定例記者会見(2019年1 月8 日)結果概要

掲載日:2019年1月10日

発表事項

年頭所感

 皆さん、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いしたいと思います。
 まず、新年にあたっての所感を述べたいと思います。この新年は非常に静かな形で迎えることができました。私自身も家族とゆっくりとした時間を過ごさせていただきました。年末からずっといろいろなことを考えていたのですけれども、去年一年間、NHKの大河ドラマ「西郷どん」、これをずっと見ておりました。私自身、父親が鹿児島出身で、私は鹿児島生まれではないのですけれど、父からお前は薩摩隼人だと言われて育って、毎晩この西郷さんの話をずっと聞かされて育ってきました。ですから、そういう意味もこめて、この「西郷どん」というドラマを見ていたのですけれど、やはりそれに刺激を受けたということがありました。何度もでてくる新しい国をつくるのだという、そういう気概に燃えたそういう青春群像というか、そういったものを見て父は私にそういう生き方をしろと言ったのかと、自分の原点を改めて見つめた、そのような感じがしました。
 そんな中で、たまたま県知事になって8年になりますけれども、自分の心の底にそういうものがあったのだなと、これからもしっかりと完成形に向けて近づけていかなければいけないと思った次第でありました。だったら、続投するのかと思われるかもしれませんが、そういうことではなくて、そういう精神というものはどんな立場の仕事であってもこれはできるだろうと、思った次第であります。
 そのような中で、去年1年間の中で、いろんな所に行きました。いろいろな体験もしましたけれども、最も印象的に残っているのは横浜の若葉台団地でありました。40年くらい前にできたこの団地。1万人を超えるマンモス団地でありますけれども、当時30代の若い子育て世代が移り住んできた。40年経ってみんな高齢化、圧倒的な勢いで高齢化が進んでいきました。高齢化率46パーセントと全国平均をはるかに上回る高齢化率の団地になっています。ところが、要介護認定率といったものを見ますと、全く増えていないと。増えてないどころか、むしろ減っているという、この現象は一体何なのかといったことでありまして、現地に行って話をしたところ、自治会が非常にしっかりとしているということでありました。自分たちの住みよい団地にしようということでそれぞれの自治会がさまざまな企画をして、そして、他世代の交流の場を作ったり、子育てをしているママさんを支援するような体制をみんなで作り上げて行ったり、そして、さまざまなスポーツ企画、ウォーキングの企画等々をやって、みんなで元気になっていこうということをやっていたと。そういう積み重ねの結果、結果的には要介護認定率が、これだけ超高齢化が進んでいるにも関わらず、減ってきたということだと。
 要するにこれは何を意味しているかというと、「コミュニティ」。この「コミュニティ」がいかに大事かということだと思います。
 未病を改善するということをずっと言ってきましたけれども、そのための3つの要素、「食」、「運動」、「社会参加」。この「社会参加」といった部分が入っているのが非常にこの三原則の中の非常に重要なポイントだと思っていました。
 社会参加、つまり言葉を替えれば、これはコミュニティの充実ということだと思います。そういう意味からすれば、これからの大きな目標としては、超高齢社会を目指していくためには、コミュニティの再生、これをしっかりと目指していくということが一番大きな課題ではないかと思ったところであります。
 逆に言うと、この最近の現代の社会、都市化された現代の社会というのは特に、コミュニティがしっかりとしてないといった側面が随分と強くなっています。
 大都会のマンション等に住んでいると、隣の人が誰なのか知らないと、そういった現状の中、皆さん過ごしている。コミュニティがほとんど成立しないような、そのような状況になっている。
これは一番、未病改善ということからも非常に脆弱な体制であるし、また、災害に強いまちづくりといったことからしても、これが一番ネックになっているのではないかと、そう思ったところであります。
 ですから、この私の残された任期の中で、しっかりと大きな柱にしていくべきなのは、この「コミュニティ」の再生だと思います。
 最近はスマイル、去年は子どものみらい、「スマイルあふれる子どもみらい」といったことを言ってまいりましたけれども、今はもう、スマイルというよりはむしろ「笑い」という言葉が大事だと思っていまして、どんなゴールを目指すのか、100歳時代であっても笑いがあふれるそんな100歳時代、それがしっかりとコミュニティで根ざしている。そのような時代を目指していくのが大きな方向性だと思ったところであります。
 笑いあふれる100歳コミュニティ、こういったものを増やしていくというのが、われわれの一番大事なことと思ったところでありました。そういう中で、今年も笑いがあふれる毎日を皆さんとともに作っていきたいと思っているところであります。

「かながわSDGsパートナー」を募集!

 それでは、本日の発表項目です。「『かながわSDGsパートナー』を募集」についてであります。
 県では、企業におけるSDGs推進の裾野を広げることを目的に、この度、「かながわSDGsパートナー」制度を立ち上げ、1月18日金曜日から募集を開始いたします。
 「かながわSDGsパートナー」とは、SDGsの推進に資する事業を展開している企業の取組事例を県が募集、登録、発信するとともに、パートナーとなった企業と県が連携してSDGsの普及啓発に取り組むものであります。
 SDGsのロゴをご覧いただきたいと思います。
 パートナーとなった企業に対しては、パートナーの証として登録証をお渡しするほか、バッジ、ステッカー、ロゴを活用いただきまして、SDGsの普及にご協力いただきたいと考えています。そのバッジとステッカーがこちらであります。
 あわせて、パートナー企業の取組事例を県のホームページ等で発信することで、企業におけるSDGs推進の裾野を広げていきます。
 なお、さらなる支援策として、企業の大きなインセンティブとなる金融機関と連携した支援も、今後、検討してまいります。募集期間は1月18日金曜日から2月28日木曜日までです。多くの皆様からの応募をお待ちしています。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事については、事前に送付した資料のとおりですが、そのうち、1件コメントしておきます。
 本日14時30分から、ここ新庁舎4階、会見室で、本年4月に寒川町で開催される「ARK LEAGUE 2019 IN SAMUKAWA」の開催概要について、ARK LEAGUE実行委員会、寒川町及び神奈川県の三者によります共同会見を行います。
 「ARK LEAGUE」とは、関西圏を中心に開催されてきた「BMX」と「スケートボード」というストリートスポーツの世界大会でありまして、今回は新たに「ブレイクダンス」を加えて、首都圏で初めて開催されることになりました。
 共同会見では、東京2020オリンピック競技大会の新種目となります「BMX」と「スケートボード」について、世界最大級であるこの大会で、その魅力をお伝えできると思いますので、ぜひ取材にいらしていただきたいと思います。

質疑

年頭所感について

記者: 今年もよろしくお願いいたします。年頭所感の中で、「西郷どん」をご覧になって、新たな国づくりの思いというものを、気持ちを新たにされたということですけれども、新しい県づくりを決める選挙が来年ありまして、年頭所感の中でも、ちょっとまた後でというお話もありましたけれども、知事が昨年おっしゃっていた、来年のことは来年考える、という来年が到来いたしまして、改めて今年の選挙についての今のお気持ちというのはいかがでしょうか。

知事: まだ3ヶ月もありますから、3ヶ月の間しっかりとやっていくと、今はまだその段階ではないと思います。やはり、まだまだやり残していることがありますから。かなり目標を達成していることも出てきましたけれども、まだまだこの辺、不十分だなというところもありますから。
 やはり、こういうマラソンに例えれば、やはりこの3月いっぱい、4月いっぱいが任期ですけれども、それがやはり一つのゴールだと思います。やはりマラソンがずっと続いているわけではなくて、マラソン42.195キロ走ってきて、そのゴールというのは、やはりこの2期目のゴールであって、もう一回走るかどうか、それだけの気力が残っているかどうか、体力があるかどうかというのは、まだ判断する余裕がなくて、今は最後のゴールを目指して、必死で走っているという状況だと思います。

記者: あとまた、今年も引き続きSDGsの充実化、発展に努められると思いますけれども、ちょっと抽象的な質問ですけれども、今年さらにSDGsの取組を進めることで神奈川県、ひいては日本がどんな社会になると、一番知事の理想像に近いと思いますでしょうか。

知事: 「いのち輝く神奈川」を目指したいと最初からずっと言ってきたわけでありますけれども、この場でも何度も話をしました。
 いのち輝くためには医療が充実しているだけでは駄目だと。環境問題もエネルギーの問題も食糧の問題も教育もさまざまなものが、やはり連携してうまくいってないといのちは輝かないでしょうと。
これがSDGsの持続可能な社会を目指す17の目標というものと全く被るということなので、われわれは「いのち輝く」をずっとやってきたわけですから、SDGs最先端県を目指そうと言ってきました。これが去年政府にもちゃんと認められて、SDGsの最先端の県として、自治体が10選ばれた中で、都道府県としては神奈川県だけが選ばれたということがありました。
 しかし、これは、そこがゴールではなくて、まさにスタートだと思います。ですから、このわれわれが全国トップを走っているのだという自覚の下に、この流れをリードしていきたいと思っています。
 これは、国連が定めた目標でありますから、世界的な動きです。そして、世界でやはり、SDGs競争が始まっていると私は認識しています。
 日本も、日本国としてやはり世界の中で、こういった持続可能な社会を作るということについてのリーダー役を果たしていきたい。その国策ともいうべき課題だと思っていまして、その国策とも言える課題をこの神奈川県からリードしていくというのが、私が考えるイメージであります。
 そのために、今月末には、SDGsの全国大会、これも神奈川県が主催して行います。そうした流れで、このSDGsをさらに深化させていきたいと思います。そのために、先程申し上げた企業も巻き込んで、企業の皆さんの新たな力というものを推進力にしていきたいと考えています。

記者: 最初の所感のところで「笑いがあふれる100歳時代のコミュニティ」というものを今年というか、大きな方向性にしていきたいということなのですけれども、具体的に考えられている施策とか、こういうことをやっていきたいというものはありますか。

知事: この「笑い」というものは、未病を改善するためにいろいろな事を考えてきましたけれども、未病の見える化ということをずっとやってまいりました。
 そのような中で、「笑い」というのは、笑いの総量というものは、見える化できるのではないかと思ったところです。「あなた、1日何分笑っていますか」と聞いたときに、考えてみると、ちゃんと計れば分かるはずだと思った。
 つまり、さまざまなセンサーがあって、例えば、音声の技術はそうだし、それからさまざまなウェアラブルは活かせるかもしれないし、後、画像の認識システムなんてものもありますから、これでしっかり見ていると、その人が一体1日どれぐらい笑ったのかという時間がはっきり出るのではないかとありました。
 だいたい1日どのぐらい笑っていると思いますか、自分で。

記者: 3時間ぐらい。

知事: 3時間も笑っていますか。

記者: もう少し短いかもしれません。

知事: 3時間も笑っていると相当。笑いって、「わーっ」と笑ってもだいたい数秒で終わりますよね。3時間も笑い転げているとたぶん相当疲れると思いますけれども。おそらく、30秒笑っている人はどうですかね。
 例えば、30秒笑っている人がいたとした場合に、政策目標として、その人を1分間笑えるようにしようと。そのためには、どうしたらよいかということを考える。
 笑いの量を増やすというのは、みんなノウハウを持っていますよね、なんだかんだと。それを総合的に組み合わせていくということです。そういうような形で政策の形を考えていくということ。つまり、ゴールから逆算して何をしていこうかということを考える。今、目の前にあることを「これを、こうして、こうして、こうして、こうして」という発想もありますけれども、「まずは、笑いの総量を倍にしましょう」といって、いろいろやりましょうといったときに、みんなが知恵を絞りながらやっていくという、そのような流れをつくっていければと思います。

知事選について

記者: もう1点だけ。先程のマラソンに例えた選挙の話があったと思うのですけれども、1つのゴールで次走るかどうかというのは、また、走った後で考えるべきことだと思うのですけれども、選挙とマラソンで違うのは、選挙はどうしても走っている途中にもう一度走るかを決めないといけない。そこが違いだと思うのですけれども、いつ頃、判断される予定ですか。

知事: 確かにそうです。任期いっぱいになってから、さぁどうしようかなといっても、もう選挙終わっていますから。ですから、任期というのは、ある種の制度的なものであって、当然のごとく、選挙はその前、公示日もその前にあるわけですから、最低限公示日の前でしょう。
 ある程度、出るとなった場合には、逆算すると、政策をまとめないといけないし、写真も撮らなくてはいけないし、ポスターも作らなくてはいけないしとなってくると、ある程度の事務的な作業も出てくるだろうとなると、そのギリギリのところに間に合うというのが、一つのゴールではないでしょうか。

笑いあふれる100歳コミュニティについて

記者: 今年の目標で、「笑いあふれる100歳コミュニティ」でお願いしたいということだったのですけれども、ゴールまでに何か具体的に、先の形を考えていくということなのですけれども、任期のゴールまでに何か考えていらっしゃることはあったりしますでしょうか。

知事: これは、「笑い」ということにこだわって、総量の話はいろんなところでしてまして、例えば、東大のわれわれと一緒にやってくれているチームとか、そういったことを本当に真剣に考えてくれている。
 そういったことも同時並行で進めていますから、それが、任期の中で結論が出てくるかどうか、少し分からないのですけれども、いずれにしろ、こういうことを目指すということは、どの立場にあってもできる話だと、私は思っています。何で自分があるべきかということにこだわるよりも、何をしたいのかということだと思います。立場が変わっても、やりたい気持ちがあれば、それはできると思っています。

残りの任期について

記者: 先程、まだやり残したことが、結構たくさん任期までにあるとおっしゃっていましたけれども、特に何を重点的に、これからやっていこうかなというのはありますか。

知事: 残された3ヶ月ですから、やれることに限りはあるとは思いますけれども、やはりやり残したことの中で、エネルギー政策の問題、再生可能エネルギーをもっともっと増やしたいという、それから、分散型電源をもっともっと増やしていきたい、流れをつくっていきたいといった辺りは、ここで、少しでも気を緩めると、その流れが止まってしまう可能性もありますから、そこはしっかりと盛り立てていくために、ギリギリまで頑張っていきたいと思います。
 それとともにマグカルです。今、「笑い」の話もしましたけれども、例えば、そのマグカルというのが、「笑い」とも直結するような話ですから、このマグカルの形を充実させることによって、ありとあらゆるところに「笑いがあふれる社会」をつくっていくこともできると思います。そのような意味でも、ギリギリまで追求したいと思っています。

ラグビーワールドカップによる経済活性化について

記者: 今年、ラグビーのワールドカップが、神奈川県で7試合行われて、当然ながらラグビーを中心とした盛り上がりも必要だと思うのですけれども、世界各国からいろいろな方が来られて、一つの観点として、経済の活性化。やはり、いかに楽しんでもらって消費してもらう、お金を落としてもらうか必要だと思うのですけれども、経済活性化という観点からしたときに、ラグビーのワールドカップに向けた神奈川県の取組み、何か知事の青写真とか、これを進めていきたいというものはございますでしょうか。

知事: 前回のラグビーワールドカップロンドン大会は、私自身実際に見に行きました。本当に想像以上に大きなイベントで、世界の雄が集まると同時に、世界からお客様が集まってくるということです。しかも、いろいろ話を聞いてみると、ラグビーの観客というのは富裕層が多いということです。そうすると、富裕層がやって来ると、大体あのときは一人20日間くらい滞在するというふうなことを聞いたのですが、最近の調査を見たら、14日間くらいかな、滞在するということ、それから長期滞在されるわけです。
 ところが、ラグビーの試合と言うのは、結構間が空いて行われる。きちっと間を空けて行われますから、例えば14日間いたとしても、毎日試合を見るわけではないのです。そうすると、その合間、試合と試合の合間というのは、皆さん観光に出かけるわけです。
 せっかく今回のラグビーワールドカップのメインの会場が横浜になっているわけです。皆さん横浜に来ているにもかかわらず、試合がないときにはみんな観光地に行って、北海道に行ってしまうとか、京都に行ってしまうとかになってしまうと、これはあまりにももったいないということなので、この人たちを神奈川で観光してもらいたい。そういう流れをつくろうということで、これまでずっと準備をしてきました。
 そのために、神奈川県内での1,000通りの観光ツアーというものを用意しようということでやってまいりました。
 当初は、そんな神奈川だけで1,000通りは無理だと、担当部局からは泣きがいきなり入ったのですけれども、とにかく作ってみようと話をしたら、最近目処が立ちましたという話になってきた。つまり、今まで観光地とされていなかったところも磨き上げることによって、また、発見して磨き上げることによって、観光地になりうるといったところになってきたということです。
 ですから、だんだんその体制が整ってきておりますので、そこをうまく来てくださったお客様に選択してもらえるような、そのつなぎの部分、これが非常に大事だと思います。
 ですから、日本に来られる前にそういった選択ができるようなことから始まり、決めないで来られた方もその選択肢をその場で見て選ぶというような流れの両面でしっかりとやっていきたいなと。それが経済活性化にとっては一番大きなパワーになるのではないかと思っています。

新元号とそれに対する県としての課題について

記者: 先日、安倍総理が年頭会見で、新元号の公表を4月1日ということを表明されました。その受け止めと、自治体としての課題などがございましたらお願いします。

知事: 4月1日事前に公表ということに、私はその日にちがどうだという、特別な思いがあるわけではないです。もうご退位は決まっているわけですから、どのタイミングで発表されるのかということを気にはしていましたけれども、その日程が4月1日だから、まさかエイプリルフールということはないでしょうけれども、別に特別な、「この日か」というようなものは特に思っていないです。
 どういう名称になるのか、これは私もメディアにいた立場からするならば、これは難しいです。皆さん当然のごとくスクープしたいと思って必死になるでしょうけれども、スクープされた瞬間に変わるかもしれないです。難しいところだと思って見ています。

記者: 自治体としてシステム改修であったりとか具体的な課題というのはまだ。

知事: そうです。私自身の中で自治体として特に何かしなければいけないということは特にまだ思っていないです。

SDGsについて

記者: SDGsについて伺うのですけれども、知事は未病の見える化についてずっと述べていらっしゃいますけれども、SDGs自体が分かりにくいというのがよくあって、これも数値か何かで見える化したほうがいいというのがあるのですけれども、そのあたりについて知事はどうお考えですか。

知事: これはまさにその通りで、未病サミットというのを2回やってまいりましたけれども、一昨年の秋にやった未病サミットのときのメインの課題は今おっしゃったとおりです。「未病」というのはグラデーション、健康と病気、白から赤の連続的に変化しているという、これを「未病」だと言ってきましたけれども、グラデーションのどこにいるのか、その指標化ができるとこれはいろんな意味で科学的な根拠として、いろいろなものがそれに向かって進んでいきやすいだろうと、未病産業というものもそれによってもっと活性化するだろうと、未病の見える化の中で未病の指標化ということが最大の課題となりました。
 それを受けてすぐにWHOと神奈川県が中心となって、その研究を始めています。神奈川県といっても実態は東京大学のグループですけれども、東京大学の鄭教授を中心としたグループがすぐにその後ジュネーブに行きまして、そしてWHO本部で20か国ほどが集まった会議の中で、未病の指標化といったことについての議論を展開してきました。
 その議論が何度も何度も繰り返されてきて、鄭教授からの報告によるとかなり共通認識ができあがってきたというところまできているということです。
 ですから、ゴールは一番シンプルな形で、あなたは未病状態のこの辺です、いくつです、数値化がもしできれば、これですといって、例えば、定期的な検診の中で、あなたの未病指標はこうなっていますよ、もっと赤い方にきていますよというのを全部克明にチェックできると、少し危ないと自分でコントロールしていく。逆にいうと、その未病指標をここからここに改善するのがこの新しい製品です。これは何人の人たちに試してみたら、未病指標をここからこれだけ改善する効果がありました。   こうなると、まさにそれに対して未病産業が活性化するだろうということです。
 そういう流れをつくっていきたいと思っていて、もうかなりそれは具体的に進んできている状況になっています。
記者: SDGsの17のゴールについて見える化するというお考えはありますか。

知事: SDGsを一個一個切り分けて見える化というのはどうなのでしょうか。それも一つの発想の中で、選択肢としてあるかもしれないですけれども、未病の話とSDGsの話は直に一緒の話ではないですから。

包括外部監査について

記者: その中で、葉山にある地球環境戦略研究機関というところがありまして、神奈川県の出資法人なのですけれども、SDGsを見える化するという研究をしていまして、今般、包括外部監査で、神奈川県との連携が不十分であると、全額出資法人で先端的な研究をしているのに、神奈川県との連携が不十分であるという意見が出たのですけれども、このあたりについてはいかがですか。

知事: 今日、包括外部監査の報告をいただきました。その中で、IGESといったものについて、県も補助をしているわけです。その補助をしている根拠というか、そういったもの、どうしてそれを誘致することになったのかといった経緯とか、そういったものをしっかりと記したものが無いというご指摘がありました。
 私自身ももう20年以上前にできたものであって、あまりそのへんのことを詳しく存じ上げてなかったので、なるほど、そういうご指摘をいただいたのか、きっちりやらなければいけないと思いました。
 その中で、このIGESということが包括外部監査で浮き彫りなった中で、県が進める事業とどう連携しているのかということは、確かに十分ではないと私も思っています。
 普段から私たちの議論の中で、IGESはこうだとか、IGESにこうやったとか普通に出てきている状況ではなかったものですから、IGESって何しているのかというところから始まって、こういう経緯で神奈川にある機関だということまで知って、確かに、そこは大きな、連携というものはできていなかったと思います。
 しかし、IGESの目指しているものといったものは、まさに今の言葉でいうとSDGsに繋がっているわけですから、そういったことも含めながら改めて仕切り直しをしていきたいと思っています。

記者: 仕切り直して連携を深めるように検討していくような感じですか。

知事: そういうことです。

記者: 分かりました。

羽田と横浜を結ぶ海上交通について

記者: ラグビーの話に関係すると思いますけれども、直近のご挨拶の中でですね、羽田と横浜を結ぶ海上交通のルートについて、ぜひつくりたいというご意欲を示されておりましたが、具体的な内容をもしお考えであれば教えていただければと思います。

知事: 今、羽田空港と横浜を結ぶ海路、民間事業者の方でさまざまな試行をやっていただいています。
 私自身もそれに乗り込んで、そして横浜から出て、みなとみらいから出て、そして羽田空港に行った、往復しました。これは非常に快適です。
 実は羽田空港の整備は今も続いているところですけれども、国際線のターミナルが一番実はこの神奈川に近い所にあるわけです。そうすると、国際線を下りてすぐが、もう川ですから、そこに船着き場をつくって、そこにポンっと乗ればそのまま横浜に来れる。
 しかも、交通渋滞はないですから。しかも、着いていきなりクルージングというある種一つの観光ですよね、これが楽しめるということにもなります。
 ですから、これは非常に有効なツールになると思っています。
ですから、これからどんな形で船着き場をつくって、どれくらいの頻度で船を出すのかどうか、そういった具体な詰めが、これから行われてくると思っています。

記者: ワールドカップに間に合わせるような形で考えていらして。

知事: そうです。ぜひ間に合わせたいです。
 それに間に合う流れができると、これはそのまま東京2020オリンピック・パラリンピックにつながってくると思います。
 それは今申し上げたのは羽田空港からの海上交通ですけれども、これだけではなくて、相模湾の方もこれはずっと船で周っていくという海洋クルージングの、これの取組みも前から進めています。
 そのために整備しなければいけないものが何なのかというところをこれから具体に詰めていくことになると思います。

未病の見える化について

記者: 何度もすみません。先程任期中のゴールのお話、目標についてお話がちょっとあったのですけども、未病の見える化と指標化については終わらないのではないかと思うのですけれども、このあたりはいかがですか。

知事: そうですね、未病の見える化の作業というのは、具体の研究の中で進んでいますから、これは私がどうだこうだというのは抜きにしても、それなりの時間で結果が出てくると思います。
 こういったことに対する認識がかなり広まっているなと、昨日実はびっくりしたのですけれども、新聞を見たら、週刊朝日の広告で、一番トップに「未病」という大きな字が書いてありました。未病特集。あのような形で「未病」という言葉が使われたのは、おそらく初めてではないかと思います。記事を読んでみると「未病の見える化」ということがいかに大事なことかという記事があって、びっくりしました。
 しかも、神奈川県がどうだという話じゃなくて、神奈川県のことはどこにもなくて、当たり前の言葉のようにして使われていた。
 週刊誌のあのような、特に広告です。広告のトップに一番大きな字で書いてあるというのは、それがやはり人々のハートをつかむ一番キャッチ―な言葉だと週刊誌の編集者が考えて、そうしているのだろうと思います。その一番キャッチ―な言葉として「未病」という言葉が書かれたといったことは、何かそこまで時代がきたのかと非常に私自身感慨深いものがありました。

記者: それとじゃあ、何らかその任期中に数値的なモデル式みたいなのがでなかったとしても今はいいのではないかというような。

知事: それは分からないです。その流れを作ってきているわけですから、まあ研究ですから、この辺で行きましょうというような、国際的な、ある種の、WHOの判断もあると思いますから。それがいつになるか、でもかなり煮詰まってきているという話を聞いていますから、それほど長くはかからないと思います。

記者: 今の関連なのですけども、これまで未病の改善について推進されてこられたと思うのですが、ご自身として達成度っていうのはどのくらいですか。

知事: 達成度ですか。とにかく「未病」と言い始めた時には、ほとんど誰も知らないという言葉だったと思います。全員に反対されましたから、そんな言葉使うなと。そういう中で「未病」、「未病」とやってきて、今言ったように週刊誌の新聞広告のトップ見出しになるというところまできたというのは、かなりきたのかなと。ここ数年の間にそこまできたのかなと。世論調査なんかにおいても、電通調査では全国で52.5%の人が「未病」を知っていると。
 この間「ともに生きる社会かながわ憲章」がなかなか認知されていないという、そういう調査がありましたけども、8割以上の人がまだ知らないと言っているというあの同じ調査の中で、「未病」っていうのを知っていますかって聞くと、5割を超える方が知っているということがあったので、まあかなりきたのかなと思いますが、しかし、私自身の達成度からするならば、まだ、3割くらいではないでしょうか。

記者: そうすると、まだまだ。

知事: まだまだです。

記者: そうすると、2期ではちょっと。

知事: またそこにいきますか。まあこれこそ何をするかということです。その何をするかという中で、私はどんな立場にいても、それをしっかりやっていきたいなと思っていますから、別に立場がどうだということはあまり関係ないと思っています。

記者: 今の話の関連ですが、結局出馬するかしないかを考えられているというところで、何がどうなれば出馬するというか、どの点において悩まれているのかというのを伺いたいです。というのも、先程マラソンの話に例えられていましたけれども、マラソンの場合、気力と体力というのをおっしゃっていましたが、もしかしたら健康問題があるのかとか、そういった部分も含めてお答えいただけると幸いです。

知事: この間も10月末にマラソン走ったばかりでありますけれども、ゴール間近のところっていうのは、本当必死っていうか、何も考えられないという、死にそうな思いで走っているというところでした。
 だから、今、そういう状況なので、あまり冷静に考えている、自分の先がどうなのか考えているよりも、とにかくしっかりゴールするのだというところで、がんばっているとご理解いただきたいと思います。

記者: ゴールに近づけば近づくほど、考える余裕がなくなってくるのではないかという捉え方もできると思うのですけれども。

知事: でも、ある程度ゴールも見えたら、ポンッと降りてくるのではないでしょうか。

(以上)

本文ここまで
県の重点施策
  • 未病の改善
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会
  • ラグビーワールドカップ2019
  • 神奈川県発、アート・カルチャーメディア「マグカル」
  • ともに生きる社会かながわ憲章
  • SDGs未来都市 神奈川県 SDGs FutureCity Kanagawa