神奈川県ファシリティマネジメント年報2014

掲載日:2015年5月27日

「 県有地・県有施設の財産経営戦略」の取組状況 (ファシリティマネジメント年報2014)

 県有施設については、その半数以上が築後30年を経過し、今後、施設の建替えや大規模改修等に要する経費の増大が見込まれており、厳しい財政状況の下、より一層効率的な施設運営と効果的な利活用が求められています。

 そこで、本県では、平成23年3月に「県有地・県有施設の財産経営戦略」(神奈川県ファシリティマネジメント推進方針)を策定し、持続可能な財産経営の実現に向け、県有地・県有施設の利活用と効率的な維持管理を総合的、戦略的に推進することとしており、毎年度、取組みにかかる内容を本年報によりお知らせしています。

はじめに インフラの戦略的な維持管理等

 インフラ老朽化対策の全国的な方針として、国が平成25年11月に「インフラ長寿命化基本計画」を策定しました。各地方公共団体もこの基本計画に基づき、「インフラ長寿命化計画(行動計画)」を策定することとなり、総務省からこの「行動計画」に該当するものとして「公共施設等総合管理計画(以下「総合管理計画」という。)」を策定するよう要請がありました。「総合管理計画」は、人口の見通し等を示したうえで、学校や道路など、各地方公共団体が所有する全ての公共施設について、適正配置、長寿命化、維持管理等の基本的な考え方を示すというものです。県では、総合管理計画の策定に向けて部局横断的なワーキンググループを設け、施設の維持管理等の取組みに幅広く共通する、基本的な考え方をまとめています。

 経営的な視点から維持管理を行うことを目的とした「県有地・県有施設の財産経営戦略」の取組みは、総合管理計画の内容と重なる部分が多いことから、今後ファシリティマネジメントの考え方が総合管理計画に取り込まれることを踏まえた整理が必要となります。

(参考)「インフラ長寿命化基本計画」・・・内閣府HPから

http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/infra_roukyuuka/pdf/houbun.pdf

推進目標1 総量の削減

 これまで取り組んできた県有地・県有施設の利活用をより一層徹底するとともに、県有施設の維持修繕に係る費用の建物性能・立地性能を明らかにしながら、総量削減の推進を図ります。

具体的な取組(1) 施設アセスメントの実施について

■中長期的な維持修繕費等の見通しをたてる

 県は平成25年8月にホームページにて「県公共施設の見える化」を公表しました。そこでは、県が所有する公共施設全体の維持修繕コストについて現状把握や将来推計を行い、公共施設の更新需要の状況を分かりやすく「見える化」しており、施設アセスメントの基礎的資料としています。

(参考)「インフラ長寿命化基本計画」から:行動計画の策定時点で把握可能な情報に基づき、対象施設の維持管理・更新等に係る中長期的なコストの見通しを明示する。なお、行動計画の策定時点で把握可能な情報が限定的であるなど、中長期的なコストの見通しに一定の精度が確保されず、必要施策に係る取組を検討する上で参考とすることが困難と判断される場合にあっては、必要な情報が蓄積できた段階で実施することとする。

推進目標2  ライフサイクルコストの削減

 施設を継続的に維持するために必要となる改修費や建設費、維持管理費などのライフサイクルコストについて、より一層の削減を図ります。

具体的な取組(2)  施設管理データベースの構築

■「保全情報システム」を使った施設管理データベースの運用をしています。

 県有施設の修繕工事を計画的に実施し、長寿命化のうえ継続活用する「計画修繕対象施設(59施設)」の保全に関する情報等を管理するため、国及び地方公共団体の共同利用情報システムである「保全情報システム(BIMMS)」(提供:一般財団法人建築保全センター)を維持管理状況の把握に利用しています。新たにシステムに導入された簡易中長期保全計画機能の活用を検討しています。

(参考)「インフラ長寿命化基本計画」から:中長期的な維持管理・更新等に係るトータルコストを縮減し、予算を平準化していくためには、インフラの長寿命化を図り、大規模な修繕や更新をできるだけ回避することが重要である。このため、施設特性を考慮の上、安全性や経済性を踏まえつつ、損傷が軽微である早期段階に予防的な修繕等を実施することで機能の保持・回復を図る「予防保全型維持管理」の導入を推進する。

具体的な取組(3)  維持管理費用等の削減

■定期的な点検等による施設の状態把握から適切な維持管理を行う。

 計画修繕対象施設以外の県有施設についても、定期的な点検等を行うことにより、修繕の効率化を図り、維持管理費等の削減に寄与する着実な取組みをしています。

(参考)「インフラ長寿命化基本計画」から:インフラは、利用状況、設置された自然環境等に応じ、劣化や損傷の進行は施設毎に異なり、その状態は時々刻々と変化する。現状では、これらの変化を正確に捉え、インフラの寿命を精緻に評価することは技術的に困難であるという共通認識に立ち、インフラを構成する各施設の特性を考慮した上で、定期的な点検・診断により施設の状態を正確に把握することが重要である。

具体的な取組(4)  公民連携による新たな整備手法の検討

■多様な施策・主体との連携

 建替えや既存施設の大規模改修、用途転用が見込まれる県有施設については、整備内容等に応じ、民間の資金やノウハウを活用する等、民間活力を使った整備手法の検討を行います。また、全国に先駆けて実施してきているPFI事業について更なる充実を図っています。

(参考)「インフラ長寿命化基本計画」から:インフラは、社会経済活動の基盤であり、インフラ相互はもとより、ソフト施策とも相まって、様々な機能を発揮する。このため、多様な施策や主体との連携により維持管理・更新等の効率化を図りつつ、その機能を最大限発揮させていく。

  推進目標3 価値の向上(バリューアップ)

 利用者の誰もが快適に利用できる満足度の高い施設を目指し、施設価値の向上(バリューアップ)に取り組みます。

具体的な取組(5) 県有施設バリューアップの計画策定

■社会情勢の変化や新たなニーズへの対応

 社会情勢の変化に応じ、「県民が快適に利用できる満足度の高い施設」、「職員にとっても快適に執務できる生産性の高い施設」を目指し、施設の更新等の機会を捉えてトイレ等におけるアメニティの改善やユニバーサルデザインの促進などの質的向上を図っていきます。

<平成26年度本庁舎:トイレ改修及び車いす使用者用駐車区画改修>既存の車いす用トイレの改修に当たり、高齢者や乳幼児連れの方など、より多くの方が快適に利用できるよう、オストメイト対応の設備や、収納式多目的シート、ベビーチェアなどを設置した、多目的トイレを整備しました。また、車いす使用者用の駐車場区画の改修に当たり、施設に調和したカラー塗装を行い視認性の向上も図りました。

(参考)「インフラ長寿命化基本計画」から:老朽化対策の検討に当たっては、その時点で各施設が果たしている役割や機能を再確認した上で、その施設の必要性自体を再検討する。その結果、必要性が認められる施設については、更新等の機会を捉えて社会経済情勢の変化に応じた質的向上や機能転換、用途変更や複合化・集約化を図る一方、必要性が認められない施設については、廃止・撤去を進めるなど、戦略的な取組を推進する。

既存の取組の進捗状況

 「県有地・県有施設の財産経営戦略」では、前ページまでに掲載した取組とともに、県有施設の長寿命化対策などの既存の取組についても、連携を図りながら総合的にファシリティマネジメントを推進していくこととしています。

■ 県有地・県有施設の総合的な利活用の推進

 新たな利活用が可能な県有地・県有施設を洗い出し、使用用途の変更、他の行政目的での活用、売却等一層の利活用を図ります。

【実施状況】

(1)県有地の売却

 平成26年度売却実績 約198億円

(2)自販機設置場所の一般競争入札による貸付け

 平成26年度分 968台 約7億2,200万円の収入

(3)駐車場の貸付け

 平成26年度分 約1億600万円の収入

■ 長寿命化対策のより一層の推進

 「神奈川県県有施設長寿命化指針」(平成14年12月策定)に基づき、既存ストックの有効活用や機能改善(リノベーション)、適切な維持管理(計画的な修繕工事の実施)等により施設の長寿命化対策を推進しています。

【計画修繕工事等の実施状況】平成26年度 約5億円(工事、設計委託)

■ PFI事業等の更なる充実

 自動車運転免許試験場の整備をPFI事業として実施するに当たり、PFI事業者選定評価委員会を開催し、事業者の選定及び事業の推進に関する意見聴取を行いました。これを踏まえ、平成27年3月10日に警察本部にてPFI事業の落札者を決定しました。

(参考)県有財産のストックの状況

県有地(土地の状況)

土地面積グラフ

土地面積表

土地価格グラフ

土地価格表

県有施設(建物の状況)

建物面積グラフ

建物面積表

建物価格グラフ

建物価格表

 

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このページの所管所属は 総務局 財産経営部 施設整備課 です。