定例記者会見(2020年3月19日)結果概要

掲載日:2020年3月24日

発表事項

新型コロナウイルス感染症について

 発表項目に入るまえに、新型コロナウイルス感染症について、何点かお伝えいたします。
 これまでの間、感染の拡大防止に向け、県民の方の協力をいただきながら、さまざまな対策をとってまいりましたが、まだ終息の見えない状況が続いております。
 去る3月14日に、新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正法が施行され、本県でも16日に危機管理対策本部から新型コロナウイルス感染症神奈川県対策本部に移行し、体制の強化を図りました。
 また、昨日、飯泉全国知事会会長とともに、私も、西村担当大臣と面会し、医療資材の確保について、国が責任をもって対応することや、都道府県知事が私権の制限を伴う協力要請を行った場合の損失等についても補償の対象とし、国において必要な財政措置を講じることなど、緊急事態宣言の発動に当たっての諸課題に対し、政府において適切に対応することを、全国知事会から緊急提言を行いました。
 こうした中、本県の状況ですが、3月18日現在、保健所設置市及びダイヤモンドプリンセス号で陽性が判明した方を含め、累計63名の感染者について発表しております。そのうち18名の方が回復され、残念なことですが、5名の方がお亡くなりになりました。
 また、帰国者・接触者相談センターや医療機関などに、毎日、状況調査を行っていますが、その中で、相談センターから帰国者・接触者外来を紹介している割合や、医療機関における医療資材の貯蓄状況などが判明してまいりました。
 こうした状況を共有し、今後の状況の進展に応じて、入院、外来と言った医療提供体制をどのように講じていくべきかについて、本日、感染症対策協議会を開催し、私も参加して、感染症の専門家、保健所設置市、関係団体等と協議いたします。
 医療崩壊を阻止し、県民の方が適切な医療を受けられるよう、状況の進展に応じた対策をオール神奈川で実施してまいります。
 その他、県は抗インフルエンザ薬「アビガン」の治験・臨床研究の早期開始の提案をするとともに、県衛生研究所と理化学研究所が共同開発した「スマートアンプ法」を利用した迅速検出法、LINEを活用したパーソナルサポートの開設など、最先端テクノロジーを活用した独自の対応策を打ち出しています。
 LINEでのパーソナルサポートについては、本県の登録者が10万人を突破したことに加え、本県が開発したシステムを愛知県と滋賀県が導入し、今週から運用を開始いたしました。さらに、多くの自治体でも導入に向けた検討を行っているなど、神奈川モデルが全国に広がりをみせています。
さらに、そうしたテクノロジーを活用した施策推進のため、9日からふるさと納税寄付受付を開始したところ、本日11時時点で約780万円の寄付をいただいております。
 県では引き続き、国や市町村、関係団体とも連携し、正確な情報発信に努めてまいりますので、県民の皆様も、咳エチケットや手洗い等の感染対策をしっかり行っていただくようお願いいたします。

令和2年度補正予算案等について

 それでは、本日の発表項目です。はじめに、来る3月23日に議会へ提案いたします、「令和元年度及び2年度補正予算案」について説明いたします。
 それでは、「令和元年度及び2年度補正予算案の概要」の、1ページをご覧ください。
 今回の補正予算案では、新型コロナウイルス感染症の拡大防止等を図るため、国の緊急対応策を踏まえた対策に加えて、当面、県独自に対応する必要がある対策について、概ね7月までの事業費を措置することにいたしました。
 まず、「1令和元年度3月補正予算案について」です。補正予算案の規模は、上段の表に記載のとおり、「一般会計」で、16億6,000万円です。
 また、「2令和2年度補正予算案について」です。補正予算案の規模は、下段の表に記載のとおり、「一般会計」で、19億6,900万円です。
 2ページに移りまして、具体的な内容について説明いたします。「2補正予算額」に記載のとおり、令和元年度と2年度を合わせた補正予算の総額は、36億3,046万円です。「3事業内容」をご覧ください。初めに「(1)感染拡大の防止対策」についてです。補正予算額は、総額で、5億5,340万円です。具体的には、「①マスク・消毒液の購入等」として、介護施設等に配布するマスク等の購入のほか、「②施設の個室化に対する補助」として、介護施設等の多床室の個室化に対する補助を行います。
 次に、「(2)感染症患者の受入体制の整備」についてです。補正予算額は、総額で、6億5,857万円です。具体的には、「①感染症患者入院医療機関等設備整備費補助」として、医療機関の簡易陰圧装置等の設備整備に対し補助するほか、「②感染症病床確保支援事業費補助」として、感染症患者が入院できる病床を確保した医療機関への空床補償を行います。
 また、「⑥感染症対策の取組み」として、保健福祉事務所等で使用する防護服等の購入や、市町村が実施する消毒に係る経費の一部負担などを行います。3ページに移りまして、次に、「(3)検査体制の強化」についてです。補正予算額は、総額で、8,476万円です。具体的には、「①衛生研究所検査機器等更新事業費」としてリアルタイムPCR装置などの検査機器を整備するほか、「③最先端技術感染症対策推進事業費」として、新型コロナウイルスの迅速検出法であるスマートアンプ法の実証研究の加速化などを行います。
 なお、この③の事業については、趣旨に賛同していただいた事業者の御提案により、ふるさと納税を活用した寄附金を3月9日から実施、募集しており、本日11時時点で、約780万円の寄附を頂いております。
 次に、「(4)相談窓口の運営」についてです。補正予算額は、6,048万円です。帰国者・接触者相談センターや、専用相談ダイヤルの運営を引き続き実施いたします。
 次に「(5)学校の臨時休業等に伴う支援」についてです。補正予算額は、総額で、19億5,560万円です。具体的には、「①生活福祉資金貸付事業費補助」として、学校の臨時休業に伴う収入減少により、一時的に生活費が必要な世帯等を対象として、生活福祉資金の特例貸付を行う県社会福祉協議会に対して補助するほか、「③放課後等デイサービス支援事業費補助」として、特別支援学校等の臨時休業に伴う放課後等デイサービスの追加利用について、市町村を通じた支援などを行ってまいります。
 4ページに移りまして、次に、「(6)中小企業支援の拡充」についてです。補正予算額は、総額で、3億1,763万円です。新型コロナウイルス感染症により、事業活動に影響を受けている中小企業の資金繰りを支援するため、融資を受ける際の信用保証料に対する補助を拡充し、セーフティネット保証4号に対応した新型コロナウイルス対策特別融資や、新たに設ける「危機関連保証」に対応した特別融資については、信用保証料をゼロにします。以上が、令和元年度及び2年度補正予算案の概要です。
 県では、これまでも、令和元年度の予備費から約2億8,000万円を充当し、防護服の購入や感染症患者の搬送などの対応を行ってきましたが、先般示された国の緊急対応策等も踏まえ、更なる対策をとるべく、これらの補正予算措置を講ずるものです。
 新型コロナウイルスは「見えない敵」であり、その感染拡大やWHOによる「パンデミック」との表明に対し、県民の皆様も、多くの不安を感じておられることと思います。一日でも、早く安全・安心な日常生活に戻れるよう、県民の皆様の御協力も仰ぎながら、新型コロナウイルス感染症の早期終息に向けて、徹底的に取り組んでまいります。

太陽光発電設備の共同購入希望者を募集します!

 次に、「太陽光発電設備の共同購入希望者を募集します!」についてです。
 近年、全国各地で多くの自然災害が起こり、大規模な停電が発生しました。こうした中で、災害時の非常用電源としても利用できる太陽光発電の重要性が改めて認識されています。
 そのような中で、本県では、全国初の取組みとして、令和元年度から太陽光発電設備の共同購入事業を実施しています。
 そして、本日から、令和2年度の共同購入希望者の募集を開始しましたのでお知らせいたします。
 この共同購入事業の仕組みですが、県と協定を締結しているアイチューザー株式会社が、太陽光発電設備の購入希望者を募り、一括発注することで、スケールメリットを生かし、県民の皆様が通常よりも安い費用で、購入できるものであります。
 なお、昨年の共同購入事業では、市場価格と比較しますと、2割以上安く設置できました。
 参加募集期間は、本日から、6月3日までです。参加方法ですが、資料に記載の専用ウェブサイトからお申し込みください。多くの皆様のご参加をお待ちしています。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事については、事前送付した資料のとおりです。特に私から付け加えることはありません。

質疑

県内における新型コロナウイルスの状況について

記者: コロナウイルスに関連してなのですが、県内の感染者が60人を超えました。知事ご自身は、改めて県内の感染状況をどう分析されているかという点と、今後、県内でどういった事態が起こることを最も危惧されていますでしょうか。

知事: きょうも、新しい感染者が発生したようでありまして、未だに終息に向かっているという感じではないといったところです。
 ただ、安倍総理の見解もそうでしたけれども、専門家のご意見として、感染爆発というものはギリギリ押さえているというような状況、これは神奈川県も同じだというふうに思っています。今、非常に重要な時期にあるのかなと思っています。われわれは、いつ感染爆発が起きても不思議ではない、それくらいの危機感を持っています。
 各国の患者数の増加のグラフを見ると、ある時から急に「ドーン」と上がっているところが大変たくさんあります。感染者というのは、まさに爆発的に、急に増えるといったことというのは十分にありうるわけでありまして、神奈川県は今、終息の先が見えない、まだ増えている、でも、爆発は起こしていない、けれども、いつ爆発を起こしてもおかしくはない、そのように思っています。
それだけの危機意識を持っているがゆえに、きょう、夕方から専門家の皆さんに集まっていただいて、後、各自治体の皆さんに集まっていただいて協議会を開いて、そういったあたりをしっかりと皆さんと共に問題意識を共有したいと思っているところであります。

津久井やまゆり園の方針について

記者: 別件なのですけれども、津久井やまゆり園の運営方針についてお伺いします。知事が先日予算委員会で示された案に対して、かながわ共同会は了承の意向を示しています。この点について知事ご自身はどう思われるかという点と共同会が了承されたことで、今後、協議に向けた前提というものは整ったとお考えでしょうか。

知事: 今までの方針をある種変えて、本来ならば令和3年度、来年、新しい芹が谷園舎ができるという時に、ここはもう公募にすると、その方針で行くと。
 もう一つの津久井やまゆり園の方は、指定管理期間がまだ残っているけれども、3年前倒しだとずっと言ってまいりました。
 それを取りあえずは、新しい芹が谷園舎も当面は共同会、これを非公募で令和4年度の最後まで続けてもらうと。その間に引っ越し作業も行われるわけでありますけれども、共同会が行うことになるだろうと。それに合わせて、令和5年度からは新しい、新しくなるかどうかは分かりませんが、公募によって選ばれた法人がやると。
 だから、津久井やまゆり園の方も、当初3年前倒しだったものを2年前倒しにして、同時に公募でやると。こういった案を提示したわけであります。
 ですから、公募といったこと、これを前倒しといったことは、私が言った通りそのまま貫かれているというふうに思っています。
 そのような中で、この案を共同会にご提示したところ、協議に応じようという話になりました。協議に応じてくださるということは非常にありがたいことだと思っています。
 しかし、ここからがまさにスタートであります。われわれが目指しているのは、利用者目線の新しい障害福祉の在り方といったものをしっかりと作り上げていくのだといったことです。
 これまで、津久井やまゆり園で虐待が強く疑われる事例といったことが次々指摘されながら、それに対して、われわれから見て真摯に向き合おうとしている姿勢を感じられない。そういう所に県民の大事な命を任せるわけにはいかないといったことの中で、ずっと方針を打ち出してきたわけであります。
 しかし、私の新しい提案に対して共同会も、協議に応じようと言ってくれたという中で、本当に今まで虐待の疑いが極めて濃厚だと言われた事案に対して、かながわ共同会自らが、どのようにそれを自ら検証しうるのか。そして、なぜ、そういうことが起きたのか。そして、それをどうすれば再発防止できるのかといったことを真摯な形で見せてもらうと。それが、芹が谷園の非公募での支援継続の条件になると。議案も上げなければいけませんから、その議案がまとまる時には、まずそれが一つのハードルになると思います。
 それが起きた後は、今度は令和5年度からの法人、これは公募で選ぶといった内容になっていますから、これはもう、「津久井やまゆり園、共同会は本当に変わったな」と、「前の共同会とは全然違うな」と、「変わったな」ということが皆さんに伝わるような形で生まれ変わっていれば、その公募の中で選ばれる可能性は十分にあります。「やっぱり駄目だよな」と、「口だけだよな」と思われたら当然選ばれないと思います。
 いずれにしろ、この協議を通じて、利用者目線の障害者福祉の在り方に向かって、県もともに共同会もしっかりと歩んでいけるような流れといったものを作って行きたいと思っています。
 同時に、これは津久井やまゆり園だけの話ではない、共同会だけの話ではない。県の直轄の中井やまゆり園においても虐待事案といったものはあったわけですから、これは、県自らもそういったものに向き合っていき、利用者目線の新しい障害福祉の在り方目指していくと、そういった流れをしっかりと前に前進させていきたいと思っています。

記者: 共同会との協議の開始時期というのは現時点でもう決まっているのでしょうか。

知事: 時期は決まっていますか。

障害サービス課長: 共同会との協議の開始については、これからしっかりと詰めて、できるだけ早めに、早急に行いたいと思います。

新型コロナウイルスによるイベント等の自粛について

記者: 3点程伺いたいのですが、まず1点目は、イベントの自粛だとか中止だとかについてなのですけれども、政府の方で3つの条件があれば、野外だとかは再開してもいいみたいな条件が出ていると思うのですけれども、例えば、小田原市が確か小・中学校の卒業式に保護者1人出てもいいという話も出ていると思うのですけれども、そういうイベントの自粛とかについて、今の現状を変える予定はないのか、そこら辺について改めてお願いします。

知事: 私は当初、3月31日まで、今の自粛といったことを続けていただきたいということを申し上げました。
 そのような中で、今、日本全国的にそうです。特に、きょうの3月19日までという政府の方針がありましたから、ここまではまさに「ピタッ」と止まっているという感じだと思います。
 全てが止まっていることのある種の怖さといったもの。このままだと経済が本当に全く動かない状況になるときの怖さといったものをみんな感じ始めている。という中で、これから先どうしていくのか。下手に緩めるとこれが感染拡大のきっかけになるかもしれない。しかし、これを続け過ぎると経済が破綻するかもしれない。そういう非常に厳しいオペレーションの中にみんながいると思っています。
 そのような中で、きょう、あすを通じての政府の方でもしっかりとした検討が行われていると考えていますけれども、あす、政府の方からもしっかりとした新しい方針が打ち出されると聞いております。
 そういったことを参考にしながら、われわれ県内の状況もしっかりと勘案しながら、自粛といったものを続けるのか、少しでも緩めていくのか、そこから判断していきたいと思っています。

やまゆり園事件に関連する公文書の保存について

記者: 2つ目なのですけれども、やまゆり園の公文書について、相模原市が永久保存という話が出ている。きのうの議会の委員会の中でも、県の文書も永久保存した方がいいのではないかという意見が出たと思うのですけれど、そこら辺についてはどうお考えですか。

知事: 公文書については、県では、保存期間が満了した文書は、公文書館に引き渡すこととしておりまして、公文書館において、この中から歴史資料として重要な文書を歴史的公文書として選別し永久保存すると、こういう形になっています。
 選別は、選別基準を定めて実施しています。当該基準によりますと「県民生活に影響が生じた犯罪、事故等の事件に関する公文書」「県内で起きた事件等に関する公文書」などを選別することになっております。
 津久井やまゆり園事件というのは、社会に大きな衝撃を与えた犯罪、事件でありまして、関係する文書は当然のことながら、このような基準に照らして、永久保存するべき書類、資料だと考えております。

オンライン診療について

記者: 知事会を通じてオンライン診療の要望をしたと思うのですが、厚労省の方でやる方向で検討しているのですが、そこら辺についての受け止めをお願いします。

知事: 今、医療崩壊を防がなければいけないといった状況の中で、医療者の感染といったものをできるだけ防がなければいけないといったことです。
そのような中で、たまたま私の友人の開業医、これは神奈川県内の人ではないですけれども、自分がクリニックで診察していた患者さんから陽性患者が出たといったこと。これによって彼は、2週間自主的に診療を止めて、それで薬だけの対応にするといったことに方針転換せざるを得なかったといった話を聞きました。
 こういった中で、やはり、医療者が実際の診療に当たれなくなるといったことがどんどん増えてくると、これはまさに医療崩壊につながってくるだろうと。
 そのような中で、このオンライン診療、遠隔医療といったもの、こういったものをしっかりと体制を整えていくということは、やはり、今一番求められていることの一つではないかと思います。
これは、初診の部分は、国は認めていないということですけれども、われわれは初診からも認めていいのではないかと提案をしていますけれども、初診が行われた患者さんにとっては遠隔医療を進めていくべきだという国の見解も出ていますので、これを機会にしっかりとこういった流れも作っていくべきだと。そして、医療体制を守っていく、医療崩壊を防いでいくということを皆さんとともにやっていくことが非常に重要だと思っています。

かながわ共同会による指定管理について

記者: 2点ございます。まず、やまゆり園の件で、共同会の指定管理について、先程知事が、虐待が指摘されながら真摯な姿勢が見られないということで、短縮するも、結局、短縮の期間をもう少し撤回したわけですけれども、その理由について、いまいち分からなかったので、なぜ、3年を2年に前倒しにしたのか、その理由を改めて少し伺いたいのですけれども。

知事: 私はとにかく、今のままで行けば、芹が谷園舎の方は、協議に彼らが応じないと言っているのであれば、そのまま時間が経っていくと自動的に公募になる。今のまま公募になったならば、共同会が選ばれることはまずあり得ないだろうと思いました。
 そのような中で時間だけが過ぎていって、その中で家族の皆さんからも引っ越しをしっかりとやっていきたいのだという話が出てきたり、ある程度の継続といったことについての要望も出てきたと。それは確かにそうだろうなと。引っ越しと同時に「バッ」と法人が代わるといったことについての混乱は当然あるでしょうけれども、それもやむを得ないと思っていたのですが、そういう声があるのだったらば。
 一番大事なことは、新しい障害福祉の形を見せていくこと、これが一番の目標ですから。そうしたらば、1年の猶予、実は方針転換によって1年半くらい時間的猶予が出ているはずなのです。この1年半の中で共同会が本当に生まれ変われるのかどうか、それを最終的には公募という形で第三者がチェックするといった流れに持ち込んでいけば、目標は達成し得る可能性がある。そして共同会の支援を望んでいる方の気持ちも満足させられるような形ができる可能性もあるといった中で、目標を達成するために1年半といった猶予をあげる決断をしたということです。

県立麻生養護学校への就学通知処分取消等請求事件について

記者: 川崎市で人工呼吸器を着けたお子さんが、地元の中学校に通いたいというふうに訴えて裁判を起こされて、訴えを退ける判決が出ましたけれども、知事としてはどのようにお考えか教えてください。

知事: こういう判決が出たことを非常に重く受け止めなければいけないと思っています。
 私は、先程からずっと言っていることからすれば、利用者目線に立った障害福祉の在り方ということからするならば、その人工呼吸器を着けられた医療的ケアを必要とされるお子さん、この方が一般の学校で学びたいという思いを持っていらっしゃった。それを実現するということが本来の姿だと思っています。
 ただ、現実問題として今、希望される学校にそれだけの環境が整っていない。施設設備等も十分でないし、人的な面も十分ではないということがあって、今、それはできないといったことになっての判決が下ったものだと受け止めています。
 しかし、先程から申し上げているように、本来は、その方のご希望が満足できるような形に持っていくということが筋だと思っていまして、そういうことを今後しっかりと目指していきたいと思っています。

記者: そのお子さんからすると、貴重な1年、2年がどんどん過ぎていくわけで、現実問題、解決するために何か新しい提案とか何かアイデアとかはないでしょうか。

知事: 今この時点で判決が出たばかりですから、それに対して特にアイデアはありませんけれども、私たちとしてはしっかりと、そういったお一人お一人の気持ちに立った支援の在り方ができるようにやっていきたいと思っているところです。

やまゆり園の指定管理者について

記者: やまゆり園の指定管理の問題をお尋ねしたいのですが、最初、知事の提案に対して、共同会の方が協議に応じる姿勢を見せず、話し合いが行われないのではないかということで、暗礁に乗り上げた印象もあったのですが、今回知事が折れたような形、猶予期間を設けるということで前進したと。これはすばらしい、良いことだと思っているのです。
 ただ、そもそもスタートが、知事がやや持論を唐突に関係者に伝えたのではないかと。やはり、共同会ですとか家族の方への配慮ですとか、議会への説明ですとか、やや唐突感があったから混乱したのではないかという受け止めもあります。
 物事が前進した今ですね、今回の一連の流れというのは知事にとって、成功したと言えるのか、それとも反省すべき点はないのか、いかがでしょうか。

知事: 唐突感を与えたことについては、議会でも申し上げましたけれども、お詫びを申し上げたいと。そして、そのことによって不安を覚えられた利用者の皆さんもご家族の皆さんもいらした。この点についてはお詫びを申し上げる、申し上げました。
 でも、なぜ、あの時にある種の唐突感、自分でも分かっていました。分かった上で、あの時点で、12月5日の時点で方針転換といったことを言ったのかといったことでありますが、あの時にも申し上げましたが、年が明けると植松被告の裁判が始まると。その前に、植松被告の裁判が始まるとあの当時の支援の在り方等々の話がいっぱい出てくるだろうといった中で、12月5日の少し前に、共同会が運営する愛名やまゆり園の元園長が大変破廉恥な事件を起こして逮捕されるという出来事があった。それを一つのきっかけとして、共同会はそういった支援をやるにふさわしい団体なのかどうなのかといった声がどんどん私のところに集まるようになってきまして、しかも、あの時感じたのは、年が明けて裁判が始まると、その当事者たちが大きな声を上げ始めるだろうといったことを察知したわけです。
 そうすると、この時、何もしないまま時間が過ぎていくと、県は何をやっていたのだ、そのような事態と知っていながら何やっていたのだということになり、県の福祉自体が立ち直れないくらいの衝撃を受けるだろうと思ったので、ここは政治判断です。私の政治的責任において、まず、時間的猶予がないから、私の政治的責任において一つの方針転換を発表したといったことです。
 年が明けて、12月5日時点では、年が明けたらよくない情報が次々と明らかになると言ったのですけれども、実際にそうなったと思っています。
 つい先日も、ピープルファーストという、皆さんが全部当事者で、主に知的障がいの皆さんが中心となっていますけれども、450人が全国から集まられて、そしてこの神奈川県庁にやって来られて、私の利用者目線の障がい者福祉を実現したいとの思いに対して、ぜひそれを実現してもらいたいと強い応援メッセージをいただきました。
 その時には、かつて津久井やまゆり園で虐待と疑われる支援と言われても仕方がないような、そういった支援を受けていた方、私が直接お目にかかってお話を聞いた3人の方が実は会場に来られて、舞台の上で私と向き合ってくれたといったこともありました。
 そして、「知事、頑張ってくれ」といった声を受けたこともありました。そういった中で、唐突だと言われたのは、政治決断でやったのだから仕方ががない、しかし、これは必ずご理解いただけることになるはずだと思ってやってきた中で、いろいろな知恵を皆で出し合って、取りあえず協議に応じていただくということになって、膠着した状態が動き始めたといったこと、ここは、私はほっとしているというところが正直なところです。
 ただ、これからが本番だと思います。やはり、新しい利用者目線の福祉とは何なのか、これまでのことをどう総括するのかといったこと、そういった作業をしっかりとやって、なるほど、神奈川県はあれだけの悲惨な事件があったけれども、そういったことを乗り越えるプロセスによって、利用者目線の新しい障がい者福祉をつくったのだと後世から言われるように進めていくには、まさにこれからがスタートだと思っています。

記者: おっしゃることはよく分かりました。唐突感はお詫びすることになっても、自らの政治判断でやったのだということで、既定の路線を変えたわけなのですが、現在進行形で公募がどうなるか、まだ分かりませんけれども、結果については政治家として責任をとるということでよろしいですか。

知事: 結果というのはどういうことですか。

記者: 最終的な津久井やまゆり園の施設がどうなるか分からないではないですか。より悪くなるかもしれない、あるいは混乱するかもしれない。まだ現在進行形で公募すら行われていない中で、考えること自体が間違っているかもしれませんけれども、今より悪くなる可能性もあるかもしれないとは思いませんか。

知事: 利用者目線の福祉の在り方を模索していこうという流れをつくっていこうとしているわけですから、それを公募というプロセスで第三者の目からみて、これは「なるほど。ここに任せれば利用者目線の福祉ができるのだな」という中で選ばれる法人がこれを担っていく形になるのですから、今より悪くなるというのは私の中では想定はできないと思っています。

記者: なるべく透明性を高めてやっていくとうことで。

知事: もちろんです。公募というプロセスに入った、3年短縮が2年短縮になりましたけれども、公募というプロセスに持ち込んだという話は、まさにおっしゃるとおり透明性だと思います。皆が見ている前で、共同会も恐らくその時には手を挙げられるでしょうけれども、他の法人も手を挙げる可能性もあるでしょうし、それは皆が見比べて見たときに、どこが一番相応しいのか、利用者目線の福祉が実現できるのはどの法人か、われわれがどこか見えない所で決めるのではなくて、皆さんが見ている所で、公募によって選ばれるということは、これは必ず1歩も2歩も前進するに違いないと私は信じています。

記者: 今の津久井やまゆり園に関連してなのですけれども、16日に判決が出て、その中で被告人の動機に影響した出来事として園での勤務経験もいくつか紹介されていたと思うのですが、知事は、年が明けると良くない情報が出てくる、実際に出てきたとおっしゃっていたと思うのですけれども、事件を教訓としていくために、例えば、県として植松被告人が働いていた当時の園の実態について事実関係を調査するというお考えはありますでしょうか。

知事: 今のことは非常に重大なことだと思っています。事件が起きた直後、あの時のことは今も生々しく覚えていますけれども、あの時にも検証委員会というのをやったのです。
ただ、あの時の検証委員会ですが、正直、私は反省しているのです。
 私の頭の中にあったのは、これだけの悲惨な事件はなぜ起きたのかといって、再発防止、それをするためにはどうすればいいか、といったことに気持ちが相当入っていて、警備の在り方がどうだったのか、そういう犯罪を防止するための気持ちがあまりにも強かった。それとともに、早く再生していかなくてはいけない。そっちだったのです、検証というものが。
 本来、検証というのは、あの当時、彼が言っていた、植松被告人が言っていた、最後まで変えなかったのですけれど、「コミュニケーションがとれない人間は生きている意味がない。」というその言葉。それを自分が見ていた。そういう支援をやっているではないか。彼は言っても意味がないじゃないかと思った、そこの部分です。犯罪に至った、起こした、彼のその部分、心の部分の検証までは実はあの時やっていなかった、支援の在り方そのものを検証していなかった。
 そのうち裁判が始まりましたから。裁判が始まると、やはり、その当時のことあまり触れられなくなってきますから。そこはある種、われわれは置きざりにして前にきたのかなといったことだったのです。
 ですから、そういうことが裁判を通じても、さまざまな形で浮き彫りになってきたというのがあります。
 ですから、今はそういうことも含めて、あの当時だけではなくて、今、この時点かどうかは分かりませんけれども、今の検証委員会が指摘している虐待の疑いが極めて強い、濃厚だといったことが今も行われている、最近まで行われている、といったこと。
 今も行われているなら過去からもつながっていると思いますけれども。それはどういうことだったのか。昔よりもある程度改善したのか、していないのか。何故それが根絶できないのかといったあたりも、共同会自らが自分たちをしっかりと検証していくというプロセス、それをどうやって乗り越えていくのか。それをしっかりと示してもらうといったことが、今、大事だろうと。
 今、敷かれた新しいレールは、共同会がそういうことにしっかりと向き合って、前に進んでいく流れが出来上がっているのではないかと思っています。

記者: 県立施設のやまゆり園での勤務経験があのような悲惨の事件の、動機の基礎として裁判で認定されたという事実は非常に重いと思うのですが、そのあたりはいかがですか。

知事: 判決文の中でも、今、判決文は手元にありませんけれども、動物のように扱われていたというような表現がありました。
 それが、判決文として、その部分が裁判として認定されたかどうかは分かりません。彼がそのような発言をしていたという事実は書いてありましたが。
 彼がそのような発言をしていたということの重みです。こういったことも含めて、かながわ共同会自らが、そこにしっかりと向き合って、どう評価するのか。それは、植松被告人が言っている嘘なのか、なんなのかといったことも含めて、しっかりと向き合って明らかにしていってほしいと思います。

記者: 共同会は植松被告が働いていた当時の、裁判で出てきた、植松被告の主観的な、例えば、職員が人間として扱っていなかったということがあったかどうかまでは、別に迫っていないように裁判では思ったのですが、当時の事実としてあったのかも含めて共同会には報告であったり検証を求めていきたいということでしょうか。

知事: そうです。

記者: 今の質問に関連してなのですけれども、有識者の利用者支援の検証委員会なのですが、知事のこれまでの発言ですと、今度は、共同会自身に検証を求めていく、自ら検証を求めていくというお話だったのですが、県が設置した利用者支援検証委員会の役割というのはどういったものになるのでしょうか。そろそろ最終段階に入ってくるという理解でよろしいのでしょうか。

知事: 県が作った検証委員会の皆さんには本当によくやってくれたと思っています。まだ、ゴールにはいっていないと思っています。これまでは資料を基にして、記録を基にして、分析されていたと受け止めていますが、これからは直接、聞き取りを始めると聞いています。
 その中でしっかりと、検証委員は検証委員会として検証していく作業といったものは、しばらく継続すると思っています。
 それとともに、議会の方でも検証委員会を発展的に改組するという話もありました。それは、私も同意していますが、それはどういうことかと言うと、検証作業というのは過去をみて検証している。現在から過去です。それを検証している。先程からずっと言っているように、これがゴールではなくて、新しい利用者目線の福祉を作っていくというのが本当のゴールなのです。
 検証をしてどこをどう変えれば新しい利用者目線の福祉になっていくのかといったところ、そこの部分は新しい委員会で、名前は、例えば、言ってみれば、「新しい利用者目線の福祉を検討する委員会」のような形になると思いますけれども、このイメージは、今の検証委員会のメンバーにはそのまま残っていただいて、そこに、本当の意味で利用者目線の福祉の在り方を作っていくために相応しい人たちに入っていただきだいというようなイメージでいます。

記者: 今のお話に関連して、そうすると、新しくできる検証委員会では、直営の中井やまゆり園も含め、他の県立の指定管理の入っている施設も含めて、すべての施設に対して、新しい福祉の在り方を検討していくという。

知事: そういうことです。今は、津久井やまゆり園の検証をやっていましたけれども、愛名やまゆり園の話もあります。同じかながわ共同会がやっている話ですけれど、そこは虐待認定された話があります。
 それと、中井やまゆり園、これは県の直営ですけれども、ここでも虐待認定された案件があったと。こういったものも、同じ検証委員会の皆さんに検証していただいて、そういった事態を踏まえて、新しい利用者目線の障がい福祉の在り方を作っていく、その検討の中に盛り込んでいっていただきたいと考えています。

記者: 今の名前のあがった施設以外の公立施設についても、例えば、これまでの支援の在り方を含めて、全部検証していくという、今の津久井の検証でやっているような形で検証していくというものなのでしょうか。

知事: 当面はそうです。今、だから3つの施設です。

記者: 3つに限る。

知事: 今は。

記者: その後は、それ以上にも広げるということでよろしいでしょうか。

知事: それは、そこから先、新しい利用者目線の福祉を作っていこうという中で、それは今までと少し違ったアプローチになるかもしれませんけれども、その新しい利用者目線の福祉を作っていくということがゴールですから、まずきっかけは、津久井やまゆり園から始まりましたけれども、そういった作業をやりながらつなげていくということになってくると思います。

ふるさと納税による寄付について

記者: 先程の追加なのですけれど、先程のふるさと納税を使って新型コロナ対策をやるというので、クラウドファンディングで780万円が集まったということですが、募集開始から約2週間で約8割近く集まったと。これに対する受け止めといいますか、1千万円が目標だと思うのですけれど、そこら辺についてどう見られているのでしょうか。

知事: 本当にありがたいことだと思います。これはわれわれから呼びかけたわけではなくて、われわれがやっていること、コロナウイルス対策をやっていることを、先程も申し上げましたけれども、アビガン、きょうのニュースにも出ていました。中国でアビガンがやはり効果があるということが臨床試験で分かったと出ていましたけれど、非常に心強いことだと思います。アビガンでありますとか、スマートアンプ法を使った新型コロナウイルスの迅速検出法、こういったものも神奈川県はずっとやっていたと、理化学研究所と組んでやっていたといったこと、それとLINEです、LINE相談。
 こういうことを次々と打ち出している神奈川を応援しようといった人が出てきて、その人が呼び掛けてふるさと納税でやるという形になった。そして、特にスマートアンプ法による新しい迅速検出法の研究に使ってほしいという形で、1千万を目標としてやっていただいてといったものが、500人近くの方が今賛同していただいて寄付を寄せていただいて、約780万、今の段階でそこまできているということは大変われわれは勇気づけられて、心強いことだと思っています。それだけ、その今の迅速検出法といったものに対する期待感というのは、非常に大きいものがあるのだなと改めて思う次第です。

オリンピックの開催について

記者: 新型コロナの関係で、オリンピックなのですけれども、開催あるいは延期、中止と議論が今起きていますけれども、知事はどのようにお考えでいらっしゃいますか。

知事: これは、この件については、私は開催自治体の長ですから、当事者です。当事者というのは、絶対やるのだという強い決意のもとに、その準備を進めると、もうこれしかないと思います。私がもし、やはりだめかもしれないなと言った瞬間にもう一気に流れが後退する。そのようなことは絶対私としては許せない。とにかくやるという。これまで、オリンピックのためにどれだけ準備をしてきたのか。このセーリング競技なんか1つにしても、江の島にある600艇から700艇もの船の所有者の皆さんお一人お一人にお話しをして、そして、どこに移動してもらうかという移動先も全部確保して、そして、1艇1艇移動し終わった後ですから。皆さんは今年のオリンピックまではしょうがないなということで我慢して待ってくださっているわけです。
 それを無理ですと言ってそう簡単に言う話ではないです。これはとにかくやる、やり抜くのだという強い決意、1ミリも揺るがないという、もうそこを確認し続けるしかないだろうと思います。

記者: お気持ちは充分理解できるのですけれども、開催自治体の首長として、県民あるいは選手、そして外国から来られるような方の健康を守るのも、開催自治体の首長の責任だと思うのですけれども、その観点からでも続けるという。

知事: それは、今この時点で、これはバッハ会長もおっしゃっているようですけれども、まだ時間がある、あと4か月ありますから、今この時点でそこを判断しうる状況ではないのではないかと、私もそう思います。

記者: ありがとうございます。

新型コロナウィルスによる観光業への影響について

記者: 新型コロナウイルスに関しての経済的な打撃というところで、県内で、やはり箱根地域が観光の県内だと一大地域になっていると思います。
 外国人の方がめっきりいなくなったであるとか、高齢者の方が箱根に来なくなったであるとか、そういったことでホテルの稼働率が下がったり、お土産屋さんの売り上げが下がったりしたという話も出ています。
 箱根はこれまで台風の被害もあって、鉄道が寸断されて、その前には火山の活動も活発化したりということもありました。とりわけ、箱根地域は今、被害が大きい地域だと思うのですが、それについて、その支援策というか、知事のお考えをお伺いしたいと思うのですけれども。

知事: 箱根は確かにそうなのです。火山噴火警戒レベルが上がって、かなり厳しい状況であっても、それが下がってよかったと思ったら今度、台風19号で大変な被害ということもあったけれど、それも乗り越えて、ガスも出ていたけれど、ガスもなくなった。「さあ」と思ったときにまた、このコロナ。ただ、今回のコロナの件に関しては、これは箱根だけではなくて、前の噴火警戒レベルが上がったときは、箱根に限定された話でありました。
 しかし、今回は、箱根に限定された話ではない。逆に言うとより深刻だと思っています。宿泊室キャンセルは本当に相次いでいるだろうし、観光産業全体が大きな影響を受けている。地元の経済に深刻な影響を与えている。
 県としても、できる限りのことをやっていきたいと考えておりまして、取りあえずは新型コロナ関連の融資を拡充。それからホテル、旅館などの資金繰りについて、具体にしっかりと、支援していくといったことで、何とかして箱根も守ろうと、守り通そうと強く思っています。

災害発生時の実名報道について

記者: 災害発生時の実名発表問題なのですが、今月の11日に日本新聞協会が武田防災担当相と全国知事会、後、全ての都道府県の知事に、災害発生時に死者、関係不明者の氏名などを発表するようにという要望書を出しました。これの受け止めをお願いします。

知事: 私自身、メディアでずっと育ってきたこともあり、基本的には、情報は、公開すべきだ。氏名は自動的に公開すべきだと思っています。
 ただ、なかなか統一的な基準が示されていない中で、自治体においてもいろいろなばらつきもあるし、その時その時の状況によって、いろいろなばらつきもあるし。
 特に、反射的にこれは出すものだとなっていればよいのですが、そうではなくて、少し時間的な落差があると、家族の方が反対しているとか、遺族の方が反対しているとかさまざまな要因が出てくると、またこれが前に進まなくなると、そういったことがずっとありました。
 県としても、そういったことについて、神奈川県としてだけではなくて、私は全国知事会の危機管理防災特別委員会の委員長でもありますから、その立場としても、国に対して、氏名公表の統一的基準を示すべきだというふうに申し入れてきたところであります。
 そのような中で、この問題は全国知事会の方でも、これからも議論していく課題だと思いますけれども、新聞協会の皆さんがそういった意見を出してくださったということはしっかりと重く受けとめていきたい。今後の議論に反映させていきたいと思います。

記者: なかなか、委員長を務めている立場からは難しいっていうのは承知いたしました。ただ、先程新型コロナの対策の時に神奈川モデルという言葉が出てきて、神奈川独自の取組みが政治家の判断でできるのだということであれば、せめて国に先んじて、神奈川ルールを作るなどといったことも可能ではないかと。いかがでしょうか。

知事: それは貴重なアドバイスと受け止めます。そういうこともシナリオとしては十分ありうると思います。そういったことも含めて検討しているというのが現状です。

記者: 今月9日にお亡くなりになった方の性別はともかく、既往症ですとか年代まで出なかったというのは、非常に私は個人的によくないと思っていて、知事は個別のケースごと、個々に判断するとおっしゃっていたのですが、やはり、現場の職員の方の負担を考えると、ルールを作ったほうが明確ではないかと思いますので、ぜひそこは前向きに検討をお願いしたいと思います。

知事: この間の新型コロナウイルス感染症の方は、いわゆる先程お話しされた災害における氏名公表という話と少し一線を画した話であるというふうに思います。
 こちらは病気の方でいらっしゃいますから。だだ、今回そういった基準がなかなかつくれない状況の中で、この間は、ご遺族から情報を伏せてほしいという切実な強い思いがあったことを受け、私もそこは乗り越えることできなかった。これは内心忸怩たる思いでありますけれども、それはこれからの大きな課題だと思っています。

                                   以上

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