます。それでは、各項目についてご意見を伺いたいと思います。はじめに未病の取組みについてですが、このプロジェクトについて、グループAでは、「やや遅れています」に評価を下げており、事務局からもご説明をいただいたところですが、委員の皆様からご意見あれば伺いたいですが、いかがでしょうか。

 

 関委員:未病の取組みについては、知事の政策として進められており、色々な取組みをさせているところですが、このような評価を下すことは、部会として、しっかりと議論し、評価していることを示すものにもなりますので、この評価でよいと思います。

 

 牛山部会長:今のままで、評価下げるということでよろしいですか。その他にご意見はございますか。

 

 山本委員:14ページの(3)の特定健康審査、特定保健指導の実施率の結果はまだ出ていないということですか。

 

 杉山総合政策課長:まだ出ていないということです。

 

 山本委員:両方出ていないということで、特に気になったのは、特定保健指導のほうですが、2012年から2014年まで数値がそれほど変わらないです。しかし、2015年以降の目標値は3年間で10%以上あげるということで、かなり目標値が高い設定だと思います。この目標値で、2015年の結果の数値が出たときに、評価を大きく下げなければならないと思いますがどうでしょうか

 杉山総合政策課長:数値目標については、第2期実施計画を策定する際に、当該部局のほうともよく相談させていただいて、過去の実績値や今後の取組みや現在の人員、財政の中で最大限を狙いながら設定しています。結果論で見ると少し下がる程度かなという風には考えています。

 

 山本委員:もしかしたら目標値の出し方をご検討いただいた方がよいのではないかと、個人的には思います。

 

 伊達委員:今の議論の根底のところは、数字の問題ではなくて、組織運営の問題であると思います。一つは、数値目標を立てた人間が、引き続きそこの業務責任者で居るかどうか、そこで立てた予算、予算執行が、成果が出たら少しずつ予算を加えて、成果が出れば予算が加速していくような予算編成をしていく。実際は、自分が係わっているプロジェクトは、予算がどんどん収縮していっています。プロジェクトの幅というのもどんどん変わっていきます。そこに、問題なのが人も変わっていきます。前年度、その前どうなっていたのかを含めて、スタッフの習熟度が上がっていく中で、目標に対して取組みがなされているのか。実際の組織運営上はその逆になっていて、そのなかで数字をコミットさせるというのは組織的に無理があります。我々はネガティブに評価しているが、スタッフの努力をネガティブに評価しているのではなくて、仕組みをネガティブに評価しているということをしっかりと表現していかないとスタッフのやる気も無くなります。県民からの期待というものネガティブになっていきます。いろんなものがネガティブにつながっていくので、そういう負の連鎖をどういう風に食い止めていくのか、現場がどれだけよりポジティブに自分たちの成果をあげる、あげたことがどう評価され、自分が立てた目標を最後まで遂行していくしくみにやりがいを感じるなど、そういうようなところに仕組みをつくっていかない限り、今、山本委員がおっしゃっていたように、もともと目標値が高いんじゃないかというような水掛け論のようになってしまいます。目標値のもともとの精度の問題があるようにも思います。特定検診も含めて、指導のところですが、もともと特定検診に対して意味があると思っている人間が大多数であれば、そもそも受診率が50%超えていると思います。これ、全国平均がずっと40数パーセントで推移していて、しかも、特定保健指導のほう、問題があると指摘された人間の12%とか13%しか指導を受けていないです。指導を受けても仕方がない、指導に対する期待値が無いところに、いかに広報で努力をしたところで先に進まない、という構造的な問題があるのではないかというところに対してこういう評価がされてしまうと、現場としては限界を感じると思います。その辺も含めて、評価というところの文言についても、全体の構造を配慮した上で、加筆した方がよいと思います。

 

 杉山総合政策課長:この件に関しては、担当の部局からは、未病については成果の問題があるということは承知しています。努力していないかというと担当部局としてはかなり努力をしています。そうした中で、未病センターが1つ2つだったのが、10を超えるようなところにまで持っていけたというのは、もしかしたらかなりの努力があって、そこについての評価はどうなのかということについて今触れられたのかなと思っています。そこのところは私どもも感じています。あわせまして、先ほど山本委員からお話がありましたけれども、例えば自然のところで、やや遅れているという評価に関して、例えば小網代の森の部分がすごく低い数字だ。とだけ言うのではなくて、もっとこういうところを具体的にどうしたらどうなるかということを、ぜひ総計審のみなさまから具体的に示唆をいただけると、今、部局としては、概ね順調にしたいと思っておりますけれども、やや遅れているになったとしても、県民の方も理解しやすいですし、総計審のみなさんが、こういう意見をされているということで、局としてはこういう取組みをしているのだなと、それがまさにPDCAサイクルが回っているのだなと見えてくるような報告書になると、よりありがたいと考えております。

 

 牛山部会長:ありがどうございます。結論的にどうするかということはなかなか難しいところではあるのですが、ふたつ方法があって、ひとつは元の評価に戻して文章の中で書くということと、しかし、一方でここのところは、今、多々ご指摘もあるので、やや遅れていますという評価に下げながら、今、山本委員や伊達委員からご指摘していただいたような点を書き加えるということなのですが、どちらがということですが、これは今のご意見では、元に戻すという動きはなかったですが、いかがですが。何かそういう動きはありますでしょうか。

 

 内田委員:私はキングスカイフロントやライフイノベーションセンターの運用を責任持ってやっていますが、この未病という概念自体が新しい、だから県庁としても取り組み始めてまだ時間浅い。そういう意味では、外から見ると、未病とは何だろうという方が相当いる現状ですから、そういう意味では、まだ、やや遅れていますという評価をされても、これは仕方がないなと思います。ただ、私は現場の県庁の人たちが、もうひとふんばりして、もう少し見える形で出てくれば、もうちょっと上がるのかなという感じはします。ただ、現場は相当必死になって動いているのは確かです。私も今、いろいろ10社、20社集めて、これから本当に神奈川県が中心になって、未病を、高齢者が急激に増えていくなかで、どうやって健康維持していくか、そういったことを含めた中で取り組んでいる機関でもあるのですが、そういう意味ではまだこの評価でも仕方がないのかなという気がします。ただ、現場は非常に動いていることは確かです。

 

 中西委員:私も今のこの評価でと思っている方ですが、これまでの議論を聞いて思いましたが、数値目標の(1)は、県の方ががんばればできる目標で、(2)とか(3)は間接的に待っているだけかなということで、ようやく実現できる指標だと思うのですが、何を評価するかということで、私もがんばりが足りないというつもりはさらさらないが、やはり未病という概念の本筋は県民の人たちの間にそういう意識が広まるかと考えると、サポートしなければいけない、そうすると数値目標の(1)、(2)、(3)のうち、(3)を重視せざるを得ないのではないかと思います。(2)は数字が超えていませんし、(3)も高齢化が進むとどうなるのだろうと、数値的に超えているのは傾向からは見えにくいということがあります。もろもろ考えると、評価としてはこういう風になると思います。決してがんばりがないとは考えていません。

やはり、どの辺りを注力したらよいかと考えるべきと思いますが、当然、分かっているとは思いますが、センターの設置などは、むしろ意識がある人が使える施設だと思うので、むしろ意識が今のところ低い人たちにどう周知するかということを一緒にやらなければならない。実はそれが難しいことは重々承知しているが、結局、周知徹底ということに尽きてしまうと思っています。

 

 牛山部会長:ありがとうございます。それでは概ねご意見いただきましたが、現状では、やや遅れていますという評価、一段下げた評価でよいのではないかという意見が大勢ですが、合わせて、所管課のご尽力に対しては、未病がまだまだ一般的に周知されていない状況の中で大変ご尽力されているという点については評価できるという言葉をどのように書き込めるかと、事務局と相談したいと思いますが、そういう対応を付した上で、この評価が評価部会の意見だということでよろしいですか。

 

(異議なし)

 牛山部会長:続いて、「PJ7:海外展開」について、順調に進んでいますから概ね順調に進んでいますに一段評価を下げた形になっておりますが、これにつきましてご意見いただきたいと思いますが、いかがですか。

 

 内田委員:グループBの座長の内田でございます。これは順調か、概ね順調かというのは難しいのですが、報告書を読むと「MOUを締結した」とたくさん書いてありますが、「MOUを締結した」とたくさん集めるのは、よく途上国がやることです。私たちこんなにMOUあるのですよと誇るのですが、それは誇るものではなくて、ひとつひとつMOUを結んだ後、具体的に何を展開しているか、それが見えてこないとMOUを結んだ意味がないです。実際45ページの上の部分にも書いてありますが、締結した覚書(MOU)により構築した協力体制を活用した連携を深化させることが課題と書いてあるだけで、では、具体的にどのようなことをやりましたということをもう少し具体的に書けるようになるとよいと思います。どこを見ても、MOUを締結しましたという話がたくさんあったり、ミッションを送りましたとあったりするが、ミッションを派遣したら、そこでどのような結果があったのか、一言そこがないと、ただ行きました、私たちMOUありますよね、それではさようならでは困ってしまいます。何かそこをもう少し具体的に見えるようにすることだと私は思います。

 

 牛山部会長:基本的にこの評価でよいですね。

 

 内田委員:はい、そうです。

 

 牛山部会長:基本的に評価は変更しない中で、具体的なご指摘を様々いただきましたが、他に何かございますか。伊達委員お願いします

 

 伊達委員:海外展開のところについては、今、内田委員からもご指摘のあったとおり、具体的にどのように進めるかが問題だと思います。私自身も県との関わりの中で具体的に見させていただいた部分でもありますが、問題なのは、企業として海外進出に興味はあるが、そこに対してリスクマネーを投じることができない。また、海外との連携に躊躇したり、海外から日本に来れないといった、ボトルネックの部分が何であるのかといった議論であるとか、ボトルネックが見つかったその先に、県として何をするのかといった部分がきちっとできていないと感じます。その部分について運営側から県に提案をしても、それは予算として組んでいないからできない、若しくは、県として支援できる部分ではないとして、申し出を受けてもらえない状況があります。今回のように、評価しなかった、評価されなかった部分を、評価されなかったというだけではなく、なぜ、そうなっているのか、そのようになった原因を、積極的に県が解決しようとしているのか、そこに対する解決策を、次年度に出してきているのかといったものを、プロジェクトの連続性の中で評価を行っていかないといけないと思います。先ほど申し上げたように、前年度の担当と今年度の担当が違い、背景もよく分かっていない中で、それでも成果をだせ、MOUは締結したけれど、どうなのかといわれると、県の取組みとして、職員のがんばりを含めても浮かばれない状況となってしまうと思います。その辺の背景を含めて、プロジェクトの推進体制を含めてもう少し見直しをしていくといった部分のコメントも必要になってくるのではないかと思います。

 

 牛山部会長:今のご意見もコメントをさらに付記したうえで、この評価でよいのではないかというご意見だと思いますが、他にはいかがでしょうか。

 

 川崎委員:私も、Bグループに参加をさせていただき、当日の議論を二次評価に反映いただいていると思っております。当日の議論の際に、資料の44ページに記載の、ベトナムの神奈川インダストリアルパークが話題となりました。なぜ、この場面で申し上げたいかというと、MOUがたくさんあるという話の流れの中で、具体的な例としてこれに着目した経緯があります。その中で、なぜ、ベトナムなのか、支援が進みましたと記載されているが、どれくらいの企業でどのような業種なのかなどの議論がありました。数値目標の達成状況に直接関係した部分ではありませんが、そのような議論の中で、具体的な取組みが数値に結びつくようなっていけばよいといった意見を踏まえると、現在の評価のままでよいのではないかと思います。

 牛山部会長:ありがとうございました。今、いただいているご意見では、このプロジェクトについても一段評価を下げた「概ね順調に進んでいます」の評価でよいのではないか、また、それに関連して、いくつかご意見をいただいておりますので、それらをコメントとして加えていく対応で進めさせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 

(異議なし)

 

 牛山部会長:それでは、このプロジェクトについても、先ほどの「未病」のプロジェクトと同様に、評価部会としての結論としては、「概ね順調」とし、コメントの記載については、事務局と精査をさせていただきたいと思います。

 牛山部会長:それでは、次に資料の84ページの「教育」のプロジェクトでございます。このプロジェクトにつきましては、前回のグループ会議では、数値が未確定であったことから、仮の評価として、「概ね順調に進んでいます」としておりますが、この評価を確定していきたいと思います。3つの目標値のうち、「(3)県内特別支援学校高等部卒業生の就職後の定着率」が、100.1%でかろうじて目標を達成しているところですが、「(1)主体的な学習活動を通じて、思考力・判断力・表現力を高めることができたと思う高校生の割合」の達成率が86.4%ということで、目標を達成できなかったという状況となっています。結果として、3つの項目のうち、1項目で達成、1項目で未達成、1項目で数値未把握となっています。これにつきまして、委員の皆様のご意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 内田委員:最近では、初等教育においても、英語を話す力、まさにこのプロジェクトに記載のグローバル化を目指す教育ということで、取り組まれています。ここの目標にある「生徒にICT活用を指導する能力が高まったと感じる教員の割合」といったデータがありますが、英語を話すことのできる教員の数が、神奈川県では増えているのかといったものも一つの指標になるように感じますが、その辺はいかがでしょうか。

 杉山総合政策課長:そのようなデータを拾えれば、次期計画以降の指標として検討材料になるのかと思います。教育の分野においては、これからもグローバル化を進めていかなければいけないところで、教育の中では、県立高校でバカロレアの認定を取ろうという動きもありますので、そのようなものは、非常に重要な視点だと思います。

 牛山部会長:データの有無も含め、今後の数値目標の候補になり得るものということですが、このプロジェクトの二次評価については、これまでの項目との関係で考えると、1項目達成、1項目未達成、1項目未把握の状況なので、「概ね順調」という評価となりますが、達成している1項目をどのように評価するかという部分もあり、評価について、ご意見をいただければと思います。

 中西委員:数値目標はやはり設定したからにはすごく大事であると考えます。実績が把握できていない数値目標(2)について、2015年度が目標値65%に対して実績値が59.4%であることからすると、そこから劇的に改善するのかという疑問があるので、2016年度が達成できているかというと怪しいという気持ちになります。そのような状況で、数値目標(3)が達成しているのは良いことだと思いますが、数値目標の(1)と(2)、特に(1)がプロジェクトのねらい達成のためにはすごく大切と思いますので、それが達成できていないということで、達成していないということを厳しめに見ていくとすると、順調という言葉が入る評価をしていいのかなという気持ちがあります。問題提起ということで発言させていただきます。

 

 牛山部会長:総括すると、ご意見としては、やや遅れているということでどうかというご意見が提起されました。他にいかがでしょうか。

 

 山本委員:評価自体には関わらないかもしれませんが、数値目標(2)のところも5月に把握予定ということですがまだ実績が記載されていません。また、今までの推移を考えると、すごく数値を上げようとしているように見えて、目標値をなぜ5%ずつ上げているのかなということを疑問に思います。いろいろな事情もあるでしょうし、目標達成のために一生懸命頑張るということはあるのでしょうけれど、目標設定のありようという点で疑問に思います。指標のとり方によって評価もいろいろ違ってくると思いますので、二次評価として端的に評価をしなければならないのであれば、もう少し数値目標に関してお考えいただいた方がよいのではないかと思いました。

 

 牛山部会長:目標の設定の問題でもあるのですが、この点について事務局いかがでしょうか。

 

 杉山総合政策課長:グループ会議においても、目標値の設定、そもそも目標として設定している項目のあり方といったことも含めて様々にご意見をいただいたと認識しています。現在のかながわグランドデザイン第2期実施計画については、既に数値目標を示させていただいていておりますので、この4年間について言えば、この数値目標でもって丁寧に見ていくものなのかと考えています。ただ、本日の後半でご議論いただく予定の新たな政策課題や次期計画における議論の中において、評価部会の皆様にも、ぜひ数値目標について、例えば数値目標のあり方、設定の方法なども一緒に議論していただきたいと思っております。数値目標の問題は進捗状況を管理していく上で根本的な問題と考えておりますので、ぜひお願いしたいと考えています。

 

 牛山部会長:ありがとうございました。私からは一般的にはこうだということで概ね順調と申し上げているわけですが、やや遅れているというように一段下げるというご意見をいただいておりますが、他にいかがでしょうか。現状のまま、概ね順調でもいいのではないかなどのご意見はありますでしょうか。数値目標の達成状況や目標に対する現状の認識などから、やや遅れていますという評価ということでよいでしょうか。事務局として何か意見はありますか。

 

 杉山総合政策課長:私どもとしては、神奈川県として教育ビジョンなどを改定させていただきながら、グローバル教育やインクルーシブ教育なども先進的に進めさせていただいております。そうした中にあって、やや遅れにするにあっては、どのような具体的な論拠でもってそのような評価にするのかということを明確にしておく必要があると思っております。そのあたりについて、もう少しご議論、ご意見を賜った上での決定としていただければと思います。

 

 内田委員:今の議論は、(1)と(2)の内容を数値目標としてあげたから評価を下げるかどうかという話となっているのであって、私としては、教育はその他にも問題が沢山あるので、(1)と(2)の数値目標だけで教育の全てを議論するのはとんでもないことだと思います。そういう意味で、「できたと思う高校生」とか、「感じる教員」という主観的なものに依存する数値目標をたてること自体がおかしいのではないでしょうか。例えば、TOEIC何点以上の教員がどのくらい増えたとか、資格など具体的に把握できるものを数値目標とする必要があるのではないかと思います。神奈川県の教育をどう評価するかというときに、主観に頼るようなものの数字を議論することにどれくらい意味があるのかと思います。

 

 中西委員:今のご意見に賛同します。これだけで教育全体を語れるというものではないですが、計画に対する評価という観点からすると、今ある数値目標である(1)「主体的な学習活動を通じて、思考力・判断力・表現力を高めることができたと思う高校生の割合」が1割以上の差で未達成であることと、昨年度より下がっていることを問題と受け止めています。

 

 伊達委員:主観的な評価軸について、別のPJですがP13の(2)「日ごろから健康に気をつけた規則正しい生活を心がけている人の割合」が約71%となっていますが、(3)「特定健康診査・特定保健指導の実施率」については48.6%と矛盾しています。今回教育もそうですが、高校生に聞いてしっかりと判断できているのかということを考えると、そういった教育を試みた教員がどれくらいいるのか。従来、そういったところに力点を置いていなかったが、重点を置いてみた教員がどれくらいいるのか。と、同じ意識でも、評価出来るものと、そうでないものがあると思います。数値目標として挙がっているので、それにこだわるべきというものだと思います。こだわり方が問題であり、どういった形でこだわるべきかをこの部会で審議するべきと思います。いずれにせよ、このままの数値での評価は無理があると思います。ましてや高校生が思考力・判断力・表現力を高めることができたかということを、自身で評価することは困難だと感じます。

 

 牛山部会長:ありがとうございます。目標値の設定や評価の視点や基準についての議論になってまいりますので、今後の次期計画などでも議論していくことは間違いないのですが、この項目についてはいかがでしょうか。

 

 関委員:取組みの成果については記載がありますが、課題についても文章の方に記載していただければ、数値だけではない評価が行いやすいと思います。

 

 杉山総合政策課長:数値目標の(1)については、今後の課題と対応方法の中でも整理させていただき、また、所管である教育委員会において意識を持って、また視点も踏まえながら、整理をさせていただきます。またP86から87にかけて、様々な取組みをさせていただいております。(1)の数値目標が未達ではありますが、(3)については100%を超えておりますので、よろしくお願いいたします。

 

 牛山部会長:ありがとうございます。「概ね順調に進んでいます」という評価にしつつ、厳しいコメントを付記する。という方法と、「やや遅れている」とする方法がありますが、評価のあり方や目標の設定の仕方の工夫ということも含めて、十分に付記しながら「概ね順調に進んでいます」とし、部会で出た意見を付すということでいかがでしょうか。また、私と事務局で調整させていただきます。

 

 中西委員:よろしくお願いいたします。

 

 牛山部会長:続いて「PJ21:自然」についてご議論お願いいたします。

 

 山本委員:現在の計画の中で、やや遅れていますと評価せざるを得ないというのが数値を見たうえでは致し方ない気がします。というのが本音です。計画が始まるときから気になっていましたが、小網代の森を特出しして取り上げ、利用者数で評価しようと思った担当部局のバックグラウンドを記載すると良いと思います。何も知らない人がここだけ見ると、重要な指標としてなぜ挙げたのか、2014年から2015年で見ると激減していて、ネガティブな評価をする人もいるかもしれず、変に誤解を招く可能性があります。

小網代の森を特出した理由やこだわる理由について、担当部局の考えもあると思うがいかがでしょうか。

 

 杉山総合政策課長:小網代の森は、神奈川県の中で、生物多様性が実証される重要な地区です。その地区を保全するために、県としても長きにわたって取り組んでいる状況です。また、環境教育の場としても非常に重要であるなどの観点を踏まえながら、数値目標として設定させていただいています。そうした中でこれからどうするかは、環境農政局として課題をしっかり持っていて、トイレの整備などをしていますけれども、今後さらにどうしていくのかについて平成29年度しっかり取り組んでまいりたい、というような話しは聞いております。以上です。

 

 山本委員:ご説明ありがとうございました。評価結果そのものだけを見ると、もの凄く低い評価になってしまい、低い評価だけが一人歩きしてしまうのは私自身よろしくないと思っています。もの凄く取り組んでいるのであれば、表に出していくといいと思います。力を入れていく担当部局のご意思があって、指標にしていると思うので、根拠になるものをしっかり示したほうがいいと思います。

 杉山総合政策課長:担当部局と相談させていただいて、評価報告書の数値目標に関することについて、どのような書き込みができるのか整理させていただきたいと思います。

 

 牛山部会長:はい、ありがとうございます。最終評価、二次評価についてはどうでしょうか。

 

 北原委員:グループ会議のときにも議論になったが、自然には、森林広域的な機能の話しから、ペットの殺処分など幅広く行っている中で、なぜ小網代の森というマニアックなものを数値目標として取り上げたのか。それから、最終評価のやや遅れています、の後の記載が漠然としている印象を受けますので、様々な課題があるなかで一つ一つの進捗状況や課題に対する今後の進むべき方向性が示されていないことから、評価がやや遅れていると記載した方が、二次評価にした理由が分かるようになると思います。

 

 牛山部会長:はい、ありがとうございます。やや遅れているという評価ですけれども、評価に関連して、現在のコメントでは不十分なので、小網代の森の扱いや取組みなどについての進捗状況を書き込んで、前向きな記載をしていくということでしょうか。事務局いかがでしょうか。

 

 杉山総合政策課長:自然のプロジェクトについては環境農政局が所管しております。当該部局はしっかりと前向きに取り組んでいるという実態があるなかでの数値目標の達成状況です。全体としての書きぶりについては、調整が必要と思いますので、部会長と相談させていただきながら進めたいと思います。

 

 伊達委員:ここの部分だけでは留まらない話しですけれども、137ページを見ていただきたいと思います。プロジェクト事業費で、自然に関しては2015年度が76.6億円、2016年度が70.2億円、2017年度が71.2億円の予算がついて使われています。この予算がどのように使われていて、予算の一部が小網代の森に使われていると思うが、その関係軸が全く見えないです。未病や教育もそうですけれども、言われている目標のところと予算との相関について、もう少し議論されないと、財政的、財務的にしっかりと取り組みがされて、無駄がなかったのかまで踏み込めていないと思います。そこのところを小網代の森をサンプルケースとして最終評価してもらうというのも良いのかなと思います。教育委員会へ言って、小学生、中学生に公開実習で行ってもらい、その際、子どもたちにお父さんやお母さんと一緒に行ってね、と言えば簡単に利用者数を増やせると思います。利用者数を増やす方法はいくらでもあります。大切なのは、プロジェクトにどれくらいの人員と予算をかけたのかを検証することだと思います。そういうことを踏まえると、最終評価がやや遅れていますというのは致し方ないと思います。

 

 牛山部会長:ありがとうございました。ご意見を踏まえまして「やや遅れています」という現状の評価を維持しながら、コメントを付記して事務局と調整してまいります。よろしいでしょうか。

 

(異議なし)

 

 牛山部会長:それでは以上4点について部会としての評価を確定し、他のところについていかがでしょうか。原嶋委員お願いいたします。

 

 原嶋委員:資料1-2を見ていまして、PJ2について評価としては「概ね順調に進んでいます」としていますが、他のPJとの整合性として良いとは思いますが、4つ目の数値目標の達成率が23%と著しく低く、目立ってしまいますが、全体の評価としてよろしいでしょうか。

 

 杉山総合政策課長:こちらの4つ目の数値目標については、グループ会議でも厳しいご指摘をいただいていると認識しております。現状として、再就業を働きかけるものが結果につながりにくい状況にあるなかの結果でございます。確かに達成率については非常に低いものでありますが、再就業に向けた取組みについては、促進する努力は担当部局として行っております。定性的な評価を含めながら概ね順調とさせていただいております。

 

 牛山部会長:その他いかがでしょうか。

 

 山本委員:指標の立て方についてですが、客観的なものと、「思う。」や「感じる。」、といった意思に関する主観的なものがありますが、PJによってそれらが混ざっていたりしています。敢えて取り上げられていると思いますが、その背景や根拠などもお示しいただきたいと思います。評価をする私たちは客観的な指標の方が評価し易いですが、現場の方は主観的な指標を取り上げて評価をしたいのだという根拠を今後お示しいただきたい。

 

 杉山総合政策課長:ありがとうございます。県議会からも評価報告書というものは県政運営上の指針の評価であるので、県民の皆様に分かりやすいものになるようにしてほしいという指摘がありまして、正にそういったご指摘であったと思います。この第2期実施計画を策定する際の数値目標の設定背景ですが、毎年の数値が把握できること、複数の数値目標を立てることで複眼的に実証出来ること、アウトカムであること、としております。アウトカムの表現として、主観的なものがあると整理しています。事務局としてもアウトカムの定義についても改めて整理しておりますので、次期計画に反映させていただきたいと思います。

 

 関委員:先ほどうまく説明が出来なかったのですが、数値目標以外の評価の観点として、「主な取組みと成果」に記載をしていただいていますが、中身によると思いますが、これらが良いものかどうかの判断ができないものがあります。

 杉山総合政策課長:ありがとうございます。同様に県民に分かりやすい表現に工夫してまいります。

 

 牛山部会長:ありがとうございます。その他のところでもご意見いただきたいところがありますが、PJ5のエネルギーについて、「今後の課題と対応方向」について前年と同様になっている点ですとか、PJ23の都市基盤についても同様ですが、いかがでしょうか。

 

(意見なし)

 

 牛山部会長:そうしましたら、資料の整理までにまだ時間がありましたら、追ってご意見いただくことは可能でしょうか。

 

 杉山総合政策課長:本日のご議論などを踏まえまして、追加のご意見などございましたら、今週中に事務局までお寄せください。ただ今部会長からもお話がありました、PJ5、23についても所管部局に投げかけます。

 

 牛山部会長:ありがとうございます。雇用についても、障がい者雇用や若年者雇用について、また子ども青少年などについてもご意見があればいただければと思います。いただいたご意見については事務局と私で整理したいと思います。

続きまして、P9をご覧ください。総合計画審議会の評価としまして、プロジェクト全体の評価についてまとめております。こちらについて事務局から説明お願いします。

 

 

(事務局から説明)

 牛山部会長:ありがとうございます。こちらについてご意見ありましたらお願いいたします。

 

 伊達委員:先ほど指摘させていただいた点と重複してしまいますが、3つ目の丸に「厳しい財政状況」とありますが、細分化されている財政を柔軟に、横串を刺して融通が利くように、また重点項目を挙げているにも関わらず予算が付いていないなど、なぜ予算が付かなかったのか、そもそもどれくらいの予算を申請していて、最終的にどれくらいの予算が付いたのかを含めて、そのあたりが見えてこないと評価が出来ないと思います。加えて、県・関係職員の課題であったり、PJに対する知識、状況把握のレベルが年々上がっているのか。それが蓄積された上で、目標が達成出来ていないのか。蓄積されていないのであれば、PJの問題でなく、運営の問題であり、されているのであればPJの問題であると整理できる。議会と対峙することを考えると、どういう形で評価するべきかというと、少し前に流行った「バランススコアカード」といった、教育面、財政面、などで見ていけるようなものを加えていただけると、県・関係職員も少し救われるであろうし、財政面でもやり方の見直しも、従来の手法にとらわれることなく、考えることができるのではないかと思います。

 

 杉山総合政策課長:ありがとうございます。予算の処理上に際しましては財政部門との関係もございますので、どこまで書き込めるか、また部会長と相談させていただきます。

 

 牛山部会長:これだけのページ数ですから、どれだけ具体的に書けるかということもありますが、「厳しい財政状況」という趣旨やニュアンスについて事務局と相談させていただきます。

 

 北原委員:市民側の立場として、3つ目の丸に「3つの政令市との関係を含めた市町村と県との役割分担」とありますが、どこが市の分野でどこが県の分野なのか。などが分かりづらく、私たちのNPOのスタッフともこのグランドデザインを皆で読んでみたのですが、横浜市民では県民意識という表現がなじまない現状であったり、それが県民としての生活実感などに結びつかなかったりするのかと考えましたが、これは市の役割で、これは県の役割であるなど、探しても分からず、スタッフにも説明できませんでした。そういった整理もしていただければ分かりやすくなると思います。

 

 杉山総合政策課長:このページで表現できるかは難しいかもしれませんが、今後人口減少が進む中で市町村と県、また、県と国の役割など非常に重要であると思いますので、次期計画などにも検討してまいります。

 

 牛山部会長:ありがとうございました。こちらも今週までにご意見などございましたらお寄せください。当面、今いただいたご意見について、事務局と調整してまいります。

 

議題2 「社会環境の変化に伴う新たな政策課題」について

 

 牛山部会長:もう一つ議題がございまして、それは社会環境の変化に関する新たな政策課題になります。時間が大分経過しておりまして、どこまで議論できるか、皆さんのご都合もありましょうし、事務局から簡単に説明をお願いいたします。

 

《資料2-1「社会環境の変化に伴う新たな政策課題について」、資料2-2「社会環境の変化について(中間まとめ)」について事務局から説明》

 

 牛山部会長:ただいま事務局からご説明いただきましたけれども、予定の時間を過ぎているなかで、ご議論をお願いしなければなりません。

 

 杉山総合政策課長:既に予定時間を過ぎており、皆様もご多忙と存じますので、いくつか意見をいただく中で、それを契機にしながら、先程と同様にご意見ありましたら、今週中までに事務局へ頂戴できればと思います。

 

 牛山部会長:この段階でご意見いただける委員の方がいらっしゃいましたら、お願いいたします。いかがでしょうか。

 

 山本委員:ご説明ありがとうございます。グループ会議でも申し上げたかもしれませんが、神奈川県全体というとなかなか難しいと思っています。このようなことをなぜ申し上げるかと言うと、神奈川県は日本の縮図みたいですよね。日本の色々な地域で抱える問題を神奈川県でも抱えておられると思います。神奈川は多様性に富んだ地域ですよね。それを魅力として、むしろ武器として考えていただけないのかなと思いました。

 

 牛山部会長:黒岩知事もよく神奈川は日本の縮図だとおっしゃいますけれども、大都市的なところ、それから中山間地や町村などの問題、人口減少や少子高齢化の問題でも、東京都とは違う出方が増してくることもありますので、そういった点などについてご指摘いただけたと思います。他にはいかがでしょうか。はい、お願いします。

 

 伊達委員:人口減少などネガティブな記載もありますが、一方でポジティブなところとして、AIやロボテックスなど色々あります。人口減少を補って余るぐらいの技術革新が今日ある中で、それに対してどれくらい積極的に入っていくのか。ネガティブに既存職種の衰退、新しい職種の創出と書いてありますけれども、労働人口がそもそも減っていきますので、減少分をAIで補っていけば良いのではないかと思います。技術運用を促進すれば十分に賄えると思います。例えば申請したら許可がおりるまで1か月、1週間かかるところをAIを活用すれば一瞬でできる。という様に生産性をどのように向上していくのか、ポジティブなところをチャレンジしていく成功事例を神奈川でつくっていけるといいと思います。

 

 牛山部会長:ありがとうございます。

 

 村井委員:公募委員なので、県民の立場として申し上げます。神奈川都民ということで、東京都との対比をすることもあると思います。生活者としての暮らしやすさを追求してほしいです。子育て中心に川崎や横浜は人口が増えています。暮らしやすさ、生活の視点が重要だと思います。

 

 牛山部会長:非常に重要なご意見がございましたので、将来の神奈川のあり方について議論をすすめてまいりますが、皆様からいただいたご意見を踏まえ、今後考えてまいります。最後に事務局からお願いたします。

 

《今後のスケジュールについて事務局から説明》

 

 牛山部会長:ありがとうございます。かながわグランドデザイン評価報告書2016(案)につきましては総合計画審議会に評価部会からの報告として、提出いたします。ご意見などにつきまして私にご一任いただき、事務局と調整してまいります。本日はありがとうございました。

会議資料

資料1-1_かながわグランドデザイン 評価報告書2016(案)[PDFファイル/9.42MB]

資料1-2_数値目標の達成状況及び評価一覧[PDFファイル/392KB]

資料1-3_部会グループ会議における意見と県の対応[PDFファイル/518KB]

資料1-4_かながわグランドデザイン 評価報告書2016(概要版)イメージ[PDFファイル/547KB]

参考資料1-1_神奈川県の政策課題に関するデータ集[PDFファイル/2.24MB]

参考資料1-2_「かながわグランドデザイン」の進行管理について[PDFファイル/263KB]

参考資料1-3_今後の作成スケジュール[PDFファイル/76KB]

資料2-1_社会環境の変化に伴う新たな政策課題について[PDFファイル/259KB]

資料2-2_社会環境の変化について(中間まとめ)[PDFファイル/189KB]

参考資料2-1_これまでの経過と今後のスケジュール(予定)[PDFファイル/53KB]

 

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