定例記者会見(2019年2月8日)結果概要

掲載日:2019年2月13日

発表事項

平成31年度当初予算案の概要

 それでは、来る2月13日開会の平成31年第一回定例会に提案いたします「平成31年度当初予算案及び条例案等」についてご説明いたします。
 平成31年度当初予算は、「持続可能な神奈川に向けて」と名付けました。
 まず、一つ目ですが、今回の予算は、本年4月に知事選挙があることから、義務的経費を中心とした骨格予算として編成しましたが、こうした中にあっても、SDGs先進県としまして、「持続可能な神奈川」を実現したいという思いを込めています。
 具体的には、二つ目に記載のとおり、SDGsの理念に沿って、(1)の、県民生活に密着した取組みを着実に進めていくために、「「幼児教育・保育の無償化」をはじめとする子ども子育てへの支援」や「県立教育施設の整備」「安全で安心なまちづくり」「未病改善による健康長寿の取組み」などを進めます。
 また、(2)に記載のとおり、神奈川から経済のエンジンを回していくため、ラグビーワールドカップや、オリ・パラの機会を捉えた観光誘客の取組みの強化や、「セレクト神奈川100」による企業誘致を着実に推進していきます。
 それではまず、予算の内容を「数字」の面からご説明します。はじめに「1 会計別予算額」についてです。一般会計総額は、1兆8,299億円。前年度比は、99.8%となります。
 また、特別会計は、2兆719億円であり、前年度比は、101.7%となります。その結果、企業会計も含めた3会計の合計は、4兆155億円と、初めて4兆円を突破しました。
 次に、歳入の主力である、「2 県税の内訳」についてです。県税収入全体では、1兆1,853億円を見込んでおり、前年度と比較して、100.4%となっています。
 税目別に見ると、「個人県民税」は、県費負担教職員の給与事務負担の移譲に伴う税源移譲の影響が平年度化することなどから減収を見込んでいますが、「法人二税」については、好調な企業収益等を踏まえ、増収を見込んでおり、「地方消費税」についても、31年10月からの税率引上げの影響を踏まえ、増収を見込んでいます。
 なお、これ以外に、知事選挙後に予定している肉付け予算のため、法人事業税の計上を50億円留保しています。
 次に、歳出についてです。表の上から二つ目、「介護・医療・児童関係費」は、「幼児教育・保育の無償化」などの影響により、前年度比で105.4%となっています。
 また、その三つ下の「維持・法令義務費等」は、参議院選挙や統一地方選挙があることから、前年度比で111.8%となっています。こうしたことから、「義務的経費」全体としては、前年度比100.2%と若干の増となっています。
 一方、「政策的経費」については、骨格予算であることから、前年度比で98.1%となっています。
 次に、「4 31年度の財源不足対策」についてです。31年度は、昨年9月に予算編成方針を示した時点で、600億円の財源不足がありました。
 その後、給与改定などの影響や国予算への対応がありましたが、県税と地方譲与税が9月に算定した31年度の見込みより、170億円の増となるとともに、地方交付税等が40億円の増となることなどから、財源不足額は440億円まで縮小しました。
 さらに、31年度の事業見直しにより80億円の財源を確保するとともに、30年度の県税・地方譲与税総額の増などにより確保した360億円を活用して、収支を均衡させることができました。
 次に、「5 県債年度末現在高の推移」についてです。棒グラフの一番右端のとおり、31年度は、県債全体では 3兆3,422億円となり、5年連続で残高が減少しております。
 また、グラフの赤の部分、「臨時財政対策債」の残高が初めて減少に転じ、厳しい財政状況の中にあっても、財政健全化にも配慮した予算となっています。
 それでは、次に、31年度当初予算案における、9つの重点事業をご紹介します。まず、「重点1 未病改善の取組み及び地域医療体制の整備」についてです。予算額は、227億9,905万円です。はじめに、「未病改善の取組み」についてですが、「ライフステージに応じた未病改善」として、小学校への体力向上サポーターの派遣などの「子どもの未病対策」、生活や仕事の悩みの電話相談を行う「働き盛りの未病対策」、子どもと高齢者が一緒に参加できる運動プログラムの実施などによる「認知症の未病対策」を行うほか、市町村への支援アドバイザーの派遣などによる「糖尿病の未病対策」を実施します。
 次に、「地域医療体制の整備充実」についてですが、高齢化の進展に伴い、不足が見込まれる回復期の病床等を確保するため、医療機関が行う施設整備に対して補助します。
 また、在宅歯科医療提供体制を充実するため、県民からの在宅歯科に関する相談などを行う在宅歯科医療地域連携室を増やします。
 次に、「風しん撲滅に向けた取組み」についてですが、国では、40歳から56歳までの男性が無料で抗体検査を受けられるよう、制度改正を行いますが、県ではこれを、さらに拡充することにより、31歳から60歳までの男性が無料で抗体検査を受けられるようにします。これに加えて、市町村が行う予防接種に対する補助などを引き続き実施いたします。
 次に、「重点2 障がい・高齢福祉施策の推進」についてです。予算額は、1,649億5,603万円です。まず、「ともに生きる社会かながわ憲章の理念の普及と津久井やまゆり園再生に向けた取組み」についてです。憲章の理念を県民に広く深く浸透させるため、市町村や団体、教育委員会と連携し、県内各地域のイベントへの参加や、教育現場での「いのちの授業」などにより、普及啓発を行います。
 また、「津久井やまゆり園の再生」に向けて、「津久井やまゆり園再生基本構想」に基づき、千木良、芹が谷の両地域において建替工事等を行います。また、引き続き、利用者の意思決定支援や地域生活移行支援を着実に進めてまいります。
 次に、「障がい者施策の推進」についてです。盲ろう者からの相談受付や通訳・介助員の研修などを行う盲ろう者のための支援センターを設置します。
 また、医療的ケアを必要とする児童に対する支援を充実するため、看護師等を雇用する保育所を支援する市町村に対して補助を行います。
 次に、「高齢者支援施策の推進」についてですが、介護人材を確保するため、介護分野での就労未経験者や、退職を控えたアクティブシニア層を対象として、研修や出張説明会等を行います。
  次に、「重点3 県内経済・産業の活性化」についてです。予算額は、136億8,621万円です。 まず、「中小企業等活性化の推進と企業誘致の促進」についてですが、創業支援融資の金利を引き下げるなど、中小企業制度融資を拡充いたします。また、成長産業の立地を切れ目なく促進するため、「セレクト神奈川100」の事業期間を1年間延長し、平成31年度も引き続き実施いたします。
 次に、「ロボットと共生する社会の実現」についてですが、最先端ロボットの商品化に向けて、実証実験や広報などを支援します。また、「ロボットと共生する社会の実現に向けた見える化の推進」として、セーリングワールドカップシリーズ江の島大会の際に、自動運転バスで来場者を輸送する実証などに取り組みます。
 さらに、「農林水産業の活性化」についてですが、農業の担い手不足や耕作放棄地の発生等に対応するため、近隣の団地住民が参画する農作業受託組織の設立に向けて、研修や試験雇用を行います。
次に、「重点4 行ってみたい神奈川の魅力づくり」についてです。予算額は、8億6,412万円です。まず、「観光資源の発掘・磨き上げ」として、「新たな観光の核づくり」、県西地域や宮ヶ瀬湖周辺地域の活性化、「商店街の魅力アップ」、「マグカル」に引き続き取り組むことなどにより、1,000通りのツアーを企画・商品化していきます。
 次に、「戦略的プロモーションの推進及び受入れ環境の整備」についてです。まず、鉄道事業者や宿泊施設など、民間事業者と連携した戦略的プロモーションを展開し、外国人観光客の誘致を効果的に進めます。また、自然災害発生時における観光事業者等へのマニュアル作成など、受入環境の整備を行います。
 次に、「観光関連産業の成長促進」についてですが、「かながわ産品」の魅力を発信するため、アンテナショップ「かながわ屋」の機能を強化し、イベントの開催やラグビーワールドカップ会場でのプロモーション等を行います。
 次に、「重点5 かながわスマートエネルギー計画の推進」についてです。予算額は、5億9,660万円です。はじめに、「再生可能エネルギー等の導入加速化」についてです。まず、「災害時も停電のないくらし」を実現するため、太陽光発電の導入拡大に向けた普及啓発を強化いたします。また、固定価格買取制度を利用しない自家消費型の太陽光発電の導入に対して、引き続き補助いたします。
 次に、「安定した分散型エネルギー源の導入拡大」ですが、蓄電池の導入に対する補助を拡充するほか、電気自動車を蓄電池として活用するV2H(ブイ・ツー・エイチ)設備の導入に対して、新たな補助制度を創設いたします。
 次に、「多様な技術を活用した省エネ・節電の取組促進」についてですが、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス、いわゆる「ZEH」の導入に対する補助を引き続き実施いたします。さらに、都市部の狭い土地において、ZEHに準じた性能を有する住宅を建てる場合に、「ZEH・Oriented」として、新たに補助対象に加えます。
 次に、「重点6 安全で安心なまちづくり」についてです。予算額は、849億6,816万円です。まず、「地震災害対策の推進」についてですが、都市基盤の整備のため、道路、橋りょう、港湾の耐震化などを行います。また、大規模災害時における通信手段である「防災行政通信網」について、老朽化への対応や機能強化を行うため、再整備に向けた基本設計を行います。
 次に、「犯罪や事故のない安全で安心なまちづくり」についてです。まず、信号機などの交通安全施設を計画的に整備いたします。また、摩耗が進行して見えにくくなった道路標示については、緊急的な補修を実施します。
 さらに、「大規模イベントへの対応」として、ラグビーワールドカップやオリンピックの会場周辺に、防犯カメラや気球カメラを設置するとともに、映像分析システムを導入します。
 次に、「重点7 子ども・子育てへの支援」についてです。予算額は、1,294億3,941万円です。まず、「幼児教育・保育の無償化」についてですが、国の「新しい経済政策パッケージ」を踏まえ、幼稚園、保育所、認定こども園等の保育料を支援することにより、「幼児教育・保育の無償化」を実施いたします。
 次に、「子ども・子育て支援の更なる充実」についてですが、待機児童の解消に向けて、 潜在保育士の多くが希望する短時間勤務での復帰を支援する市町村に対して補助を行うほか、国家戦略特区を活用して、県独自の地域限定保育士試験を引き続き実施いたします。
 さらに、「支援を必要とする子ども・家庭への取組み」についてですが、母子・父子・寡婦に対する福祉資金の貸付けや、社会的養護が必要な子どもの自立支援など、子どもの貧困対策に、引き続き取り組んでまいります。
 次に、「重点8 ラグビーワールドカップ2019及び東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取組み」についてです。予算額は、33億3,460万円です。まず、目前に迫った「ラグビーワールドカップ2019に向けた取組み」についてですが、共同開催都市の横浜市等と連携して、開催準備に万全を期すとともに、カウントダウン・イベントやパブリック・ビューイングなどを実施し、大会を大いに盛り上げてまいります。
 また、「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取組み」についてですが、聖火リレーやセーリング競技大会開催の準備を進めるとともに、大会1年前イベントの開催や、大会エンブレムを用いたシティドレッシングなどを実施することにより、機運醸成を図ります。
 次に「重点9 県立高校改革・県立教育施設整備及び共生社会の実現に向けた教育の推進」についてです。予算額は、368億2,091万円です。まず、「県立教育施設整備の推進」についてですが、「新まなびや計画」を推進するため、県立学校の耐震・老朽化対策を着実に推進し、また、トイレ環境の改善を加速化させるとともに、児童・生徒の健康管理のため、特別教室等の空調設備の整備に向けた設計等を行います。
 さらに、県立図書館や青少年センターがある、横浜市西区紅葉ケ丘地域の活性化に向けた再整備を行うとともに、体育センター・総合教育センターの再整備についても、着実に推進いたします。
次に、「共生社会の実現に向けた教育の推進」についてです。まず、インクルーシブ教育を推進するため、小学校における教育相談コーディネーターの配置を支援します。
 また、相談体制の充実を図るため、県立高校のスクールカウンセラーを増員するとともに、SNSを活用した、いじめ等の相談窓口を開設いたします。以上が当初予算案の概要です。
 冒頭申し上げたとおり、今回の予算は骨格予算として編成しましたが、SDGsの理念に沿って、子ども・子育てへの支援や、県立教育施設の整備など、県民生活にかかわりのある施策にはしっかりと対応したところでありまして、「持続可能な神奈川」を実現するという思いは、十分に盛り込むことができたと考えています。
 当初予算案の説明は、以上ですが、引き続いて条例案等の説明を行います。
 「条例案等の内訳」ですが、表に記載のとおり、31年度関係28件、30年度関係9件、計37件の提案を予定しています。
 「主な条例案」ですが、まず、「神奈川県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」 についてです。県内で自転車対歩行者の交通事故が増加していることや、自転車事故の加害者へ高額な賠償が求められる事例があることなどから、自転車利用者などの責務や、学校、家庭等における交通安全教育など、自転車の安全で適正な利用の促進と自転車損害賠償責任保険等の加入義務化を柱とする条例を、新たに制定するものです。
 次に、「事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例」ですが、主な内容といたしまして、現在、県のパスポートセンターで行っているパスポートの発給事務を横浜市に移譲し、横浜市にお住いの方が、市が新たに設置する窓口でも、申請・受取ができるようにするなど、市町への権限移譲に関し、所要の改正を行うものです。
 次に、「職員の勤務時間、休暇等に関する条例及び学校職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部を改正する条例」ですが、労働基準法の改正により、民間部門で時間外労働の上限規制が導入されることや、国家公務員に、超過勤務命令の上限が設定されることを踏まえ、本県でも、時間外勤務の上限等を定めるため、所要の改正を行うものです。なお、時間外勤務の限度時間は、月45時間、年360時間以内、業務の大幅な増加等により、臨時にこの時間を超えて勤務させる場合でも、月100時間未満、年720時間以内とすることを予定しています。
 次に、「神奈川県立体育センター及び神奈川県立西湘地区体育センターに関する条例の一部を改正する条例」ですが、本県の総合的なスポーツ推進拠点として再整備を進めている「県立体育センター」が、平成32年4月1日から供用の開始を予定していることに伴い、 施設の名称を「体育センター」から「スポーツセンター」に変更するなど、所要の改正を行うものです。
 次に、「神奈川県動物の愛護及び管理に関する条例の一部を改正する条例」ですが、多頭飼育の崩壊による犬や猫の引取り事例の増加や、多頭飼育に起因する悪臭・騒音など、近隣の生活環境の悪化に伴う苦情や相談が寄せられていることから、飼い主への支援や指導を行うために、10頭以上の犬や猫を飼育する場合の届出を新たに義務づけるなど、所要の改正を行うものです。平成31年度当初予算案及び条例案等については以上です。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事につきましては、事前に送付した資料のとおりですけれども、そのうち、1件コメントしておきたいと思います。
 2月12日、火曜日、16時10分から「「かながわプラごみゼロ宣言」賛同企業等へ登録証の授与」を行います。
 昨年9月に発表した「かながわプラごみゼロ宣言」に賛同し、本県とともにプラごみゼロに向けた具体的な行動を行っていただく企業・団体・学校を募集いたしました。94もの企業等から賛同をいただきましたので、本庁舎3階大会議場にて、私から登録証を授与いたします。
 賛同いただいた企業等の取組みは、今後、ホームページなどで積極的に広報してまいります。

質疑

平成31 年度当初予算案等の概要について

記者: 骨格予算ということですが、ご説明いただいた重点事業の中で、知事の個人的な思い入れが強いとか、特に力を入れたとか、あと県民に知っていただきたいというような事業があれば教えてください。

知事: 今回は骨格予算ということなので、予算の全容ではまだないわけでありますけれども、しかし、骨格、骨格と言っても、なかなか骨太な骨格予算になったという実感はあります。当初、600億円も足りないという中でスタートいたしましたから、どこまで十分な予算が組めるか、大変な不安もあったわけでありますけれども、この景気上向き加減という中で、県税収入が増加したということは、追い風となって、何とか借金もせずに、そして、財政調整基金の取り崩しもしないで済んで、何とか予算全体をつくることが出来ました。
 しかし、そのような中で、骨太な骨格予算だといったのは、先程も申し上げましたとおり、県民生活、これに密着した部分に対しては、しっかりと予算配分が出来ているということだと思います。子ども子育てへの支援、それから教育環境の問題です。安全安心のまちづくり。そして、ずっと言ってきました未病改善による健康長寿への取組み。
 こういった一番の県民生活に密着したような、そういった部分に対して、それなりの予算配分が出来たといったことがあって、私も少しほっとしているところであります。これによって、経済のエンジンを回していくという、そういった体制づくりも基本的に出来上がっているかなということを感じているところであります。

記者: もし、骨格予算で、肉付けをするとしたら、知事はどういう点に肉付けしたいと、こういう事業が必要なのではないかとお考えでしょうか。

知事: 選挙戦を通じて皆さんが選ばれた知事がお決めになることでありまして、今、私の方から申し上げることではないというものです。

記者: 改めて、今回の予算を一言で言うと、どのような予算かを教えていただきたいのですが。

知事: 持続可能な神奈川に向けた骨太な骨格予算ということでしょう。

記者: 今回、義務的経費が増えたと思うのですけれども、財政面での懸念について教えていただきたいのですが。

知事: これは、われわれもかなり事業を削り込んでやってきた部分も、やはりあるわけですけれども。それでもやはり、さらに義務的経費が増えていったということ。本当にこの少子超高齢社会がどんどん進んでいくという状況の中で、こういったものの負担が増えるというのは、やむを得ないことではありますけれども。しかし、何とかこの硬直化した財政構造を脱却したいという思いは変わりありません。そのために、抜本的な問題である税財政構造の抜本的改革です。
 これは、県だけでは出来ない、国全体の話でもあります。国と地方の事業の量というのは4:6なのにもかかわらず、税収の構造は6:4になっているということ。こういう構図がある限り、なかなか県で一生懸命頑張っても、財政の構造を脱却することはできないという、こういう構造的な問題があります。
 それとともに、その分の是正措置として、地方交付税という形があるわけですけれども、その部分のかなり多くの部分が臨時財政対策債という借金を押し付けられるという構図にもなっていたということがあって、われわれの県独自の借金はどんどん減らしてきているのだけれども、その臨時財政対策債に乗ってくる借金が増えて、なかなか借金依存体質から抜けられないという、こういったことをずっと歩んでまいりました。
 ただ、臨時財政対策債については、あまりにも比率が多いので、減らしてくれという申し入れを毎年毎年国に行ってきて、先程もご覧いただきましたけれども、初めて臨時財政対策債の借金の部分が、残高が減少したと、こういうことにもなった。若干ではありますけれども、財政健全化に向かって、少し前進したかなというところであります。
 ただ、全体の中で、構造的問題を別にすると、やはり経済のエンジンを回していって、県税収入を増やしていくということで、われわれはこういった問題に立ち向かっていきたいなと思っています。

県内3政令市との関係について

記者: 直接予算のこととは関係ないのですけれども、知事は2期8年やってこられて、神奈川県には3つの政令市を抱えていると思うのですけれども、県の権限が直接及ばない部分というものが、かなりあったと思うのですが、知事がやってこられた中で、そこら辺の歯痒さですとかそういう部分というのはあったのでしょうか。

知事: よく、「神奈川県は政令市が3つもあって大変ですね」と言われるのですけれども、8年間やってきて大変だと思ったことは1回もないです。
 対立して何かぎくしゃくしているという経験がないからだと思います。私の場合には、大きな方向性を掲げていまして、「いのち輝く神奈川」「マグネット神奈川」だという中で、さまざまな政策を打ち出してきているわけですけれども、そこで「いや、そうではないでしょ」という話というのは、特にぶつかって非常にやりにくかったという経験は少しも思い当たらないです。
 それは、しっかりコミュニケーションができているから。私と3政令市の市長の皆さんとのコミュニケーションができているということが非常に大きいと思います。

平成31 年度当初予算案等の概要について

記者: 今回の予算にも、今年のラグビーワールドカップ、それから、来年の東京オリ・パラが盛り込まれていますが、改めてこの予算に込められた知事の思いというのを聞かせていただけますでしょうか。

知事: まず、この中に入っていませんが、去年、一昨年でしたか、冒頭で大変なせめぎ合いとなった役割分担、費用負担の問題といったことがありました。
 もともと東京オリンピックの誘致に当たっては、開催地の役割分担、費用負担の問題であるとはっきりと分かっていた、原理原則があったわけですけれども、それを途中から変更しようみたいな動きがでてきて、われわれにも余分な負担を強いられるということが行われようとした。それに対して、断固戦ったわけです。
 千葉県、埼玉県の知事とも一緒になって、断固戦ったわけでありまして、あの時には、皆様にご報告しましたけれども、結果的には全面勝利を収めたということです。
 原理原則通りになったということは、逆に言うと、県民の皆様の貴重な税金を余分なことに使わなくて済んだということだと思います。これは非常に大きかったと思います。あのまま、仕方がないからという形でわれわれが押し切られていたら、きょうは出てないところで何十億もの予算を出さなければいけなかったはずですけれども、それがなくて済んでいるということ。表には見えませんけれども、それは非常に大きなことだと思っています。
 ですから、お約束したわれわれも、やるべきことのための費用はしっかりと組み込んでいるということだと思います。

記者: その関連予算を通じてこの2大イベントは、どのような大会にしていきたいかというのはいかがでしょうか。

知事: ラグビーワールドカップというのは、チケットの売り出しも行われましたから、かなり盛り上がってきたという感じはいたしますけれども、しかし、まだ、県民の多くの皆さんもラグビーワールドカップの本当のすごさといったもの、これはまだまだ分かっていらっしゃらない方が、たくさんいらっしゃると思います。
 オリンピックは手応えとして分かるけれども、ラグビーワールドカップというのは、好きな人はものすごく好きですけれども、そうではない人は少し分からないなという方がいらっしゃるかもしれませんけれども、しかし、だんだん近づいてくるにつれて、機運というのは盛り上がってくると思います。
 その機運を盛り上げていくための予算が組めていると思いますから、要するに、シティドレッシング、街中が本番直前にはラグビーのワールドカップの雰囲気で満ち溢れる。街全体から何か「わーっ」と熱が上がってくるような、そのような雰囲気。
 そのような中で、非常に世界から注目されている華やかなイベントが、まさにこの神奈川・横浜で開かれているのだということが、みんなが実感できて、やはりすごいことだったのだということを後で思っていただけるような、そのような大会にしていきたいと思っています。

記者: オリンピックの準備の関係でヨットの艇の移動の関連費用が今回計上されていますけれども、総額で言うと12億円程計上されていると思うのですが、こういった費用の負担というのは、先程、知事がおっしゃっていた費用負担の立候補ファイルの原則として、大会の運営にかかる費用ということでいうと、組織委員会が負担するべき金という理解ができるのですが、今回、計上した12億円というのは、今後、組織委員会に請求していくのですか。

知事: あの時は毎日、毎日言っていた話ですけれども、役割分担というので、恒久的施設は開催県が負担するということです。ですから、今、江の島で作っていますけれども、それは県が負担する。ですから、江の島に渡る橋なんかも、これも県が負担するということですけれども、大会の運営費等々、これは組織委員会が負担するということです。艇の移動費はどちらか。

セーリング課長: 艇の移動に関する費用につきましては、組織委員会が負担するものという原則がございます。

知事: 運営費の中ですから、これは組織委員会が基本的に払うという形になります。最終的には。

記者: 今回の当初予算には計上していますけれども、今後、組織委員会に請求していくということですか。

セーリング課長: 細かい手続きは、まだ決まっていませんけれども、基本的には、請求していくという形になります。

記者: 今回の予算で、骨太の骨格予算という表現でお話いただきましたが、まさに、骨格のなかでも、いわゆる知事の独自色という部分を、どういう視点で、次の知事に引き継ぐと、ご自身の中で、ここは入れておくべきだという区分と言いますか、難しい部分もあろうかと思うのですが、未病であったりとか、マグカルであったりとか、太陽光とか、ずっと知事の肝いりで、やられてきた部分というのが、相当入っていると思うのです。そのあたりの視点といいますか、改めてお願いします。

知事: 選挙が終わるまで、待っているわけにはいかないわけです。今までやってきたことというのは、次の知事がどういう形になるかは別にして、やはり、継続といったことをしていかないと、県民生活に大きな影響が及びます。
 未病改善ということも、ずっとやってきているわけですから、これは、一時中断というわけにもいかないです。スマートエネルギーの流れというものも、中断するわけにはいかないということ。子ども子育て支援の問題もそうです。
 ですから、そのあたりが、今までやってきたことの延長線上にしっかりとつながるような形になっているとご理解いただきたいと思います。

記者: 外国人材について、介護人材であったり、留学生の就職支援という形で、新年度予算に盛り込まれていると思うのですが、入管法が4月に改正されるというところに関連すると思うのですけれども、外国人材に対する事業に対しての思いはいかがですか。

知事: 外国人材受け入れ問題というのは、国の大きな方向性が示されて動き始めたということでありますけれども、前から申し上げていますけれども、こういった面においては、神奈川県は先鞭をつけてきたという自負はあります。
 そもそも、もともとは、173ヵ国の方がお住まいになっていて、200万人近くの外国に由来する方がお住まいになっているという、そういう多文化共生ということでやってきた中で、そういったものを日本全体にも、外国人労働者を受け入れても、広げていかなくてはいけないという大きな課題があります。
 それと共に、外国人家事支援という問題。これは、まさに今回の労働者受け入れ問題の前に、われわれが国家戦略特区を使って提案をし、それが認められて、実践が始まっているという、そういう事業でもあります。こういったものが、外国人を幅広く受け入れていこうという、ある種の先導的役割を果たしていると見ています。
 ですから、そういった流れの中で国も動き始めたということの中で、神奈川県の先に果たしてきた役割というものをしっかりと伝えていくということが、われわれの使命だと考えています。

ベトナムなどとの交流の成果について

記者: 話が変わるのですけれども、ベトナムとの関係というのは、これまで、友好なものだと思うのですけれども、外交政策に関して、これまでを振り返った成果と、あと今後、骨太ではあるのですけれども、新年度への展望みたいなものが、もしあれば、お教えください。

知事: この地方自治体における外交というのは、一体どういうものなのかということですね。私が一番先に取り組んだのは、きょう、ここには特に出していませんでしたけれども、「かながわ国際ファンクラブ」といったものです。というのは、外国人の方で、この神奈川で、縁で住んでいらっしゃる方がいます。
 それとともに、お仕事でやってこられたりする方も、観光でやってこられる方もたくさんいます。そのような方が、神奈川のファンになって、帰っていただきたい。それが一番の県がやる外交だと、ずっと私は思っていました。
 そういった、その神奈川に対する熱い思いを、ファンになって帰っていただいたら、その方たちがパイプをつないでくださって、さまざまに広がっていくという。これが一番大事なことだというので、就任早々「かながわ国際ファンクラブ」というものを立ち上げて、それで外国から来られた、例えば留学生等いろいろなお困りのことがありますよね、生活の中で。住居の問題、それから食の問題等々そういった問題で困ったときには、それを助け合う仕組みというか、そこに登録していただけるといろんな人がその中で、またサポートする人たちも登録の会員になっていますから、お互い助け合うみたいな形ができると。
 それがずっと続いてきて、今「かながわ国際ファンクラブ」の登録会員が、7,000人を超えているという感じになっています。これが、実は最大の県の外交だと思っています。
 それ以外に、県のやろうとしていることは、国際的なネットワークづくりというものに今まで励んできました。未病コンセプトを中心としたヘルスケア・ニューフロンティア政策といったもの。これをあらゆるところ、シンガポールからアメリカの州からスタンフォード大学医学部とか、ドイツやフランスやイギリスの政府機関だとか、それからWHO。そういったところと覚書を結んできたということ。
 そういうことによって、未病コンセプト、「ME-BYO」という言葉、これがかなりのネットワーク、世界的なネットワークを張れたということを力にして、逆に日本の健康医療戦略を変えるという流れをつくってきた。海外のネットワークを先にしたわけです。その力を使って、政府の健康医療戦略、その閣議決定された文書の中にも「未病」というものが入ったというところがあって、これはやはり大きく日本の健康医療が、これからどんどんそういう流れに変わってくると思いますけれども、そういった意味での外交というものを活用したと思っています。
 それとともに、ベトナムに関しては、ある種、集中的に交流を深めたというところがありました。それは、当時アジアの各国がだんだん力を付けてくるという中で、まず、最初に力を付けてきたのが、中国、韓国、台湾といった辺りです。
 その次にと言って、私が目を向け始めた頃というのは、その次のグループ、タイとかインドネシアとか、この辺りがぐっと出てきたというときでした。その次に控えているのが、たぶんベトナムとかミャンマーとか、そういったグループが次に出てくるだろうという感じです。
 ただ、その時点では、まだあまりそこのところに目を向けなかったということです、皆さんは。だからこそチャンスだと思って、ベトナムとの交流を一気に深めた。
 そして、神奈川県庁の前の通りを使って「ベトナムフェスタin神奈川」といったもの、史上最大のイベントをやるのだということでやって、40万人の方が来られたということがあり、ベトナムの最高指導者チョン書記長、この方がオープニングにも来られたということが決定的なことになって、ベトナムの中でも大変有名なイベントになった。
 日本では分かりませんけれども、チョン書記長が来られたということによって、ベトナムでは生放送で伝えられていて、ニュースでも何回も放送されて、神奈川でこういうことがあったという話が、毎年4年連続でやってきたということがあり、去年は、今度は逆に「KANAGAWA FESTIVAL in HANOI」といったものもやったということの中で、ベトナムとの絆というのは、圧倒的なものになっているということです。
 これがどういう意味があるかと言うと、今になって他の自治体が、ベトナムだとベトナム詣でが始まっていますけれども、やはり先に出ていたということの強さというのは、誰にも追随を許さないような強さがあるだろうと。
 その結果、今ベトナムのICT企業等がどんどん神奈川に進出してきていて、もうすでに7社。今までゼロだったのが、あっと言う間に7社が進出してきたということになって、これはまさに県の経済の活性化にもつながっているということだと思います。
 それが、外交面で総括した8年間だと思います。

記者: 今後の展開だとか課題というものはありますか。

知事: こういった流れをまた加速していくとともに、私が考える国際的な関係というのは、よく国際戦略といったときに、日本人はとかく海外のものを自分たちに入れるというか、海外みたいになるということが国際化と思っているところがすごくあると思いますけれども、今、われわれがやろうとしていることは、逆なのです。神奈川モデルを世界に出していこうとしているのです。
 この流れをもっと加速して、拡大していきたいと思っています。と言うのは、それがチャンスだと思っていて、私がいつもヘルスケア・ニューフロンティアのお話をする時にいつも使う人口の形を示したグラフ、1970年はきれいな人口ピラミッドだった。2050年は全く逆になります。
 こんなダイナミックな変化、これが起きるのだと、それを世界中に見せてみる。皆がわーっと驚く。こんなにすごいのですかと。今のままいったら、絶対に通用しないでしょうと、それはそうだ、だから何をするのだと。「未病」だという話をするわけです。
 何を言っているのかというと、日本は超高齢社会という課題最先端の国なのです、世界中から見たときに。その中で神奈川県というのは、その中でも一番進行が速い地域ですから、言ってみれば世界で一番速く超高齢化が進んでいく、課題先進地域ということです。だから、そこでこんなふうに乗り越えようとしますよというメッセージは、世界に飛んでいくわけです。
 「神奈川モデル」というのは、そういう意味で言っているわけでありまして、これこそが本当の国際化と思っていて、この流れはこれからも追求していきたいと思っています。

平成31 年度当初予算案等の概要について

記者: 財政の話に戻ります。今回、9月の時点で600億の財源不足があったということです。税源の捻出するに当たって一番腐心したところというのは、どのような点でしょうか。

知事: 海外経済の先行きが不透明だった。今もそういう状況かもしれません。だから県税収入を見込むことが非常に難しかったということがあります。
 また、新しい経済施策パッケージで、国の経済施策の、なかなか全体像が見えなかったこと。予算編成の終盤まで収支の均衡させることができなかった、最後までドキドキしていた状況でした。それが今回の一番苦労した点でしょう。

記者: 事業の見直しの部分ではスクラップ&ビルドということをおしゃっていますが、このあたりで特に徹底したものはありますか。

知事: この間、限られた予算を最大限に活用するために、これまで以上にスクラップ&ビルドを徹底して、事業内容を精査して、より効果的な事業に配分するなど、さまざまな事業の見直しを行いました。
 具体的には職員ができるものは、できるだけ職員自らが汗をかくとか、民間にできることはどんどん民間に委ねていくということ、それと過去の実績を勘案して真に必要な額を見積もるということ。こういったところを徹底したことということであります。
 今の民間でできることは民間に委ねるということは、皆さんお気づきでしょうけれども、県はしょっちゅう民間との包括連携協定をやっています。われわれの政策というものを民間が一緒になってやってくださると、すごく大きな広がりが出てくる。
 つい先日も、日本生命と包括連携協定を結びましたけれども、日生のレディースがそれぞれのご自宅で県民70万人と直接つながっているという、あの人たちのパワーは、直接お話するような方々ですよね。
 その人たちが直接、県の政策をもって行ってくださるという、このようなことですから、それをもし税金でやっていこうとしたら、どれだけお金がかかったかということだと思います。そういう民間との良い形での連携プレイが出来上がってきたということも、スリム化をして強く、強力に政策を進めていく、筋肉質になっている一つの現れだと思います。

記者: 借金の話です。県債残高の累計が3兆3,400億円と5年連続で減少しています。ただ、中期財政見通しでは、平成35年度に2兆円台という目標を立てています。そこの目標達成への見通しへの見解をお願いします。

知事: それをしっかりとやっていくことに尽きると思います。目標を今、そこで変更するということは考えていません。高いハードルではありますけれども、それを目指して頑張っていくというところです。

記者: 個別の事業ですが、風しんの撲滅の一環として抗体検査の実施の対象を広げられたと、県独自の対象を広げられたと。国の方でも抗体保有率の向上に向けた取組みがあろうかと思いますが、いつまでにどれくらい、具体的にはオリンピックまでに80%から85%という数値目標を厚労省が掲げていますが、知事としても五輪までに何か形として成し遂げたいものがありますか。

健康危機管理課長: 数値目標としては、感染症予防指針というところで、2020年までに。すみません、確認して回答します。

記者:知事の意気込みを、ぜひ、撲滅に向けた。

知事: どこよりも先に風しん撲滅作戦という言い方をしたわけです。風しん撲滅といったわけですから。あの時には、一気に風しん患者が減りましたから、かなり効果が上がってきたのかなと思ったのだけれども、しかしそれは一時のことであって、その後、また風しん患者が激増するという状況になっています。
 ですから、撲滅はできていないということですから、撲滅を宣言したわけですから、それに向かってしっかりとやっていきたいと思います。

記者: 先程、義務的経費の話が出ましたけれども、骨格なので義務的経費の比率が上がるのは仕方ないというのはあると思うのですけれども、その一方で、県債の発行残高が減ると見通しであるということで、全体としては県の財政状況は改善しているという認識でいらっしゃいますでしょうか。

知事: 先程、見ていただいたように、財政状況はごく僅かですけど、改善に向かっているということだと思います。先程の見ていただければ明らかでしょう。

記者: 一方で、若干意地悪な質問になるのですけれども、骨格で組んだとはいえ、前年度に比べてほぼ同額といいますか、0.2%減というところにとどまった。次にどなたかが知事になられた時に、使える自由な財源が少ないといえると思うのですけれども、知事として、査定された立場として、かなりカツカツになってしまった、そのあたりについての思いはありますか。

知事: 過去の肉付け予算、骨格と肉付け。肉付け部分で留保された金額はいくらぐらいだったのかということですけれど、平成23年度というのは私が知事になった時、松沢知事から私が引き継いだ時に、私になって肉付け予算として保留された金額はいくらだったかというと、これは50億円だった。
 その後、2期目私が出る時に肉付けで留保した部分というのも、やはり50億円だった。今回も50億円ということですから、特別今回その部分を刈り込んだということではない。大体、今まで通りという感じです。

記者: 個別事業で一つご質問なのですけれども、セレクト神奈川100ですけれども、100社の企業誘致を数字としては達成したということも踏まえて、また1年延長すると決断した理由についてお聞かせください。

知事: セレクト神奈川100は、非常にうまくいったと思っています。そのままさらに継続してもいいのですけれども、また新たな企業誘致策ということも検討していまして、ただ、今すぐにそれがチェンジできる状況ではない。
 こういう選挙の時にもあたりましたから、ここで少しバタバタするというのは間に合わないということで、取りあえず1年延長ということにしました。

記者: かながわ憲章の理念の普及に対する予算が前年度の2倍くらいになっていると思うのですけれども、その中で、肝いりの事業があったら教えてほしいのと、それから、昨年の県民アンケートで非常に低い数値でしたが、今年度もし目標とする数値があれば教えてください。

知事: ともに生きる社会かながわ憲章の理念、一生懸命周知に努めてきたのですけれども、やはり918万人もの県民がいらっしゃると、なかなか広まらないというのは本当に残念だったと思っています。でも少しずつ上がってきたと思うのですけれども、まだ17%くらいだということですから、だからといってくじけることは絶対いけないと。逆にそれだけ低いのだったら、もっともっとエネルギーかけて広げていこうというのが今の心境であります。
 そのために、31年度は教育現場、これをしっかりとやっていこうと、徹底していこうと思っています。教育委員会にお願いして、いのちの授業というのをやっていただいております。こういった中で憲章の理念をうまく取り入れていっていただきたいということ。
 それから、このことに対しまして、ついこの間、公立の小学校長会、公立の中学校長会の会合があって、毎年あって意見交換する場があるのですけれども、その場でも私自身の方から、このいのちの授業、そしてその中でともに生きる社会かながわ憲章の理念を普及させるために、ぜひ現場でご協力いただきたいということを直接お願いもいたしました。それから個別の企業への訪問です。
 こういうことなども通じて、県民一人一人に対して、粘り強く普及啓発を行っていきたい。またそれから企業・大学、障害福祉サービス事業所、こういったところとのマッチングなど、こういったことにも取り組んでいって認知度向上に全力をあげていきたいと考えています。

記者: 目標として、もしアンケートでどのくらい取れたらいいなとかあれば。

知事: 早く増えれば増えるほどいいですけど、いつまでとはまだ言えませんけども、早く最低50%くらいにはたどり着きたいです。

記者: オリンピックとかラグビーワールドカップ、そこに向けて成功に向けて頑張っているところだとは思いますが、その先の経済とかの不安っていうのもあると思うのですが、そこに向けて今できることですとか、これからやるべきことの考え方を聞かせてください。

知事: 実は神奈川の場合には、オリンピックが終わって一気に熱が冷めてしまうということを避けようという気持ちが最初からありまして、そのために、まだ県民の皆さんあまりご存じないかもしれませんけど、その次の年に、ねんりんピックというのが実はあるのです。これ、われわれが、そういうことを踏まえて勝ち取ったのです。
 ですからオリンピックが盛り上がったその次の年には、高齢者向けの国体のようなものでありますけれども、それだけのビッグイベントもあるということもあって、うまくそれにつなげていきたいと思っています。
 オリンピックで、トップアスリートの競技で皆が興奮して盛り上がるというのは、非常に素晴らしいことだと思いますけど、県が進める未病改善の中でも、この運動といったもの、スポーツといったもの、これは非常に重要だということで、なるべくトップアスリートのそういう祭典を一つ一つのきっかけにしながら、幅広くスポーツを広げていこうとしていますから、その次の年に、また、ねんりんピックがあるというのは、非常にいいチャンスになるなと、そのへんをうまくつなげていくことを考えています。

風しん撲滅作戦の目標について

健康危機管理課長: 先ほどの風しんの関係で、抗体保有率の目標というのは、県単独では設定しておりませんが、県としても、抗体保有率が85%に満たない世代について、保有率を85%以上にすることを目指して取り組んでまいります。

ふるさと納税について

記者: 予算とは関係ないのですけれども、ふるさと納税をめぐって、大阪府泉佐野市が、通常の返礼品に加えてAmazonギフト券を重ねて返すという方針を明らかにしているのですけど、それに対する知事の所感をお聞かせください。

知事: ふるさと納税のもともとの趣旨というのは、自分の思いのあるふるさと、地方に対して、自分の判断で支援していこうという制度でしたから、これは素晴らしい制度だと私も思っていましたけども、返礼品競争の過熱というのは、どうも趣旨と違うのではないかなと、いつも思っていました。
ですからわれわれは、そういういわゆる世の中で行われている返礼品競争には入らなかった。
 われわれも一応、返礼品は用意していますけども、それは神奈川に来ていただくような観光のための企画であったりとか、いろんな体験のことであったりとかで、商品をお配りするというのはそもそも趣旨と違うだろうとずっと思っていたので、われわれ未だにそれに参戦していないのです。その結果、ふるさと納税による税収の落ち込みというのはすごいものが今あります。今いくらくらい、60億くらいですか。

財政課長: 約80億を見込んでいます。

知事: どんどん増えてきました。80億。ふるさと納税の被害者なのです、そういう意味では。だからと言って、今更われわれ趣旨が違うだろと思っていても、じゃあやるぞといってそこに乗り出すのは、やはり違うだろうという中で、痛みをこらえているわけです。
 そのような中で、国の方もさすがに過熱したふるさと納税の返礼品大競争、大合戦というのは違うだろうということで、ある種の規制というものに出てきた中で、そういったものを無視してキャッチ―なことをやるというのは、私はフェアじゃないと思います。

(以上)

本文ここまで
県の重点施策
  • 未病の改善
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会
  • ラグビーワールドカップ2019
  • 神奈川県発、アート・カルチャーメディア「マグカル」
  • ともに生きる社会かながわ憲章
  • SDGs未来都市 神奈川県 SDGs FutureCity Kanagawa