更新日:2026年1月5日

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令和8年 年始あいさつ

令和8年 年始あいさつ

日時:令和8年1月5日(月曜) 9時30分から9時50分


 あけましておめでとうございます。皆さん、とてもすっきりとした顔されていますね。年末年始、たっぷりお休みを取られたでしょうか。私もたっぷり休ませてもらいました。これだけ休むとエネルギーが溜まっていると感じます。どんどん新しい時代に突き抜けていきたい、そう思っているところであります。
 今年は穏やかなお正月でありました。その中で新年早々、何を皆さんにメッセージを伝えようかと思ったときに、今までは皆さんにいろいろな言葉でお話をしてまいりました。「いのち輝くマグネット神奈川」という表現、他にも「Vibrant INOCHI」という表現、それから「ともいき」、「当事者目線」、「県民目線」、「ごちゃ混ぜ」とかです。そのようないろいろな言葉を皆さんにお伝えしてまいりましたけれど、今年はこの言葉をお伝えしたいと思います。このような形でやるのは初めてなのですけれど、新年、2026年の言葉は、除幕式で発表したいと思います。
 「共感」という言葉に私は共感しているのです。私がこれまで皆さんにお伝えしてきた言葉と全部つながっている感じがします。共感できるだろうかというのは非常に大事な要素だと思います。専門家に聞いてみますと「共感力」を高めた会社は、業績がグングン伸びているようであります。ですから、皆さんに今年は共感力を高めるセミナーというものを用意いたしましたので、これをぜひ受けていただきたいと思います。
 なんでこのようなことを思ったのか。さまざまな身近なエピソードがあります。それを紹介したいと思います。
 これは、私の孫の話であります。年中の女の子です。ヨルノヨという横浜がブルーに染め上がるイベントを楽しんだ後、中華街に行って、ごはんを一緒に食べようとなって、料理を持って来てくれたのですが、年中さんだからということで、彼女のところにはわれわれと違ったお皿、アンパンマンのお皿にのったお子様セットが来ました。その瞬間に彼女はシクシク泣き始めました。私は、どうして泣いているのか全然分かりませんでした。
 でも、即座に母親が「すみません、白いお皿を持ってきてくれますか」と言ったのです。何のことだろうと思ったら、母親が解説してくれました。要するに、自分は年中さんだから、年少さんも来ているから、もう自分はお姉さんという意識があるのです。アンパンマンというのは何か子ども扱いをされている。それが嫌だということでポロポロ泣き始めた。 なるほど、これは、まさに目線ということも言えますよね。お店の人は一生懸命に考えて、お店の人目線で年中の女の子のために、アンパンマンのお皿を用意した。これはお店の人の目線です。悪意も何にもない、善意そのものです。ところが、受け取った子どもはそういう扱いをされているということにショックを受けたということです。 目線というのはこういうことで、その時に、母親がぱっと、「白いお皿」といった瞬間にもう何ごともなかったようにニコニコしながら食べ始めた。あれがまさに母親の「共感」ということです。共感というのは、相手の目線に立って初めてできる。そういうことを感じました。
 それとともに、私も15回目ですから、このように挨拶するのも。そういった中で私の思いに共感してくださっている方がものすごく増えていることを実感します。
 そういった中で、今年の年始で、非常に大きく話題になりました「箱根駅伝」。感動的な歴史に残る大勝負となりました。そして、神奈川を練習拠点としている青山学院大学が奇跡の往路、大逆転優勝には驚きました。今年は、スタートが16位だったので「今年は無理かな」と思っていましたけれども、最後の山を見事に抜ききって、そして復路は安心して見ていられましたけれど、歴史に残る記録を残しての3連覇となりました。
 原監督が、われわれに非常に協力してくださって、県民との対話の広場の100回記念の時に、この会場に来てくださって、議論に参加していただきました。あの時、リーダーシップという話をしてくださいましたけれども、原監督が年末にもお越しになって、箱根駅伝が全国の大学が参加できるような形にするんだ、記念大会を4年ごとにするんだという報告に来られた。その時に「3連覇はどうですか?」と聞いたら「このチームは出来上がった時は、絶対ダメだと思いました」みんなにそう言った。「お前ら絶対優勝なんかできない」と言ったけれども、みんながその言葉に奮起したのか「必ず行けます」とおっしゃっていた。その言葉通りになったわけです。
 それはそれとして、原監督もリーダーシップというのも、おそらく選手それぞれの目線に立って、リーダーシップを発揮されていると改めて思った次第でした。
 箱根駅伝でもう一つ私が注目したのは往路のゴール、復路のスタート地点です。数年前にそこに私も応援に行ってプライベートで見ていた。公務で行くといろいろやかましいことを言われますから。公務で行くのだったら宿代は公費から出すのかとか。いろいろややこしいから、政務で行くと言って 、家内と2人でお忍びのつもりで行ったのですけれども、ああいったところでお忍びなんて通用するはずないです。もみくちゃにされて、案の定、陳情を山ほど受けました。プライベートだからって関係ないですよね。陳情を山ほど受けた中であのゴールに連れて行かれた。まだ往路の選手が来る前です。
 往路にゴールがあって、その後ろに芦ノ湖があって、富士山があって、最高に美しい景色なのだけれども、富士山の前にこのような枝が伸びている。あの枝があるから富士山がきれいに見えないんだ。「なるほど、そうだな」と思って、「この枝なんとかできないですか」と言われて、「帰って検討してみます。」と言って聞いたら、なんとその枝がある木は県の公園の中にあったのです。
 それで、環境農政局の皆さんが、それならばということで、ばっさり枝を切り落としてくれました。こちらから見ると、見事に富士山がきれいに見える。そういう形が出来上がりました。カメラに映るんです。復路で選手がスタートするときですから、最高の景色ができたと楽しみにして最初の年にテレビで見ていました。
 ところが、晴れているのにも関わらず、芦ノ湖だけに雲がかかっていて富士山が見えなかったんです。 なんと残念なことだと思って、じゃあ来年はと思って次の年に見たら、同じように、晴れているのに富士山が雲で見えないということになってましたが、今年は見事に見えました。
 私も今年は見えるぞと思って、テレビの画面にカメラを向けて、その瞬間を撮ろうと思っていた。ところが、改めて僕は、もともとテレビマンなので、考えてみればそうだなと思うけれども、スタート地点をじっと映しているわけないです。カメラそれぞれでスイッチングと言って、どんどん切り替わっていく。一瞬しかアップにならない。しかも考えてみたら復路というのは往路と違って、往路は一斉にスタートするから構えていられるけど、復路は一人ずつ出てくる。一人ずつ出るとカメラは当然アップから映す。スタートすると後ろは撮らないんです。 唯一一斉スタートがあります。あそこだったらと思って一瞬撮ろうと思ったんだけど、撮れなかった。残念だったな、SNSに上げられたら良かったと思っていたら、即座に「撮りました」ってきました。秘書官から。見事なものです。
 皆さんの前で秘書官だけ褒めるというのはあれなんですけど、感動しました。秘書官が「見事にあの富士山が見えました」ってパッっと出してくれて。彼に頼んだわけではないんですけれども、まさに私がどういう思いを持っているか、共感をしてくれた。これはすごいなと思った次第でありました。
 共感力というのはそういうものです。
 そういう目で見ていると、きのうの夜、NHKの番組を見ていたら、馬を中心とした番組がやっていました。
 私は午年なので、馬に興味があるんですけれど、考えてみると、人間と馬は相性がいいなと。
 例えば走り方。ピューマとかいろいろな動物がいますけれど、走り方が全然違う。馬は背中が上下しなくて安定している。ピューマは上下に揺れるので、人が乗ることができない。でも馬には乗ることができる。考えると、いろいろな形で人間の作業に協力しているんです。通行手段でもあるし、物を運んだりとかいろいろなことをやってくれて、馬って本当に人間と相性がいいんだなと言ったときに、分析の中で、馬って人間の感情が分かるんですと。言葉を変えると馬というのは人間に対する共感力を持っているんです。
 昔、六甲山に牧場があって、馬場の馬に乗ったんですけど、一歩も歩かないんです。観光用の馬は歩いていくのですけど、馬場の馬は一歩も動かない。わかっているんです。「こいつ全然馬に乗れないやつだな」と即座に見抜かれて。馬にもそういうパワーがあるんだということです。
 さて、われわれが今まで当事者目線とずっといってきた中で、これを改めて皆さんに考えてほしいと思います。だからセミナーをぜひ受けてください。いわゆるコミュニケーションがうまくいくようになるとか、いろいろなことが変わりますけど、基本的には同じです。
 部下が何を考えているか分からない。部下に「そうではないだろ」という前に、何でそう思ってしまったのか、何でこういうことに気づかないのかという思いに一度立ち止まって、相手の目になって考えたときに見えてくるもの。そこに共感力が生まれてくるのではないでしょうか。そういう意味で、共感力ということについて、ぜひ、意識をしていただきたいと思います。
 これからAIがどんどん進化していきます。どこまでいくのだというか、今年の報道、新聞の各紙にAIの時代がという特集などがたくさんありましたけど、その中でも面白いなと思ったのは、AIはいろんなことはできる。だけれども、空気は読めない。デタラメなことを言って、ふざけあって、それが笑いになる。デタラメなことを言うと、AIはそれを分析してしまう。これでは笑いにならない。空気を読むということは、AIは絶対にできない。これは人間の大きな力だ。空気を読むということはということと合わせて考えてみると、共感力というのは出てくるのではないでしょうか。
 例えば、そういう思いで、自分の仲間たち、部下たち、上司たちを見た時に、「あれ何か少し」というか「何かあったのかな?」という感覚がよくあります。私は昔、子どものころ、母親と電話していたら、離れて住んでいたときに、「何かあったの」と急に言われることがありました。あれは、まさに先程の母親の共感力ということですよね。 何も言ってないのに声のトーンで感じ取るというか。そういう力がすごくあるのかなっていう、そういう思いで見てみたときに、例えば、「あれ」と思った時に、何かあったのかもしれない。
 例えば、去年、非常に悲惨な事件である川崎ストーカー事件がありました。事件を踏まえて緊急シンポジウムもやったし、警察の検証が終わった後のシンポジウムもやりました。そのことを考えたときに、もしかして、私たちの周りにも職員の中にも、そういう被害に遭っている人もいるかもしれないと思いました。 その時に、そういったことをまったく考えなかったならば、「なんでそんなにモタモタしているんだ」と思わず言っちゃうかもしれないけど、その人の頭の中にはそうじゃないことが頭にいっぱいある。 そのことによって、集中できないということになっているかもしれない。
 それか、これはもっとリアリティがあるでしょうけど、親の介護の問題を抱えている方はたくさんいらっしゃると思う。そういうことがあったときに、もうそちらの方が頭を抱えている。何かあったかもしれないなとその人目線で見てみたときに、いろんなことが共感につながってくるきっかけを作れると思っているところです。
 その中で、今年は「今年の漢字」というのを、このあいだ、テレビ神奈川で書いたんです。年末に書いた「今年の漢字」もありますけれど、年初めの漢字は「挑」むという字を書きました。「挑戦」です。
 5つの挑戦といったものを掲げたいと思います。
 なんといっても今年は津久井やまゆり園事件から10年。それに対してずっと今まで向き合ってきた。その中で次なるステージへ行く。そして、県立福祉機構といった地方独立行政法人を立ち上げます。「福祉を科学する」。医療は今まで科学の目が入っていたけれども、福祉の世界では人間の愛とか、思いやりとか、そういった言葉が中心であって、科学というのは書いてなかった。それを科学していこう、こういう支援をしたらこういった形でこの人の状態が良くなるんだといったことをちゃんと見える化するような、みんなが同じようなことができるようなるということ、それを、われわれ神奈川から、津久井やまゆり園事件が起きた神奈川だからこそ、われわれは福祉を変える大胆な挑戦に出たいと思っています。
 2つ目の挑戦は「未病社会システムの構築」です。超高齢社会がどんどん進んでいくという中で、われわれは、ずっと言ってきた。病気を治すのでは間に合わない。未病から改善していかなくてはだめだ。と言ってきましたけれども、これを一つの社会システムにしていくべきだとわれわれは今考えています。要するに今病院経営が大変だ、物価高騰がどうだとか、診療報酬がなかなか上がらないという中で、今回3.09%ということでまあまあの数字が出ましたけれども、これをいつまでもやっていても、おそらくらちがあかない。100歳時代ですから、100歳時代にこういったことをいつまでも繰り返しているわけにもいかない。未病を改善するということが社会システムになればいい。未病を改善したら報酬が出てくるような、そういった仕組みを作っていきたい。それを神奈川から挑戦していきたいと思っています。
 それと宇宙産業。今年を元年にしたいと思っています。神奈川はロボット産業特区というのがありますけど、さがみロボット産業特区というのがありまして、最先端としてやってきましたけれど、新しいステージといったときには宇宙、宇宙とロボットは非常に親和性が高く、そういう目で見ると神奈川は既に衛星においてみれば、「衛星と言えば神奈川だ」というものが専門家の間では定説になっているということでありまして、これをどんどん伸ばしていきたいと思っています。
 それとDX最先進県、これをさらに突き進めて行きたいと思っています。
 そしてなんといっても、来年に迫りましたGREEN×EXPO 2027をガンガンと皆さんと共に盛り上げていきたいと思っています。
 5つの挑戦、これを皆さんと共に「共感力」を持って素晴らしい神奈川を作っていきたいと思っていますので、今年もどうぞよろしくお願いします。一緒に頑張りましょう。ありがとうございました。

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