第1回かながわ地球温暖化対策大賞受賞者の紹介

掲載日:2012年1月23日

かながわ地球温暖化対策大賞受賞者の紹介かながわ地球温暖化対策大賞受賞者の紹介

「第1回 かながわ地球温暖化対策大賞」は、平成22年9月1日から同年11月30日まで公募を行い、合計26件の応募をいただきました。平成23年1月21日に開催した「かながわ地球温暖化対策大賞審査会」(委員長:高村淑彦東京電機大学工学部教授)の審査を経て、温室効果ガス削減実績部門10者、温室効果ガス削減技術開発部門5者の計15者を受賞者として決定しました。

第1回(平成22年度)受賞者 | 委員長講評 


第1回(平成22年度)受賞者

  • 応募件数:26件
  • 受賞者:15者(温室効果ガス削減実績部門10者、温室効果ガス削減技術開発部門5者)

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温室効果ガス削減実績部門(50音順)

オーディーケー特定目的会社
みなとみらいセンタービルの建設

オーディーケー特定目的会社みなとみらいセンタービルの建設平成22年5月に竣工した複合業務施設「みなとみらいセンタービル」において、自動追尾方式の太陽光採光装置を導入することにより、オフィスフロアー共用部中心の吹抜け(エコボイド)を通じて建物内に採光し、昼間照明に用い、併せてエコボイドを通じた排気システムにより、空調負荷や空調動力、換気設備の節減を図った。また、高効率照明器具のスケジュール制御や、窓・外壁の遮熱化・高断熱化、地域冷暖房の導入などの対策を実施するとともに、制振及び免震構造による建物の長寿命化、緑化によるヒートアイランド対策などを実施した。
この結果、横浜市建築物環境配慮制度における評価システム「CASBEE横浜」において、最高のSランクであった


麒麟麦酒株式会社 横浜工場
ガスエンジンコージェネレーションシステム等の導入

麒麟麦酒横浜工場ガスエンジンコージェネレーション等の導入平成19年度から21年度にかけて、ビール類の製造工程においてガスエンジンコージェネレーションシステムを導入し、工場内で使用する電力の全てを賄う(余剰電力は外部に販売)とともに、排熱の回収等により高い総合効率での運転を実現した。また、排水処理工程で発生するバイオガスをガスエンジンの燃料等に活用して燃料使用量を削減するなど、複数の対策の連携を行った。さらに、物流倉庫エリアにおける照明の高効率化等も実施した。
工場全体で継続的に省エネ活動を行いつつ、これらの対策を講じることにより、3年間で1万トンを超えるCO2削減(2割以上の削減)を達成した。


桐蔭横浜大学  【推薦】清水建設株式会社
桐蔭横浜大学 大学中央棟の建設

桐蔭横浜大学の大学中央棟の建設平成22年8月に竣工した「大学中央棟」において、中央部を十字に貫く通路などの採用による自然通風や自然採光、クールピットによる地中熱、井戸水などを利用して、自然エネルギーの積極的な活用を行った。また、高遮熱断熱複層ガラスと障子戸を使い「ダブルスキン」の省エネ手法を応用した縁側的回廊や、屋上緑化庭園などを計画し、建物の断熱性能を向上させ空調負荷の低減を図るとともに、快適な環境を確保した。さらに、高効率の空調換気システムや照明システム、使用状況に応じた外気取入量の制御などを導入した。
この結果、横浜市建築物環境配慮制度における評価システム「CASBEE横浜」において、最高のSランクであった。


東京ガス株式会社
東京ガス港北ニュータウンビル省エネルギー改修工事

東京ガス港北ニュータウンビル省エネルギー改修工事平成22年度に実施した港北ニュータウンビル(通称:アースポート)の改修にあたり、太陽熱集熱器・太陽光発電パネルなどの再生可能エネルギー利用設備や、蓄電池・ガスエンジンコージェネレーションシステムなどの設備を導入し、それらを組み合わせることにより、排熱を効率的に利用して冷暖房を行う高効率空調システムや、電力の統合制御システムなどを構築した。
また、自然採光を活用した照明制御システムを導入した。
これらの取組により、改修前に比べて約2割のCO2削減効果が得られると見込んでいる。


東京電力株式会社 神奈川支店
電気自動車(EV)の率先導入

東京電力株式会社 神奈川支店の電気自動車(EV)の率先導入運輸部門においてCO2の大幅な削減が期待できる電気自動車(EV)の普及促進を図るため、平成32年度末までに、全社で約8,000台ある業務車両のうち3,000台をEVに転換することを予定している。中でも神奈川支店においては、EVの市販が開始された平成21年度からの2年間で、合計105台(一部予定を含む)を県内の事業所に導入し、車両の約1割をガソリン車等から転換するなど、全国に先駆けたEV導入実績となっている。
また、併せて、県内の事業所にある14台のEV用急速充電器を使用実態調査の目的で「EVサポートクラブ会員」に開放するなど、充電インフラの整備をはじめとする県内のEV普及促進にも大きく貢献した。


日産自動車株式会社
日産自動車グローバル本社の建設

日産自動車グローバル本社の建設平成21年8月に竣工した「グローバル本社」において、建物中央の吹抜け(ボイド)や2層吹抜け構造を採用し、自然換気による空調の効率化や、自然採光の積極的な利用を図った。また、建物の外部には、高断熱複層ガラスや、高層建築物では類似例がないとされる大型の外装ルーバーを採用した。このルーバーにより太陽熱を反射して、建物表面や地表面の温度を低減しており、空調の効率化と併せて周辺地域のヒートアイランド対策にも貢献している。さらに、地域冷暖房の導入や、積極的な屋上緑化、雨水利用設備などの対策を実施した。
この結果、横浜市建築物環境配慮制度における評価システム「CASBEE横浜」において、最高のSランクであった。


日本電気株式会社
NEC玉川ソリューションセンターの建設

NEC玉川ソリューションセンターの建設平成22年5月に竣工したオフィスビル「NEC玉川ソリューションセンター」において、空調・照明などの設備と、自社のICT(情報通信技術)の活用を組み合わせた取組を行った。具体的には、高効率空調機器と併せて、水蓄熱システムや自然換気システム、風量制御システム等を導入したほか、高効率照明器具と併せて、人感センサーや昼光センサー等による制御システムを導入した。
この結果、川崎市建築物環境配慮制度における性能評価システム「CASBEE川崎」において、最高のSランクであった。また、省エネ型のコンピュータの導入やペーパーレス化、遠隔会議の実施など、建築物とオフィスの運用を組み合わせたCO2削減に、社員が一体となって取り組んでいる。


株式会社プロロジス
プロロジスパーク座間Ⅰの建設

プロロジスパーク座間Ⅰの建設平成21年5月に竣工した賃貸用物流施設「プロロジスパーク座間Ⅰ」において、建物の屋上に1MWの太陽光発電パネルを設置し、年間約110万kWh(一般家庭約300世帯分の年間消費電力に相当)を発電するとともに、PC(プレキャストコンクリート)免震構造の採用による建物の長寿命化や、外壁の高断熱化による空調の効率化、高効率照明の導入などを実施した。
この結果、建築物総合環境性能評価システム(CASBEE)において、最高のSランクであった。
なお、当該設備は、県内初のメガソーラー発電(出力1MW以上の太陽光発電)設備である。


万葉倶楽部株式会社
地球にやさしい温浴施設プロジェクト

万葉倶楽部株式会社の地球にやさしい温浴施設プロジェクト平成20年に「地球にやさしい温浴施設プロジェクト」を立ち上げ、県内3ヶ所(小田原・秦野・横浜)の温浴施設において、水道・燃料・電気などのエネルギー計測システムを導入することにより、お湯の使用状況などに応じたお湯の生産量の適正化を実施し、給湯にかかるボイラー燃料の削減を図った。また順次、ボイラーの更新を行うとともに、ボイラーの燃料転換や台数制御、排熱回収等の対策を併せて実施した。
組織的なエネルギー管理体制のもと、こうしたプロジェクトを推進したことにより、2年間で約2割弱のCO2削減を達成した。


株式会社リガルジョイント
冷温水空調蓄熱システムの導入やオゾン殺菌処理技術を活用した雨水の再利用等

株式会社リガルジョイントの冷温水空調蓄熱システムの導入やオゾン殺菌処理技術を活用した雨水の再利用等平成20年度に本社工場において、屋根への建材一体型太陽光発電パネル(約20kW)を設置して自社の電力を賄い、余剰電力はバッテリーに蓄電して、照明の一部に導入したLED照明等に用いている。また、自社の技術による冷温水空調蓄熱システムを導入して、冷暖房時に生じる排熱を、冷水槽や温水槽に蓄熱して利用することにより空調を効率化し、年間を通じて電気使用量の削減を図った。さらに、自社のオゾン殺菌処理技術を活用した雨水貯水設備(約200トン)を設置し、冷温水空調蓄熱システムやトイレ排水に使用するなど、複数の対策の連携も行った。
これらの対策を講じることにより、1割以上のCO2削減を達成した。


温室効果ガス削減技術開発部門(50音順)

株式会社アルバック  【推薦】茅ヶ崎市
太陽光発電を活用した電気自動車用急速充電システムの開発

株式会社アルバックの太陽光発電を活用した電気自動車用急速充電システムの開発平成22年に、太陽光発電パネルを活用した電気自動車(EV)用急速充電システムを開発した。このシステムは、太陽光発電パネルによる電力を活用し、約25分でEVの容量の約8割を充電できる。また、EVに充電していない時は、他の設備にも電力を供給することが可能であり、電力の使用量の削減によるCO2の削減に寄与する。
このような太陽光発電パネルと電気自動車用急速充電器を組み合わせたシステムの開発は県内初であり、すでに平成22年3月には茅ヶ崎市市営駐車場に導入されるなど、EVの普及に不可欠な充電インフラの整備と、自然エネルギーの普及に貢献した。


JFEスチール株式会社 東日本製鉄所
「新型シャフト炉」による低CO2製鉄技術の開発

JFEスチール株式会社 東日本製鉄所の「新型シャフト炉」による低CO2製鉄技術の開発東日本製鉄所・京浜地区において、平成20年に稼働した「新型シャフト炉」の建設において、従来の高炉操業で培った最新センサー技術や排ガス回収技術等を導入することにより、スクラップというリサイクル資源を高いエネルギー効率により再資源化する新たな製鉄技術の開発を行った。「新型シャフト炉」で銑鉄を生産する際に発生するCO2は、従来の高炉法による製鉄に比べて、約半分の量に抑えることができる。
また、同種の設備としては、国内最大規模であり、既存の高炉と組み合わせることにより、生産量の変動に柔軟な対応が可能となり、CO2削減にも効果がある。


積水ハウス株式会社 神奈川営業本部
「グリーンファーストLED-かながわ」の発売

積水ハウス株式会社 神奈川営業本部の「グリーンファーストLED-かながわ」の発売平成20年8月に「住宅建設における地球温暖化防止に向けての約束」を県に提出して以来、「県内の全ての戸建住宅の断熱仕様を次世代省エネルギー基準以上にする」など、自主的に、高いレベルの環境配慮型住宅の建設に努めている。また、平成22年9月からは、太陽光発電パネルと家庭用燃料電池の搭載、基本照明のLED化、電気自動車用充電コンセントの設置を標準化することにより、大幅なCO2の削減を実現した住宅モデル「グリーンファーストLED-かながわ」を、全国に先駆けて県内で発売し、CO2削減に寄与する環境配慮型の住宅建設において、先進的な取組を行っている。


株式会社ノジマ
業界初、白熱球の店頭取扱の中止

株式会社ノジマの業界初、白熱球の店頭取扱の中止平成22年2月から、全国の家電量販店で初めて、一般用途の白熱(電)球の店頭取扱いを中止するとともに、消費電力の少ないLED電球や、電球型蛍光灯を推奨する取組を実施した。
同社の県内における白熱(電)球の年間販売個数は、約10万個であったことから、この取組による年間CO2削減量は、年間約3,600トンにのぼるものと見込まれ、家庭部門におけるCO2削減に貢献している。また、現時点では他の家電量販店では同様の取組は行われていない。


富士ゼロックス株式会社 海老名事業所
省エネと利便性を両立したRealGreen IH定着技術の開発

富士ゼロックス株式会社 海老名事業所の省エネと利便性を両立したRealGreen IH定着技術の開発複写機等における消費電力の約7割を占める定着器(トナーインクを熱で溶かし、用紙に定着させる装置)の電力消費を削減するため、これまで電磁誘導加熱が困難であると言われていた銅を薄膜化し、定着ベルトに利用するIH定着技術を開発した。この技術を用いることにより、複写機等で従来必要とされた待機時や節電モード時の予熱を不要とするとともに、従来機種で20秒程度であった定着器の立ち上げ時間を3秒以内に短縮し、利便性の向上はもとより、運用時の消費電力とCO2の大幅な削減を図ることが可能な製品を開発した。


委員長講評

   「かながわ地球温暖化対策大賞」は、優れた地球温暖化の取り組みを表彰するために、神奈川県が地球温暖化対策推進条例に基づき、新たに創設したものです。
   第1回目となる平成22年度は、事業活動の実施や建築物の新築などにおける削減の取り組みを対象とする「温室効果ガス削減実績部門」と、温暖化防止に寄与する技術や製品・サービスの開発などの取り組みを対象とする「温室効果ガス削減技術開発部門」の2部門で公募を行い、ご応募をいただいた26件について、平成23年1月21日に開催した「かながわ地球温暖化対策大賞審査会」において審査を行いました。
   ご応募いただいた取り組みはいずれも意欲的なものであり、甲乙つけ難いものも多く、審査会としても大いに悩みましたが、議論の末、温室効果ガスの削減効果や、先進性・独自性などの面で特に優れた取り組みとして、「削減実績部門」10者、「技術開発部門」5者の計15者を受賞者として選考しました。

 それでは、個々の受賞者について、簡単にご紹介させていただきます。
   まず、「削減実績部門」では、事業活動の実施における削減として、製造・サービス・オフィスなど様々な部門において温室効果ガスの削減に取り組んだ5者が選ばれました。
   麒麟麦酒株式会社横浜工場の「ガスエンジンコージョネレーションシステム等の導入」では、製造工程等に複数の対策を連携して行い、大きな削減実績を挙げた点が、東京ガス株式会社の「東京ガス港北ニュータウンビル省エネルギー改修工事」及び東京電力株式会社神奈川支店の「電気自動車(EV)の率先導入」では、エネルギー事業者として開発や実用化に取り組んで来た技術を、オフィス部門に先進的・集中的に導入した点が、万葉倶楽部株式会社の「地球にやさしい温浴施設プロジェクト」では、サービス業において組織的に省エネに取り組み、大きな削減実績を挙げた点が、株式会社リガルジョイントの「冷温水空調蓄熱システムの導入やオゾン殺菌処理技術を活用した雨水の再利用等」では、太陽光発電・蓄熱システム・雨水利用など、複数の先進的な対策を導入した点が、それぞれ高く評価されました。
   また、同じく「削減実績部門」において建築物として選ばれた5者は全て、建築環境総合性能評価システム「CASBEE」で最高のSランクと、きわめて優れた環境性能を有しています。こうした高い環境性能に加え、オーディーケー特定目的会社の「みなとみらいセンタービル」では、自動追尾方式の太陽光採光装置の採用、桐蔭横浜大学の「桐蔭横浜大学 大学中央棟」では自然通風や地中熱などの自然エネルギーの積極的な活用、日産自動車株式会社の「日産自動車グローバル本社」では建築物外部への大型外装ルーバーの採用、日本電気株式会社の「NEC玉川ソリューションセンター」ではICT技術を活用した空調・照明などの制御システムの導入、株式会社プロロジスの「プロロジスパーク座間Ⅰ」では、県内初となるメガソーラー発電設備の屋上への設置など、それぞれに特徴ある対策を積極的に導入した点が高く評価されました。

 次に、「技術開発部門」では、技術や製品・サービスなど幅広い分野において、ものづくりの歴史や、先進的な研究開発機能の集積、都市部におけるサービス産業の拡大など、神奈川県の特性を活かした取り組みを行った5者が選ばれました。
   JFEスチール株式会社東日本製鉄所の「「新型シャフト炉」による低CO2製鉄技術の開発」は、鉄鋼生産におけるCO2の大幅な削減を可能とした点が、また、富士ゼロックス株式会社海老名事業所の「省エネと利便性を両立したRealGreen IH定着技術の開発」は、複写機の待機電力の大幅な削減に寄与した点が、それぞれ温暖化防止に寄与する新たな技術開発として高く評価されました。
   株式会社アルバックの「太陽光発電を活用した電気自動車用急速充電システムの開発」は、EVの充電インフラの整備と自然エネルギーの普及に貢献する製品を開発した点が、積水ハウス株式会社神奈川営業本部の「「グリーンファーストLED-かながわ」の発売」は、環境配慮型住宅の普及に貢献する先進的なモデルを開発した点が、株式会社ノジマの「業界初、白熱球の店頭取扱の中止」は、家庭部門で最も身近に取り組めるCO2削減対策を、家電量販店の店頭を通じて分かりやすく訴えかけた点が、それぞれ温暖化防止に寄与する製品やサービスとして高く評価されました。

 今回は第1回目の募集であるにもかかわらず、数多くのご応募をいただき、地球温暖化防止に向けて優れた取り組みが県内で数多く行われていることを、改めて知ることができました。今後とも、各受賞者の方が地球温暖化防止に向けてよりいっそう取り組みを進められるとともに、県民や他の事業者へと広がり、県内の地球温暖化対策の進展に貢献していくことを望み、講評とさせていただきます。

平成23年2月
かながわ地球温暖化対策大賞審査会
委員長  高村 淑彦


 

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神奈川県

このページの所管所属は 環境農政局 環境部 環境計画課 です。