定例記者会見(2019年7月25日)結果概要

掲載日:2019年7月29日

発表事項

訪米について

 発表項目に入る前に2点報告をいたします。
 まずは、7月14日から20日の日程で実施したアメリカ訪問についてです。
 今回、国連本部で開催されます「SDGsハイレベル政治フォーラム2019」、いわゆるHLPFへの参加や、メリーランド州知事とライフサイエンス分野での協力に関する覚書の更新などを行いましたので、その概要について報告をいたします。スライドをご覧いただきたいと思います。
 初日ですけれども、ワシントンD.C.に入りまして、ビクター・ザウ、この方は全米医学アカデミー協会の会長であります。つまり、アメリカのドクターのまさにトップに立つ人でありますけれども、来日されているときに一度お目にかかってお話をしたことがありました。
 ME-BYОコンセプトについて大変理解を示していただきまして、今回、急遽会ってくださることになりました。日曜日の夕方にもかかわらず、スタッフと一緒に会っていただいて、さまざまな連携をしていこうという話になりました。
 この方は、自分の方から「ME-BYО」という言葉を出してくれて、しっかりとME-BYОコンセプトについて認識してくださっているということがあって、大変感激をしました。
 次ですけれども、15日、メリーランド州のホーガン知事と覚書を結びました。
 メリーランド州とはもう30年以上の提携関係を結んでいますけれども、この覚書を更新したという形になりました。
 このホーガン知事は、今度、全米の知事会の会長になるということであります。彼も、「ME-BYО」ということをしっかりと理解をしてくださっていて、自分の方から「ME-BYО」と言ってくださいました。
 では、次です。これが国連本部でのHLPF、Local2030というイベントでの発表の場でありました。少しその様子を見ていただきます。最後のところだけ少し見ていただきたいと思います。

【動画の放映】

 というような感じで、大変盛り上がったわけでありまして、これは何を言っているかといったら、SDGsをみんなで実現していきましょうと。「ミッション、パッション、アクションを持ってやっていきましょう」ということで、大変な盛り上がりをもって、大成功だったということであります。
 次を見てください。その夜に、日本政府主催のレセプションがありまして、キティちゃんが登場して、ここは大変皆さまメディアが注目するところにもなりました。
 ここでも、短いスピーチではありましたけれども演説をして、SDGsを進めていこうということで、「ミッション、パッション、アクション」と言ったときに、また、ここでも大うけをした次第でありました。
 次に、国連開発計画、UNDPです。シュタイナー総裁と会談をいたしました。
 これは先程のスピーチの翌日だったのですけれども、彼の方から、「きのうのスピーチはえらい盛り上がったようですね」という話があって、この国連でのスピーチがあっという間に国連の中に広がっているということを実感した次第でありました。
 この方は、今度のTICADで来日されまして、このときにアフリカの首長とともに3人で鼎談をすることになっておりまして、その打合せも兼ねてお話をしました。大変意気投合をしたところでありました。
 次に、マサチューセッツ州でのビジネスセミナーであります。
 このように、大変、人がたくさん入ってくださって、関心の高さといったものをうかがうことができました。そのような中で、今回、新たな挑戦をしました。
 これまで、「ME-BYО」という言葉を「エム、イー、ハイフン、ビー、ワイ、オー」ということで、国際用語にしていこうということで、ずっと展開してきたのですけれども、前からの課題はこの「いのち」ということです。
 「いのち輝く」という言葉を何とかして国際デビューさせられないかとずっと考えておりました。そして、初めてですけれども、こういった絵を作りました。「いのち輝く」という。
 6年前にハーバード大学に行ったときには、「いのち輝く」というのは翻訳してもらって「Life is Sparkling」という翻訳だったのですが、どうも「Life is Sparkling」というのはニュアンスが違うのではないかと思っていて、ずっと懸案だったのですけれども、今回遂にこういう形でいこうということになって、発表いたしました。
 「Vibrant “Inochi”」。“Inochi”は翻訳できないということで、“Inochi”という言葉を国際デビューさせることにしました。「Vibrant “Inochi”」。
 そして、そのイメージですけれども、“Inochi”というのは普通に訳すと“Life”になりますけれども、少しニュアンスが違いますといって、アメリカ人にニュアンスが伝わるように葉っぱにして、「Well-being」とか「Positive Spirit」とか「Purpose in Life」生き甲斐ですね。それから、「Healthy Longevity」健康長寿、「Full of Laughter」笑いがあふれているとか、「Good Community & Environment」とても素晴らしいコミュニティとか環境とか。こういったものの「ふわっ」としたイメージが「いのち」ということで、「Vibrant “Inochi”」というのをわれわれが目指している究極の姿だというようなことを訴えてまいりました。
 その基本にあるのが「DIVERSITY」多様性といったものがベースになっていますという形で「Vibrant “Inochi”」というものを展開してまいりました。
 これから、この「ME-BYО」とともに、この「Vibrant “Inochi”」といったものも国際展開をどんどん広げていきたいと思っているところであります。
 ちなみに、大阪万博は同じ「いのち輝く」ということをテーマにしていますから、これと上手く連動させて、世界中にこの「いのち輝く」という理念を広めていきたいと思っているところであります。

全国知事会の決議文に本県意見が反映

 続きまして、一昨日の23日、富山県で開催されました全国知事会議に出席し、その中で、2点、本県として大きな成果がありましたので、お伝えしたいと思います。
 1点目は、「健康立国」に関する特別決議の中に「未病」の文言が明記されたことであります。
 お配りしている資料を見ていただくと分かると思いますけれども、私は、これまでも何度も繰り返し全国知事会議におきまして、「未病」の重要性を説明してきたのですけれども、考え方は理解されても、なかなか「未病」という言葉そのものが知事会の文書に明記されることはありませんでした。
 しかし、今回改めて「未病」の概念の重要性を説明して、政府の「健康医療戦略」の中にも「未病」という言葉が使われたことをお伝えして、決議文をとりまとめた高知県の尾﨑知事をはじめ多くの知事の皆さんに最終的にはご賛同をいただきまして、その場で文案が修文されまして、はっきり「未病」と書き込まれました。
 参考資料を見ていただきますと、修正前は、「心身の状態は健康と病気の間で連続的に変化することからも、疾病リスク要因を持つ」云々かんぬんとありますけれども、「心身の状態は健康と病気の間で連続的に変化する」これこそが「未病」なんだという話をしたところ、確かにそうですねということになって、修正後、「心身の状態は健康と病気の間で連続的に変化するものと捉える「未病」の考え方も取り入れつつ」と、こういう文面になったということでありまして、ようやく全国知事会議の中にも「未病」という言葉が入ったということであります。
 2点目は、全国知事会議に行く度に言っている話ですけれども、いわゆる「東京圏」という問題です。
 もともと、国の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」等の中で、「東京圏」とは、東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県の1都3県と定義をされているわけです。
 しかし、東京一極集中を是正しなければいけないという中で、突然「東京圏」からいろいろなものを外へ持っていこうという誘導策が出てくるわけでありますけれども、私は、その中でいつも言っていたのは、例えば、神奈川県がそこに含まれるといっても、神奈川県の中にも横浜とか川崎は人が増えているかもしれないけれども、県西部とか三浦半島地域は人口減少地域になってくるし、真鶴なんていうのは過疎地と言われているわけですから、そのような所がある中で、「東京圏」と一括りにして、それからいろいろなものを出していくというのはおかしいだろうと。
 特に、「東京圏」から出していく、神奈川が入っている中で出していくというものは、例えば、横浜にある企業を名古屋に持って行っても、大阪に持って行ってもそれを政府が支援していこうという話で、それは冗談ではないよという話で、強硬に言ってきたわけであります。
 そして今までも、何度も「東京圏」は「東京23区」のことだと限定させるように何度も何度も言ってまいりました。
 その結果、参考資料でお配りしていますけれども、その主張が最終的に認められまして、「地方税財源の確保・充実等に関する提言修正点」ということでありますけれども、政府関係機関が地方移転という話になって、もともとの原案では、最後の段落で「これらの政府関係機関の地方移転等については、東京圏から地方への新しいひとの流れを大きなうねりとするため」と書いてあったのを、「東京圏から」という言葉を消してくれということを強力に言って、最終的に「東京圏から」といった文言が削除されることになったということでありました。
 これも、提言案をとりまとめいただいた富山県の石井知事、知事会会長の埼玉県の上田知事のご理解もいただきまして、こういう成果に結びついたということでありました。
 この点については、これからも粘り強く国等に働き掛けていきたいと考えております。

インバウンドツアーが1000本を達成しました!

 次は、「インバウンドツアーが1000本を達成しました!」についてであります。
 県では、平成28年6月から官民一体で神奈川県観光魅力創造協議会を設立しまして、県内の多様な観光資源の発掘・磨き上げや魅力的な周遊ルートの開発に取り組みまして、インバウンドツアーとしてPRしてまいりました。
 この度、インバウンドツアーが目標としていました1000本を達成しましたので、発表いたします。
 このインバウンドツアーですけれども、県と民間が力を合わせることで、今まで一般的に観光地として認識されていなかった場所を、外国人有識者や留学生等に訪れてもらって、評価が高かったものを一つずつ地道に発掘し、新たにツアーに組み込んで、これまでにないものを数多く作りあげることができました。
 別紙1にインバウンドツアーの例を掲載しております。
 例えば、古都鎌倉を巡るツアーでは、円覚寺内の通常立ち入ることができない寺院で、事前に予約することで特別に、座禅や写経の体験、また、真剣による居合切りなどを体験することができるということです。
 さらに、鎌倉時代から続く刀鍛冶による工房では、一般の観光客には公開していない鍛冶場の見学や、日本刀そのものを購入することもできます。
 三崎を巡る散策ツアーでは、魚市場で冷凍マグロの入札を見学できるだけではなく、冷凍マグロを貯蔵する最新型の冷凍庫の中に入っていただいて、実際にマイナス60度を体感することもできる、こんな企画もあります。
 さらに、三崎の商店街の中の染物店で、江戸時代から続く伝統技法を職人さんから直接指導を受けながら、三崎の漁船にたなびく、大漁旗の色付け体験をすることもできる内容となっています。
 こうしたインバウンドツアーにつきましては、今後、外国語観光情報ウェブサイト「Tokyo Day Trip~Kanagawa Travel Info~」に順次掲載していく予定にしております。
 このサイトは、観光客自身が希望する条件を入力しますと、お勧めのモデルコースも紹介されます。さらに、それをカスタマイズする機能もありますので、この機能もあわせてPRしていきたいと考えています。
 また、現在、このサイトは、日本語、英語、中国語の簡体字・繁体字、韓国語、ベトナム語、タイ語の7言語に対応していますけれども、新たにフランス語とドイツ語を追加しまして、全9言語で対応してまいります。
 まもなく開催されます、ラグビーワールドカップ2019日本大会の観戦客をはじめとした訪日外国人観光客を、この1000本ツアーでお迎えできるように、来日前のPRとしては、観光レップを活用した海外でのプロモーションや海外の観光関連メディアへの出稿、国際線航空機内での映像放映、「Tokyo Day Trip~Kanagawa Travel Info~」のウェブ広告などを実施してまいります。
 また、来日してからのPRとしましては、ポスターやチラシ、SNS等の様々なツールを活用しまして、「Tokyo Day Trip~Kanagawa Travel Info~」をPRして、インバウンドツアーの活用を促進してまいります。
 県は、国内外からの観光客の新たなニーズに対応できるようツアーを構成する観光資源の磨き上げや新たな発掘を、引き続き進めてまいります。

「黒岩知事との“対話の広場”地域版」の開催について

 次に、「“対話の広場”地域版」についてです。
 “対話の広場”地域版では、私が県内各地域に行って、実際に地域で活躍されている方々の事例発表を交えながら、参加者の皆様と意見交換を行います。
 今年度は、「持続可能な神奈川に向けて」を年間テーマにしまして、地域ごとに設定したテーマについて話し合います。10月17日から11月21日までの間に、5会場で開催いたします。具体的な日時や会場、テーマはそれぞれ資料記載のとおりであります。
 申込み受付は、各地域県政総合センターで行っておりまして、また、県のホームページからもお申込みいただけます。皆様のご参加を、お待ちしております。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事につきましては、事前に送付した資料のとおりですけれども、そのうち、1件お知らせしておきます。
 事件から3年を迎える7月26日金曜日、10時45分から、津久井やまゆり園千木良園舎を訪問いたします。
 事件が発生したその日に、その場所で献花を行い、お亡くなりになられた方々に、心から哀悼の意を捧げたいと思っております。
 なお、現地では、献花台を7月28日日曜日まで設置しておりますので、改めてお伝えしたいと思います。

質疑

インバウンドツアーが1000を達成について

記者: インバウンドツアーについて私の方からいくつか質問させてください。確かこのインバウンドツアー1000本というのは、知事の2期目の間にやられるという、その目標があったと思うのですけれども、少し2か月ぐらい、3か月ぐらい、長引いたと。この辺りについての原因というか理由と、1000本達成したことによる、ご感想といいますか、達成感みたいなものを伺えればと思います。

知事: 当初、私が1000本のインバウンドツアーを作ろうと言ったときには、もう担当部局は「冗談じゃありません」と言って、そのようなことは絶対にできないと言われたのです。でも、そうではなくて「絶対に作れ」ということを言ってまいりました。もう本当に現場は、泣きながらやっていたという状態でありました。
 それは、ラグビーワールドカップに合わせて、観光客や観戦客がたくさん来られると。それに合わせよう、間に合わせようということでやってまいりました。ですから、2期目に言ったことではありますけれども、2期目中にやることがゴールではなくて、基本的にはラグビーワールドカップに間に合わせようということがゴールだと言ってきたわけであります。
 その結果、現場は相当頑張ったと思います。先程申し上げたように、これまでとても観光スポットではなかったというようなところを発掘して磨き上げてくると。現場に行って足を運んで、いろんな交渉事をして、そして磨き上げる作業を丁寧に地道にやって、そして、やっと1000本が出来上がったと。
 ぎりぎり間に合ったというのが正直なところでありまして、きょう、ここで発表できるということで、大変嬉しいことだと思っておりまして、職員もそれだけよく頑張ったと、そんな気持ちであります。
 ですから、これを作ったことがゴールではなくて、これを用意したこと、ここからがまさにスタートですから、これをどんどんアピールしていくということにこれから最重点をおいていきたいと思っています。

記者: その上で伺うのですが、Tokyo Day Trip の中に載せるということなのですけれども、一つは、旅行会社にパッケージとして売ってもらうということも一つあると思うのですけれども、例えば、1000本のうちにどのぐらいの本数を大手の旅行会社とかで扱ってほしいかどうか、そういったような思いはございますか。

インバウンド観光担当課長: 1000本のうち、約200本強が実際に旅行会社で商品化していただいたものでございます。それを観光魅力創造協議会の構成員からなる認定分科会にお諮りをしまして、適正なものについて認定させていただいております。

記者: さらに増やすとか、そういうような目標値みたいなものは知事として持っていらっしゃいますか。

知事: いや、もうこれは、後は、先程申し上げたように、これを増やすというよりも、これをしっかりと皆さんにご利用いただくというところに、これからは全力を注いでいきたいと考えています。

記者: 私の私的な体験を基にして恐縮なのですけれども、こういったツアーのプランがあるのはいいことだと思うのですけれども、最近、この辺も外国人の観光客も増えていて少し連続した体験がございまして、simカードはどこで売っているのかと英語で聞かれることがかなり多くなって、そういった情報のインフラというものが、私も不勉強ながら存じ上げなかったのですけれども、そういったところがまだ不十分ではないかという気がするのですが、例えば、携帯電話はどうするとか、宿泊先の英語対応をどうするとか、そのあたりの何か整えた方がいいというものは何かございますか。

知事: われわれも、例えば、無料Wi-Fiが使えるところが少ないというご意見がずいぶんありましたから、そういったものを増やそうというような努力もしてまいりましたし、さまざまな形でネット環境をもっと充実させようと取組んでまいりました。
 かなり、前よりも比べれば進んできたのではないかと考えていますが、まだまだ十分ではないと思いますけれども、これを徹底的に進めていきたいと思います。
 Tokyo Day Trip そのものが、まさにネットを活用して自由に自分で行き先を決めていけるという形になっていますから、ネット対応のものですから。せっかく出来上がったものですから、これを十分に使っていただけるような通信環境等をこれからもしっかりと整備していきたいと考えています。

Vibrant “Inochi”について

記者: 冒頭のご発言の中で、「いのち輝く」の理念を国際展開していこうという話があったと思うのですけれども、その後に大阪万博でも連動していきたいっていうようなお話だったと思うのですが、県内でも今後ラグビーのワールドカップ、五輪が控えている中で、県内で何か具体的な取組みですとか何かやっていくというお考えはありますでしょうか。

知事: 「いのち輝く」という日本語で言った部分については、私が知事になる前からずっと言ってきたことでありまして、そのことだけについて見れば、県民にはかなり浸透しているのではないかと思っています。
 今回のものは、国際展開をしたいといったことです。
 あえて「Inochi」という言葉を使うということです。これは1回こういう形でデビューさせましたから、これはもう徹底的にこれで進めていきたいと思っています。
 この話をすると、例えば、ちょうどアメリカに行っていたわけですけれども、先程見せた講演会がありましたけれども、あのような講演会を実は何回もいろんなところでやったのですけれども、あるところで講演したときに、会場から質問の手が挙がって、それはアフリカの青年だったのですけれども、大変感動したという話で、「今言った『Inochi』」と、「Inochi」という言葉をその彼が言ってくれましたから、伝わったのだと思って、そして彼は「私たちの国では『Inochi』というのは、こういう言葉であるのです。これは世界的に通用する概念ですから、大変共感・共鳴しました」ということが出てきて、これは伝わるのだと思ったのです。
 そういう話をしていたら、そう言えば、「もったいない」という日本語でも、実は英語に訳せないということで、「モッタイナイ」という日本語が世界中に広がっていったということを言う人がいまして、「モッタイナイ」ですら広がったのだから、「モッタイナイ」に比べれば、「Inochi」というのは、よっぽど発音しやすい、覚えやすいからこれは広がるのではないでしょうか、というようなことを言ってくれましたので、意を強くしたところでありました。
 今、「いのち輝く」ということが大阪万博のキャッチフレーズになっているのですけれども、今のところはどうも英語版では「Inochi」という言葉になっていないようなのです。
 ですから、これはもうわれわれから「いのち輝く」は「Vibrant “Inochi”」だという提言をしたことから、これから大阪万博の皆さんと連動していきたいと、これからの課題として考えています。

記者: 同様に県内でもそういうふうにポスターを作るとかそういうようなことをやっていくお考えはありますか。

知事: これはあえて国際戦略と考えていますから、県内向けの展開ということは特には考えていないです。

全国知事会議の議決文に本県意見が反映について

記者: 先程の知事会の絡みで、東京圏に絡む文言を削除したということがありました。中でも香川県の知事だったりが、原案通りで良いのではないかという声が一部から出ていた中で、文言を外したわけですけれども、改めて意義をもう一度お聞かせください。

知事: いつも全国知事会議というのは47の知事が集まって、議論するわけですが、実は、議論しているようで、実は議論していない。私はそんな思いがありました。みんなが言いっぱなしです。
 やはり議論というのは、一つのことに対して「いや、こうじゃなくて、そうじゃなくて」と一つのことで話し合って深めていくというのが本来の議論だと思います。今は「それで?どうですか?まあまあ、それはそれとしてこんなふうにしましょう」みたいに終わってしまう。今までずっとそうだったのです。
 その点で、私は全国知事会議に非常に不満をもっていましたので、1回目に、「このことを削除してほしい」といったとき、それについて反対する人たち、知事たちもいました。
 そういうのを踏まえて委員長県である、石井富山県知事は「もともと、まち・ひと・しごと創生基本方針の中に、東京圏の定義が入っているのだから、これはもう東京圏でいいのではないでしょうか」ということを言い、封じ込められようとしたので、「ちょっと待った」と申し上げました。
 その話でいくと、神奈川県にあるJAXA、今、はやぶさで再度世界中から注目されているJAXAを名古屋に持っていく、大阪に持っていくということを推進しようという話です。「そんな馬鹿なことはないでしょう」と言ったら、最終的には、「東京圏から」という言葉が消えたということがありました。
 実は今までにも何回もやってきました。これまでも、平成26年度の地方拠点強化税制、これは、東京一極集中を是正するために東京圏の企業を東京圏以外に移転させようと。そのために税制的な優遇措置をしようと、こういう話でありまして、これは、冗談じゃないですよと。
 例えば、横浜にある日産を、大阪に持っていくために税制優遇策するのですか。冗談じゃないです。
 これは国の方に徹底的に申し入れて、東京圏を東京23区とすることに成功しました。そしたらまた、平成29年度地方大学振興、これは大学の定員数をこれ以上増やさないといったものですが「東京圏の大学」となっていました。
 これは違う。これは、やはり「東京23区だ」と強力に申し入れて東京圏が東京23区となりました。
 そしたらまた、平成30年度に、UIJターン支援策、これは東京圏に住んでいる人が東京圏以外に移住した場合には、補助金を与えますという話です。
 これも「待ってほしい」と申し上げました。
 それでしたら、過疎地と言われている真鶴から、名古屋、大阪に移住したら補助金を与えることになります。「こんな馬鹿な話はないでしょう」と国に申し入れましたら、最終的には対象者を東京23区の在住者と東京23区への通勤者に限定されたということがありました。
 何回も何回も出てきて、その度に大変強いアクションを起こしてぎりぎり止めてきたということがありました。
 ただ、全国知事会議の場に行くと、とてもとてもわれわれの言っていることは認められない。それは、数の論理に押しきられるという感じがありまして、私は正直に申し上げたのです。
 「全国知事会議の場というのは私にとってみればとてもアウェーな場な気がすると。いつも数の論理で押しきられていく。それは納得できない。」という話をしました。
 そしたら、その後の議論の中では、他の知事の方からも「先程、黒岩知事が言ったアウェーな感じがするといったことを、やはりわれわれは問題として受けとめなければいけないのではないか」というふうな話が出てきて、今回の全国知事会議はこれまでとは少し違った流れになった。やっと、少しの議論ができたかな、そんな感じを持った次第でありました。

記者: これからもそうすると東京圏の定義については、小まめに主張を続けていくということですか。

知事: これはどこに出てくるか分かりませんから。徹底的に見張っていて、皆さんも気が付いたら言って下さい。もうこれは、少し冗談ではないというか。

記者: 後、もう一つありまして、その中で、関連して全国知事会のあり方について、知事が提案される部分がありました。
 小さな文言の修正ではなくて、もっと大きなビジョンを話した方がいいのではないかというような提言をされていましたけれど、そのあたりについても詳しくお聞かせください。

知事: 先程、本質的な議論をしていないというところ。何故かというと、びっちり日程が組み込まれておりまして、今回、初日の議論の中でも本当に休憩時間がなくなってしまって、それで休憩なしで最後までやったというところがありましたけれども、なんでそんなに時間がかかるかというと、1個1個のテーマについて、決議案だとか何とかだとかいう提言案をいろいろな形で文章をまとめているのですけれど、その文章の表現を巡って、ああでもない、こうでもないという議論が次々に出てくるわけです。それをどう取りまとめるかということに終始しているわけです。
 この感覚というのは、何か、私の知事としての感覚とはずいぶん違うなという感覚がします。
 正直に言って、全国知事会議、例えば、懇親会とかに行くと、よく分かるのですけれども、終わった後の懇親会。ほとんどが中央官庁のOBなのです。
 「彼は僕の何代上だ」、「こちらは僕の後輩だ」とかも、そういう何か中央官僚OB会かみたいなぐらいに、圧倒的に多いのです。
 そういう官僚の皆さんのやはりある種の感性というものになると、きちんとした文書を作り上げるというところに全力が入ってくるわけです。
 そこは、僕は、もうすごく違和感があって、知事になったらば、もっとビジョンを語り合おうじゃないか、というか、そういう場にした方がいいのではないかと僕は思っていまして。
 今回、実は、東京都の小池知事が、東京一極集中といっても、東京都から全部何でもかんでも引っぺがしていって、それを分配すれば地方創生するのだという議論に対して、東京都の都知事の立場として、今、世界的に見ると都市間競争が行われている中で、東京の力を、東京都の力をみんなで削いでいくということが、本当に日本の国益になるのですかって。
 要するに、地方は地方、東京は東京で、それぞれが何というか、光輝いていくという形に持っていくべきではないのかという話があって、これは、非常に重要な問題提起であったと思います。
 そういう議論をやはりしていくべきというか、そういう場にすると思うのだけれども、それが大変重要な問題提起が行われるにもかかわらず、そういうことがないままです。しかも、それでいったら本当ならば激突しますよね。議論というのは、やはり激突するのは当然ではないですか。でも、議論の激突というものを避けるというか、だから反論が出ても、「まあまあ、これはこんな形で」と、きれいに予定調和的に収めていくやり方というのは、私としてはあまり意味がないと思っているわけで、今回、そういう意味で「ちょっと待った」と、もう1回反論したことによって少し流れが変わった、そのように思います。

記者: そういった意味である種、話し合いというか、文書調整に終わっているという話もありましたけれども、8月末で埼玉県の上田知事の全国知事会長としての任期が満たされるということで切れるわけですけれども、新しい知事会長に立候補するご意向は、ないでしょうか。

知事: 私がですか。私は、神奈川のことに全力を注ぎたいです。

記者: 立候補される方については、そういったところを重視しているような候補を応援していくようなお考えでよろしいのでしょうか。

知事: そういう方のお名前が挙がってくれば、われわれの要望としてはお伝えしたいと思います。

日韓関係について

記者: 日韓関係についてお伺いします。徴用工問題から輸出規制になって、日韓の関係が冷え込んでいます。自治体レベルの交流でも、県内の自治体でも友好団体の受け入れを一時停止するというところがございます。それに対する受け止めと、後、県としてそのような対応をお考えなのでしょうか。

知事: 本県は、ご承知のとおり韓国・京畿道と1990年に友好提携の調印をしてから、経済、観光、文化、スポーツなどさまざまな分野において、長きにわたって交流を重ねて、相互理解を深めてまいりました。現在、日韓両国政府関係は、厳しい局面を迎えていますけれども、地域間の交流は、国家間の関係にかかわらず、しっかりと継続していくべきものであると考えています。ですから、地方自治体同士、こういった状況においてもしっかりと信頼関係を醸成していくことは非常に大切なことだと考えています。

記者: まさに、そういった草の根交流というのは重要になってくると思うのですが、やはり自治体の判断で受け入れるというのを決めるというは、知事のお考えとしてはいかがですか。

知事: それは、それぞれの自治体のご判断ですから。それは尊重せざるを得ないとい思います。私自身は、国同士がどうであろうと、だからこそ地域同士が結びついているという、別のそういうつながりがあるということ、これは非常に大事なことだと思います。

記者: 今の質問に関連してなのですけれど、県レベルでは、今後、日韓関係がどうあってもそういった関係を閉ざすことはないということでよろしいでしょうか。

知事: 私たちの方からは、それを断ち切るとか、中断するとか、考え直すということはないです。

吉本興業の一連の報道について

記者: ここ数日、吉本興業のコンプライアンスに係る問題、さまざまなところで報道されています。県も、県のPRに関して吉本興業のタレントを採用したりとか、関わりがあろうかと思うのですが、今の問題に対する受け止めと、今後の県の対応についてお願いします。

知事: これらにつきましては、7月23日、社長の会見の翌日です。吉本興業グループ会社の担当社員が来庁されました。今回の一連の報道について説明がありました。県からは吉本興業側に文書での経緯の報告と、誠意ある対応を求めた。そのところ、吉本側から、「今回の事件の経緯をまとめて謝罪とともに文書で報告する」と。こういった回答がありました。県としましては、吉本興業側に対しまして、引き続き適切な情報提供を求めながら、今後の対応について協議していきたいと、そのように考えております。

記者: 今のところ、特にその広報、一部止めているのもあろうかと思いますが、全体の契約の見直しとか、そういったものはありますか。

知事: 現在は明らかになっている内容で、これでは法的に契約解除を行うことはできないと考えています。一部、「かなかなかぞく」の声優の1人が、少しそういうことに関わったということ、その部分差しかえということを行いました。これはすべて吉本興業の負担ということで、別の人をあてて、代替動画の作成を進めていただいています。ですから、損害賠償請求というものも含めて、行うことは考えていません。

記者: 関連して、改めて芸能人と反社会的勢力とのつながりについての所感みたいなものがあればお聞かせください。

知事: 今回の出来事の本当のところはどうなのか、ということはなかなか私が知るところではないです。たまたまそうだったのか、実はもっともっと根深い問題があったのかよくわからない。
 しかし、反社会的勢力というのは厳然としているわけです。そういう中で、なんの罪もない人たちがそういった被害にあって、自分の本当のなけなしの財産なんかが奪われていくような大変重大な被害がずっと続いているわけです。そうやって儲けたグループと、いろいろなつながりがあるということ自体が、これはやはり許されることではないと思っています。それをどうやって関係を断ち切っていくのかといったこと、こういったことは、これからしっかりとやはり皆で考えて作っていく必要があるのではないかなと思います。

記者: 今の関連でして、7月23日に吉本の関係者が説明に来たという、何か謝罪の言葉ですとか、先程から文書で報告するという話でしたけれども、口頭では何らかの形で謝罪の言葉があったのですか。

知事: 謝罪の言葉はあったのですか。

広報戦略担当課長: 謝罪の言葉としては、「県の皆さんに心配をおかけしました。そのことについては申し訳ございませんでした」と口頭での謝罪の言葉がありました。
                                         (以上)

本文ここまで
県の重点施策
  • 未病の改善
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会
  • 神奈川県発、アート・カルチャーメディア「マグカル」
  • ともに生きる社会かながわ憲章
  • SDGs未来都市 神奈川県 SDGs FutureCity Kanagawa