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更新日:2022年2月10日

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知事議会提案説明(提案説明 令和4年第1回定例会)〔2月提案〕

 県議会第1回定例会の開会に当たり、提案しました令和4年度当初予算案並びにその他の諸議案について、その概要をご説明申し上げるとともに、併せて当面の県政に対する所信の一端を申し述べたいと思います。
 はじめに、新型コロナウイルス感染症についてです。
 本県は、オミクロン株による感染の急拡大を受け、1月21日から2月13日までの間、まん延防止等重点措置を実施すべき区域とされました。この間、県民の皆様には徹底用心をお願いし、飲食店の皆様には時短営業等をお願いしてきましたが、新規感染者数は依然としてピークアウトを見通せず、医療提供体制もひっ迫した状況に直面しています。
 こうした状況を踏まえ、今月8日、本県、埼玉県、千葉県、東京都の1都3県で連携し、国に対してまん延防止等重点措置の延長を要請したところであり、本日、国の対策本部会議で延長が決定される見通しとなっています。
 オミクロン株は、感染拡大の速度が非常に速い一方で、若者や基礎疾患のない方は感染しても重症化のリスクが低いという特性が明らかになっています。
 こうした特性を持つオミクロン株により、これまで想定してこなかった課題も生じています。まず、圧倒的なスピードで感染者が増加するため、保健所や診療機関の業務がひっ迫し、本来の機能を果たすことが難しくなっています。また、重症化リスクが高い高齢者の感染拡大により、病床がひっ迫するとともに、救急搬送困難事案も増えています。
 さらに、医療従事者などのエッセンシャルワーカーが陽性者や濃厚接触者になり、出勤停止となるケースが増えることで、マンパワーが欠落し、医療提供体制のひっ迫に拍車がかかっているほか、社会機能の維持にも支障が生ずるおそれがあります。そして、子どもへの感染も広がっており、学校の休校や保育所の休園が増加し、子どもの学びの保障や保護者の仕事にも影響を及ぼしています。
 こうした状況に的確に対応していくためには、デルタ株を前提とした従来型の対策ではなく、「重症化リスクの高い人を守ること」と「社会機能の維持」に重点を置いた発想の転換が必要です。
 特に、本県のように感染者が爆発的に増えている都市部では、限りある医療資源を重症化リスクの高い方に振り向けることで、コロナ以外の患者も含め「救えるいのちを救うこと」を最優先に考えていかなければなりません。
 また、オミクロン株の特性を踏まえて、外出、移動の自粛や療養者、濃厚接触者に対する行動制限の考え方を見直すことで社会機能を維持していくことも大変重要です。
 こうしたことから、本県では、オミクロン株の特性を踏まえた対応方針や具体的措置等を基本的対処方針に明示することを国に対して再三にわたり要請してきました。
 その一方で、県としてできる対応は既に進めています。
 保健医療提供体制については、重点的にフォローアップを行う療養者を、50歳以上若しくは5歳以下の方や酸素飽和度の値が低い方、基礎疾患をお持ちの方などに絞った上で、重症化リスクの低い方については、医療機関を受診せず、県の健康観察のアシストを受けながら自宅での療養を自ら選択できる「自主療養」の仕組みを構築しました。これにより、保健所や診療機関の負荷を軽減し、限られた医療資源をリスクの高い方へ重点的に提供できるものと考えています。
 そして、県立学校においては、子どもの学びの保障、居場所の確保の観点から、必要な範囲、期間に限定して臨時休業等を行うことを当面の対応としました。市町村教育委員会や私立学校にも県立学校の対応を踏まえた取組をお願いしています。また、保育所についても、できる限り開園を継続できるよう、濃厚接触者の特定や休園の扱いを早急に議論し、県としての考え方を決定していきます。
 このようにオミクロン株の特性を踏まえた対策に取り組む一方で、ワクチン接種については、主体となる市町村と考え方や目標を共有しながら、3回目接種の前倒しに取り組んでいます。接種に当たっては、コロナ対応に当たる医療機関の従事者や、重症化リスクの高い高齢者施設の入居者等を優先して進めているほか、接種完了目標時期については、高齢者施設の入居者等は2月末まで、それ以外の高齢者は3月末までを目指しています。県として、必要なワクチンの供給に係る国との調整や、県独自の大規模接種会場での接種など、市町村を積極的に支援し、接種の前倒しを実現してまいります。
 次に、コロナ禍における生活困窮者への支援についてです。
 コロナ禍の長期化は、県民の皆様の生活に様々な影響を及ぼしていますが、特に生活基盤の弱い方々への影響が大きくなっています。身近な相談者がなく、仕事や住まいが不安定な「女性」、自分の居場所が見つからない「子ども」、そして、ひきこもり、ケアリーバー、ケアラーなど「孤独・孤立に陥っている方々」。こうした方々の生活困窮は、「見えない困窮」とも言われています。県では、これまでも自立相談支援や各種給付金の支給、生活保護など公的支援の取組を進めてきましたが、今後はこれらをさらに充実させ、セーフティネットを強化していきます。
 加えて、コロナ禍の「見えない困窮」に陥っている方々の多様なニーズや課題にきめ細かく対応していくためには、こうした「公助」を基盤としつつ、誰一人取り残さないというSDGsの理念に基づき「共助」の取組を拡大していくことが重要です。
 そこで、SDGsを道しるべに、多様な主体とのパートナーシップの下、子ども食堂への支援や生理の貧困対策などの取組を発展させます。また、NPOとSDGsパートナー企業による情報交換会を開催するとともに、NPO等の資金調達を支援する手段の確立を目指すなど、共助の拡大に向けた取組を推進します。
 生活困窮者への支援には、福祉にとどまらず、医療、雇用、住まい、教育など多くの分野の連携が必要です。昨年11月に、私を本部長として設置した「生活困窮者対策推進本部」が司令塔となり、全庁一丸となって、コロナ禍で生活に困窮する方々への支援に、全力で取り組んでまいります。
 次に、デジタルを活用した新たな日常についてです。
 コロナ禍においては、移動や対面での交渉など、今まで当たり前であったことが、制限・制約されてきました。一方で、そのような制限・制約を乗り越えるために、テレワークやリモート会議などデジタルの力の活用が一気に進みました。家に居ながらオンラインで世界とつながることができる、新しいコミュニケーションの形は定着しつつあります。
 県では、「かながわICT・データ利活用推進計画」に基づき、県民の安全・安心や利便性の向上を図る「くらしの情報化」と、行政内部の業務全般の効率化を図る「行政の情報化」を進めています。昨年12月には、この計画を補完するため、「幅広いデータの利活用」、「デジタル人材の確保・育成」、「市町村支援・連携」など7つの戦略から成る「かながわICT・データ利活用推進戦略」を策定しました。
 そして、この戦略を具体化するため、県と市町村が共同で利用できるデータ統合連携基盤の整備・活用に向けて、先月、県、市町村、有識者で構成する「神奈川県データ統合連携基盤の整備に係る検討会」を立ち上げました。
 まずは防災分野での連携からスタートし、平時から住民の状況を把握している市町村と、広域的な災害の状況等を把握している県が、様々なデータを共有・活用することにより、災害対応の効率化を図る取組を検討していきます。こうした取組を通じて、データ連携の有効性を確認し、将来的には医療、環境、エネルギー、共生、産業、教育、まちづくりなど、様々な分野にデータの利活用を広げていきたいと考えています。
 このほか、企業におけるテレワークの促進やワーケーションの普及、アバターロボット等を活用した障がい者の就労・社会参加の促進など、デジタルを活用した新しい働き方や生活様式の実現にも取り組みます。
 そして、年齢や障がいの程度に関わらず、誰もがデジタルの恩恵を受けることのできる社会、もっと輝く新たな日常を目指し、神奈川らしいDXの推進に取り組んでまいります。
 次に、当事者目線の障がい福祉についてです。
 昨年11月、芹が谷やまゆり園の開所式において、障がい福祉のあり方を「支援者目線」から「当事者目線」へと大転換を図る「当事者目線の障がい福祉実現宣言」をメッセージとして発しました。その後、宣言文については、県議会から「より分かりやすいものにすべき」といったご指摘を受け、現在、修正を行っているところです。また、「当事者目線の障がい福祉にかかる将来展望検討委員会」においても神奈川県の障がい福祉の長期的なビジョンについて議論が進められ、今年度中に報告書がまとまる予定です。そうした宣言や報告書を踏まえ、今後、当事者目線の障がい福祉にかかる理念、目的、責務、役割等について、障がい当事者をはじめ、県民の皆様、市町村、関係団体の方々と幅広く意見交換を行い、県議会でのご議論、ご審議を経て、神奈川の障がい福祉の未来像の実現に向けた条例の制定を目指してまいります。
 県立障害者支援施設については、地域生活移行等を積極的に進める通過型施設としての役割に転換させることを目指しながら、障がい当事者が希望する場所で、尊厳をもって、その人らしく暮らすことができるよう、居室施錠等の廃止、日中活動・体験の充実、地域移行の支援などに取り組んでまいります。津久井やまゆり園等4つの県立障害者支援施設については、令和5年度からの指定管理者を先月から募集していますが、当事者目線の障がい福祉を県立施設が率先して実践していくため、その内容を理解して実践できることを高く評価する基準により選定していきます。
 こうした取組を進め、どんな障がいがあっても、支えあい、愛と思いやりにあふれ、みんなのいのちが輝く、「ともに生きる社会」の実現に向け、全力を尽くしてまいります。
 次に、景気動向と県税収入の状況についてです。
 令和3年度の県税収入については、前年度の税収が企業収益や消費活動の落ち込みにより大幅な減収となったことや、景気が引き続き悪化するとの予測に基づき、当初予算の段階では更に減少するものと見込んでいました。
 しかし、その後、海外経済の回復により企業収益が短期間で増益に転じたことや、株取引が好調であったことに加え、国内の消費活動の落ち込みも想定より小さかったことから、現時点では、主要税目である法人二税、個人県民税、地方消費税を中心に大幅な増収となるものと見込んでいます。
 この県税収入に地方譲与税などを加えた3年度の税収全体では、当初予算額に比べ1,565億円の増収となる1兆4,003億円を見込み、これから市町村に支払う税交付金等を差し引いた実質ベースの税収は1兆956億円となる見通しです。
 次に、令和4年度の見通しですが、政府は、1月の月例経済報告において、景気は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が徐々に緩和される中、持ち直しの動きがみられるとしています。
 また、先行きについては、感染症による影響や原材料価格の動向による下振れリスクはあるものの、感染対策に万全を期し、経済社会活動を継続していく中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、持ち直していくことが期待されるとしています。
 こうしたことから、令和4年度当初予算では、企業収益の増益基調や消費活動の持ち直しなどが続くことを見通し、3年度当初予算に対し、主要税目である法人二税、個人県民税、地方消費税で増収を見込んでいます。
 この県税収入に、地方譲与税を加えた税収全体では、前年度当初予算額を1,687億円上回る1兆4,125億円を見込み、税交付金等を差し引いた実質ベースでは1兆1,128億円となる見通しです。
 次に、本県の財政状況についてです。
 令和4年度の当初予算編成は、850億円の財源不足からスタートしましたが、3年度の県税・地方譲与税の増等によって確保された財源を活用することなどにより、収支を均衡させることができました。
 令和4年度の当初予算は、県民の皆様の「いのち」と「暮らし」を守り、新しい日常を切り拓いていくための予算として編成しました。
 具体的には、限られた人的資源や財源を有効に活用し、新型コロナウイルス感染症対策を継続すると同時に、経済の回復に向けた支援を展開するほか、水防災戦略や新まなびや計画など、県民生活に直結する事業についても着実に推進していきます。
 さらに、税収の増加分を活用し、生活困窮者対策などコロナ禍で顕在化した新たな課題への対応を行うほか、急傾斜地崩壊対策など安全・安心のためのインフラ整備を加速化させます。
 一方、今後を見通しますと、新型コロナウイルス感染症の感染状況等によっては、税収の動向も不透明であることに加え、オミクロン株による感染の急拡大のように、これまで経験したことのない状況も想定され、医療提供体制の維持や事業者支援等にも更なる対応を迫られる可能性があります。
 こうしたことから、今後の財政運営には、引き続き慎重な姿勢で臨んでいかなければならないと考えています。
 そこで、県債償還額の平準化による将来負担の軽減を図るほか、今後のコロナ対策や経済対策などに備えるため、財政調整基金への積立てを行うなど、財政健全化に向けた取組を併せて進めていきます。
 それでは、令和4年度当初予算案の主要な施策について、ご説明します。
 はじめに、「新型コロナウイルス感染症対策」についてです。
 まず、「感染拡大防止対策と医療提供体制の維持」についてですが、ワクチンの追加接種を促進するとともに、疑似症等を含め2,800床の病床に加え、予備分を含め3,800室の宿泊療養施設を確保します。
 次に、「福祉サービス提供体制の維持」についてですが、介護施設等における人員不足や代替サービスの提供等に対して補助します。
 また、介護・障害福祉分野における人材を確保するため、介護未経験者等が就職する際の準備経費を貸し付ける県社会福祉協議会に対して、貸付原資等を補助します。
 次に、「県内経済の回復に向けた支援」についてですが、中小企業者等の事業継続に向けた支援として、ビジネスモデルを転換する取組に対し補助します。
 また、資金繰り支援として、2,600億円の制度融資枠を確保するとともに、信用保証料引下げのための補助を実施します。
 さらに、需要喚起対策として、キャッシュレス決済時におけるポイント還元や県内旅行の割引のほか、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の放送等の機会を捉えた観光プロモーションを実施します。
 なお、これらの需要喚起に係る取組については、新型コロナウイルスの感染状況をしっかりと見極めた上で実施してまいります。
 次に、「雇用対策」についてですが、失業者等の就業を促進するため、合同就職面接会等を開催するほか、就職氷河期世代を対象に、正社員に求められるスキルや心構えを学ぶための実習型プログラムの提供を行います。
 また、働き方改革を推進するため、テレワークの導入を行う県内の企業に対して補助します。
 次に、「生活支援」についてですが、休業等により住居を失うおそれがある方へ住居確保給付金を支給するほか、ひとり親家庭の経済的自立に向けて、資格取得等を支援します。
 次に、「学びの保障等」についてですが、学校等での感染症対策に必要となる消毒液などを購入するほか、きめ細かな指導体制を整備するため、市町村立小学校3年生の35人以下学級の実施や、スクール・サポート・スタッフ等の配置を行います。
 また、オンライン学習のための通信環境を整備するため、Wi-Fi環境のない家庭に無線ルーターの貸出しや通信料の支援を行います。
 さらに、高校生等への就学支援として、低所得世帯等に対し、授業料以外の教育費負担を軽減するため、奨学給付金を支給します。
 次に、「医療従事者等の処遇改善」についてですが、看護や、介護、障害、児童の分野において、現場で働く方々を対象に賃上げを行う事業者に対し、経費の補助を行います。
 次に、「コロナ禍における生活困窮者対策」についてです。
 まず、子どもへの支援として、新しい生活様式に対応する「子ども食堂」に対し支援を行うほか、一部の高校で、朝食の提供や、夕食の費用負担軽減を行います。
 また、女性への支援として、女性総合相談や、訪問支援等の体制を強化するほか、全ての県立学校の女子トイレに生理用品を配備します。
 さらに、孤独・孤立に陥っている方への支援として、「ひきこもり当事者」や「ケアリーバ―」、「ケアラー」に係る相談体制を充実・強化します。
 また、SDGsを道しるべに、「共助」の担い手となるNPO法人等の資金調達を支援する手段の確立を目指すなど、共助の推進に向けた仕組みづくりを進めていきます。
 次に、その他の主な施策についてご説明します。
 はじめに、「未病改善の取組及び地域医療体制の整備」についてです。
 まず、「未病改善の取組」についてですが、新型コロナウイルス感染症の重症化リスクが高い糖尿病の未病対策として、糖尿病の治療を途中で中断してしまった方を対象に、適切な治療につなぐための取組を、市町村と連携して実施します。
 また、未病指標については、個人の行動変容を促すため、将来の未病の状態がどのように変化するかを示す未来予測機能の実装等を行います。
 次に、「地域医療体制の整備・充実」についてですが、高齢化の進展に伴い、不足が見込まれる回復期病床等への転換等に対して補助します。
 次に、「障がい・高齢福祉施策の推進」についてです。
 まず、「当事者目線の新しい障がい福祉の実現」についてですが、県立施設利用者の生活の質を確保するとともに、地域生活への移行を支援するほか、意思決定支援の全県展開に向けて、県版ガイドラインの策定などを行います。
 また、「ともに生きる社会かながわ憲章」の理念を県民の皆様に広く深く浸透させるため、市町村や教育委員会等と連携した普及啓発や、県のたより等様々な媒体を活用した広報を行います。
 さらに、医療的ケア児に係る総合相談窓口を設置するなど、支援体制を充実強化します。
 また、スポーツ、文化、健康と福祉の祭典である「ねんりんピックかながわ2022」を開催するほか、介護施設の整備への補助や、介護従事者の確保などに引き続き取り組みます。
 次に、「県内経済・産業の活性化」についてです。
 まず、中小企業・小規模企業の持続的発展を図るため、商工会等が行う経営相談・助言等に対して補助するほか、ベンチャー企業の創出や成長に向けた支援を行います。
 また、市場の創出や拡大が見込まれる成長産業の企業等の立地を促進するため、「セレクト神奈川NEXT」により、県外・国外から立地する企業の土地、建物及び設備への投資や、県内企業の再投資に対する補助等を行います。
 このほか、豚熱の予防対策を着実に実施するため、ワクチン接種や野生いのししの検査体制を確保するほか、関係機関との連携を強化します。
 次に、「かながわスマートエネルギー計画等の推進」についてです。
 まず、初期費用ゼロで太陽光発電設備等を導入する事業への補助を引き続き行うほか、太陽光やEVなどをあたかも一つの発電所のように機能させ、電力の需給バランスを調整する「バーチャル・パワー・プラント」の形成に対して、新たに補助します。
 また、2030年度までに県内で販売される新車乗用車の全電動車化を目指すため、EV等や急速充電設備に補助するほか、EVと家をつなぐV2H(ブイ・ツー・エイチ)設備を同時導入する場合には、補助を加算するなど、神奈川らしい太陽光・EVのトータルでの普及策を推進します。
 さらに、2030年度の温室効果ガス排出量46%削減や、2050年脱炭素社会の実現に向けて、総合的な対策の整理を進め、戦略を策定するほか、脱炭素モデル地域の設置に向けた調査を実施します。
 次に、「行ってみたい神奈川の魅力づくり」についてです。
 昨年夏には、本県の江の島を舞台に、東京2020大会のセーリング競技が行われ、熱い戦いが繰り広げられました。
 このレガシーをしっかりと引き継ぎ、神奈川の魅力づくりに活かしていきたいと考えています。
 まず、「観光資源の発掘・磨き上げ」についてですが、事業者と連携し、海上交通の実証実験を行うほか、 スポーツ資源と観光資源を組み合わせたツアーの実施など、スポーツツーリズムの推進に新たに取り組みます。
 また、マグネット・カルチャーの取組として、年齢や障がい等にかかわらず、すべての人が舞台芸術に参加し、楽しめる「共生共創事業」や音楽・ダンス等を自由に発表できる「マグカル開放区」のほか、新たに、県営団地でのシニア合唱事業などを実施します。
 次に、「戦略的プロモーションの推進」についてですが、県内旅行の割引を行う「かながわ旅割」を実施するほか、外国人観光客の段階的回復に向けて、観光レップ等を通じて観光情報の収集・発信等を行います。
 また、「観光客の受入環境整備」として、観光通訳ガイドの育成や認定を行うとともに、観光客が快適に滞在できる環境づくりや新たな観光需要に対応するため、ワーケーションやDXの整備等に取り組む事業者に対して補助します。
 次に、「安全で安心してくらせる神奈川の実現」についてです。
 まず、「地震災害対策の推進」についてですが、消防現場での対応能力向上を図るため、実火災体験型の消防訓練施設を新たに整備するほか、防災関係機関との情報伝達を行う防災行政通信網の再整備を引き続き実施します。
 次に、「風水害対策の推進」についてですが、令和2年に策定した水防災戦略の取組を強力に進めるため、計画額を上回る額を確保し、河川の堆積土砂の撤去など危険箇所の緊急的な対策のほか、遊水地の整備や流路のボトルネック箇所の解消といった中長期的なハード対策、市町村が行う複合災害対策等への補助といったソフト対策を行います。
 特に、緊急的な対応が必要となる「急傾斜地崩壊対策」については、整備を加速化させることとし、4年度予算において、県単独土木事業費を増額するとともに、後年度の整備に要する費用を基金に積み立てます。
 これにより、現在要望のある箇所について、13年間の整備を7年間に短縮します。
 また、「犯罪や事故などのない安全で安心なまちづくり」についてですが、引き続き、自治会や町内会による防犯カメラの設置を支援する市町村に対して補助するとともに、特殊詐欺被害を防止するため、迷惑電話防止機能を有する機器の普及に取り組みます。
 さらに、摩耗が進行して見えにくくなっている道路標示の補修や、信号機のLED化など、交通安全施設の整備を加速化させるため、4年度の予算額を増額するとともに、後年度の整備に要する費用を基金に積み立てます。
 次に、「子ども・子育てへの支援」についてです。
 まず、待機児童の解消に向けた保育士確保の取組として、県独自の地域限定保育士試験を引き続き実施します。
 また、県では、児童虐待やいじめ等に対応するSNSを活用した相談を実施していますが、新たに、ケアラーや医療的ケア児を対象としたSNS相談を行います。
 さらに、私立高校等に通う家庭の経済的負担軽減のため、年収約800万円未満の世帯で、15歳以上23歳未満の扶養している子どもが3人以上いる多子世帯について、新たに授業料の実質無償化を実施します。
 このほか、低所得世帯向けに、大学や専門学校といった高等教育の授業料の減免を引き続き実施します。
 次に、「県立高校改革等教育環境の整備の推進」についてです。
 まず、「新まなびや計画」に基づく事業については、県立学校の耐震・老朽化対策や、トイレ、空調設備の整備を計画的に進めるため、前年度を上回る額を確保しています。
 また、生徒の安全・安心に係る緊急的な取組として、老朽化した空調機を更新するとともに、屋上防水工事等を集中的に実施します。
 さらに、県立図書館の再整備を進めるほか、相模原市が開設する中学校夜間学級へ教員を派遣することにより、その運営を支援します。
 なお、この夜間学級は、広く県域から生徒が受け入れられます。
 また、川崎市域及び藤沢市域において、県立特別支援学校の新校等の整備に向けた準備に着手します。
 川崎市域では、幸区にある「旧河原町(かわらちょう)小学校跡地」、藤沢市域では総合教育センター旧亀井野庁舎の活用に向けて、測量調査等を行います。
 このほか、教員が児童・生徒への指導や教材研究に注力できる体制を整備するため、全ての市町村立小・中・特別支援学校にスクール・サポート・スタッフを配置します。
 次に、「地域資源を生かした地域活性化とまちづくりの推進」についてです。
 まず、「地方創生の推進に向けた取組」についてですが、三浦半島魅力最大化プロジェクトとして、ウインドサーフィンワールドカップの開催を支援するほか、地域課題を解決するための起業を支援します。
 また、県西地域活性化プロジェクトとして、広域ワーケーションのモデル事業を実施します。
 さらに、神奈川東部方面線のうち令和5年3月に開業を予定している、相鉄・東急直通線の整備を促進するほか、国際園芸博覧会の開催に向け、会場建設に対し補助します。
 次に、「SDGsの取組の推進」についてです。
 SDGsの自分事化を後押しするため、SDGsつながりポイントを市町村等と連携して推進します。
 また、SDGsの取組を拡大するため、地域別フォーラムや国内外への情報発信を通じて、一人ひとりのSDGsアクションを推進します。
 次に、「ヘルスケア・ニューフロンティアの推進」についてです。
 未病指標に未来予測機能の実装を行うほか、先端技術の研究開発として、再生医療や、脳梗塞に係る研究・実証を関係機関と協働して行います。
 次に、「デジタルを活用した取組の推進」についてです。
 まず、新型コロナウイルス感染症対策や防災分野をはじめとした分野横断的な政策立案等に活用するため、多様なデータを収集、蓄積するデータ統合連携基盤の導入等を行うほか、行政手続のオンライン化に取り組みます。
 また、ドローンを活用した取組として、プラスチックごみ等の不法投棄に対するスカイパトロールや県営水道施設の点検を実施するほか、農作業の負担軽減を実現するための農業技術の開発を行います。
 さらに、デジタルを活用した新しい働き方や生活様式の実現に向けて、感染症対策ロボットの開発支援などに取り組みます。
 以上の施策を中心に予算編成を行った結果、一般会計の予算総額は、2兆3,448億円となり、前年度当初予算との対比では114.5%となりました。
 2年連続で2兆円を超え、過去最大の規模となっています。
 これに、特別会計と企業会計を加えた全会計の予算規模の合計は4兆6,185億円となっており、4年連続で4兆円を超え、全会計合計でも過去最大となっています。
 また、一般会計の財源としては、県税1兆2,496億円、地方交付税1,260億円、臨時財政対策債を含む県債1,719億円のほか、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金といった国庫支出金などを計上し、更に各種財源対策を講じながら、収支の均衡を図っています。
 以上が令和4年度当初予算案の説明です。
 次に、予算案以外の案件についてご説明します。
 令和4年度関係としましては、条例の改正17件、建設事業等に対する市町負担金など、全体で19件を提案しています。
 まず、条例の改正ですが、主なものについてご説明します。
 神奈川県職員定数条例の一部を改正する条例ほか定数関連2条例は、県職員、市町村立学校職員、地方警察職員の定数について、それぞれ改正するものです。
 条例については、このほか地方税法第37条の2第1項第4号に掲げる寄附金を受け入れる特定非営利活動法人等を定める条例の一部を改正する条例など、14件の改正をお願いしています。
 次に、条例以外の案件ですが、建設事業等に対する市町負担金など、2件を提案しています。
 次に、令和3年度関係の諸議案です。
 まず、一般会計補正予算案ですが、歳入面では、県税・地方譲与税の増収等を計上し、これにより確保した財源を令和4年度に活用することとしました。
 また、歳出面では、給与改定による減額に対応するとともに、公共事業の内示減や各種基金の事業費の減に伴う減額を行うほか、3年度に確保した財源を4年度に活用するため、その財源を一旦、財政調整基金に積み立てるなど、所要の措置を講じることとしています。
 その結果、一般会計補正予算額は、926億円の増額となっており、財源面では、県税・地方譲与税等の増額と、国庫支出金や繰入金の減額などを調整し、収支の均衡を図っています。
 また、特別会計・企業会計についても、所要の措置を講じたところです。
 今回併せて提案しました令和3年度2月補正予算(その2)については、国の補正予算第1号が12月20日に成立したことを受け、補正予算措置を講じるものです。
 まず、学校等における感染症対策についてですが、県立学校や私立学校等における感染症対策を強化するため、衛生用品等の購入や経費の補助を行います。
 また、不妊に悩む方への特定治療の支援について、助成件数が当初の見込みを上回り事業費が不足することなどから、所要の経費を追加で措置します。
 さらに、県内旅行の割引を行う「かながわ旅割」については、感染状況を見ながら、慎重に実施してまいります。
 このほか、「県立学校等の教育環境整備」として、ICTを活用した教育活動をより円滑に展開するため、ヘルプデスク等を担う「GIGA(ギガ)スクール運営支援センター」を開設します。
 また、大規模地震発生時における県の初動体制を確保するため、震度情報ネットワークシステムの更新を行うほか、水防災戦略の更なる推進を図るため、河川海岸や砂防などを中心に、追加の公共事業を実施します。
 以上が主な内容ですが、2月補正予算(その2)の規模は、一般会計で357億7,100余万円となっており、財源としては国庫支出金や県債等を計上し、収支の均衡を図っています。
 また、企業会計についても、追加の公共事業を実施するため、所要の措置を講じたところです。
 次に、予算案以外の案件につきましては、条例の改正9件、工事請負契約の締結4件、建設事業等に対する市町負担金など、全体で17件を提案しています。
 まず、条例の改正ですが、主なものについてご説明します。
 神奈川県道路交通法関係手数料条例の一部を改正する条例は、道路交通法の一部改正等に伴い、高齢運転者対策の充実・強化を図るため、運転技能検査手数料を新設するなど、所要の改正を行うものです。
 条例については、このほか神奈川県行政書士試験手数料条例の一部を改正する条例など、8件の改正をお願いしています。
 次に、条例以外の案件ですが、工事請負契約の締結については、県営緑ケ丘団地公営住宅新築工事請負契約など4件をお願いするものです。
 また、地方独立行政法人神奈川県立病院機構中期計画の変更の認可については、足柄上病院について、感染症医療や災害時医療、回復期医療、救急医療の充実強化を目的とした再整備に向け、老朽化が進む2号館の建替え等の調査・検討を進めることから、法人が定めた中期計画の変更を認可するものです。
 このほか、建設事業等に対する市町負担金など4件を提案しています。
 以上をもちまして、私の説明を終わります。
 細部につきましては、議事の進行に伴い、私もしくは副知事以下関係局長等からご説明させていただきたいと存じます。
 よろしくご審議の上、ご議決くださいますようお願い申し上げます。

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