定例記者会見(2020年2月7日)結果概要

掲載日:2020年2月7日

発表事項

新型コロナウイルス感染症について

 発表項目に入るまえに、新型コロナウイルスについて、何点かお伝えします。
 新型コロナウイルス感染症については、去る2月1日に、感染症法上の「指定感染症」とするための政令が施行され、指定医療機関への入院勧告等の措置が可能となりました。そうした中、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」に乗船されていた方のうち、2月5日に10名、2月6日に10名、合計20名の方が陽性と確認されましたので、県内8カ所の医療機関に受入れていただきました。
 さらに、本日午前中に発表したとおり、新たに41名の方が陽性と確認され、本県や東京都などの医療機関へ搬送されています。県では、4か所の医療機関で数名程度を受け入れる予定です。
 こうした事態を受け、県では、患者の円滑な搬送を行うため、私が神奈川DMATに派遣要請を行い、神奈川DMATが現地本部で、国や他の自治体と連携して対応しています。引き続き、国や横浜市などと連携し、適切な対応を図っていきます。
 また、新型コロナウイルス感染症に関して、去る2月5日に、全国知事会として、自民党岸田政調会長及び杉田官房副長官に対し、緊急提言を行い、国における水際対策の徹底や、ワクチンの早期開発など、総合的かつ強力な対策を講じるよう求めました。
 私も「全国知事会危機管理・防災特別委員会委員長」として同席し、特に私からは国民の不安解消に向け、情報の公開など、国から統一的な対応方針を提示していただくよう要請しました。
 また、県としては、感染の拡大防止等に向けて、適切かつ迅速な対応を行うことができるよう、医療機関へ配布するための感染症防護具や、罹患された方を搬送するための運搬機器、衛生研究所での検査機器等の購入について、予備費を活用するなどして、緊急的な措置を指示いたしました。
 この状況が長期化すると、観光業や製造業など県内産業への影響も懸念されます。本県観光への影響等については、現在、国が、全国の宿泊施設に対して宿泊予約キャンセル数の調査を行っています。
 県としても、横浜、箱根の主なホテル、旅館等に対してヒアリングを行ったところ、中国人団体客の予約が入っていたホテルでは、そのほとんどがキャンセルとなったほか、今後、日本人の旅行控えも懸念されるなどの声も聞かれました。
 引き続き、国・市町村・関係団体とも連携し、状況の把握と正確な情報発信に努めるとともに、どのような対策ができるのか、検討してまいります。
 また、県内中小企業に対する経営相談窓口を、県金融課などに1月30日に設置いたしました。昨日、6日までに経営相談窓口に寄せられた相談件数は、合計7件です。
 ある飲食店からは「観光客が激減、宴会予約もキャンセルが相次いでいる」とか、武漢市に販売拠点のある小売業を営む企業からは「販売ができず打撃を受けている」等、今後の資金繰りを心配する相談がありました。
 そこで、経営や金融に関する相談を受け付けるとともに、事業活動に影響を受けている中小企業を対象に、中小企業制度融資について、金利や保証料を優遇し、本日2月7日より金融機関で相談の受け付けを始めていますので、ご利用いただきたいと思います。

新型コロナウイルス感染症に対する「帰国者・接触者相談センター」の設置等について

 それでは、発表項目である「新型コロナウイルス感染症に対する帰国者・接触者相談センターの設置等について」です。
 県では、既に新型コロナウイルス感染症に関するご相談に対応するための「専用ダイヤル」を設置しています。そして、このたび新たに、感染の疑いのある方を診療体制の整った医療機関に確実につなぐための調整を行う、「帰国者・接触者相談センター」を、各保健福祉事務所に設置いたします。
 この相談センターでは、電話での相談を通じて感染の疑いのある方を診療体制の整った医療機関に確実につなぐための調整を行い、感染のまん延防止に取り組んでいきます。
 あわせて、県民の皆様からの相談全般に対応しています「専用ダイヤル」については、2月10日月曜日から、受付時間を平日・土日とも9時から21時まで延長いたします。
 専用ダイヤルへの相談の状況ですが、2月5日は88件、2月6日は79件など、1月25日の開設日から本日12時までに、計927件の相談がありました。
 主な相談内容は、「体調が良くないが医療機関を受診してもよいか」など健康に関する相談や、「クルーズ船への対応の状況」などに関する問い合わせが多くありました。
 県では引き続き、国や市町村、関係団体とも連携し、正確な情報発信に努めますので、県民の皆様には、咳エチケットや手洗い等、インフルエンザと同様の感染対策をしっかり行っていただくようお願いいたします。

「かながわ気候非常事態宣言」と「神奈川県水防災戦略」等の取組みを発表します

 次に、「かながわ気候非常事態宣言」についてです。
 昨年の台風15号及び19号は、県内に記録的な暴風や高波、高潮、大雨をもたらし、県内各地域に甚大な被害が生じました。
 世界においても、熱波や干ばつ、洪水、海面上昇などが頻発し、多くの被害が出ており、その要因は地球温暖化などの気候変動の影響と言われています。
 気候は今まさに非常事態に直面しています。
 このような状況の中、2016年12月に世界で初めて、オーストラリアのデアビン市が、気候非常事態を宣言しました。
 この「気候非常事態宣言」は、既に世界で26ヵ国、1,300を超える自治体等が宣言しています。
 また、1月末現在で、国内でも、長崎県の壱岐市をはじめ、7つの自治体等が宣言していました。そして、県内では、本日、鎌倉市が「気候非常事態宣言」を発表いたします。
 気候変動問題への対応には、一人ひとりがこの問題を改めて認識し、「自分事」として捉え、日頃から意識をもって行動することが必要です。
 そこで、本県は、今、気候が非常事態にあるという「危機感」を、市町村、企業、アカデミア、団体、県民の皆様と共有し、ともに行動していくことを目的に、ここに気候非常事態を宣言いたします。
 今後、「誰一人取り残さない」というSDGsの理念を踏まえ、「県民のいのちを守る持続可能な神奈川」の実現に向けて、市町村をはじめとする多様な主体と連携して、次の3つの基本的な柱を掲げ、取り組んでいきます。
 基本的な取組みの柱の1つ目は、「今のいのちを守るため、風水害対策等の強化」、2つ目は、「未来のいのちを守るため、2050年の「脱炭素社会」の実現に向けた取組みの推進」 3つ目は、「気候変動問題の共有に向けた、情報提供・普及啓発の充実」であります。
 まず、1つ目の柱は「今のいのちを守るため、風水害対策等の強化」です。
 近年の台風や豪雨などを教訓に、これまでの風水害対策をさらに充実、加速させるための行動計画として「水防災戦略」を定めました。
 この中では、河川や道路などの施設整備や、市町村への支援など、ハードとソフトの両面からのさまざまな対策を進めていきます。
 ハード対策としては、まず、「Ⅰ」 今後3年内に、緊急に実施することで被害を最小化するハード対策として、河川における嵩上げコンクリートによる対応工事や、県有緑地の危険木の伐採などを実施します。
 さらに、「Ⅱ」 中長期的な視点で取組みを加速化させるハード対策として、遊水地の整備や、流路のボトルネックの箇所の河川改修、土砂崩れを防ぐ施設の整備などの充実強化や事業の前倒しをいたします。
 また、「Ⅲ」 災害対応力の充実強化に向けたソフト対策としては、避難所の生活環境整備など市町村への支援を充実していきます。
 この水防災戦略に係る事業費として、令和2年度から令和4年度の3ヵ年で計1,374億円を見込んでいます。
 2つ目の柱は、「未来のいのちを守るため、2050年の「脱炭素社会」の実現に向けた取組みの推進」です。
 水力発電が持っている電気の環境価値を活用する「アクアdeパワーかながわ」の活用や、「かながわスマートエネルギー計画」に基づき、太陽光をはじめとする再生可能エネルギー等の導入加速化などの取組みを推進いたします。
 3つ目の柱は、「気候変動問題の共有に向けた、情報提供・普及啓発の充実」です。
 気候変動をテーマとした新たな環境学習教材の作成等による普及啓発等に取り組みます。
 なお、個々の取組みの詳細については、令和2年度当初予算案において説明いたします。 今後、市町村をはじめとした関係機関とも連携し、いのちを守る持続可能な神奈川の実現をめざしてまいります。

令和2年度当初予算案等の概要

 次に、来る2月12日開会の、令和2年第一回定例会に提案する、「令和2年度当初予算案及び条例案等」について、ご説明します。
 令和2年度当初予算は、「SDGs最先進県神奈川 新たなステージへの挑戦」と名付けました。
 例年以上に厳しい財政状況の中での予算編成となりましたが、こうした状況にあっても、SDGs最先進県として、「かながわグランドデザイン第3期実施計画」に掲げる施策を着実に推進するため、徹底した事業見直しや財政調整基金の取崩しなど、必要な対応を図り、予算を編成しました。
 具体的に申しますと、まず、気候変動問題に対応し、「県民のいのちを守る持続可能な神奈川」を実現するため、「かながわ気候非常事態宣言」の取組みを強力に推進します。
 また、いよいよ始まる東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を最大限盛り上げ、神奈川の魅力を世界に発信するとともに、そのレガシーを確実に次世代に継承いたします。
 さらに、未病指標を活用した健康長寿の取組みや、子ども子育てへの支援、安全で安心なまちづくりなど、県民生活に密着した取組みを、着実に推進していきます。
 それでは、予算の内容を「数字」の面からご説明いたします。
 はじめに、「1 会計別予算額」についてです。一般会計総額は、1兆9,035億円であり、肉付け後の6月現計予算と比較した前年度比は、102.6%となります。
 また、特別会計は、2兆1,422億円であり、前年度比は103.4%となります。
 その結果、企業会計も含めた3会計の合計は、4兆1,944億円と、2年連続で4兆円を突破し、過去最大の予算規模となりました。
 次に、歳入の主力である、「2 県税の内訳」についてです。
 県税収入全体では、1兆2,131億円を見込んでおり、前年度と比較して、101.9%となっています。
 税目別に見ると、「法人二税」については、海外経済の先行きの不透明さから、現時点では企業収益の回復が期待できないことから、減収を見込んでおりますが、「地方消費税」については、税率引き上げの影響の本格化により、大幅な増収を見込んでいます。
 なお、地方消費税の増収等に伴い、市町村に支払う税交付金が増額となることから、地方譲与税や税交付金等を含めた実質収入額は、128億円の減収となる見込みです。
 次に、歳出についてです。
 表の上から3つ目、「介護・医療・児童関係費」は、幼児教育・保育の無償化の平年度化などの影響により、前年度比で104.3%となっています。
 また、その2つ下の「税交付金等」は、地方消費税交付金の増や、法人事業税交付金の創設等により、前年度比で122.8%となっています。こうしたことから、「義務的経費」全体としては、前年度比104.5%となっています。
 一方「政策的経費」につきましては、スポーツセンターの再整備終了などにより、前年度比で94.2%となっていますが、公共事業・県単土木事業費については、水防災戦略を推進するため前年度比で102.6%となっています。
 次に、「4 2年度の財源不足対策」についてです。
 令和2年度は、昨年9月に予算編成方針を示した時点で、700億円の財源不足がありました。
 その後、地方譲与税が、9月に算定した見込額から170億円の増となり、それに伴い、地方交付税等が90億円の減となったことなどから、財源不足額は540億円まで縮小しました。
 さらに、令和元年度の減収補填債等の発行により確保した270億円を活用するとともに、徹底した事業見直し等により140億円の財源を確保しましたが、なお財源不足を解消することができず、財政調整基金を130億円取り崩すことで、ようやく収支を均衡させることができました。
 次に、「5 県債年度末現在高の推移」についてです。
 棒グラフの一番右端のとおり、令和2年度は、県債全体では3兆3,221億円となり、6年連続で残高が減少しています。
 また、グラフの赤の部分、「臨時財政対策債」の残高は、昨年度、初めて減少に転じたものですが、令和2年度も引き続き減少しています。
 それでは、次に、2年度当初予算案における、重点的な取組みついて、ご紹介いたします。はじめに、先程発表しました「かながわ気候非常事態宣言」の取組みについてです。予算額は、457億7,006万円です。
 まず、「今のいのちを守るため、風水害対策等の強化」についてです。
 はじめに、「緊急に実施することで被害を最小化するハード対策」についてですが、河川の緊急対応として、堤防工事や堆積土砂の撤去等を行うとともに、県営水道施設の災害対応力の強化として、寒川浄水場の浸水対策等を行い、今後の出水期に向け、危険箇所の解消を図ります。
 次に、「中長期的な視点で取組みを加速させるハード対策」についてです。
 遊水地のボトルネック箇所等の整備や、土砂災害防止施設の整備など、中長期的な視点で取り組む事業のうち、減災・強靭化の効果が早期に期待できる事業について、充実強化や前倒しを行います。
 次に、「災害対応力の充実強化に向けたソフト対策」についてですが、避難所の生活環境の整備等を行う市町村への支援を拡充するとともに、情報受伝達機能の充実・強化や、災害対応体制の整備などを行います。
 次に、「未来のいのちを守るため、2050年の『脱炭素社会』の実現に向けた取組みの推進」についてですが、「アクア de パワーかながわ」の活用により、電気料金収入の環境価値分の相当額を基金に積み立て、気候変動対策を推進します。
 また、かながわスマートエネルギー計画や、二酸化炭素の吸収源対策を推進します。
 次に、「気候変動問題の共有に向けた、情報提供・普及啓発の充実」についてですが、気候変動に関する学習教材を作成し、学校教育の場で活用するとともに、県民の関心や理解を深めるため、セミナーの開催等を行います。また、国連開発計画、UNDPと連携して、SDGsアクションフェスティバルを開催いたします。
 以上が、「かながわ気候非常事態宣言の取組み」です。
 気候変動問題は、まさに非常事態に直面していることから、こうした取組みを強力に推進することにより、「県民のいのちを守る持続可能な神奈川」を実現してまいります。
 次に、「東京2020大会の成功とレガシーの継承に向けた取組み」についてです。予算額は、29億1,723万円です。
 まず、「大会の成功に向けた取組み」についてですが、大会の機運を醸成するため、シティドレッシングを行うとともに、大会直前イベントや、神奈川ゆかりの選手の壮行会を開催いたします。
 また、オリンピックの聖火リレーを円滑に実施するとともに、パラリンピック聖火フェスティバルを開催いたします。
 さらに、大会期間中は、パブリックビューイングを中心としたライブサイトを県内2か所で実施するとともに、子どもたちに観戦機会を提供します。
 次に、「次世代へのレガシー継承に向けた取組み」についてですが、神奈川育ちのアスリートを早期かつ計画的に発掘・育成するため、9歳から12歳までのゴールデンエイジを対象に、タレント育成プログラム等を実施します。
 また、スポーツ医科学や栄養学の観点から、ジュニア・ユースアスリートを対象にしたトレーニング指導等を行います。
 さらに、令和3年度に開催する「ねんりんピックかながわ2021」に向けた準備を着実に進めます。
 以上が、「東京2020大会の成功とレガシーの継承に向けた取組み」です。
 令和2年度は、待ちに待った東京オリンピック・パラリンピックの、まさに本番の年でありますから、大会を大いに盛り上げ、過去最高の大会だったと言われるように、精一杯取り組んでまいります。
 次に、「かながわグランドデザイン第3期実施計画」の柱ごとの取組みについて、ご説明します。
 はじめに、「重点1 未病改善の取組み及び地域医療体制の整備」についてです。予算額は、274億3,338万円です。
 まず、「未病改善の取組み」についてですが、「マイME-BYOカルテ」の活用などにより、未病指標の普及拡大・精緻化を図ります。
 また、未病の状態から医師等が関わり、未病改善に向けた生活処方を行う「未病コンディショニングセンター」の構築を目指し、実証を行います。
 さらに、栄養サミットのサイドイベントを開催し、高齢者の低栄養対策を加速化させます。
 次に、「地域医療体制の整備充実」についてですが、県民の医療情報・介護情報を関係機関で共有できるようにするため、ネットワークシステムの構築等を支援いたします。
 また、骨髄移植等により、免疫が低下・消失した20歳未満の方に対して、予防接種の再接種を支援いたします。
 次に、「重点2 障がい・高齢福祉施策の推進」についてです。予算額は、1,736億8,923万円です。
 まず、「ともに生きる社会かながわ憲章の理念の普及と津久井やまゆり園再生に向けた取組み」についてです。
 憲章の理念を県民の皆様に広く深く浸透させるため、引き続き、市町村等と連携した普及啓発や、SNSを活用した広報等を行います。
 また、津久井やまゆり園の再生に向けて、千木良、芹が谷の両地域において新築工事等を行うとともに、引き続き、利用者の意思決定支援や地域生活移行支援を着実に進めてまいります。
 次に、「障がい者施策の推進」についてです。
 意思決定支援や地域生活移行支援の更なる普及・定着を図るため、保護者向けリーフレットの配布や、動画教材の作成・配信等を行います。
 また、聴覚障がいのある乳幼児の手話言語獲得を支援するため、乳幼児と保護者の方が、大人のろう者と触れ合う交流会等を開催します。
 さらに、分身ロボットによる社会参加や就労を実証するため、遠隔地からの文化芸術公演の鑑賞や、県での就労機会の確保等を行います。
 また、障がい者や高齢者が上演する舞台を企画することにより、誰でも文化芸術を鑑賞、創作、発表できる「共生共創」を推進するとともに、障がい者の美術作品「ともいきアート」を展示・創作する場の創出などを行います。
 次に、「高齢者支援施策の推進」についてですが、介護施設の整備への補助や、介護従事者の確保など、高齢者支援施策に引き続き取り組んでまいります。
 次に、「重点3 かながわスマートエネルギー計画の推進」についてです。予算額は、8億4,452万円です。
 まず、初期費用ゼロで住宅用太陽光発電設備を設置する事業、いわゆる「ゼロ円ソーラー」を行う事業者に対して補助を行うことにより、太陽光発電の更なる導入拡大を目指します。
 また、蓄電池、V2H、燃料電池自動車、水素ステーションの導入などへの補助についても、引き続き実施してまいります。
 次に、「重点4 県内経済・産業の活性化」についてです。予算額は、171億7,382万円です。
 まず、「中小企業・小規模企業活性化の推進」についてですが、「企業経営の未病改善」をさらに推進するため、「企業経営の未病CHECKシート」のアプリを活用した早期の経営改善への支援等を行います。
 また、「HATSU鎌倉」で次世代のベンチャー企業の担い手を育成するとともに、「SHINみなとみらい」でベンチャー企業の成長を加速化させます。
 次に、「産業集積の促進と海外との経済交流の促進」についてです。
 「セレクト神奈川NEXT」により、市場の創出や拡大が見込まれる成長産業の企業等の県内への立地を促進いたします。
 次に、「農林水産業の活性化」についてですが、若者の漁業への新規就業を促進するため、「漁業就業促進センター」を開設し、漁業未経験者への研修等を行います。
 また、持続可能な水産業への構造改革を図るため、相模湾への大規模外洋養殖施設の誘致に向けた検討を行います。
 さらに、「豚コレラ」から名称が変更された「豚熱」については、発生・拡大を防止するため、引き続き、予防的ワクチンの接種や、消毒体制の強化等を行います。
 次に、「重点5 行ってみたい神奈川の魅力づくり」についてです。予算額は、8億4,608万円です。
 まず、「観光資源の発掘・磨き上げ」についてですが、1,000通りのツアーの充実・強化を図るとともに、共生共創事業や文化オリンピアードなど、マグカルの取組みを引き続き推進いたします。
 次に、「戦略的プロモーションの推進」についてですが、東京オリンピック・パラリンピックの機会をとらえて、国内外から多くの観光客を誘致するため、民間事業者との連携やSNSの活用などにより、戦略的にプロモーションを展開します。
 次に、「受入環境の整備」についてですが、外国人観光客の受入環境を整備するため、多言語表記やWi-Fi環境等の導入を推進します。
 次に、「重点6 安全で安心してくらせる神奈川の実現」についてです。予算額は、1,183億1,822万円です。
 まず、「地震災害対策の推進」についてですが、現地災害対策本部の機能を充実させるため、職員への訓練や研修を強化するとともに、資機材の整備を行います。
 また、災害時に国や市町村、防災関係機関との情報伝達を行う防災行政通信網について、再整備に向けた実施設計を行います。
 さらに、被災者の生活再建を支援するため、被災者生活再建支援法が適用されない地域でも、法と同等の支援金を支給する、県独自の制度を恒久化いたします。
 次に、「犯罪や事故などのない安全で安心なまちづくり」についてですが、自治会や町内会による防犯カメラの設置を引き続き支援するとともに、増加する特殊詐欺被害を防止するため、迷惑電話防止機能を有する機器の普及に取り組みます。
 さらに、交通の安全を確保するため、摩耗が進行して見えにくくなっている道路標示の補修や、信号機のLED化など、交通安全施設の整備を更に推進します。
 このほか、警察活動の効率を高めるため、AIを活用した犯罪・交通事故発生予測システムを構築するとともに、車両型の「アクティブ交番」を整備します。
 次に、「重点7 子ども・子育てへの支援」についてです。予算額は、1,375億2,185万円です。
 まず、「私立高等学校等生徒学費補助金の充実等」についてですが、授業料等の実質無償化の対象を拡大し、授業料は年収約700万円未満の世帯まで、入学金は住民税非課税世帯まで、実質無償化を実現します。
 次に、「子ども・子育て支援の更なる充実」についてですが、幼稚園、保育所、認定こども園等の保育料を支援することにより、幼児教育・保育の無償化を通年で実施いたします。
 また、待機児童の解消に向けた保育士確保の取組みとして、県独自の地域限定保育士試験を引き続き実施するとともに、保育所等の働き方改革を推進するため、コンサルタントの派遣等を行います。
 次に、「支援を必要とする子ども・家庭への取組み」についてですが、児童虐待の防止に向けて、児童相談所の体制を強化するため、職員を増員するとともに、弁護士に常時相談できる体制を整備します。
 また、児童養護施設や児童相談所の一時保護所に入所している子どもたちが、自ら意見表明できる機会を拡充するため、子どもの意見を代弁する、いわゆるアドボカシーの仕組みを構築します。
 このほか、SNSを活用した相談窓口について、既に実施している窓口を通年化するとともに、新たに「望まない妊娠」や「いのちの相談」の窓口を追加いたします。
 次に「重点8 県立高校改革等教育環境の整備の推進」についてです。予算額は、293億847万円です。
 まず、「県立教育施設整備の推進」についてですが、「新まなびや計画」に基づき、県立学校の耐震・老朽化対策や、トイレ環境の整備、空調設備の整備等に取り組むとともに、特別支援学校の整備を計画的に行います。
 次に、「教員の働き方改革の推進」についてですが、小・中学校にスクール・サポート・スタッフを配置し、教員が児童・生徒への指導や教材研究に注力できる体制を整備いたします。
 次に、「共生社会の実現に向けた教育の推進」についてです。
 県立特別支援学校の高等部の知的障害教育部門において、生徒の学びを保障するため、スクールバスを増車するとともに、通学支援員を増員します。
 また、インクルーシブ教育を推進するため、教育相談コーディネーターを中心とする校内支援体制の整備を拡充します。
 次に「重点9 地域資源を生かした地域活性化と多文化共生の地域社会づくり」についてです。予算額は、6億7,332万円です。
 まず、「地方創生の推進に向けた取組み」についてですが、観光の核づくり地域である城ケ島・三崎、大山、大磯の三地域において、民間事業者と連携した主体的な取組みに対する補助を行います。
 また、三浦半島地域に多くの人を呼び込むため、地元のDMOと連携してMICE客の取込みなどを行うとともに、湘南国際村を新たな周遊拠点とするための取組みを行います。
 さらに、県西地域活性化プロジェクトを推進するため、未病バレー「ビオトピア」において、「me-byoエクスプラザ」の運営などを行います。
 次に、「多文化共生の地域社会づくり」についてですが、外国籍県民等に向けた日本語教育の体制づくりのため、地域の実情に応じたプログラムの企画・調整を行うコーディネーターを配置します。
 また、「あーすフェスタかながわ」を日本大通りで開催することにより、県民の多文化理解を更に促進いたします。
 次に、「SDGsの取組みの推進」についてです。予算額は、1億9,972万円です。
 昨年、国連開発計画、UNDPと締結した連携趣意書に基づき、アジア初の「SDGsアクションフェスティバル」を開催することにより、新たなビジネス機会の創出や県民のSDGsを意識した行動につなげます。
 また、「SDGs日本モデル」宣言を具体化するため、「SDGs Quest みらい甲子園」などを通じて、次世代との対話や、ジェンダー平等の実現を目指してまいります。
 次に、「ヘルスケア・ニューフロンティアの推進」についてです。予算額は、13億2,581万円です。
 先進技術を活用し、高齢者に優しい地域づくりを進める「スマート・エイジフレンドリーシティ」の実現に向けて、全米医学アカデミーと連携して、専門家会議を開催いたします。
 また、「神奈川ME-BYOリビングラボ」により、未病関連商品の有効性・安全性の検証等を行い、健康課題の解決につなげる仕組みを構築いたします。
 次に、「2月補正予算その2」の主な内容についてですが、国の令和元年度補正予算第1号への対応が必要な事業について、補正予算措置を講じるものです。予算額は、110億6,238万円です。
 まず、「水防災戦略」の推進を図るため、河川海岸や道路橋りょうなどを中心に、追加の公共事業を行います。
 なお、公共事業・県単独土木事業費については、昨年の台風被害以降、11月補正予算その2で120億円、2月補正予算その2で79億円、令和2年度当初予算で877億円、合計1,076億円の予算を計上しており、前年度6月現計予算と比較しますと、125.9%となっています。今年度措置した予算と併せて、災害対応に取り組んでまいります。
 次に、「箱根登山鉄道、鉄道線の災害復旧支援」についてです。
 台風19号により被災した箱根登山鉄道、鉄道線の早期再開を支援するため、復旧に要する費用を補助します。
 さらに、「GIGAスクール構想を受けた取組み」についてですが、国が提唱するGIGAスクール構想を受け、ICT環境を充実させるため、県立高校等の通信ネットワークの基盤整備を行います。
 以上が、当初予算案等の概要です。
 令和2年度は、気候変動問題への対応や、東京オリンピック・パラリンピックなどを通じて、本県の施策が新たなステージに入ってまいります。
 こうした新たなステージにおいても、「いのち輝くマグネット神奈川」の実現に向けて、全庁一丸となって挑戦していく、そういう強い思いを、予算に反映させることができたと考えています。
 当初予算案の説明は、以上でございますが、引き続きまして条例案等の説明を行います。
 「条例案等の内訳」ですが、表に記載のとおり、2年度関係24件、元年度関係16件、計40件の提案を予定しています。
 「主な条例案」ですが、まず、「神奈川県気候変動対策基金条例」についてです。
 東京電力エナジーパートナー株式会社と令和元年12月に基本合意書を締結し、企業庁の水力発電による電気料金収入のうち環境価値分を県の環境施策に活用することとしました。そこで、環境価値分の相当額を積み立てる基金を設置するため、条例を制定し、その資金を気候変動対策の推進に活用するものであります。
 次に、「県営住宅関係2議案」ですが、県営住宅の建替え及び維持管理を計画的に進めるため、県営住宅事業基金条例を制定し、建替えで生じた余剰地売却収入等を積み立て、翌年度以降の整備及び管理に有効活用するための基金を設置します。
 また、特別会計の設置に関する条例の一部改正は、県営住宅全体の事業収支を一元管理するため、一般会計で実施している建替え事業を特別会計に移行するものです。
 令和2年度当初予算案及び条例案等については以上です。

ドローン前提社会の実現に向けた取組の推進について~モデル事業採択(第3弾)及び第2期公募開始~

 次に「ドローン前提社会の実現に向けた取組みの推進について」です。
 県では、市町村や企業等と連携し、テクノロジーの力を活用して、超高齢社会や人口減少社会におけるさまざまな社会的課題の解決に向けた実践的な取組みを推進します。
 このたび、ドローンを活用して社会的課題の解決に取り組むモデル事業の第3弾を採択するとともに、新たな課題に対する提案を、第2期モデル事業として、本日から募集しますのでお知らせいたします。
 まず、第3弾の取組みですが、「1 第1期モデル事業採択」に記載の4件です。
 その中でも特に注目しているのが、3番目に記載の「ドローン物流による営農支援」です。これは、私が昨年、実際に現場に行き、課題として伺ってきた案件であります。
 具体的には、傾斜地などで物資運搬に課題のあるみかん農園などにおきまして、ドローンを活用して、みかんや機材の運搬を行います。段々畑を、20キロを超えるみかん箱を運ぶのが非常に大変だというお話でありましたので、今回の取組みを実用化につなげ、一人でも多くの喜ぶ農家さんを増やしていきたいと考えています。
 次に、「2 モデル事業の公募第2期」についてです。今回のモデル事業は、「2(1) 対象事業」に記載のとおり、第1期では提案の無かった新しい社会的課題の解決を対象としています。
 具体的には、第1期の募集期間終了後に、市町村の皆様等からいただいた、「ア 海中などに含まれるマイクロプラスティックの回収」や、「ウ 海抜300メートル以上の高所にある混濁した湖における水難者捜索」などになります。
 いただいたご提案について、県としては、モデル事業を実施するフィールドの提供・調整や、必要な法令等の手続きの確認や関係機関への橋渡しの調整等を行ってまいります。
 そのほか、応募方法などの詳細につきましては、資料記載のとおりです。ドローン前提社会の実現に向けた積極的な事業提案をお待ちしております。
 最後に、「3 モデル事業採択事業の実施について」として、実施が決定した事業概要を記載しておりますので、ぜひ取材していただければと思います。
 このようなモデル事業を通じ、多くの県民の皆様にドローンを身近に感じていただき、さまざまな分野でドローンが当たり前のように活躍する、ドローン前提社会の実現に向けて取り組んでまいります。

中井やまゆり園の支援に係る虐待認定について

 発表項目ではありませんが、県立直営の障害者支援施設であります中井やまゆり園における虐待事案について、報告いたします。
 昨年11月15日、同園の職員が、17時30分過ぎに食堂で自席にいた利用者に水をかけました。
 令和2年2月5日、この行為が虐待に当たると認定され、調査を行っていた自治体から園に対して改善を求める旨の指導がありました。
 県立施設において、職員がこのような虐待行為をしたことを、深くお詫びいたします。事案発生後、園では、検証チームを立ち上げ、複数の第三者の意見を伺いながら、原因究明及び再発防止策や利用者目線に立った支援のあり方の検討など、検証作業を進めています。
 また、県では、本日午前、急遽、全ての県立障害福祉施設等の支援の責任者を集めた会議を開催しました。その場に私が出向き、このような不祥事が二度と起こることがないよう再発防止を徹底するとともに、県立施設が先頭に立って、利用者目線の支援を追求するよう、直接指示をいたしました。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事につきましては、事前に送付した資料のとおりですが、そのうち、1件コメントしておきます。
 2月14日、金曜日に、津久井やまゆり園利用者のご家族のうち、ご希望のあった方との対話を行います。場所は、県庁本庁舎3階の第2応接室です。ご家族のご希望により、取材が可能です。
 ご家族の思いをしっかりと受け止めるとともに、津久井やまゆり園の指定管理者の選定に係る私の判断について、丁寧に説明したいと考えております。

質疑

令和2年度予算案について

記者: 私からは、新年度予算案の編成について、3点お尋ねします。まずですね、財源不足のことなのですが、新年度予算案の編成に当たって、平成29年度以来ですね、減収補填債の発行、それから、財政調整基金の取り崩しを行うということで、現在の県の財政状況について、知事はどのような認識をお持ちでしょうか。

知事: 元年度中の税収減に対応するため、2月補正予算で減収補填債を255億円計上しております。また、減収補填債のほか、建設事業に充てる県債につきましても、「水防災戦略」の実施に向けて、貴重な財源として活用しております。
 現在は、新たな中期財政見通しを策定しているところでありまして、その中で県債管理目標の達成、どうなるのかといったあたりは見極めていきたいと考えております。

記者: 状況はかなり厳しくなってきているという認識でいらっしゃいますか。

知事: いや、まだそこまではいっていないです。少し状況を見極めたいと思っています。

記者: 深刻ではないと。

知事: 深刻だとは、まだ思っていないです。まだ、状況を見極めたいと思っています。

記者: 2点目なのですが、とは言え、財政難であることは間違いないと思います。知事査定でも、それなりの難しい判断があったかと思うのですが、例えば、知事査定で、知事が残念ながら見送らざるを得ないとか、削らざるを得ないとかいう、記憶にあるものがありましたら教えていただきたいのですが。

知事: 特別、この項目を全部断念したとかいうことはなかったです。全体的に無駄をなくすようにということで、必死で絞ってまいりました。
 そのような中で、逆に増やさなければいけない要素があったということです。それは先程申し上げた、「水防災戦略」といったところです。
 これは何といっても、去年の台風15号、19号を受けて、あれだけの巨大な台風が毎年襲ってきてもおかしくない。そのような思いの中で、皆さん大変ご不安に思われているところですから、これは最優先しなければいけないなといったところがありました。そのような中で、敢えて、「気候非常事態宣言」といったものもしたわけであります。
 それに基づいた形での「水防災戦略」といったもの。これは、組める予算はしっかり組んだというところがありました。削るよりもそこだけは何とかして確保したということが非常に強い思いがありました。

記者: 3点目の質問は、まさにその「水防災戦略」なのですけれども、先程、知事のお言葉の中で、令和2年度から4年度の3か年で、1,374億円を支出するというお話があったのですが、そのうちの399億円を新年度に支出するという理解でよろしかったでしょうか。

くらし安全防災局企画調整担当課長: 「水防災戦略」の令和2年度の予算につきましては、概算で約398億円を計上しております。

記者: それで、基本的に予算って単年度主義だと思うのですけれども、令和4年度までに計1,374億円とおっしゃったのは、これは新年度の契約で、もう4年度まで契約してしまうということなのか、それとも、今後の景気動向によっては減額もあり得るか、どちらなのでしょうか。

くらし安全防災局企画調整担当課長: こちらの額につきましては、契約等ではなくて、「水防災戦略」の3本の柱の中には、中長期的に取り組む対策について前倒しをして取り組むものがございまして、こちらの対策につきましては、令和2年度、3年度、4年度の3年間以降も引き続き実施していく対策が含まれてございますので、そうした対策に掛かる費用などとして、見込みということで計上しているということでご把握いただければと思います。

記者: 確認ですが、令和の2から4年度で1,374億円を支出するというわけではなくて、あくまでも見込みであり、その後も1,374億円分を支出する可能性があるということですか。

知事: 予算ですから、そういうものです。これぐらい掛かるだろうという計算のもとにやっているわけです。

中井やまゆり園の支援に係る虐待認定について

記者: 中井やまゆり園の虐待認定に関してですけれども、利用者に水をかけたということで、改めてもう少しどういう状況だったのか詳しく教えてもらえますか。

障害サービス課長: 中井やまゆり園は知的障害者の入所施設でございまして、夕方、食堂に利用者がいらっしゃったときに、職員が水をかけたというものと承知しています。

記者: 先日の愛名やまゆり園の認定でも、職員が水をかけるというような行為もあったと思うのですけれど、こうした一連の事態について改めてどのように知事としては思われているでしょうか。

知事: 県立の施設の中で、虐待事案が認定されたということが続いてきたということです。今、おりしも津久井やまゆり園における支援のあり方について、検証委員会で検証してもらっていますが、その中でも虐待の疑いが非常に強いといったことも指摘をされているところです。
 もともと一番最初から私が申し上げていたのは、障がい福祉のあり方そのものを、これを機会に見直していこうじゃないか、膿を出していこうということです。
 ですから、こういった事実をしっかり見つめながら、この情報を皆で共有して、そして、利用者目線の障がい者福祉のあり方を作っていこうということであります。今回、また県立の直営の施設で起きたということは、大変申し訳ないと思っています。
 しかし、この情報をしっかりとお出しして、そして、きょう先程申し上げましたように、急遽、全県立施設の支援の責任者を集めて、私の方から二度とこういうことがないようにしていこうと、新しい利用者目線の障がい者福祉のあり方を目指していこうと、生みの苦しみだけれども、しっかり皆でやっていきましょうと言いました。
 本当に二度とこんなことがないように全力をあげていきたいと思っています。

新型コロナウイルス感染症対策について

記者: 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、横浜港発着のクルーズ船観光の当面のあり方ですとか水際対策の強化についてはどうあるべきだとお考えでしょうか。

知事: 今回のダイヤモンド・プリンセス号で今、停泊されているわけです。やはり港街というのはこういうことになるのかということを、改めて実感をしているわけであります。
ただ、ニュースによりますと、他のクルーズ船でも、似たようなことが起きているという話を耳にしています。そうすると、クルーズ船というものに対する皆さんの不安というのは、ある程度の時期、これは広がってくると思わざるを得ないです。
その中で今すぐにどうするこうするということではないと思います。この状況がどのようになってくるか。この新型コロナウイルスの感染の問題については、まだ先が見えてないと思います。どういう形で展開してくるのかまだ見えていない。
だから、その成り行きをしっかり見ながら、われわれとしては、正確な情報を皆さんにご提示しながら、皆さんがパニックを起こさないように冷静に対応していく、そのような中でクルーズ船のあり方といったものも、そういった観光のあり方についても検証していくことになるだろうと思います。

令和2年度当初予算案について

記者: 予算案についてなのですが、少し重複してしまうかもしれませんけれども、今回予算編成に当たって、「新たなステージへの挑戦」というふうに銘打っておられますけれども、編成に当たってどういった思いを込めて、編成されたのかというところを改めてお聞きしたいのですけれども。

知事: 令和2年度は、かながわグランドデザイン第3期実施計画を策定して初めての当初予算となりますので、この計画で掲げた施策を着実に推進する必要があると考えています。
 そこで、この厳しい財政状況にあっても徹底した事業の見直し、減収補填債という借金と財政調整基金という貯金の取り崩し、こういうことも含めて、必要な対応を図って、SDGs最先進県として、新たなステージに挑戦という決意を込めて予算を編成したところであります。
 具体的には、非常事態にある気候変動問題への対応、東京2020大会の成功とレガシーの継承、未病指標を活用した行動変容の取組み、こういうことになっています。
 私も3期目がスタートして、もうすぐ1年が経とうとしています。9年を振り返ってみると、いろんな政策をやってまいりました。いろんな今まで、ずっと続けてやってきたものが、まさにネクストステージに入るような状況に来ているかなというのが正直な自分の実感です。
 例えば、「未病」とずっと言ってきましたけれども、これが先程申し上げた、未病指標といったものがWHO、東京大学等々で開発されたという中で、それがこの3月から皆さんがお使い出来るようになる。
 そうすると、未病状態、これまでグラデ―ジョンという考え方をずっと言ってきましたけれども、そのグラデーションのどこにいるか数値化が出来る、そうすると、今までに言っていた未病の世界が、一気に新たなステージに昇っていくだろうと、そのような予感を覚えています。
 それは、ある種、流れにはあるのだけれど、質的に違っている。そういうところに来ているなということがあるわけです。
 それと、「気候非常事態宣言」といった文言も、われわれは環境問題という言い方をしたり、太陽光発電を普及させるのだ、再生可能エネルギーを普及させるのだと言ってきたりとか、それから防災対策をしっかりやっていくのだ、さまざまな、そしてSDGsというものも、われわれは最先進県でやってきたのだと言ってきましたけれども、そういったものを、今の状況にあわせて次なるステージに引き上げていく、「気候は非常事態なのだ」と宣言することによって、皆さんと共通の理解を持って次なるステージに引き上げるといったことです。そういう段階に来ているのかなという、そのような思いです。

新型コロナウイルス感染症対策について

記者: クルーズ船関連なのですが、きょう新たに一気に41人の感染した人が確認されたということで、改めて、急激に増えたようなイメージもあるのですが、その感想と、後、クルーズ船に対応する県としてできること、横浜市では例えば、保健師の派遣などを考えているようなのですけれども、県として何かできることがないか、この2点をお願いいたします。

知事: きのう10名、おとといも10名、きょういきなり41名と聞いたときはびっくりしました。
 ただ、われわれは最初から、どれくらいの数、どれくらいのボリューム感でこの問題を見つめるべきなのかと最初から思っていました。
 何といっても3,700人もの方が同じ船内にいらっしゃる。その中で、検査したのは273人。そのうちの最初31人の中で10人が感染といったことで、また、さらにその後10人。273人全員を検査したところ全部で61人です。273人のうちの61人といったら4分の1強ですかね。非常にこの高い確率だと思います。
 やはり今気になっているのは、私も良く分からないですが、3,700人の後の方はどうなっているのかということです。検査をきちんとできるのかどうなのかといったこともあって、まだ全体像がなかなか分からないということがあります。
 しかし、われわれはこれまでも国としっかり連携しながら、そして横浜市等々、市町村ともしっかり連携しながら、医療機関とも連携しながら、起きたことに対して冷静にしっかりと対応をしてまいりました。
 ですから、これから先、どこまでこれが拡がっていくのか、その感染の疑いのある人を中心に先に273人調べられたと思いますけれども、ここで収まるのか、もう少し拡がるのか、それはまたわれわれも様子を見ていかなければ分からないところがありますけれども、いずれにしろ、これから起きる出来事に対しても、しっかりと連携・協力しながらやっていきたいと思います。
 例えば、県と横浜市と非常にうまく連携できていると思います。この搬送するということになっても、初日は横浜市消防局が救急車を出していただきましたけれども、2日目は県が民間の救急車をお願いして運びました。
 きょう、いきなり41人にもなったので、自衛隊からDMATから、みんながこう一体となって、その搬送作業に当たっているということ。
 これまでは、きのうまでは神奈川県内の医療機関で全部お願いしてまいりましたけれども、しかし、いきなり41人になったら、とてもとても神奈川県内では対応できないというので、周辺の東京都をはじめ、都道府県にもお願いをしているといったことです。
 これも、事前にある程度のことはお願いしていましたから、スムーズに、私は今のところは進んでいると思います。

記者: 今後、県として具体的に何かというところは、今の段階では何か具体策は、支援というかそういうものがあれば。

知事: 先程も申し上げましたけども、県としてその感染の拡大防止に向けて、適切かつ迅速な対応を行うことができるよう、医療機関へ配布するための感染症防護服、または罹患された方を搬送するための運搬機器、衛生研究所などでの検査機器等の購入について、これ予備費を使って対応をしております。
 それとともに、これが経済にどのような影響を与えるかということです。これも先程申し上げましたけれども、経営相談窓口を1月30日に作って、6日までに7件。まだ今、7件です。
 でも、これからどんどん増えてくることだってあり得るわけですから、そういった中小企業の皆さんに対する制度融資、こういったこともしっかりと考えていきたいと思います。

令和2年度当初予算案について

記者: 予算編成の話に戻るのですけれども、義務的経費が82.5%ということで、なかなか政策的な経費といいますか、そこらへんの自由がきかない部分が多いと思うのですけれども、その中で知事がいわゆる「黒岩カラー」といいますか、そこらへんがなかなか出し切れないという、そういうもどかしさみたいなものは、この予算編成の中ではあったのでしょうか。

知事: 義務的経費が圧倒的に多いという財政の硬直化といった問題です、これはもう、抜本的な構造的な問題だと思います。
 これはもう、ずっと前から申し上げてきていますけれども、この税財政制度の構造的な問題、それをすぐにいつも言いますけれども、国と地方で事業が、国が4、地方が6、しかし、その財政の配分は、その逆になっているといったところ、それが構造的な問題になっているということの延長だと思います。
 ですから、非常に苦しい状況の中での予算編成であったことは先程申し上げたとおりです。
 そのような中で「黒岩カラー」が出てないのかと言われたら、私は出ていると思っています。だから、そこのところは一番悩んだというか、苦しんで頑張ったところだと思います。
 ですから、「気候非常事態宣言」というものをこういう予算編成に合わせてするというのも初めてのことだと思いますし、それを「水防災戦略」という一つの予算の具体策として掲げているといったことも、これも今までの流れの中にあるけれども、今、起きていることに機敏に対応しているという姿勢の現れだと思います。
 未病の話にしても、新たなステージに行きますよという話をしている。だから、これは私が自分で見ていて、「黒岩カラー」が出ていると思っています。皆さんはどう見られているかは分かりませんけれども。

記者: 昨年の選挙で「笑い」を全面に出されて戦っていらっしゃいましたけれども、その「笑い」の部分はどこらへんに反映されているのでしょうか。

知事: 「笑い」の部分も当時から言っていたのですけれども、「笑い」を測ろうと。どのぐらい笑っているのかなと。実は、この未病指標というものができ上がると、そういったことも測る内容になってくるわけです。
 例えば、どんなに笑ったら未病指標がどう改善するのかといったこと。今までそういうことは、全く分からなかったわけです。それがこの未病指標を活用すると、「笑い」がどう影響するのか、科学的なアプローチができると。
 だから、あの時、お話をしていた「コミュニティの再生」「活性」がすごく大事だと言っていましたけれど、そういうことがあるとどのように未病指標に影響するか。
 例えば、今までやっている中で、高齢者劇団というものを作りました。私も見に行って、やはり実感として皆さん元気になっているのだろうと思うけれども、それも実感でしかなかった。
 それを、未病指標を使っていただくと、高齢者の皆さんがその劇団みたいなことをやって、新たなコミュニティが生まれて、そしてそれを発表してという、そういう場を設けられる非日常の空間があって、ある種の刺激を受けると未病指標がどう改善してくるのか、ということも科学的なある種のアプローチができてくるといったこと。ですから、あのときに言ったことは全部つながっていると私は受け止めています。

記者: 何点かお伺いいたします。予算についてですけれども、先程来その厳しい状況というお話がございましたけれども、一方で、県債発行残高については6年連続で減少していらっしゃいますけれども、このあたりについて、厳しい中でも借金を減らしている、このあたりの評価を聞かせください。

知事: そうですね。やはり県の借金を減らしていかなければいけないということ、これはやはり大きな、中長期的な課題だというふうに受け止めています。
 ですから、そこのところは、苦労はしましたけれども、県債管理目標の達成に向けた思いというものは曲げることなくやっていこうといったことは、しっかり守ったというところです。

記者: 先程、「水防災戦略」で令和4年度までの見込みの予算をおっしゃっていましたけれど、これは次に開かれる議会で債務負担行為を設定するということですか。

知事: いや、そうではないです。見込みです。

くらし安全防災局企画調整担当課長: これは予算でございますので、予算を考える上での見込みというふうに理解していただければ。

令和2年度第1回県議会定例会条例案等について

記者: 後、提出される条例案等の方なのですけれども、知事が従来おっしゃっていた津久井やまゆり園の指定管理者の期間の短縮に関する議案は記述がなかったようなのですけれど、このあたりについて議会中に出されるご予定なのか、まだ出せない状況なのであれば少しご説明をお願いします。

知事: これはご承知のとおり、かながわ共同会と協議を始めて、その指定管理の時期を短縮するという合意が取れた場合に議案を提出するということになります。今現在としては、まだ合意が得られていないので、この時点では議案は出せませんけれども、そういった合意が取れた場合には議案を提出しようという今までの方針は変わらないです。

記者: それは第1回定例会中に事案が進んだら、途中で追加提出することもあり得るということですか。

知事: それは状況を見ながらです。

新型コロナウイルス感染症対策について

記者: 最後に、新型コロナウイルスの帰国者・接触者相談センターの件なのですけれども、県内8箇所の保健福祉事務所なのですけれども、先程少しぱっと見た、所在地について見たのですけれども、政令市に置いていないもののようですが、先程横浜市との連携についてのお話がございましたけれども、政令市については同様の機能を持たしてくれとか、そのようなお声がけはしているのでしょうか。

健康危機管理課長: 政令市につきましては、保健所設置市でございまして、独自にこういう相談センターを設置することになっておりますので、そういった中で対応することになると思います。

記者: 特に県から呼びかけているというわけではないということですね。

健康危機管理課長: そうです。

津久井やまゆり園利用者支援検証委員会について

記者: 先程、津久井やまゆり園の関係で、中井やまゆり園の話が出てきましたけれども、今、検証委員会では津久井やまゆり園に絞って検証されていると思うのですけれども、この中井が出てきた一件ということですけれども、そこで、その検証委員会は対象をもっと拡げていくですとか、何か変化はあるのでしょうか。

知事: 今、検証委員会はまさに津久井やまゆり園の検証委員会、支援のあり方を検証する検証委員会です。その作業は今進んでいるところであります。それ以外のところでも、同様のことが起きたといったことは、その委員会でそのままやるのかどうなのかといったこと、これは委員会の皆さんとご相談しなければいけませんから、今この場ではまだどういう展開になるか申し上げられません。
 しかし、何らかの形でそういったものも、新しい利用者目線の福祉を作っていくためには、検証の土台、材料になるものだと思っています。どの場でやるかというのは、少しまだ分かりませんけれども。

記者: 共同会の支援が問題だという視点もありましたけれども、共同会がというよりは、その大規模施設がどうなのかとか、そういう観点になってくるという感じですね。

知事: そういったあたりも含めて検証委員会にお願いをしていますから、なぜそういうことが起きていたのかといったことのあたりを今、一生懸命皆さんが事実を究明していただいている最中ですから、そういった中で出てきた、最終的なその報告を見ながら、検討していきたいと思います。

中井やまゆり園の支援に係る虐待認定について

記者: 関連で一点お願いしたいのですが、中井やまゆり園の件については、虐待を認定されているわけですけれども、やってしまった職員については、県直営ですから県の職員ですよね。何か懲戒処分の対象になるのでしょうか。

知事: その処分に関しては、現在精査中です。

記者: 何らかの処分が出たら、若しくはするのかしないのかあれですけれど、何らかの方針が決まったら、それはまた発表いただけるようなことですか。

知事: はい、発表いたします。

逗子市池子での土砂崩れについて

記者: 逗子の崖崩れの件なのですが、県としては緊急の調査を始められるということで、ただ、当該箇所が私有地になった場合に、何か問題になったときに、指摘してもなかなかそこが改善できないとか、そういう事態も想定されるのですが、そういった調整というのはどういうふうに進められていくのか、現段階でお考えはいかがでしょうか。

知事: まずは、調べてみて、一つひとつのところでどういう問題があるのか、どうすれば解決していくのかといったことです。そういったあたりは、一件、一件を見ながら考えていきたいと思います。きのう指示したばかりなので、今の段階ではまだ何とも申し上げられません。

                                    以上

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