知事議会提案説明(提案説明 平成29年第2回定例会)〔6月提案〕

掲載日:2017年6月14日

知事提案説明【平成29年 第2回定例会】〔6月提案〕

 本日、提案しました平成29年度補正予算案ならびにその他の諸議案について、その概要をご説明申し上げるとともに、併せて当面の県政に対する所信の一端を申し述べたいと思います。

 はじめに、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向けた取組みについてです。

 大会の役割分担及び費用負担については、東京都知事が期限としていた本年の3月末を過ぎても明らかにされず、大会の円滑な運営に向けた準備に支障が生じかねない状況となっていました。

 こうした中、5月9日に開催された九都県市首脳会議において、私から直接、都知事に対して、役割分担・費用負担について回答を求めました。しかし、都知事からは「5月末まで待ってほしい」というほか、明確な回答が得られませんでした。そこで、これではらちが明かないという切羽詰まった思いから、そのまま官邸に向かいました。もともと県政課題の要望のために菅内閣官房長官との面会を予定していましたが、その場で、埼玉県知事と千葉県知事とともに窮状を訴えました。そうしたところ、菅官房長官のはからいで、急遽、安倍総理大臣や丸川担当大臣ともお会いすることができました。そして、大会開催の危機を訴える私たちの説明に耳を傾けていただいた安倍総理が、その場で丸川大臣に対して、速やかに東京都や組織委員会との調整を行うよう指示されました。

 その2日後、都知事は、安倍総理との面会の中で、「仮設施設の整備費用は都が負担する」と表明されました。そして、5月31日に開催された関係自治体等連絡協議会において、関係自治体の業務内容については、私たちが当初から主張し続けたとおり、立候補ファイル及び大会開催基本計画に示された役割分担・費用負担が基本である、との合意に至ることができました。これにより、江の島会場における大きな課題となっていた湘南港の艇移動に係る経費や漁業補償は東京都、選手村分村にかかる経費については組織委員会が負担をすることが明確になりました。

 今後、大会運営について、細部においては詰めるべき点がありますが、県では、このたび合意した、立候補ファイル等に示された原理原則に基づいて、鋭意調整を進めていきます。

 また、このたびの合意により、ようやく大会の具体的な準備を進めるスタート地点に立つことができましたので、県として、大会の成功に向けて、全力をあげて準備を進めてまいります。

 さらに、この大会の準備とあわせて、引き続き1,000通りの観光ツアーの企画・商品化や新たな観光の核づくり、観光Webサイトの多言語化の拡大によるプロモーションなどを通じたインバウンドの取組みや、文化芸術の魅力で人を引きつけ、地域のにぎわいをつくり出すマグカルの取組みを推進することで、世界の人々の神奈川への呼び込みを加速してまいります。

 次に、共生社会推進の取組みについてです。

 津久井やまゆり園におけるあの大変痛ましい事件の発生から、来月で1年が経過します。

 私は、やまゆり園の利用者の皆さんが4月に芹が谷園舎に移転された後、施設を訪ねて生活の様子を直接確認してまいりました。利用者の皆さんは落ち着いて生活されており、職員の皆さんが生き生きと働かれている姿も見ることができ、安堵したところです。

 県では、このような事件が二度と繰り返されることがないよう、県議会とともに策定した「ともに生きる社会かながわ憲章」について、これまで、多様な媒体を活用して発信するとともに、県や市町村、団体等の様々なイベントを通じて、普及啓発に精力的に取り組んできました。

 今後は、事件が発生した7月26日を含む1週間を、新たに「ともに生きる社会かながわ推進週間」と定め、事件を風化させることなく、憲章の理念や趣旨を広く県民に浸透させるため、集中的な広報を展開してまいります。

 また、推進週間の初日にあたる7月24日には、事件でお亡くなりになった方々に哀悼の意を表するとともに、このような事件が二度と繰り返されないよう決意を新たにするため、「津久井やまゆり園事件追悼式」を執り行いたいと考えています。

 さらに、10月21日、22日には「みんなあつまれ2017」の開催を計画しています。このイベントでは、多くの人に参画していただき、ともに作り上げていくプロセスも非常に重要であると考えています。そこで、実行委員会を組織し、委員をはじめ多くの方からアイデアをいただいて、内容の検討を進めています。多くの人が集まり、お互いの理解につながる体験を共有できる共感型のイベントを、市町村や団体等が開催するイベントと連携して、オール神奈川で開催していきたいと考えています。

 なお、5月9日に開催された九都県市首脳会議において、本県の提案により共同で広報活動を展開することとし、あわせて国に対して、12月の障害者週間における広報等の取組みを一層充実するよう要請することとしました。また、5月24日に開催された関東地方知事会においても、国に対して同様の要請を行うこととしました。

 県では、このように憲章の理念を発信し、共感を広げる様々な取組みを、市町村や団体などとともに年間を通じて展開し、引き続き、ともに生きる社会かながわの実現に向けた歩みを着実に進めてまいります。

 それでは、このたび提案いたしました補正予算案につきまして、ご説明申し上げます。

 今回の補正予算では、当初予算編成後の状況の変化により、早急に対応する必要があるものについて措置することといたしました。

 具体的には、県内中小企業における人材確保・育成を支援するため、人手が不足している介護・物流・ITの各分野において、従来の公的職業訓練の枠組みでは対応できない人材育成等の取組みを行うとともに、中小企業における「攻めの経営」に必要なプロフェッショナル人材の確保を支援するため、大企業からの出向や兼業等といった柔軟な働き方の導入等を促すシンポジウムの開催や、中小企業とプロフェッショナル人材との交流会等を実施します。

 以上の結果、補正予算の総額は、一般会計で1億3,300余万円となり、財源としましては全額国庫支出金を充当しています。

 次に、予算以外の案件ですが、今回は条例の改正6件、工事請負契約の締結1件、特定事業契約の締結等2件など、全体で14件のご審議をお願いしています。

 まず、条例の改正ですが、主なものについてご説明します。

 神奈川県県税条例の一部を改正する条例は、地方税法の一部改正に伴い、県費負担教職員制度の見直しによる税源移譲が行われたことから、指定都市に住所を有する者の個人県民税所得割の税率を変更するなど、所要の改正を行うものです。

 条例については、このほか職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例など、5件の改正をお願いしています。

 次に、条例以外の案件ですが、工事請負契約の締結は、県民ホール本館の舞台設備の改修をお願いするものです。

 また、特定事業契約の締結は、体育センター及び総合教育センターの再整備等をPFI事業として実施するため、提案するものであり、特定事業契約の変更は、自動車運転免許試験場の整備計画の見直しに伴い、施設整備等に関する費用の変更をお願いするものです。

 さらに、公立大学法人神奈川県立保健福祉大学定款については、神奈川県立保健福祉大学を公立大学法人に移行するため、地方独立行政法人法第7条の規定に基づき、所要の定めをするものです。このほか、動産の取得や指定管理者の指定など4件を提案しています。

 なお、平成28年度の一般会計の決算見込みにつきましては、現在計数を精査中であり、最終確定には至っていませんが、単年度収支では赤字となる見通しであるものの、実質収支では黒字決算が見込まれますことを、あわせてご報告申し上げます。

 さて、小田原出身で、明治期の詩人・評論家である北村透谷(とうこく)の言葉に、次のものがあります。「熱意は力なり。必ず到達せんとするところを指させる、一種の引力なり。」透谷は、この言葉で、目標を達成しようという熱意が創意工夫を生み、ひいては物事を成し遂げるということを語っています。

 この透谷の言葉を心に刻みながら、さまざまな課題を乗り越え、県民のいのちが輝く神奈川を実現するため、不屈不撓(ふくつふとう)の熱意をもって県政の諸課題に取り組んでまいります。

 以上を持ちまして、私の説明を終わります。

 細部につきましては、議事の進行に伴い、私もしくは副知事以下関係局長等からご説明させていただきたいと存じます。

 よろしくご審議のうえ、ご議決くださいますようお願い申し上げます。

※ 本会議場で配布した資料をそのまま掲載しています

本文ここまで
県の重点施策
  • 未病の改善
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • さがみロボット産業特区
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