主な収蔵資料(近・現代)

掲載日:2011年3月30日

主な収蔵資料 近・現代

 ペリーが浦賀沖に現れ、太平の眠りから覚めた日本は、欧米諸国が覇権を争う時代に船出しました。神奈川は明治初期には海外との窓口となり、西欧文化が直接流入しました。大震災や敗戦の打撃は大きいものでしたが、戦後復興にも大きな役割を果たしました。

明治・大正期の歴史資料

1 「暴徒征討」に関する県布達

「暴徒征討」に関する県布達

 明治10年(1877)2月に西南戦争が勃発しました。遠く離れた神奈川県も無関係ではありません。県令野村靖が、県内に「逆徒」取締りの強化などを呼びかけました(「鹿児島懸暴徒征討発令ニ付取締ノ事」)。

県布達

 県行政の基本史料に神奈川県公報があります。明治時代の前期、明治20年3月1日以前は、「神奈川県布達」が県公報と同様の機能を負っていました。しかし、明治初年のものはほとんど残っておらず、郡役所に保管されていた文書によっています。

2 震災報告(鎌倉郡長から知事宛)

 『震災書類 庶務』という鎌倉郡役所の公文書(郡役所文書)に収められた資料の一つで、鎌倉郡の被害状況について、「本郡ノ震災ハ他郡市ニ比シ激烈ナルモノアリ」と記されています。

「大正12年 震災書類 庶務」 (郡-5-18) ID:1199401061

郡役所文書

 明治11年(1878)から大正15年(1926)まで、県と市町村の中間機関として郡役所が存在しました。郡役所文書は、この郡役所が作成・収受した文書群のことをいいます。明治・大正期の地域の状況を記した数少ない資料です。

 

3 日誌 知事官房 葉山出張所

日誌 知事官房 葉山出張所
                  「大正15年 日誌 知事官房葉山出張所」 (県各課1-2-16) ID:1199404695

 葉山御用邸で静養されていた大正天皇の御容態について、大正15 年(1926) 12 月20 日以降の日誌が残されています。「天皇陛下今25日午前1時25分葉山御用邸ニ於テ崩御アラセラル」との記載も含まれています。

 

昭和・戦前期の歴史資料

4 御大典奉祝繭奉献者名簿

 昭和天皇の即位式典に際して、足柄下・愛甲・津久井三郡の各町村が県に提出した繭奉献者の名簿です。この名簿全体では、数千名の氏名が記されています。当時の県内養蚕農家は、大正期から昭和恐慌までの時期に、価格の暴落などの厳しい状況に直面していました。

「御大典奉祝繭奉献者名簿」 (県各課1-2-29) ID:1199404819

 

5 東京湾埋立計画平面図

東京湾埋立計画平面図
                  「東京湾埋立計画平面図」 (県各課10-4-57) ID:1199411235

 『京浜運河株式会社公有水面埋立関係』に綴られた埋立計画の図です。埋立地や運河を示す書き込みがあり、それぞれについて簡単な説明がつけられています。県庁各課文書の一つです。

 

6 満州国皇帝陛下接待次第

 県庁各課文書の一つ、『昭和11年満州国皇帝陛下関係書類』に含まれた「接待次第」です。昭和10年(1935)2月に、宮内大臣名で出されています。「帝室ノ貴賓トシテ御待遇ノコト」以下、全部で33項目が挙げられており、横浜に上陸する際に、神奈川県知事・横浜市長も出迎える旨の記載も見えます。

「昭和11年 満州国皇帝陛下関係書類」 (県各課1-2-77) ID:1199405275

県庁各課文書

 県庁各課文書は、戦前の神奈川県などが作成した公文書が中心をなしています。1923年の関東大震災後から1945年までの資料が大半を占めています。各文書には部名・課名が付けられていますが、戦後この資料を引き継ぎ所管していた部名・課名を原則として使用しています。

7 日本萬国大博覧会パンフレット

日本萬国大博覧会パンフレット
                    「昭和11年 県参事会議案・諮問案原稿」 (県会-1936-3) ID:1199403153

 日本万国博覧会協会が、昭和10年(1935)7月に発行したパンフレットです。計画では、「皇紀2600年」を記念して、昭和15年(1940)3月から約半年間開催されるはずでした。24の陳列館と数箇所の付属館が、会場として予定されていました。

 

8 地蔵坂東側隧道式防空地下施設整備工事一般平面図

地蔵坂東側隧道式防空地下施設整備工事一般平面図
                   「昭和20年7月参事会議案原稿」 (県会-1945-3) ID:1199404342

 『昭和20年7月参事会議案原稿』所収の平面図です。「防空施設資材整備費国庫補助申請ノ件」に添付されたもので、敗戦のわずか前にもこのような施設が建設されようとしていたのがわかります。

県会・参事会文書

 県会・参事会文書は、県会(通常・臨時)・参事会議案原稿の文書及び議決録からなっています。1932年以降の文書が大半を占めていますが、それは関東大震災による県庁焼失によって、それ以前の文書の多くが失われたことなどによります。

 

昭和・戦後期の歴史資料

9 県章募集ポスター

県章募集ポスター
                   「県章関係綴」 (BH6-3) ID:1199503003

 『県章関係綴』所収のポスターです。募集の趣旨には「地方自治体たる神奈川あまね県を表徴し常時且つ洽く県を単位とする公益団体等にも利用し得るもの」と記されています。この後、昭和23年(1948)11月に県章が制定されました。

 

10 県の花を植えましょうポスター

県の花を植えましょうポスター
                   「県の花関係綴」 (BH6-239) ID:1199503234

 昭和26年(1951)1月、県の花「ヤマユリ」が制定されました。この後、「県の花」「十花選」「特花選」を県内に広く普及し、「高度の神奈川県を建設するため」に、普及宣伝が行われました。これはその際に用いられたポスターです。

11 工業試験所設立計画書

工業試験所設立計画書 工業試験所写真
        「昭和25年 工業試験所設立計画書」             (広報課撮影写真 ID:4199203174)
            (H8-398-03) ID:1199612490

 昭和25年(1950)7月に起案された工業試験所の設立計画書です。すでに前年12月に同試験所は設置されていましたが、「日本唯一の総合試験所」として所長名で計画書が提出されました。繊維部・材料部・工作部・化学部・電気部の5部からなる組織の構想が示されています。

広報課撮影写真

 昭和20年代末から県の広報課(当時)が撮影した記録写真を、当館では所蔵しています。右の2枚は昭和30年代前半の工業試験所の写真です。

 

12 神奈川文化賞・スポーツ賞

神奈川文化賞・スポーツ賞綴 神奈川文化賞・スポーツ賞贈呈式
     「昭和27年 神奈川文化賞スポーツ賞綴」          (広報課撮影写真 ID:4199203304)
       (20-1-1-702)  ID:1199200005

 神奈川文化賞・スポーツ賞は昭和27年(1952)に、神奈川新聞社の創刊10周年事業として県との共同で制定されました。「神奈川県在住者又は在職者にして、特に地方の文化の向上発展に多年尽力して、その功績顕著な個人及び団体」に授与されることが実施要綱に定められています。

 

13 公害防止条例原本

公害防止条例原本
                  「昭和39年度 条例規則原本」 (BH-7-1-73) ID:1199507075

 公害の防止に関する条例(「公害防止条例」)は昭和39年(1964)3月に公布されました(6月施行)。以前の事業場公害防止条例との違いは、予防措置の徹底、行政措置の強化、公害事案処理体制の整備、そして公害基準の設定の4点を推進することにありました。こうして神奈川県の公害行政は、公害防止や被害救済という対症療法的施策から、環境汚染・環境破壊の未然防止へ、さらに快適な環境の創出へと進みました。

 

 

14 市制施行

市制施行
                   「(海老名市)市制施行」 (BH14-2-4) ID:1200210066

 当公文書館には大量の行政文書(歴史的公文書)が引渡されています。そうした公文書の中には、保存年限が30年の簿冊文書(まとめて綴じられた文書)もあります。市制施行に関する公文書もそうしたものの一つです。市名の由来や市制施行の条件に関する資料が綴じられています。写真の資料は海老名の市制施行に関する歴史的公文書です。

歴史的公文書

 神奈川県が作成した公文書については、最長で30年の保存期間が定められています。保存期間が満了した公文書は、当館に移管(引渡し)されます。こうした公文書の中から、県民共有の財産として歴史的に重要なものを選別し、利用者の方々の閲覧に供しています。こうした公文書を歴史的公文書と呼びます。

15 情報公開のあらまし

情報公開のあらまし
                     「情報公開のあらまし」 (J-000-0000-7151)

 この冊子は情報公開の制度化の検討が始まってからおよそ2年後の昭和56年(1981)2月に出されたもので、「情報公開とは何か」「神奈川県が考える情報公開制度」「情報公開制度の内容」「公開できない情報は何か」など、基本的な論点が簡潔にまとめられています。その後、昭和58年(1983)4月に情報公開制度がスタートしました。その最大の特色は、条例に基づく公文書の公開と情報提供とが、いわば車の両輪となっていたことでした。

その他の歴史資料

16 神奈川県印・足柄県印

神奈川県印・足柄県印

 明治の初期、国(太政官)は、府藩県の印を制作し、各府藩県へ下付しました。両県印の現存状況は不明で、国立公文書館に残された印影と、現存する他県印の形状等により復元したものです。

17 横浜毎日新聞第一号

横浜毎日新聞第一号
                   「神奈川県史 資料編14 近代・現代(4)付録」 (K21-0-0003-33付)

 明治3年(1870)12月8日に、わが国初めての日刊新聞である『横濱毎日新聞』が発刊されました。この新聞の複製が、神奈川県史(K21-0-0003)の付録に含まれています。当時は手に入りにくかった西洋紙を用い、鉛活字で両面印刷が行われました。

18 横浜市土地宝典

横浜市土地宝典
                  (K292-0-0022) (閲覧室にマイクロフィルムあり)

 土地宝典とは、登記所などに置かれていた公図と土地台帳の記載項目(地番・地積・地目など)を地図や表にまとめ直し、より見やすく編集して出版したものです。昭和初期に出版されたものを中心として、県内各地の土地宝典を当館では所蔵しています。

19 THE ILLUSTRATED LONDON NEWS(左:新年の横浜、右:日露戦争)

新年の横浜 日露戦争(閲覧室にマイクロフィルムあり)

 THE ILLUSTRATED LONDON NEWS は1841 年にロンドンで創刊されたイラスト入りの新聞です。その紙面から日本に関する250 枚からなる選集を当館では所蔵しています。幕末から明治にいたる時代の海外から見た日本像がうかがえます。

神奈川県

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